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日曜の夜、子どもの給食着や自分のシャツにアイロンをかけて、かけたそばからシワが戻る。麻のワンピースは何度往復しても線が残るし、ポリエステルのスカートの折り目はびくともしない。「スチームなのに、なんで」とがっかりしますよね。月曜の朝に子どもの給食着を見て、ため息をつく、という話はよく聞きます。
先に結論をひとつ。取れないシワの多くは、アイロンの力不足ではなく、温度・水分・動かすタイミングのどれかが合っていないだけなんです。ただし、化繊に熱で付いた折り目のように、どうやっても戻らないシワもあります。「取れるシワ」と「もう戻らないシワ」を見分けるところから、順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:原因を知りたい人|素材で迷う人|深いシワの人|かけていいか迷う人|表示が読めない人|蒸気が弱い人
シワが取れない理由は4つ——温度・水分・動かすタイミング・戻らないシワ
- 温度が低い。繊維は熱でやわらかくなって形が変わります。綿や麻を中温でかけても、表面をなでているだけで芯まで熱が届きません。洗濯表示の範囲で、その素材の上限まで上げるのが基本です
- 水分が足りない。スチームの役目は、生地の中の繊維を湿らせて動きやすくすること。乾ききった綿や深いシワは、スチームだけでは水分が足りず、霧吹きで先に湿らせてからのほうがすっと伸びます
- 生地が冷めて乾く前に動かしている。伸ばしたシワは、生地が冷めて乾く時に形が決まります。熱くて湿ったまま持ち上げたり、すぐたたんだりすると、その動きでまたシワになるんです。かけ終わったら数秒置く、ハンガーに掛けて冷ます、で戻りにくくなります
- もう戻らないシワ。ポリエステルなどの化繊は、熱で形が固定される性質があります。乾燥機の中や、脱水後に放置した洗濯槽の中で付いた折り目は、繊維そのものが変形していることがあって、この場合はアイロンでも戻りません。「取れない」のではなく「もう戻らない」シワです
ほかにも、アイロン台のカバーがへたって沈む、生地を引っ張りながらかけている(伸びた分が戻る)、襟や縫い代など生地が重なった部分に熱が届いていない、というのもよくあります。見分け方はシンプルで、霧吹きで湿らせて置いて押さえ、伸びれば取れるシワ。化繊で、洗濯のたびに同じ位置に同じ線が出るなら、固定されたシワの可能性が高いですね。
素材別の温度と当て布——ここを合わせるだけで半分は片づく
温度の目安は、あくまで洗濯表示が最優先です。表示がある服は必ずそちらに従ってくださいね。そのうえで、素材ごとの考え方を並べておきます。
| 素材 | 温度の目安 | 水分 | 当て布 |
|---|---|---|---|
| 綿 | 高温 | 多め。霧吹きとスチーム | 濃い色はテカリ防止に |
| 麻 | 高温 | 多め。全体を湿らせてから | 濃い色は当て布 |
| ウール | 中温 | スチームを浮かせて当てる | 必ず。押し付けない |
| ポリエステル・ナイロン | 低温〜中温 | 少なめ | 必ず。溶ける・テカる |
| シルク・レーヨン | 低温 | 水滴はシミに。裏から | 必ず |
| 混紡 | 弱い方の素材に合わせる | — | 必ず |
「綿ポリ」のような混紡は、割合の多い方ではなく弱い方(ポリエステル)に合わせるのがコツ。綿のつもりで高温にすると、ポリエステルの部分がテカったり溶けたりします。当て布は薄手の綿のハンカチや手ぬぐいでも代用できますが、厚いと熱が届かなくなるので、透ける程度の薄さのものを選んでくださいね。
深いシワ・戻るシワの当て方——湿らせて、置いて、冷めるまで動かさない
「滑らせる」より「置く」。深いシワに効くのはこの切り替えです。順番はこんな感じ。
- 表示の上限まで温度を上げて、予熱が終わるまで待つ。ランプが消える(または点く)まで触らない。予熱が足りないと、温度もスチームも中途半端になります
- 綿・麻は霧吹きで全体を軽く湿らせる。びしょびしょにせず、手で触ってしっとりする程度。深いシワの部分は少し多めに
- シワの上にアイロンを置いて、2〜3秒押さえる。往復させずに、体重を少しかけて止める。スチームボタンは、押さえている間に押すと水分と熱が同時に入ります
- 生地を引っ張らない。手は生地を「置く」だけ。引っ張った状態で乾くと、その伸びた形ごと固まって、着ているうちに戻ってまたシワになります
- かけた面は熱いうちに触らない。ハンガーに掛けて、冷めて乾くまで置いておく。ここを飛ばすと、せっかく伸びたシワがたたんだ形に戻ります
- 襟・カフス・縫い代は裏からもかける。生地が重なった部分は表からだけでは熱が届きません
