【図解】オーブンレンジで焼き魚をした後の臭いを消す|庫内に染みついたときの手順

オーブンレンジの焼き魚の臭いを取る重曹・レモン・庫内クリーンの使い分け キッチン

グリルを洗うのが面倒だから、オーブンレンジで魚を焼く。ここまでは良い判断です。問題はその翌日、パンを温めたら魚のにおいがした、というところから始まります。

拭いても取れない。消臭剤を置いても戻る。その理由は、においの正体を取り違えているからです。

においの正体は「庫内に飛び散った油」

魚を焼くと、脂が高温で気化して庫内に広がり、壁・天井・扉の裏に、目に見えない薄い膜として付着します。におい成分が空気中に漂っているのではなく、油が付いているのです。

ここから3つのことが分かります。

  • 換気しても消えない … 空気ではなく物に付いているからです
  • 消臭剤を置いても意味がない … 発生源が残っています
  • 油を分解しないと落ちない … つまりアルカリ性のものが必要です

そして、温めるたびに庫内が高温になり、その油が再び気化して食品に移ります。これが「翌日のパンが魚くさい」の仕組みです。放置するほど油は酸化して、においは強くなります。

重曹の蒸気でふやかす手順
▲ においの正体は油。こするのではなく、ふやかして拭く

手順1:重曹の蒸気でふやかす(本命)

こびりついた油は、こすって落とすものではありません。蒸気でゆるめてから拭くのが正解です。

  1. 耐熱容器に水200mlと重曹を大さじ2入れ、よく混ぜる
  2. ふたをせずに、電子レンジ(レンジ機能)で5分ほど加熱する
  3. 加熱後、扉を開けずに20〜30分そのまま置く … ここが重要です。蒸気を庫内に充満させたまま冷ますことで、壁の油がふやけます
  4. 容器を取り出し(熱いので注意)、庫内に残った重曹水を布に含ませて、壁・天井・扉の裏を拭く
  5. 最後に水拭きして、重曹の白い跡を残さない
  6. 扉を開けたまま乾かす

3番の「置く時間」を省略すると効果が半分以下になります。加熱してすぐ拭いても、油はまだ固いままです。

手順2:レモンやみかんの皮で仕上げる

重曹で油を落としたあと、まだ少しにおいが残る場合に効きます。

  1. 耐熱容器に水を張り、レモンの薄切り(またはみかんの皮、レモン汁大さじ1)を入れる
  2. 3〜5分加熱
  3. 10分置いてから、庫内を拭く

柑橘の皮に含まれる成分には、残った油分をゆるめ、においをやわらげる働きがあります。ただし、これは仕上げ用です。油が厚く残っている状態でレモンだけを使っても、魚のにおいに柑橘のにおいが重なるだけになります。順番は重曹が先です。

コーヒーかす・お茶がらを乾煎りする方法も同様に「仕上げ」の位置づけです。

それでも取れないときに見る4か所
▲ 戻ってくる場合は、拭けていない場所がある

手順3:それでも取れないときに見る4か所

ここまでやって戻ってくる場合、拭けていない場所があります。次の順で確認してください。

① 天井

いちばん見落とされます。油は上に飛びます。手を入れて上を向いて拭くのが面倒なので、多くの人が壁だけ拭いて終わりにしています。天井にヒーターがある機種は、ヒーター本体には触れず、周囲を拭いてください。

② 扉の裏側とパッキンの溝

扉の内側は、閉じているときちょうど庫内に面しています。ガラス面だけでなく、周囲の枠と、パッキンの溝まで。溝は綿棒が有効です。

③ 角皿・受け皿・網

洗ったつもりでも、網の交差部分や、角皿の折り返しの裏に油が残ります。ここは重曹をペースト状にして塗り、しばらく置いてから洗ってください。

④ 排気口とファンのまわり

ここが最後の砦です。庫内の空気は排気口から出ていくので、そこに油が集中します。分解はできませんが、周囲の格子を綿棒や細いブラシでなぞるだけでも変わります。

それでも残る場合、断熱材やファンの奥に染みている可能性があります。ここは家庭では手が届きません。次の章の「予防」に切り替えたほうが早いです。

庫内クリーン機能がある場合

「脱臭」「庫内クリーン」といったコースがある機種では、まずそれを使ってください。高温で庫内の油を焼き切る仕組みで、メーカーが想定した方法です。

注意点が1つあります。油が厚く残った状態で高温クリーンを使うと、その油が焼けて煙とにおいが出ることがあります。ひどい汚れの場合は、先に重曹で拭いてから、仕上げにクリーン機能という順番にしてください。

次から、においを付けないための焼き方

掃除より、こちらのほうが根本的です。ポイントは「脂を庫内に飛ばさない」の一点です。

  • クッキングシートを敷く … 角皿に落ちる脂は防げます。ただし飛び散りは防げません
  • アルミホイルで包む、またはドーム状にかぶせるこれがいちばん効きます。脂の飛散を物理的に止められます。ただし包みすぎると焼き目が付きません
  • ふた付きの魚焼き用容器を使う … 電子レンジ・オーブン対応の陶器やシリコン製の容器があります。においの移りが最小になります
  • 焼いたら、庫内が温かいうちに拭くこれが決定的です。油は温かいうちなら簡単に落ちます。冷えて固まってから一週間後に拭くのとでは、労力が10倍違います
  • 焼き終わったら扉を開けて冷ます … 湿気とにおいを閉じ込めない

「温かいうちに、固く絞った布で1分拭く」を習慣にすると、この記事の他の手順はほぼ不要になります。

やってはいけないこと

  • メラミンスポンジ・金属たわし・クレンザーでこする … 庫内のコーティングが剥がれ、そこに油が入り込んで、以後もっと落ちにくくなります
  • 塩素系漂白剤を庫内に使う … 金属部を傷め、においも残ります
  • ヒーターや、天井の露出した加熱部に直接触れる/水をかける
  • スプレー式洗剤を庫内に直接吹き付ける … すき間から内部に入り込みます。布に付けてから拭いてください
  • においが残ったまま次を加熱する … 加熱するたびに、においは食品側へ移ります

まとめ

  • においの正体は庫内に付いた油。換気や消臭剤では消えない
  • 本命は重曹水(水200ml+重曹大さじ2)を5分加熱→扉を開けずに20〜30分放置→拭く
  • 放置時間を省かない。ふやかすのが目的
  • レモンは仕上げ。油が残った状態で使ってもにおいが重なるだけ
  • 取れないときは天井・扉の裏とパッキン・角皿の裏・排気口を疑う
  • 庫内クリーン機能があるなら使う。ただしひどい汚れは先に拭いてから
  • 予防はアルミホイルでの飛散防止温かいうちに1分拭く
  • 研磨するものでこすらない。コーティングが剥がれると悪化する

※庫内の材質・使用できるお手入れ方法は機種によって異なります。重曹の使用可否を含め、お手持ちの機種の取扱説明書をご確認ください。作業前に電源を切り、庫内が冷めてから行ってください。

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