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去年まではそんなに気にならなかったのに、今年つけたら「ゴー」という音がやけに大きい。夜、子どもが寝てから本を読んでいると、それだけが部屋に響いている気がする。壊れかけているのかな、と思うと落ち着きませんよね。
先に結論をひとつ。石油ファンヒーターの音は、たいてい4つのどれかです。そしてそのうちのいくつかは、掃除と置き方だけで本当に静かになります。逆に、掃除しても消えない種類の音もあって、そちらは早めに手を止めたほうがいいサイン。まずは自分の家の音がどれなのかを、耳で分けるところから始めましょう。
音の正体を4つに分けます
ファンヒーターは、灯油を送るポンプ、それを燃やす部分、温風を送り出すファン、という3つの仕事を同時にしています。だから音も、その仕事ごとに種類が違うんです。
- 送風ファンの音(ゴー・ブーン)。温風を送り出す羽根の風切り音。音量がいちばん大きく、いちばん気になるのがこれ。設定温度と室温の差が大きいほど強くなります
- 燃焼音(ボーッ・シュー)。灯油が燃えている音。運転が安定していれば一定の低い音で続きます
- ポンプのカチカチ(コッコッ・チッチッ)。灯油を少しずつ送り出す部品の音で、一定のリズムで鳴ります。静かな部屋だと目立ちますが、リズムが規則的なら動作音であることが多いです
- 本体の共振(ビリビリ・ガタガタ)。本体そのものではなく、床や壁、置いてある物と震えが合ってしまって出る音。これは置き方で消せます
まずは近づいて、どこから鳴っているかを耳で探してみてください。背面か、正面の吹き出し口か、床のあたりか。それだけで原因がぐっと絞れます。
正常な音と、気にしたほうがいい音の見分け方
音は数字で測れないので、「うるさい=故障」とは言い切れません。目安になるのは「前と変わったかどうか」です。ここを基準にすると迷いません。
- 気にしすぎなくていい音:毎年同じ音/一定のリズムで続く/運転が安定すると小さくなる/強運転の時だけ大きい/点火のときだけカチッと鳴る
- 気にしたほうがいい音:去年までと明らかに違う/急に大きくなった/キーンやキュルキュルという高い音/ガリガリ・カラカラという固いものが当たる音/本体が振動している/音と一緒ににおいやすすも出ている/エラー表示が一緒に出る
とくに音とにおいが同時に出ているときは、燃え方が乱れている可能性があります。においの切り分けは石油ファンヒーターが臭い時の見方にまとめましたので、あわせて見てみてください。
掃除で静かになる音があります——まず背面から
いちばん多いのが、これです。背面のフィルターや吸気口がほこりで詰まると、ファンが同じ量の空気を取り込むためによけいに頑張ることになって、音が大きくなります。ファンの羽根そのものにほこりが付いて、重心がずれて振動が出ることもあります。
- 機種によっては、ほこりが詰まると「ほこり」や清掃を知らせる表示が出るものがあります。これが出たら、まず背面の掃除です
- 掃除の前は必ず電源プラグを抜いて、完全に冷ましてから。手順は石油ファンヒーターの掃除の仕方にまとめました
- 内部の羽根やモーターは開けないでください。ここは業者かメーカーの仕事です。ふたを外して掃除するタイプの話が検索で出てきますが、燃焼にかかわる機器なので手を出さないほうがいいです
掃除して音が半分になった、という話は本当によく聞きます。買い替えを考える前に、まずここを一度やってみてください。
置き方で消える音——共振はほとんどここです
- 壁から離す。背面が壁に近すぎると、吸い込む空気が足りずに音が大きくなりますし、壁が共鳴板になって音が増幅されます。取扱説明書に書かれている壁からの距離を守ってください。これは可燃物から離すという安全上の理由でもあります
- 床の水平を見る。畳の縁やカーペットの段差にまたがっていると、本体がわずかに傾いて振動が出ます。がたつくなら場所を変える
- 防振マットや厚めのゴムマットを敷く。床に伝わる震えが減って、階下への響きも和らぎます。ただし燃えやすい素材のものは使わないで、耐熱の表示があるものを選んでください
