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朝、お湯を沸かそうとフタを開けたら、裏側に黒い点々。あるいは、内側をのぞいたら底のあたりが赤茶色になっている。毎日この中で沸かしたお湯を、家族に飲ませているんだよなあ……と思うと、急に落ち着かなくなりますよね。麦茶用に置きっぱなしにしたケトルのフタを開けて固まった、という話はよく聞きます。
先に結論をひとつ。黒い点と赤茶色は、まったく別のものです。黒はカビであることが多く、赤茶はサビか水道水の鉄分。出る場所も、落とし方も、そして「まだ使っていいのか」の線も違います。ここを分けるだけで、やることがはっきりしますよ。順番に見ていきましょう。
まず色で分ける——黒はカビ、赤茶はサビか鉄分
- 黒い点・黒い筋=カビのことが多い。出る場所はほぼ決まっていて、フタの裏、フタのゴムパッキン、注ぎ口の内側の網、給湯ボタンのすき間。どこも水滴が残りやすくて、乾きにくい場所です
- 赤茶色・オレンジ色=サビか、水道水に含まれる鉄分。内側の底やヒーター周り、ステンレスの継ぎ目に出ます。指でこすって色が移るなら付着した汚れ、こすっても動かず金属の面が荒れているなら腐食が進んだサビ
- 白いザラザラ・白い塊は水垢で、カビでもサビでもありません。こちらの落とし方は電気ケトルの洗い方にまとめてあります
掃除を始める前に、必ず電源プラグを抜いて、中身を捨てて、しっかり冷ましてから。それと、電気ケトルは本体ごと水に沈めてはいけません。底の電源の接点に水が入ると、故障や事故のもとになります。ここだけは守ってくださいね。
黒いカビの落とし方——外せる部品と、外せない部分で分ける
- 外せる部品を外す。フタ、パッキン、注ぎ口の網。取り外し方は機種によって違うので、無理に引っ張らず説明書を見てください
- 中性洗剤とやわらかいスポンジで洗う。パッキンの溝は使い古しの歯ブラシが便利です。網は裏側からお湯を流すと、詰まった細かい汚れが出てきます
- 落ちない黒い点は、部品だけをつけ置き。ぬるま湯に中性洗剤を溶かして30分ほど。それでも黒い点が残る場合は、素材の中まで入り込んでいることがあります
- 本体の内側は、洗剤を薄めた布で拭く。中に洗剤を入れて振り洗いすると、すすぎきれずに味が残ります
- 完全に乾かしてから組み直す。ここがいちばん大事。半乾きで戻すと、数日で同じ場所に黒い点が戻ってきます
「塩素系の漂白剤でつけ置きしたい」と思うかもしれません。でも塩素系はゴムのパッキンを傷めたり、においが残ったりすることがあって、説明書で禁止している機種も少なくないんです。まず手持ちの機種の説明書を確認してください。そしてもし使える機種でも、クエン酸やお酢と一緒に使ったり、続けて使ったりは絶対にしないこと。塩素系と酸性のものが混ざると有毒なガスが出ます。使う時は換気とゴム手袋、そして子どもの手の届かない所で。
赤茶色のサビ——内側の素材で、できることが変わります
まずケトルの内側が何でできているかを見てください。ステンレス・フッ素の加工・ガラスで、対応がまるで違います。
- ステンレス。もらいサビと呼ばれる、外から付いた鉄分が原因のことがよくあります。クエン酸を溶かしたお湯を沸かして1時間ほど置き、やわらかいスポンジでこすると薄くなることが多いです。金属たわしや研磨剤入りのクレンザーは、表面を守っている膜を削ってかえってサビやすくします
- 内側にフッ素などの加工がしてあるもの。加工の上に付いた汚れならクエン酸で落ちますが、加工そのものがはがれて下地が出ている場合は元に戻せません。こする道具はやわらかいものだけに
- ガラス。赤茶色はほぼ水道水由来の付着で、クエン酸でよく落ちます。ただし急な温度差に弱いので、熱いうちに冷水を入れないこと
クエン酸を使ったあとは、水だけで2回沸かして捨てるとにおいも味も残りません。専用のクエン酸洗浄の運転が付いている機種は、それに従うのがいちばん確実です。
ここまで来たら使うのをやめる——迷わなくていい線
