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マウスやキーボードを探すと「ロジクール」、外付けHDDを探すと「ロジテック」。名前がそっくりなので、同じ会社の別ブランドだと思っている人がかなり多いのですが——この2つ、まったくの別会社です。資本関係もありません。
しかも話をややこしくしているのが、「ロジテック」と呼べる会社が世界に2つあること。スイスに本社を置く世界的な周辺機器メーカーのLogitech(ロジテック)と、日本の長野県で生まれた周辺機器メーカーのLogitec(ロジテック)。そして前者が日本で名乗っている名前が「ロジクール」なんです。
この記事では、なぜ日本でだけ名前が変わったのかという商標の事情から、綴りでの見分け方、買い間違いや保証窓口の間違いを防ぐチェックポイントまで、事実関係を順番に整理します。
結論:ロジクールとロジテックは別の会社。まず全体図から
最初に関係図を整理しておきます。登場するのは2社です。
- ロジクール(Logicool)=スイスに本社を置くLogitech International S.A.の日本法人が使っているブランド名。世界では「Logitech(ロジテック)」として知られる、マウスやキーボードの大手メーカー
- ロジテック(Logitec)=日本の周辺機器メーカー。現在はエレコムのグループ企業で、外付けHDDや光学ドライブなどを展開
つまり「日本でロジクールと名乗っている会社こそが、世界的にはロジテック(Logitech)」で、「日本でロジテックと名乗っている会社は、それとは別の日本企業」という、初見では絶対に混乱する構図になっています。
ちなみにこの紛らわしさは当事者も認識していて、エレコムの公式Xアカウントが「グループ会社のロジテック(Logitec)はスイスのロジテックさん(Logitech)とは別の会社です」と定期的に案内しているほどです。混同するのは無理もない、というわけです。
なぜ日本だけ「ロジクール」なのか——商標の先客がいた
スイスのLogitechは1981年創業。世界のほとんどの国では創業時からの「Logitech」ブランドで展開しています。ところが日本市場に参入しようとしたとき、問題が起きました。日本にはすでに「ロジテック」の商標を持つ会社が存在していたのです。
日本側の「ロジテック」商標は、Logitec社の前身にあたる企業によって1974年に出願されたもの。スイスのLogitech創業(1981年)よりも前です。つまり早い者勝ちの商標の世界では、日本国内における「ロジテック」の名前は日本企業のものでした。
そこでLogitechは、1988年に日本法人を設立する際、日本専用のブランド名として「Logicool(ロジクール)」を採用しました。世界でロジクール名義を使っているのは日本だけです。海外通販サイトや英語のレビュー記事で「Logitech」と書かれている製品は、日本で言うロジクール製品と同じものを指しています。
ゆきこ( ゚Д゚)『ロジテックを調べてたら、世界にロジテックが2つあった…』
日本のロジテック(Logitec)はどんな会社?
