えごま油が臭い、これは傷んでる?——もとのにおいと酸化のにおいの見分け方、加熱に向かない理由、ごま油の代わりになるか、においが気にならない食べ方と開封後の保存

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体にいいらしいと聞いて買ってみたえごま油。いざふたを開けたら、青くさいような、魚のような、なんとも言えないにおい。「え、これ傷んでるんじゃ……」と、瓶を持ったまま固まってしまった。この反応、とてもよく分かります。しかもいい値段がするので、捨てるのも気が引けるんですよね。

先に結論をひとつ。えごま油はもともと独特のにおいを持つ油で、開けた直後の「くさい」の多くは傷みではありません。ただし、本当に酸化してしまったにおいは別物で、そこは見分けが必要です。もとのにおいと傷んだにおいの違い、どうして加熱に向かないのか、ごま油の代わりになるのか、そしてにおいが気にならない食べ方まで、順番に見ていきましょう。

そもそも、えごま油は「におう油」なんです

えごまはしそに近い仲間の植物で、その種から搾ったのがえごま油です。しその親戚だと思うと、あの青くさい香りにも納得がいきますよね。感じ方には個人差があって、「草っぽい」「魚の脂みたい」「生の豆のよう」と、人によって表現がまちまちなのも特徴です。

  • 搾り方でにおいの出方が変わります。低い温度でゆっくり搾ったもの、余分な工程をあまりかけていないものほど、素材の香りがそのまま残ります
  • 逆に、においを抑える処理をした製品は香りが軽め。「くさいのが苦手」なら、ここが選ぶ手がかりになります
  • 買った直後・開けた直後のにおいは、多くの場合この「もとの香り」です。開封してすぐ生臭いからといって、すぐに傷みを疑わなくて大丈夫

ひとつだけ先にお伝えしておくと、この記事ではえごま油が体にどういいかという話は断定しません。すすめている情報も否定している情報も両方あって、私が言い切れることではないからです。持病のある方や、お薬を飲んでいる方、妊娠中の方は、量や続け方をかかりつけの先生に相談してから取り入れてくださいね。

傷んでいるかの見分け方——「青くさい」と「油くさい」は別物

ここがいちばん知りたいところですよね。もとのにおいと、酸化してしまったにおいは、じつは方向がまったく違います。並べてみると分かりやすいです。

見るところ もとのにおい(使える) 酸化のサイン(使わない)
におい 青草、しそ、魚の脂のような生っぽさ 古い揚げ油、クレヨン、ペンキのようなツンとしたにおい
鼻への来方 ふわっと来て、すっと抜ける 鼻の奥や喉に刺さるように残る
とろみ さらさらしている 瓶を回すと前より重く、まとわりつく
ほのかな苦みと青い風味 はっきり苦い、えぐい、喉がイガイガする
見た目 透き通っている 色が濃く変わった、瓶の口のまわりがベタベタする

判断の軸は、「青い」なら大丈夫、「古い油くさい」なら終わり。焼き肉屋さんの油煙のような、あるいは何度も使った揚げ油のような、あのにおいが出ていたら使うのをやめてください。酸化した油は、少量でも料理全体の味を持っていってしまいますし、体にとっても気持ちのいいものではありません。もったいない気持ちは分かりますが、無理に使い切らないのが正解です。

それと、開けたのがいつだったか思い出せない瓶は、正直あやしいです。私は迷ったら使わないことにしています。

もとのにおいか、傷みか。見分けて後がけで使うもとのにおい青くさい・しそのよう魚のようとも言われる低温で搾るほど強い開けた直後はこれが多い→ そのまま使えます量は小さじ1から傷んだサイン古い揚げ油のにおいツンと鼻に来るとろみが出て重い苦い・喉がイガイガ瓶の口がベタつく→ 使わない使い方加熱調理に使わない炒め物・揚げ物は不可器に取り少し冷まして最後にひとまわし納豆・味噌汁・豆腐ドレッシングにもごま油の代わりにはなりません。別の植物で、香りも熱への強さも違います炒め物は米油やサラダ油に任せて、えごま油は生のまま後がけ専用に開封後は冷蔵で1か月が目安/小瓶を選ぶ/持病のある方・薬を飲む方は医師に