ひとつだけ気をつけてほしいのが、蒸気を手や顔に向けないこと。押さえている反対の手にスチームがかかって、指をやけどするのがいちばん多いパターンです。子どもがそばに来る時間帯は避けて、かけ終わったら電源を抜き、冷めるまで手の届かない所に置いてくださいね。
スチームをかけてはいけない・向かない物
- 革・スエード・合皮。熱と水分で硬くなったり、変形したり、合皮は表面がはがれることがあります。革のシワはお店へ
- 撥水・防水加工の物。加工の種類によって、熱で加工が落ちる物と、逆に熱で回復する物があるので、必ず表示と説明書に従う。判断がつかなければかけない
- プリント・ラメ・箔・ラバープリント・ワッペン。かけ面に当たると溶けてくっつき、服もアイロンもだめになります。かけるなら裏から、当て布、低温で。プリントの上には直接当てない
- ボタン・ファスナー・スパンコール。プラスチックは溶け、金属は熱くなって周りの生地を焦がします。避けてかけるか、当て布を二重に
- シルク。水滴がそのまま輪ジミになりやすく、機種によっては「シルクにはスチームを使わない」と説明書にあります。ドライ・低温・裏から・当て布が基本
- 起毛(ベロア・フリース・コーデュロイ)。押し付けると毛が寝てテカリます。浮かせてスチームだけ当てて、手で毛並みを整える
- 着たままの服。体に蒸気がかかります。「ちょっとだけ」でも、脱いでハンガーに掛けてから
「これ大丈夫かな」と迷った時は、裾の裏など目立たない所で低温から試すのが安全です。それでも不安な物は、無理にかけずに、浴室の湯気で軽く伸ばす方法もありますよ。
洗濯表示のアイロン記号の読み方——点の数と×印
「表示に従って」と言われても、あの小さな記号が読めないと始まりませんよね。アイロンの形の記号は、中の点の数で上限の温度を表しています。
- 点が1つ:110℃まで(低温)。スチームなしでかける表示です。化繊やシルクに多い
- 点が2つ:150℃まで(中温)。ウールやポリエステル混に多い
- 点が3つ:200℃まで(高温)。綿・麻
- アイロンに×:アイロンをかけられない。スチームだけならOK、ではなく「かけない」
「当て布」の指示は、古い表示ではアイロン記号の下に波線が付いていました。2016年12月から切り替わった新しい表示では記号がなくなり、代わりに「あて布使用」と文字で書かれています。スチームの可否も、記号ではなく記号のそばの言葉で書かれていることが多いので、タグの端まで読んでみてください。表示が切ってあって分からない服は、裏側の目立たない所で低温から試す、が無難です。
それでも取れない時——そもそも蒸気が出ていないのかもしれません
温度も水分も合わせたのに伸びない。そんな時は、スチームそのものが弱っていることがあります。ボタンを押しても「シュー」が細い、かけ面からポタポタ水が垂れる、白い粉が付く。これは目詰まりや温度設定のサインで、スチームアイロンの蒸気が出ない時の見直しに順番をまとめてあります。
化繊の固定されたシワは、残念ながらあきらめて、次からシワが付かないようにするほうが早いです。脱水を短くする、洗濯機から出したらすぐ干す、乾燥機の高温を避ける。これだけでかなり減ります。「今日だけ何とかしたい」なら、スチームアイロンがない時の代用で書いた浴室の湯気の方法も使えますし、スーツならスーツのシワ伸ばしのほうが詳しいです。
ゆきこ( ゚Д゚)『白い綿の給食着、乾いたまま中温でなでていると月曜の朝に必ずシワが戻る、というのはよくある話ですよね。霧吹きでしっとりさせて、置いて押さえて、ハンガーで冷ます。これだけで「お母さん、アイロンかけた?」と聞かれなくなった、という声を読んで、なるほどと思いました』
ウールや化繊、濃い色の綿のテカリ防止に、当て布は1枚あると迷いません。ハンカチでも代用できますが、透けて中が見える専用の当て布は、シワの位置を見ながらかけられるので楽ですよ。
あわせて読みたい
「温度も水も合わせたのに、蒸気自体が弱い」と感じたら、スチームアイロンの蒸気が出ない時の見直しを先にどうぞ。今のアイロンに限界を感じているなら、スチームアイロンで後悔した理由で、買い替えの時に見るところをまとめています。アイロンを使わずに伸ばす方法はスチームアイロンの代用へ。
まとめ:温度・水分・タイミングを合わせて、戻らないシワは見分ける
- 取れない理由は温度・水分・動かすタイミング。まずこの3つを合わせる
- 素材ごとに温度と当て布を変える。混紡は弱い方に合わせる
- 深いシワは湿らせて、置いて押さえ、冷めるまで動かさない
- 革・撥水加工・プリント・ボタンはかけない・避ける。表示の×は守る
- 化繊の熱で付いたシワは戻らない。蒸気が弱いなら目詰まりを疑う
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手順を1枚にまとめました。



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