もう一方の主役、日本のロジテックについても押さえておきます。長野県で創業した周辺機器メーカーで、外付けHDDや光学ドライブ、変換アダプタといったストレージ・接続系の製品で長く知られてきました。
2004年12月からはエレコムのグループに入り、現在はエレコムの100%子会社であるロジテックINAソリューションズ株式会社(長野県伊那市)が、Logitecブランドの製品開発・販売を担っています。家電量販店の外付けHDDコーナーで見かける「Logitec」ロゴの製品は、この日本企業のものです。
整理すると、スイス系のロジクールも日本のロジテックも、どちらもPC周辺機器のメーカー。扱うジャンルが近いのに名前まで似ているので、混同が起きやすい構図が二重になっているんですね。
見分け方は綴り——LogitechとLogitec、末尾の「h」
両社を確実に見分けるポイントは英語表記です。
- Logitech(末尾にhがある)=スイス系。日本ではロジクール名義
- Logitec(末尾にhがない)=日本のロジテック。エレコムグループ
そのうえで、製品ジャンルの傾向も手がかりになります。あくまで「中心となる得意分野」の話ですが、ロジクールはマウス・キーボード・Webカメラ・ゲーミングデバイス(Logicool G)などの入力機器が中心。日本のロジテックは外付けHDD・SSDケース・光学ドライブなどのストレージ関連が中心です。買おうとしている製品のジャンルと、パッケージの英語表記をセットで見れば、まず取り違えることはありません。
買い物で間違えないためのチェックポイント
実際の買い物の場面では、次の3点を確認すると安心です。
- 検索結果に両社が混ざることを前提にする——通販サイトで「ロジテック マウス」と検索すると、ロジクール製品が混ざって表示されることがあります。逆もまた然り。カタカナ検索は両方を拾いがちです
- 商品ページのブランド表記・メーカー名を見る——「Logicool」「Logitech」「Logitec」のどれで書かれているかを確認。型番の頭文字やロゴマークも手がかりになります
- 海外の情報を調べるときは「Logitech+型番」——ロジクール製品の海外レビューを探すなら、ロジクールではなくLogitechで検索したほうが情報にたどり着けます
型番の紛らわしさで買い間違いが起きやすいという意味では、SDカードの世界も似た事情があります。同じメーカー内でシリーズ名が入り組んでいるパターンはサンディスクのSDカードの種類の違いで整理しているので、記録メディアを買う予定がある人はあわせてどうぞ。
保証・サポートの窓口も別。問い合わせ前に「どちらの製品か」を確認
別会社なので当然ですが、修理や問い合わせの窓口もまったく別です。ロジクール製品のサポートはロジクール(Logitech日本法人)へ、Logitec製品のサポートはロジテック側の窓口へ連絡することになります。
ここで起きがちなのが、名前の記憶違いで逆の窓口を調べてしまうパターンです。問い合わせの前に、製品本体やパッケージ、購入履歴でブランド表記を確認してから窓口を探すと、たらい回しの時間を丸ごと節約できます。保証書やレシートに書かれているメーカー名がそのまま答えです。
早見表:ロジクールとロジテックの違い
ここまでの内容を一覧にまとめます。
| 項目 | ロジクール | ロジテック |
|---|---|---|
| 英語表記 | Logicool(世界ではLogitech) | Logitec |
| 会社の正体 | スイスLogitech International S.A.の日本法人ブランド | 日本の周辺機器メーカー(エレコムグループ) |
| 本拠 | 本社はスイス | 長野県(ロジテックINAソリューションズ) |
| 主な製品ジャンル | マウス・キーボード・Webカメラ・ゲーミング機器など | 外付けHDD・光学ドライブ・接続機器など |
| 名前の経緯 | 日本に商標の先客がいたためロジクール名義に | 1974年出願の「ロジテック」商標を持つ側 |
| 両社の関係 | 資本関係のない別会社。サポート窓口も別 | |
どちらが良い・悪いという話ではなく、単純に「別の会社が、たまたま似た名前で、近いジャンルの製品を作っている」だけのことです。事情さえ知っていれば、もう迷うことはありません。
在庫メモ
ちなみにストレージまわりの買い替えを考えている人は、定番SSDの現行事情をまとめたcrucial MX500の後継はどれ?の記事も参考になると思います。
まとめ:末尾の「h」さえ見れば、もう間違えない
- ロジクールとロジテックは資本関係のない別会社。ロジクール=スイスLogitechの日本名義、ロジテック=エレコムグループの日本企業
- 名前が違う理由は商標の先客。日本には1974年出願の「ロジテック」商標が先にあり、後から来たLogitechは日本専用の「ロジクール」名義を採用した
- 見分け方は英語表記の末尾のh。Logitech=ロジクール、Logitec=日本のロジテック
- 保証・サポート窓口も別。問い合わせ前に製品のブランド表記を確認する
保存版:この記事の早見表
2つの「ロジテック」の関係を1枚の画像にまとめました。スマホに保存しておくと、買い物や問い合わせの前にさっと確認できます。



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