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年末の大掃除の前に「スチームクリーナー、買ったほうがいいのかな」と検索して、値段を見て、いったんブラウザを閉じる。あの往復、身に覚えのある方は多いですよね。買う前に家にあるもので同じことができるなら、それがいちばん安上がりですものね。あるいは、持ってはいるけれどパッドが切れてしまって今日使えない、というほうの困りごとかもしれません。
先に結論をひとつ。スチームの仕事は「温めて緩める」ところまでです。落とすのは、そのあとの拭き取り。つまり、温めて緩めるところさえ別の道具でまかなえるなら、代用はけっこう成り立ちます。逆に、代用がきかない場面もはっきりしているので、そこを分けて見ていきましょう。
まず、スチームがやっていることを分解してみる
スチームクリーナーは、タンクの水を沸かして、100度前後の蒸気を吹き付ける道具です。汚れに対してやっていることは、実はとてもシンプルなんです。
- 温める……固まった油やロウのような汚れをやわらかくする
- 湿らせる……乾いてこびりついた汚れをふやかす
- すき間に入る……蒸気なので、ブラシの届かない細い所にも回り込む
- 洗剤なしで扱える……口に入る所や、子どもが触る所で使いやすい
大事なのは、この4つのどれもが「汚れを浮かせる」までの働きだということ。浮いた汚れは、必ず布で拭き取らないと、そのまま乾いて元に戻ります。ここを飛ばすと「スチームは効かない」という感想になってしまうんです。その話はスチームクリーナーで油汚れが落ちない時の話にくわしく書きました。
家にあるもので代われる場面——4つ
- 熱湯を含ませた布。いちばん手軽で、いちばん出番が多い代用です。沸かしたお湯にタオルを浸して、ゴム手袋をした手でトングを使って絞り、汚れの上に数分置いて蒸らしてから拭き取ります。コンロまわりの油、換気扇の外側、レンジの庫内など、平らな面ならこれで十分。素手で絞るとやけどをするので、必ず道具を使ってください
- アイロンのスチーム(当て布ごし)。カーペットのへこみ戻し、布ソファの表面、カーテンのにおい取りなど布を相手にするときに向きます。必ず乾いた当て布をはさんで、浮かせ気味に。生地の表示を確かめてからにしてくださいね
- 衣類スチーマー。持っていれば、これがいちばんスチームクリーナーに近い代用です。布まわり、カーテン、ぬいぐるみの表面、玄関マットなど。あとで違いをくわしく書きます
- 電気ケトルのお湯と中性洗剤。排水口、三角コーナー、シンクの汚れなど「つけ置きできるもの」なら、熱めのお湯と洗剤に沈めてしまうほうが速い。熱に弱い樹脂の部品もあるので、いきなり熱湯ではなく50〜60度くらいから試すと安心です
共通のコツは、置く時間をとること。温度と時間は交換できるので、温度が足りない分は数分待って埋めればいいんです。
代われない場面——「吹き飛ばす」用途
逆に、これは家にあるもので置き換えられないというところもあります。あきらめて別の手を考えたほうが早い場面です。
- 細いすき間に押し込む用途。窓のサッシのレール、タイルの目地、五徳の裏。細いノズルから勢いよく出るからこそ届く場所なので、布では入れません。ここは古歯ブラシと洗剤で地道にやるほうが確実です
- 高い圧で吹き飛ばす用途。ベランダのタイル、玄関の土間、網戸。これはスチームというより高圧の水の仕事なので、代用というなら「たわしとホース」になります
- 連続して広い面を扱う用途。床全面など、面積が広いと熱湯タオルは何度も絞り直しになって心が折れます
- 高い所や届かない場所。手を伸ばして熱いタオルを扱うのは危ないので、無理をしないでください
パッドが切れた時の代用——マイクロファイバークロスか古いタオル
本体はあるのにパッドの替えがない、という日。これは家にあるもので十分しのげます。
- マイクロファイバークロスが第一候補。目が細かくて水を含み、緩んだ汚れをよくつかみます。100円ショップのもので大丈夫。厚手のものより、薄手を2枚重ねるほうが熱が通りやすいです
- 古いタオル。厚みがあるぶん熱の通りは落ちますが、床のように面で当てるならこれで十分。パイルが飛び出していないものを選んでください
- 留め方は、本体のクリップにはさむか、面ファスナーに引っかけるか。留めるのに輪ゴムを使わないこと。熱でやわらかくなって切れたり、溶けて本体に残ったりします。どうしても留めたいときは、耐熱の表示があるシリコーンのバンドや、洗濯ばさみのような金属のクリップで
