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朝、シャツのしわを伸ばそうとスチーマーを当てたら、湯気と一緒になんだか生臭いにおい。しかもそのにおいが、これから着ていく服に移った気がする。急いでいる朝にこれは、なかなかつらいですよね。タンクをのぞいたら黒い点が見えて、「これ、カビ? このまま使っていいの?」と手が止まった人も多いと思います。
先に結論をひとつ。衣類スチーマーの匂いは、ほとんどが「タンクに水を残したまましまった」ことから始まります。壊れたのではなく、しまい方の問題なんです。ただ、匂いには種類があって、種類ごとに原因も対処も少しずつ違います。順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:匂いの種類を知りたい人|黒い点が気になる人|手入れの手順を知りたい人|焦げ臭い・クエン酸を使いたい人|服に匂いが移った人
匂いは3種類に分けると原因が分かる——生臭い・焦げ臭い・プラスチック臭
「臭い」とひとことで言っても、鼻に来るにおいの種類で、出どころはだいたい絞れます。まず自分のスチーマーがどれに近いか、思い出してみてください。
- 生臭い・カビ臭い・雑巾のようなにおい → タンクやホースの中に残った水が原因。水を入れたままフタをして、数日から数週間置いてしまうと、水の中で雑菌が増えて、その水が蒸気になって出てきます。いちばん多いパターンです
- 焦げ臭い・金属っぽいにおい → 水道水のミネラルがヒーター部分に白く固まって(いわゆる水垢)、それが熱で焦げるようなにおいを出します。長く使っていて、蒸気の量も前より減ってきたなら、これが疑わしいです
- プラスチックや薬品のようなにおい → 新品のうちだけ出ることがある、部品の匂い。説明書にも「初めのうちは匂いがすることがある」と書かれている機種があります。数回使っても薄れない、煙が出る、本体が変色する、なら別の話なので使うのをやめてメーカーへ
生臭さとカビ臭さは、洗って乾かせばたいてい消えます。焦げ臭さは水垢の掃除が必要で、これは機種によって「やっていい方法」が決まっています。プラスチック臭は待つのが基本。この3つを分けて考えると、次に何をすればいいかで迷いません。
原因のほとんどは「タンクに水を残したまま」
衣類スチーマーは、使う時間が短いんですよね。朝の3分、出かける前の1枚。だから「次もすぐ使うから」と、タンクに水を入れたまま棚に戻してしまいがちなんです。加湿器で同じことをやって、シーズンの終わりにひどい目にあった、という話はよく聞きます。
水は、密閉された温かい場所に置かれると数日で変わります。タンクの内側のぬめり、フタの裏の黒ずみ、ホースの中の匂い。どれも「残った水」が育てたものです。しかもスチーマーは、その水を高温にして服に吹きつける道具なので、タンクの中のにおいが、そのまま服のにおいになります。どんなに丁寧に洗っても、また水を残せば繰り返し。使い終わりの30秒で、この問題はほぼ防げます。
タンクの黒い点はカビ? 水垢の色?——見分け方と「判断できなければ使わない」
タンクの底やフタの裏に見える黒い点。カビであることもあれば、水垢に汚れが混じって黒っぽく見えていることもあります。見分けの目安は、こんなところです。
- ゴムのパッキンやフタの溝など、湿ったまま空気に触れにくい場所に、点々と広がっている → カビの可能性が高い。ぬめりや、カビ臭さをともなうことが多い
- タンクの底や、水が当たる面に、白っぽいザラザラと一緒に茶色や黒の薄い膜 → 水垢に鉄分や汚れが混じった色のことが多い。指でこすってもザラザラが残るのが特徴
- ヒーターの近くや噴射口の奥に黒いカス → 焦げた水垢のかけらのことがある。これは自分で取ろうとせず、メーカーの手入れ方法に従う
正直、見ただけでは分からないことも多いです。そういう時は「判断できなければ使わない」を選んでください。カビを蒸気に乗せて服に吹きつけるのは避けたいですし、焦げた水垢ならヒーターの傷みが進んでいる可能性もあります。説明書に書かれている範囲の掃除をしても消えないなら、メーカーの窓口に写真を添えて相談するのが早いです。
手入れの基本は「使い終わったら水を捨てて乾かす」
難しいことは何もありません。ただし、順番だけは守ってください。蒸気は高温です。掃除は必ず電源を抜いて、本体が冷めてから。使った直後のタンクは熱く、噴射口の近くにはまだ蒸気が残っていることがあります。
- 電源を切って、プラグを抜く。コードレスの機種なら充電台から外す
- 冷めるまで待つ。目安は説明書に書かれた時間で。書かれていなければ、本体を触って熱くなくなるまで
- タンクの水を全部捨てる。少し残っていても「次に足せばいい」と思わず、捨てる
- タンクの内側を軽くすすぐ。取り外せる型なら水道水ですすいで、フタの裏やパッキンの溝を指でなでる程度に。ゴムのパッキンは強くこすらない