- 本体の上や横に物を置かない。置いた物が震えて「ビリビリ」の正体になっていることが、意外と多いです
- カーテンや洗濯物の前に置かない。音とは別に、これは火災の危険があるので必ず
共振の音は、手で本体をそっと押さえてみると分かります。押さえると音が止まるなら、原因は本体の中ではなく置き方のほうです。
運転モードでも音は変わります
- 強運転が続くほどファンの音は大きい。部屋が設定温度に近づけば自動で静かになるので、まず部屋を暖めてから設定温度を下げると、静かな時間が長くなります
- エコ運転や静音運転がある機種なら、夜はそちらへ。暖まりは遅くなりますが、音はぐっと下がります
- 設定温度を1度下げる。室温との差が縮まるだけで、ファンの回転が落ちます
- 部屋を先にサーキュレーターで循環させておくと、ヒーター側が強で回る時間が短くなります
「音が大きい=壊れている」ではなく、「頑張っているから音が大きい」ことのほうが多いんですよね。頑張らせない工夫をすると、静かになります。
それでも直らない・エラーが消えない時は
掃除して、置き方も変えて、それでも音が消えない。あるいはキーンという高い音、ガリガリという固い音、本体が明らかに振動する——この場合は、使い続けずにメーカーか販売店へ相談してください。
エラー表示が消えないときも同じです。表示の意味は説明書に一覧があるので、番号を控えて問い合わせるとやりとりが早く済みます。そして内部を開けて確かめるのはやめてください。燃焼にかかわる機器なので、素人が触ると火災や不完全燃焼につながります。
年数の話をすると、家電はどれも10年前後で部品の劣化が出てくるもので、補修部品の保有期間も限りがあります。修理か買い替えかで迷った時の考え方は、電源タップの寿命の見方に書いた「年数と症状の両方を見る」やり方がそのまま使えます。
夜が気になる方へ——そもそも寝ている間は消してください
音の相談でいちばん多いのが「寝室で使うと気になって眠れない」です。ここは、音の対策より先にお伝えしたいことがあります。
石油ファンヒーターは、寝ている間はつけっぱなしにしないでください。眠っていると換気ができませんし、においや異音といった異変にも気づけません。一酸化炭素中毒と火災の両方の危険があります。この話は石油ファンヒーターのつけっぱなしでくわしく書きました。
寝る前に部屋を暖めておいて消す、朝は起きる少し前にタイマーで暖め始める、寝ている間の寒さは電気毛布や湯たんぽで補う。この形にすると、音の問題も同時に消えます。
そして使っている時間帯は、1時間に1〜2回、数分の換気を必ず。音が気になって窓を閉め切ってしまうと本末転倒です。頭痛・吐き気・めまいは一酸化炭素中毒のサインなので、すぐに消して換気し、屋外へ出てください。改善しなければ受診を。
ゆきこ( ゚Д゚)『子どもに「ヒーターがうるさくて眠れない」と言われて、置き場所を10cm動かしただけで静かになった、という話はよくありますよね。畳の縁にまたがってガタガタ言っていただけ、というオチ。修理を調べる前に、まず置き場所を疑うのが正直いちばん早いと思います』
床に響く「ブーン」が気になるなら、耐熱表示のある防振マットを一枚はさむだけで体感が変わります。集合住宅で階下への音が気になる方にも向いていると思います。
あわせて読みたい
音と一緒ににおいも気になるときは石油ファンヒーターが臭い時の見方を、掃除の手順は石油ファンヒーターの掃除の仕方をどうぞ。夜や外出中の扱いに迷ったら石油ファンヒーターのつけっぱなしもあわせて読んでみてください。
まとめ:音を分けて、掃除と置き方から
- 音の正体はファン・燃焼音・ポンプ・共振の4つ。まず耳で場所を探す
- 目安は「前と変わったかどうか」。急に大きくなった音は要注意です
- 背面のほこりを取ると静かになることが多い。エラー表示も消えます
- 共振は壁から離す・水平にする・上に物を置かないで消えます
- 異音が続くなら使用をやめて相談を。内部は開けない、寝る時は消す
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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