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久しぶりに加湿器のスイッチを入れたら、出てくる風がなんだか生乾きのにおい。よく見たらタンクの底がぬるっとしていて、去年の春にしまった時のまま水が残っていた……。この時期になると、毎年やらかす人が本当に多いんですよね。加湿器って、しまう前にいちばん力尽きる家電なんですよね。
先に結論をひとつ。加湿器のにおいは、水垢ではなく「ぬめり」が犯人であることがほとんどです。だからクエン酸をどれだけ入れても、においだけは取れないんです。相手が違えば道具も変わる、というだけの話なので、出どころを見つけて、合うもので洗えば落ち着きます。無理に使わない線引きも含めて、順番に見ていきましょう。
においの出どころは3か所——タンク・受け皿・フィルター
「加湿器が臭い」と感じた時、においを出しているのはたいてい次の3か所のどれかです。全部を一度に洗おうとすると心が折れるので、まずは近づいてどこが一番においますかと嗅ぎ分けてみてください。
- タンク。水を入れっぱなしにしていた所。底や角、注ぎ口の内側を指でなでて、ぬるっとしたら当たりです。透明なタンクでも、光にかざすと壁面が白っぽく曇っていたりします
- 受け皿(トレー)。タンクから水が落ちてたまる部分で、実はここが一番においやすい場所。ずっと湿っていて、外の空気に触れていて、掃除の時に忘れられがちという三拍子がそろっています
- フィルターや吸水する部品。気化式で水を吸い上げる布や紙のような部品、空気を通すフィルター。においが一番強く出るのはここで、しかも洗ってもにおいが戻りやすい所です
タンクと受け皿は洗えば戻ることが多いのですが、フィルターは洗っても戻るなら交換の合図と考えたほうが早いです。数百円から千円台の消耗品で、においと格闘する時間を買い戻せると思えば、そんなに高くありません。
水を入れたまま放置してしまった時の手順
「シーズンオフにそのまましまってしまった」「秋になって出したら水が入っていた」。ここが一番多い相談だと思います。ぎょっとしますが、慌てて全部ばらさないでくださいね。分解できる範囲は機種によってまったく違うので、取扱説明書に書かれた範囲を超えないことが大前提です。
- 電源を抜く。加熱式なら完全に冷めてから。中に熱いお湯が残っていることがあります。子どもが近くにいるなら、この作業は少し離れてもらってから
- 水を全部捨てる。流しに捨てて、タンクを一度ゆすいで、また捨てる。においの元は水の中に一番たくさんいます
- 説明書で「外せる」と書かれた部品だけ外す。タンク、受け皿、キャップ、フィルターの枠あたりが基本。工具が要る所は開けない
- ぬるま湯と薄めた中性洗剤、柔らかいスポンジで洗う。角や溝は使い古しの歯ブラシや細いブラシで。ぬめりは「こする」で落ちます
- においが残るなら、酸素系のもの(過炭酸ナトリウム)でつけ置き。40度前後のお湯に溶かして30分から1時間ほど。金属部品やゴムのパッキンは長時間つけないように
- これでもかというくらいすすぐ。洗剤やつけ置きの成分が残ると、今度はそのにおいが出ます
- 完全に乾かす。半日から一日、風の通る所で。ここを飛ばすと、次の日にはまたぬめりが戻ります
ここまでやってもにおいが取れない、あるいは手の届かない内部にカビらしい黒い点や膜が見える時は、無理に使わないでください。分解できない所に汚れが回った加湿器は、掃除で取り切るのが難しく、その空気を部屋にまくことになります。部品交換で直せるならメーカーの補修部品を、それも無理なら買い替えという線引きで大丈夫です。加湿器の中でもピンク色のぬめりが出やすい所と落とし方は、加湿器のピンクの汚れの落とし方にまとめてあります。
本当に白い水あかだった場合は、クエン酸がいちばん効きます。分量とつけ置きの時間は、加湿器の掃除をクエン酸でする記事に早見表つきでまとめてあります。
クエン酸で水垢が取れない——それ、水垢ではないかもしれません
「クエン酸につけたのに取れませんでした」というお悩み、本当によく聞きます。ここは相手の見分けがすべてなんです。
- 白くてざらざら、こすっても崩れない → 水垢。水道水のカルシウムなどが固まったもの。これはクエン酸の出番で、お湯に溶かして1時間ほどつけると、ふやけてこすり落とせるようになります