- フタを開けたまま、風通しのいい所で乾かす。タンクを外せない型は、フタや給水口を開けて、口を下に向けて置いておく
やりがちだけど避けてほしいことがひとつ。タンクに食器用洗剤・漂白剤・アロマオイルを入れないでください。「においを消したい」「いい香りにしたい」気持ちは分かるのですが、説明書で指定されていないものを入れると、内部のゴムや樹脂を傷めたり、泡や油分がヒーターにこびりついたりして、匂いの原因が増えるだけです。香りは服の側にリネンウォーターを使うほうが安心です。
水垢の掃除はメーカー指定の方法で——クエン酸を使っていい機種と、だめな機種がある
焦げ臭さや蒸気の減りは、水垢の掃除で戻ることが多いです。ただ、ここが衣類スチーマーの少し面倒なところで、クエン酸洗浄を認めている機種と、認めていない機種があります。内部のパーツの素材や構造が違うからで、認めていない機種にクエン酸を入れると、部品を傷めて保証の対象外になることも口コミで見かけます。
- まず説明書の「お手入れ」「水垢」「クリーニング」のページを探す。クエン酸の濃さ(水何ミリリットルに小さじ何杯か)、放置する時間、すすぎの回数まで書かれていることが多いので、その数字に従う
- 「クエン酸は使用しないでください」と書かれていたら、使わない。その場合は水だけを入れて空吹きして流す、指定の洗浄剤を使う、など書かれている方法だけを試す
- クエン酸を入れたまま、服に蒸気を当てない。洗浄中の蒸気は、シンクや洗面器など服のない所に向けて出す。終わったら水だけで何度かすすいで、酸っぱいにおいが消えるまで空吹きしてから、服に使う
- 噴射口を人やペットに向けない。洗浄中も、ふだんも。蒸気の温度は手をかざしただけでやけどするほど高いので、子どもが近くにいる時間は避ける
「説明書をなくした」という時は、メーカーの公式ページで型番を検索すると、たいていお手入れの案内が読めます。自分の機種がクエン酸をOKにしているかどうか、そこだけ先に確かめておくと安心です。
水道水と精製水、どっちを入れる?
これも機種によって指定が分かれます。「水道水を使ってください」の機種もあれば、「精製水または軟水を推奨」の機種もあります。水道水のミネラルは水垢のもとになる一方で、精製水は電気を通しにくく、水の有無を電気で感知する機種では正しく動かないことがあるからです。
自分の家なら、まず説明書の「使用できる水」の欄を見て、水道水がOKならふだんは水道水、水垢がたまりやすい地域なら精製水を混ぜる、という使い方を考えます。精製水は薬局で手に入りますし、加湿器やスチームアイロンと兼用できるので、1本あると家事のあちこちで役に立つんです。
服に匂いが移ってしまった時
すでに生臭い蒸気を当ててしまった服は、においが繊維に入り込んでいるので、風に当てるだけでは取れにくいです。時間があるなら洗い直すのがいちばん確実。時間がないなら、風通しのいい所に広げて、できれば陽の当たる場所で乾かしてから着る、で応急処置になります。
くわしい取り方は生乾き臭の取り方にまとめています。スチーマーの水が原因のにおいも同じ「雑菌のにおい」なので、そちらの方法がそのまま使えます。
ゆきこ( ゚Д゚)『加湿器で「水を入れたまま放置」をやって、春にフタを開けた瞬間に家族全員が後ずさりした、なんて話はよく聞きます。水を使う家電は「使い終わったら空にして口を開ける」を合言葉にしておくのがいちばんです。30秒の手間で、朝のいやなにおいと洗い直しの1時間が消えるなら、安いものですよね』
水垢を減らしたいなら、説明書で精製水が使える機種かどうかを見たうえで、スチーマー用として1本置いておくと手入れの回数が減ります。加湿器やスチームアイロンにも使い回せるので、家に1本あると楽な部類です。
あわせて読みたい
におい以外のトラブルもまとめておきます。服にポタッと水が落ちる、本体から水がにじむ、という時は衣類スチーマーから水が漏れる時の原因と直し方へ。コードレスの機種を検討中ならコードレス衣類スチーマーのデメリットも読んでみてください。そもそも買い替えを考えている人は、衣類スチーマーで後悔した理由と選び方で、手入れのしやすさも含めて見ておくと失敗が減ります。
まとめ:においは「残った水」から。使い終わりの30秒で防げる
- 生臭い・カビ臭いは残った水が原因。捨てて乾かして洗えばほぼ消える
- 焦げ臭いは水垢がヒーターで焦げている。掃除は説明書の方法で
- クエン酸は可否が機種で違う。入れたまま服に当てない・すすぎまで説明書どおり
- 黒い点は判断できなければ使わない。写真を添えてメーカーへ
- 掃除は電源を抜いて冷めてから。洗剤・漂白剤・アロマオイルはタンクに入れない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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