えごま油は加熱調理に使わない——熱に弱いからです

これは味の好みの話ではなく、油の性質の話です。えごま油は熱に弱い油なので、加熱調理には使いません。フライパンで熱すると、香りも風味もあっという間に変わってしまいますし、酸化も一気に進みます。せっかくの油が、いちばんもったいない使われ方をしてしまうんですね。

  • 炒め物・揚げ物には使わない。ここは迷わなくて大丈夫です
  • 「熱いものにかける」も避けたいところ。炊きたてのご飯や、湯気の立った味噌汁に直接まわしかけると、それだけでにおいが変わります
  • 汁物に使うなら、火を止めて、器によそって、少し冷ましてから最後にひとまわし。これならえごま油らしい香りが残ります
  • 加熱の役目は、米油やサラダ油、焙煎したごま油といった熱に強い油に任せる。役割分担、と考えると分かりやすいです

「じゃあ使い道が狭いのでは」と思われるかもしれませんが、後がけ専用の調味料と割り切ると、むしろ気楽に使えますよ。ポン酢と同じ棚に並べるイメージです。

ごま油の代わりになる?——名前は似ていますが、置き換えはできません

「ごま油を切らしたから、えごま油で」。ここはよく聞かれるところですが、代わりにはなりません。理由は2つあります。

  1. そもそも別の植物です。ごま油はごまの種から、えごま油はしそ科のえごまの種から。名前に「ごま」が入っているだけで、香りの系統がまったく違います
  2. 熱への強さが違います。ごま油は炒め物にも使えますが、えごま油は加熱に向きません。ナムルや中華の仕上げにえごま油を使うと、香ばしさのかわりに青い風味が出てしまいます

ごま油を切らした時は、米油やサラダ油に、すりごまを足すほうがまだ近づきます。香ばしさが足りなければ、いりごまを指でつぶしながら加えると雰囲気が出ますよ。ごま油そのものの扱いや保存についてはごま油の保存方法と開封後の目安にまとめてありますので、そちらもどうぞ。

逆に、えごま油をかける前提の納豆にごま油をかけると、それはそれでおいしいんです。つまり、どちらが上ということではなく、別の調味料だと思うのがいちばんしっくりきます。

においが気にならない食べ方——「後がけ」と「香りの強いものと組む」

青くささが苦手でも、組み合わせ方でぐっと食べやすくなります。コツは、発酵しているもの・酸のあるもの・香りの強いものと合わせること。えごま油の香りが後ろに下がって、コクだけが残る感じになります。

  1. 納豆に小さじ1。たれとからしを混ぜたあとに、最後に加えます。いちばん失敗しない食べ方だと思います
  2. 味噌汁やスープに。器によそって、少し冷ましてから数滴。とくに具だくさんの味噌汁と相性がいいです
  3. ヨーグルトに、はちみつと一緒に。酸味と甘みが青くささを包んでくれます
  4. 手作りドレッシング。酢としょうゆ、塩、すりごまを混ぜて。酢の力が大きいので、いちばんにおいが目立ちません
  5. 冷奴、おひたし、めかぶ、キムチ。だしやしょうゆの味があるものに
  6. カレーやトマトの料理に、食べる直前に少しだけ。香りの強い料理は懐が深いです

量は小さじ1くらいから。「体にいいらしいから」と急にたくさん取ると、油そのものが重くて、お腹がゆるくなる方もいます。感じ方には個人差があるので断定はしませんが、少なめから始めて、自分の様子を見ながらが安心です。