- たるませないこと。だぶついた布が引っかかって、ノズルの向きが変わるとやけどのもとになります
ただし、説明書に「純正のパッド以外を使わない」と書いてある機種は、それに従ってください。布の厚みで蒸気の抜けが変わり、内部に圧がかかる設計の製品があるからです。
衣類スチーマーで代われる?——違いは「水量・連続時間・ノズル」
いちばん質問が多いのがこれです。似ているようで、得意分野がずれています。
| 見るところ | スチームクリーナー | 衣類スチーマー |
|---|---|---|
| 蒸気の量 | 多い。面をふやかせる | 少なめ。布をしっとりさせる程度 |
| 連続して使える時間 | 長め。タンクが大きい | 短め。特にコードレスは途中で弱くなる |
| ノズル | 細口・ブラシ・パッドなど付け替え | ほぼ1種類、布に当てる形 |
| 向く相手 | 油汚れ、すき間、水回り | 布のシワ、におい、表面の除菌 |
まとめると、布が相手なら衣類スチーマーで代われて、こびりついた汚れが相手なら代われない。コードレスの機種は蒸気が弱くなりやすいという特徴もあるので、そのあたりはコードレス衣類スチーマーのデメリットにまとめてあります。
やってはいけない代用
- 電装部やコンセントまわりに湯をかける。換気扇のモーターの近く、コンロの点火スイッチ、床暖房の操作パネル。感電と故障のもとです
- アイロンを直接床や家具に当てる。アイロンの底は布に当てる前提の温度なので、塗膜が一瞬で白くなります。フローリングの失敗の話はスチームクリーナーでフローリングを失敗した時の話にまとめました
- 耐熱を確かめずに布や樹脂に当てる。合成皮革、薄い化繊、印刷のあるもの。目立たない所で試してからにしてください
- 素手で熱い布を絞る。トングとゴム手袋を使い、湯を運ぶときは足元にこぼさないように。作業中は子どもを台所に入れないのが、いちばん確実な安全対策です
- 塩素系の洗剤と酸性の洗剤を一緒に使う。代用の工夫であれこれ足したくなりますが、この2つだけは絶対に混ぜないでください
結局、買ったほうがいい家・買わなくていい家
- 買うと生きる……揚げ物をよくする、コンロまわりの油が毎回大変、洗剤を使いたくない小さな子やペットがいる、窓のサッシや浴室のカビが毎年の課題
- 代用で足りる……油汚れは月に1回程度、床は無垢材やワックス仕上げでそもそも当てられない、収納に余裕がない、大掃除のときだけ気合いが入るタイプ
- 迷ったら、次の大掃除を熱湯タオルでやってみるのがおすすめです。それで足りたなら買わなくていいし、「あと少し熱と圧がほしい」と感じたなら、その不満こそが選ぶときの基準になります
ゆきこ( ゚Д゚)『うちで選ぶなら、まずは熱湯タオルで一度やってみる派です。コンロの前でタオルを5分のせて、その間にお茶を入れる。この待ち時間を楽しめる人なら、買わなくても十分だと思います。ただ、サッシのレールだけは布ではどうにもならないので、あそこだけは道具の力を借りたくなる気持ち、よく分かります』
代用でも本体でも、最後に効くのは拭き取る布の質です。安いクロスをたくさん持って、汚れたら惜しまず替えるほうが、良いものを1枚使い回すよりきれいに仕上がりますよ。
あわせて読みたい
買うかどうかで迷っている方は、スチームクリーナーで後悔した理由を先に読むと、自分の家に必要かどうかが見えてくると思います。持っているのに効かないと感じている方は油汚れが落ちない時の話を、床に当てて失敗してしまった方はフローリングを失敗した時の手当てをどうぞ。
まとめ:温めて緩める場面は代われる、吹き飛ばす場面は代われない
- 代用の主役は熱湯タオル。トングで絞って数分置き、必ず拭き取る
- 布が相手ならアイロンや衣類スチーマーで代われる。当て布ごしに
- すき間・高い圧・広い面は代われない。別の道具のほうが速い
- パッドはマイクロファイバーか古いタオル。輪ゴムで留めない
- 電装部に湯をかけない、素手で絞らない、子どもを近づけない
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手順を1枚にまとめました。



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