コンソメの代わりになるもの——「洋風の味」をどこから持ってくるかで答えが変わります

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ポトフを作ろうと鍋に野菜を並べたところで、コンソメの箱を開けたら空。あるいはスープを煮ている途中で足りないことに気づく。コンソメは常備しているつもりで、いちばん切らしがちな調味料かもしれません。

ただ、代わりを探す前に30秒だけ確認しておきたいことがあります。コンソメの正体は「ブイヨンに味つけをしたもの」。ここが分かると、家にある調味料のうちどれが近くて、どれをどう足せば近づくのかが、一気に見通せるようになります。

鶏ガラスープの素、和風だし、白だし、トマト缶——選択肢はいろいろありますが、選び方の基準はひとつです。その料理で「洋風の味」をどこから持ってくるか。順番に見ていきましょう。

コンソメが無い時の 代用早見正体:ブイヨン + 塩・こしょうなどの味つけだし が ブイヨン、味つけずみ が コンソメ◎ ブイヨン+塩こしょう が いちばん近い同じ量+塩ひとつまみ。ほぼ そのまま置きかえ○ 鶏ガラの素+こしょう・油・にんにく中華に ふれる味を 洋風がわに 寄せてやる△ 和風だし+しょうゆ / トマト・たまねぎ別の おいしさに なる。にあう料理を えらぶ※どの代用も 塩けが重なりやすい。味見は必ず

30秒で:コンソメとブイヨンは親子のような関係

まずここだけ押さえてください。もともとフランス料理の言葉で、この2つはこう分かれています。

  • ブイヨン——肉や骨、香味野菜を煮出しただけの「だし」。それ自体は味つけされていない
  • コンソメ——ブイヨンをベースに、うまみを足して澄ませ、塩などで味をととのえた「完成したスープ」

日本語に置き換えると、ブイヨンが「かつおだし」、コンソメが「味つけ済みのお吸い物」くらいの関係です。日本のスーパーで売られている固形・顆粒タイプは、どちらも家庭向けに作られているので厳密な定義どおりではありませんが、「ブイヨンは素材寄り、コンソメは味つけ済み」という方向性は同じと考えて大丈夫です。

この関係が分かると、代用の考え方がすっきりします。コンソメの代わりを探すというのは、「洋風のうまみ」と「味つけ」の2つを、それぞれどこから持ってくるかを決める作業だということです。

いちばん近いのはブイヨン+塩こしょう

家にブイヨン(顆粒でも固形でも)があるなら、話は早いです。コンソメと同量のブイヨンを入れて、塩をひとつまみと黒こしょうを少々。これでかなり近いところまで来ます。

足りないと感じたら、うまみのほうを少し補ってみてください。

  • バターをひとかけ——コクが出て、洋風スープらしい丸みが加わります
  • 玉ねぎの薄切りを先に炒めておく——甘みとうまみが同時に出て、いちばん効きます
  • ローリエ1枚、粗びき黒こしょう——「洋風」の輪郭は、実は香りが作っている部分が大きいです

塩の量は、製品によってもともとの塩分がまるで違うので、数字で決めずに味を見るのが確実です。顆粒タイプのブイヨンは塩分が高めのものも多いので、まず何も足さずにひと口見てから、足りないぶんだけ塩を入れる順番にしてください。

鶏ガラスープの素で代用する時のコツ

コンソメより鶏ガラスープの素のほうが常備率が高い、という家庭も多いと思います。実際これはかなり実用的な代役です。どちらも鶏のうまみが土台にあるので、根っこの部分は近いんです。

違うのは香りづけの方向。鶏ガラスープの素は中華向けに、ねぎやしょうが、ごま油の系統に寄せて作られていることが多く、そのまま入れると「洋風のつもりが中華寄りの味になる」という現象が起きます。

寄せ方のコツは、洋風側の香りを後から足すこと。黒こしょうを多め、オリーブオイルかバターを少量、あればにんにくやローリエ——このあたりを加えると、味の向きが洋側へ傾きます。分量の目安はコンソメ小さじ1に対して鶏ガラスープの素小さじ1程度ですが、塩分が製品でかなり違うので、少なめから味を見てください。

この置き換えは料理ごとに向き不向きがはっきり出るので、鶏ガラで本格的に乗り切りたい方は、中身の違いから置き換えのコツを整理して、ポトフをコンソメなしで作る手順までまとめたコンソメと鶏ガラスープの素はお互い代用できる?のほうへどうぞ。逆に鶏ガラのほうが切らしている日は、鶏ガラスープの素がない時の代用で受けています。

和風だし+しょうゆで、思いきって和風にずらす

洋風の素が家に一切ない日は、無理に洋風を目指さないほうがおいしくなることがあります。ほんだしなどの和風だしとしょうゆ少々に切り替えて、和風スープとして仕上げてしまう手です。

意外と成立する料理は多くて、こんなあたりが向いています。

  • 野菜スープ——和風だし+しょうゆ数滴で、けんちん汁に近い方向へ
  • ロールキャベツ——和風だしベースでも十分おいしく、むしろ好きという声も
  • スープパスタ、雑炊——和風だしのほうが自然にまとまります
  • 炒め物の下味——洋風にこだわる必要がない場面です

「洋風に近づけたいけれど和風だししかない」という場合は、だし+バター+黒こしょうという組み合わせが橋渡しになります。バターの乳のコクと黒こしょうの香りが入るだけで、味の印象は驚くほど洋側へ動きます。しょうゆはほんの数滴、香りづけ程度に留めるのがコツです。