「飲んでも大丈夫ですか」という不安がいちばん大きいと思います。健康への影響を私が言い切ることはできません。ただ、ケトルの状態としてもう使わないほうがいい線ははっきりしています。
- 内側の加工がはがれて、パラパラした欠片がお湯に浮く
- 穴が開いている、底からじわりと水がにじむ
- 沸かしたお湯に金属の味やにおいがする(何度洗っても変わらない場合)
- サビが盛り上がって、こすると崩れる。腐食が奥まで進んでいるサインです
- 本体の変形、焦げたにおい、コードの傷み。これは掃除の話ではなく電気の安全の話なので、すぐ使うのをやめてください
カビのほうも、パッキンの奥まで黒くなって洗っても戻らないなら、パッキンや注ぎ口の網だけを取り寄せて交換できる機種があります。本体ごと買い替える前に、型番でメーカーの部品案内を見てみる価値はありますよ。ケトル選びで悩んだら、注ぎ口の形やフタの外しやすさの違いを電気ケトルの型ごとの違いで見ておくと、次は掃除で苦労しにくくなります。
沸騰が止まらない時に見る4か所
カビやサビを掃除したあとに「沸いても電源が切れない」ことがあります。これは蒸気を感じて止まる仕組みがうまく働いていないサインです。
- フタがきちんと閉まっているか。カチッと言うまで押さえる。パッキンを戻した向きが違って、浮いていることがあります
- 蒸気の通り道がふさがれていないか。フタの裏や取っ手の内側にある小さな穴。ここに水垢や汚れが詰まると、蒸気が届かず止まりません
- 注ぎ口の網が詰まっていないか。網の目が水垢で埋まっていると、圧力の逃げ方が変わります
- 水を入れすぎていないか。最大の線を超えると、吹きこぼれながら沸き続けることがあります
4つとも違うのに止まらないなら、内部の部品の故障が考えられます。空焚きの危険があるので使うのをやめて、メーカーか買ったお店へ。分解して直そうとしないでくださいね。プラスチックのにおいが強くて気になる場合は、電気ケトルのプラスチック臭の話もあわせてどうぞ。
カビもサビも「戻さない」が本命——毎日の3つ
- 沸かしたお湯は使い切る。残ったお湯を翌朝また沸かすのが、いちばんカビと水垢を育てます
- 水を残さない・振って切る。底に数ミリ残るだけでも、フタを閉めた中は蒸れます
- フタを開けて乾かす。使い終わったら開けっぱなしに。これだけでフタの裏の黒い点はぐっと減ります
やけどにも一言だけ。沸かした直後の本体は外側もかなり熱くなりますし、注ぎ口からは蒸気が出ています。小さなお子さんがいるご家庭は、コードを引っ張れない位置に置いて、沸かしている間は近づけないようにしてくださいね。
ゆきこ( ゚Д゚)『麦茶をわかしたあと、そのまま朝まで放置していた、というのがよくある敗因ですよね。うちなら、夜は必ずフタを開けて立てておく、を決めごとにします。パッキンだけ買い替えられると知って、なんだ早く言ってよ、となる人も多いと思います』
パッキンや注ぎ口の網は消耗品なので、黒ずみが戻らなくなったら部品だけ替えるのがいちばん経済的です。型番が分かれば探しやすいですよ。
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白いザラザラやぬめりの落とし方は電気ケトルの洗い方にまとめました。においが気になる時は電気ケトルのプラスチック臭の話、買い替えを考え始めたら電気ケトルの型ごとの違いもどうぞ。
まとめ:黒と赤茶を分ければ、やることは決まります
- 黒い点はカビ。フタ・パッキン・網を外して中性洗剤で
- 赤茶はサビか鉄分。素材を見てからクエン酸を使う
- 塩素系と酸性は混ぜない。機種の指定をまず確認
- 加工がはがれた・穴・金属味なら使わない。買い替えを
- 沸騰が止まらない時はフタ・蒸気の穴・網・水の量
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手順を1枚にまとめました。



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