糸くずが1本、袖からぴろん。お菓子の袋が「どこからでも切れます」のくせに、どこからも切れない。そんな時に限って、ハサミが見つからないんですよね。
ハサミの代用は、実は「何を切りたいか」で正解が全然違います。糸には糸の、紙には紙の、袋には袋の切り方がある。この記事では切りたいもの別に、身近なもので済ませる方法をまとめました。
先にひとつだけ。「歯で噛み切る」はどの場面でもおすすめしません。糸は意外と強く、歯の詰め物やかぶせ物のほうが負けることがあります。治療費を考えると、世界一高くつくハサミです。
糸を切りたい:本命は爪切り、出先ならコイン2枚
洋服の糸くず・値札の糸・縫い物の糸。ハサミなしで一番きれいに切れるのは、実は爪切りです。刃が小さくて狙いが正確なので、生地を巻き込まずに根元からパチンといけます。ポーチに爪切りが入っている方は、それがもう携帯ハサミです。
爪切りもない出先では、コイン2枚ワザを。
- 10円玉を2枚用意します(100円玉でも可。ギザギザの縁の硬貨が効きます)
- 切りたい糸をピンと張って、2枚のコインの縁で糸をはさみます
- はさんだまま、コイン同士を互い違いにスライドさせると、縁が刃の代わりになって糸が切れます
ゆきこ( ゚Д゚)『お財布の10円玉がハサミになるとは…。値札の糸で困った試着室でも使えるじゃない』
ポイントは糸を張ること。たるんだ糸はコインでも歯でも切れません(そして歯はダメです、絶対)。
紙を切りたい:定規で「折って裂く」が一番きれい
プリントを半分にしたい、メモを切り分けたい。紙は切るのではなく裂くと割り切ると、道具いらずです。
- 切りたい線で紙を折り、爪や定規の背で折り目を強くこすります
- 反対側にも折って、両方向に折り目を付けます(ここが仕上がりの分かれ目)
- 定規を折り目に当てて押さえ、紙を上に引き裂きます。定規がガイドになって、ほぼ直線で切れます
定規がなければ、机の角やカードの縁でも代用できます。昔ながらの「折り目を湿らせる」は、確かに裂けやすくなるものの切り口が波打つので、提出物にはおすすめしません。
厚紙や段ボールは裂けないので、ここは素直にカッターを。刃は体の外に向けて、切るものは床や台にしっかり固定してから。カッターの安全な使い方は鉛筆削りの代用の記事でも書いた「刃ではなく対象を動かす・押さえる」が基本です。
袋・パッケージを開けたい:10円玉2枚の「押し切り」
「どこからでも切れます」が切れない問題には、糸と同じコイン2枚ワザが効きます。袋のフチを2枚のコインではさんで、ずらすように押し切ると、切り欠きがなくても開きます。お菓子の袋、レトルトのパウチ、調味料の小袋あたりまで対応できる万能ワザです。
ほかには、鍵のギザギザで縁に切り込みを入れる、ボールペンの先で小さく穴を開けてそこから裂く、という手も。どれも「まず小さな切り口を作れば、あとは手で裂ける」という同じ原理です。
布・ビニールひも・そのほか
- 布:代用でどうにかなる相手ではありません。糸を1本抜いて裂く技法もありますが、普段着相手には現実的でないので、ハサミが手に入るまで待つのが正解です
- ビニールひも・PPバンド:結び目の近くでねじって強く引くと切れます。手が痛い時はコイン2枚で
- セロハンテープ:刃がなくても、貼ってから素早く横に引くと意外とまっすぐ切れます。テープカッターの爪が折れた時にも使えるワザです
やらないほうがいい代用
- 歯——冒頭のとおり。糸より詰め物が先に負けます
- 包丁・缶切りで紙や袋——固定できず滑ります。キッチンで袋が開かない時は、包丁より鍵かコインを
- カミソリの刃を素手で持つ——論外です。持ち手のない刃は使わない
まとめ:糸はコイン2枚か爪切り、紙は折って裂く、袋は押し切り
- 糸:本命は爪切り。出先はコイン2枚ではさんでスライド。糸はピンと張る
- 紙:両方向に折り目→定規を当てて裂く。厚物はカッターで安全に
- 袋:10円玉2枚の押し切りか、鍵のギザギザで切り込み
- 歯で噛み切らない。治療費が世界一高いハサミになります
学用品・文房具の「ない時どうする」シリーズ、コンパスがない時の円の描き方と鉛筆削りがない時の代用もあわせてどうぞ。
保存版:この記事の早見表
切りたいもの別の正解を1枚にまとめました。



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