白だしやめんつゆでも同じことができますが、こちらは塩分としょうゆの色が一緒に増える点にご注意を。スープの色を澄ませたい料理では、白だしのほうが扱いやすいです。

トマト缶・玉ねぎで出す「野菜の洋風」

ここがいちばん本筋に近い方法かもしれません。そもそもコンソメのうまみは、肉と香味野菜を煮出したところから来ています。だったら、野菜から直接うまみを出してしまえばいいわけです。

とくに効くのがこの3つ。

  • 玉ねぎ——薄切りにして油でじっくり炒めると、甘みとうまみが強く出ます。時間があるなら飴色まで。5分でも違いは出ます
  • トマト(缶でも生でも)——うまみ成分のグルタミン酸が多く、酸味と一緒に味の芯を作ってくれます。ミネストローネ系ならこれだけでも成立します
  • きのこ、にんじん、セロリ、キャベツの芯——香味野菜の役割。セロリが1本あると洋風らしさは一段上がります

組み立て方はシンプルで、玉ねぎを油で炒める→他の野菜と水を入れて煮る→塩とこしょうで味をととのえる。ここに固形スープの素は要りません。時間はかかりますが、素の味に頼らないぶん塩分も抑えられます。

もっと手っ取り早く厚みを出したいなら、ベーコンやウインナーを一緒に煮るのが早道です。加工肉には塩とうまみが両方入っているので、実質的にコンソメの一部を肩代わりしてくれます。この場合は塩を足す前に必ず味見を。ベーコンの塩分だけで足りることも珍しくありません。

ゆきこ( ゚Д゚)『コンソメを足す前に、玉ねぎをちゃんと炒めればよかったのか…』

換算早見表:コンソメ小さじ1(顆粒)をどう置き換える?

目安をまとめておきます。固形1個はおおよそ顆粒小さじ2弱、水200〜300mlぶんに相当することが多いですが、製品差が大きいのでパッケージの表示を優先してください。数字はすべて目安です。

代用するもの コンソメ小さじ1あたりの目安 足すと近づくもの 向く料理
ブイヨン(顆粒・固形) 小さじ1(同量) 塩ひとつまみ+黒こしょう ほぼすべての洋風料理
鶏ガラスープの素 小さじ1(味を見て加減) 黒こしょう・バターかオリーブオイル スープ・炒め物・チャーハン
中華ペースト(シャンタン系) 小さじ1/2〜1 こしょう・トマト 味の濃いスープ・炒め物
和風だし(顆粒) 小さじ1+しょうゆ数滴 バターで洋風寄りに 野菜スープ・ロールキャベツ
白だし 小さじ1〜2 こしょう・オリーブオイル 澄んだスープ・パスタ
トマト缶+玉ねぎ トマト缶1/4+玉ねぎ1/4個 塩・こしょう・ローリエ ミネストローネ・煮込み
ベーコン・ウインナー 2〜3枚(本)を一緒に煮る 玉ねぎを先に炒める ポトフ・スープ・ポテト系
味噌+バター 味噌小さじ1/2+バター少量 こしょう・牛乳 コーンスープ風・じゃがいも

どの代用にも共通する注意点をひとつだけ。顆粒・固形の調味料はどれも塩分が高めです。コンソメを抜いて別のものを入れると、レシピどおりの塩を足した時点でしょっぱくなることがよくあります。塩は最後、味を見てから——これだけ守れば、たいていの代用は着地します。

代用が効かない料理もあります

正直に書いておくと、置き換えが難しい場面もあります。

  • コンソメスープそのもの——具が少なく、澄んだスープを味わう料理では、コンソメの味がそのまま料理の味です。ごまかす具材がないので、代用すると別の料理になります
  • コンソメゼリー、コンソメジュレのような冷製料理——澄んだ色と香りが見た目の要でもあるため、色のつく代用は使いにくいところです
  • 味が薄い料理全般——ポトフの澄んだ煮汁など、うまみの層が少ない料理ほど代用の差が出ます

逆に言えば、具が多く、味が濃く、他の香りが立つ料理ほど代用は分からなくなります。ミネストローネ、カレー、シチュー、炒め物、炊き込みごはん——このあたりは、正直どれで作ってもおいしく成立します。

在庫メモ

まとめ:うまみと味つけを、別々に調達すればいい

  1. コンソメ=ブイヨン+味つけ。だから代用は「うまみ」と「味つけ」を別々に用意する作業になる
  2. いちばん近いのはブイヨン+塩こしょう。同量で置き換えて、味を見ながら塩を足す
  3. 鶏ガラスープの素は実用的な代役。黒こしょう・バター・にんにくで洋風側へ寄せる
  4. 和風だし+しょうゆで和風にずらすのも正解のひとつ。バターを足すと洋風寄りの橋渡しになる
  5. 玉ねぎを炒める・トマトを入れる・ベーコンを煮る——素に頼らず野菜と加工肉からうまみを出す手もある
  6. 塩は最後に味を見てから。顆粒調味料はどれも塩分が高く、重なりやすい
  7. 澄んだコンソメスープそのものだけは、代用が効きにくい料理

調味料の代用は、中身を分解してしまえば同じ考え方で解けます。切らしがちな調味料つながりで、みりん代用料理酒の代わりも同じ組み立てでまとめています。

保存版:この記事の早見表

代用の使い分けを1枚の画像にまとめました。スマホに保存しておくと、鍋を火にかけたまま確認できます。

コンソメが無い時のおきかえカード:コンソメはブイヨンに味つけをしたもの、いちばん近いのはブイヨンと塩こしょう、鶏ガラスープの素は黒こしょうとバターで洋風に寄せる、和風だしとしょうゆで和風にずらす、玉ねぎとトマトとベーコンで野菜のうまみを出す

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