- ぬるっとする、指でこするとぬめりが取れる → ぬめり(菌の膜)。これは酸では落ちません。中性洗剤でこする、または酸素系でつけ置きするのが道です
- ピンク色、黒っぽい点 → こちらもぬめりやカビの側。クエン酸で薄くはなりませんし、においも残ります
つまり、クエン酸は「白い固いもの」担当、酸素系は「ぬるぬる・におい」担当。ここを分けて覚えておくと迷いません。水垢の落ち方は台所の水切りかごとまったく同じ理屈なので、水切りかごの水垢の落とし方もそのまま応用できますよ。
そしてここは絶対に守ってほしいところ。クエン酸などの酸性のものと、塩素系のカビ取り剤や漂白剤を、同時に使ったり続けて使ったりしないでください。「混ぜるな危険」の組み合わせです。片方を使ったら、しっかりすすいで乾かして、日を分けるくらいの気持ちでいると安心です。
部屋のカビ臭は加湿器のせい?——切り分けはとても簡単
加湿器を掃除したのに部屋がまだにおう、という時。原因が加湿器なのか、部屋の別の所なのかは、加湿器を止めて半日過ごしてみるだけで切り分けられます。
- 止めたらにおわない → 加湿器側。もう一度フィルターや受け皿を確認
- 止めてもにおう → 加湿器以外。エアコンの内部、窓まわりの結露、押し入れ、洗濯物の部屋干しあたりが候補です
- エアコンを入れた瞬間だけ強くにおう → エアコンの内部が濃厚。フィルターは自分で洗えますが、奥の送風部分は無理をせず業者さんに相談を
- 加湿器を置いている足元の床や壁紙がしっとりしている → 加湿しすぎ。湿度は50〜60%くらいを目安に、壁ぎわから離して置くと結露が減ります
空気の通り道になる家電は、どれも同じでフィルターがにおいます。浴室乾燥機のフィルターの話や、分解しにくい送風機の掃除も、同じ日にまとめてやってしまうと気分がいいです。
においを戻さない毎日の一手
- 水は継ぎ足さない。残った水に足すと、菌ごと増やすことになります。残りは捨ててから新しく
- タンクの水は毎日替える。前の晩の水がそのまま朝も入っている状態が、一番においを育てます
- 使わない日は空にして、ふたを開けて乾かす。しまい込まないで、開けて置くだけでずいぶん違います
- 週に一度、受け皿だけこする。全部やろうとせず、いちばん臭い所だけ。1分で終わります
- ミネラルウォーターや浄水は使わない。塩素が入っていない水はきれいに思えて、実はぬめりが早く出ます。水道水がいちばん向いています
それから、においや水垢と暮らしていてせきが長引く、息苦しさが続く、家族の誰かだけ調子が悪いという時は、掃除の話とは切り離して、早めにお医者さんに相談してください。原因を素人判断で決めつけないほうが、結局いちばん早いです。
ゆきこ( ゚Д゚)『水を入れたまま押し入れにしまった加湿器を、11月に開けた時の顔は想像がつきます。においというか、もう空気が重い。うちなら「しまう前に一日ベランダで乾かす」をルールにします。ちなみに10円玉を入れておけばいい説、子どもが真剣に信じていることもありますが、あれで掃除は省けません』
白い水垢に使うクエン酸は、掃除用でも構いませんが、口に入る物のそばで使うことを考えると食品添加物の表示があるもののほうが気楽です。ポットや電気ケトルにも使い回せるので、粉で買っておくと出番が多いですよ。
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タンクのぬめりがピンク色になっている時は、加湿器のピンクの汚れの落とし方に落とす順番を書いています。白いざらつきの正体を確かめたい人は水切りかごの水垢の落とし方を、風の出る家電のにおいが気になる人は浴室乾燥機のフィルターの話もどうぞ。
まとめ:においはぬめり、水垢はクエン酸、乾かしてしまう
- においの出どころはタンク・受け皿・フィルター。近づいて嗅ぎ分けてから洗う
- 放置した加湿器は水を捨てる→外せる部品だけ洗う→乾かすの順で
- クエン酸は白い水垢だけ。ぬめりとにおいには酸素系が向いています
- 塩素系と酸性は混ぜない。分解は説明書の範囲まで、加熱式は冷めてから
- 止めてもにおうなら加湿器以外。せきや息苦しさが続くなら受診を
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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