開封後の保存——冷蔵で1か月を目安に使い切る

えごま油は、開けてからの時間との勝負になる油です。ここだけは押さえておくと、「気づいたら酸化していた」を防げます。

  • 開けたら冷蔵庫へ。常温の棚に置きっぱなしにしないでください。空気・光・熱の3つが油をいちばん傷めます
  • 開封後は1か月が目安。製品の表示に開封後の目安が書いてあれば、そちらを優先してくださいね
  • コンロの近く、窓辺、電子レンジの上には置かない。熱と光がまとめてかかる場所です
  • 大きい瓶より小さい瓶。安いからと大容量を買っても、使い切れなければ結局もったいないことに
  • 冷蔵庫に入れると少しとろみが出たり、うっすら濁ることがあります。室温に戻ると元にもどることが多いので、においと味に変化がなければ大丈夫です
  • ふたにマスキングテープで開封日を書く。開けた調味料は全部これにする、と決めておくと迷いません

食材ごとの日持ちの考え方は野菜と果物の保存方法一覧にまとめてあります。においで傷みを判断する感覚は、油でも魚でも意外と共通していて、さばの保存方法の話とも通じるところがありますよ。

買う時に見ているところ

あくまで自分ならラベルのどこを見るかという話として。口コミを読んでいて思ったのは、においの感じ方の個人差がとても大きいことでした。同じ商品に「気にならない」と「無理だった」が並んでいるんです。

  • 遮光の瓶かどうか。茶色や黒っぽい瓶、外箱に入っているものは光を防げます
  • 内容量。少人数の家庭なら、小さい瓶のほうが使い切れます
  • 搾り方の表示。低温でしぼったものは香りが強め、と覚えておくと選びやすいです
  • 開封後の目安が書いてあるか。記載のある商品のほうが扱いやすいです

ゆきこ( ゚Д゚)『ふたを開けた瞬間に子どもが「魚くさい!」と叫んで返品を考えた、という話はよく聞きます。それでも納豆に小さじ1なら家族が気づかなかった、という声も多いんですよね。においが苦手なら、まずは納豆かドレッシング。それでだめなら、無理に続けなくていいと思います』

買い足すときは、小さめの遮光瓶で、搾り方の表示があるものを選ぶと、使い切るまでが楽になります。


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「油の保存って結局どうすれば」と迷ったら、ごま油の保存方法と開封後の目安もあわせてどうぞ。冷暗所という言葉の中身と、開封後にどれくらいで使い切るかを書いています。冷蔵庫の中の日持ち全般は野菜と果物の保存方法一覧が便利ですし、においで傷みを見分ける感覚はさばの保存方法の記事とも共通しています。

まとめ:青くさいのは元から、油くさいのは終わり

  1. えごま油はもともと青くさい油。開けた直後のにおいの多くは傷みではありません
  2. 古い揚げ油のようなにおい、とろみ、苦みが出たら使わない
  3. 加熱調理には使わない。器によそって少し冷ましてから後がけに
  4. ごま油の代わりにはなりません。別の植物で、香りも熱への強さも違います
  5. 開封後は冷蔵で1か月が目安。持病のある方や薬を飲む方は医師に相談を

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

えごま油のにおいと使い方の早見表:えごま油はしそ科の植物の種から搾った油で、もともと青くさい独特の香りがあり、低温で搾ったものほど香りが強く、開けた直後のにおいの多くは傷みではありません。傷んだサインは古い揚げ油やクレヨンのようなツンとしたにおい、とろみが出て重い、はっきり苦い、喉がイガイガする、瓶の口がベタつくで、当てはまれば使わない。熱に弱いので加熱調理には使わず、炒め物や揚げ物は米油やサラダ油に任せ、味噌汁は器によそって少し冷ましてから後がけにする。ごま油の代わりにはならず、別の植物で香りも熱への強さも違う。においが気にならない食べ方は納豆、味噌汁、ヨーグルト、ドレッシング、冷奴やめかぶ。量は小さじ1くらいから。開封後は冷蔵で1か月が目安、小さい瓶を選び、開封日をふたに書いておく。持病のある方や薬を飲んでいる方は医師に相談を

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