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子どもの新学期に「ペンケース、自分で作りたい」と言われて、手芸店でファスナーを手に取ったところで固まった経験、ありませんか。ファスナーの付け方を調べると、ミシンの押さえを替えて、印を合わせて、片側ずつ……。手縫いでこれをやると考えただけで、そっと棚に戻したくなりますよね。
先に結論。ファスナーを使わなければ、ペンケースは直線縫いだけで作れます。閉じ方を「フタをかぶせる」「口をしぼる」「巻く」のどれかにするだけ。この記事では、その3案を布の寸法つきでご紹介します。型紙はいりません。定規と布があれば今日できます。
ファスナー以外でポーチを閉じる4つの方法
ポーチやペンケースの口を閉じる方法は、ファスナーだけじゃないんです。手縫いで扱いやすい順に並べてみます。
- フラップ(フタ)+留め具——本体にフタをかぶせて、ボタン・スナップボタン・面ファスナー(マジックテープ)で留める。いちばん見た目が「ペンケースらしい」。面ファスナーなら縫い付けるだけ、ボタンならボタンホールの代わりにヘアゴムの輪を挟むと簡単
- 巾着(口をしぼる)——上部にひもを通す筒を作って、引いてしぼる。出し入れが片手でできて、子どもが使いやすい
- ロール(巻く)——ペンを1本ずつポケットに差して、くるくる巻いてひもで結ぶ。色鉛筆やペンの本数が多い人向け。中身がひと目で分かる
- 折り返し+ゴムバンド——袋の口を折り返して、ヘアゴムや平ゴムを回して留めるだけ。留め具を縫わなくていいので、いちばん手軽
ファスナーがないと中身が落ちそうに思えますが、カバンの中では横になるので、口がふさがっていれば実用上は困りません。
用意するもの——100均のカットクロスとフェルトで足りる
- 布——綿のカットクロス(約30cm×35cm前後で売られているもの)1枚か、フェルト(約30cm角)1〜2枚。フェルトは切った端がほつれないので、端処理の工程をまるごと飛ばせます。初めてならフェルトがいちばん失敗しにくい
- 手縫い糸と針——糸は布と同系色の手縫い糸。針はフェルトなら少し太めの刺しゅう針だと、穴が大きくて糸を通しやすい
- 定規・チャコペン(またはフェルトの裏に鉛筆)・布用はさみ
- 留め具——面ファスナー(縫い付けタイプ・2cm角を1組)か、ボタン1個とヘアゴム1本、または巾着用の綿ひも60cm、ロール用のリボン70cm
- あると楽——待ち針の代わりに書類クリップや洗濯ばさみ。布を挟んで留められて、子どもが刺す心配がありません
寸法はすべて、中に長さ15〜17cmのペンや鉛筆が入ることを前提にしています。定規1本で測れる直線だけです。
案①フラップ型——布1枚を折り上げて両脇を縫うだけ
「フラップペンケース」は、封筒のようにフタをかぶせて留めるペンケースのこと。1枚の布を三つ折りにするだけで、フタも本体も同時にできあがります。
寸法:布 縦26cm × 横22cm を1枚(縫い代1cm込み。できあがりは幅約20cm×高さ約8cm、フタ約7cm)
- 綿布なら、布の上下の端(22cmの辺)を1cm裏側に折って、端を並縫いで押さえる。フェルトなら飛ばす
- 布を表を内側にして、下から9cm折り上げる。上に残った部分(約7〜8cm)がフタになる
- 折り上げた部分の両脇を、端から1cmのところで縫う。ここは力がかかるので返し縫いにすると丈夫。縫い始めと縫い終わりは玉止めを2回
- 袋の部分を表に返す。角は指で押し出して形を整える
- 綿布なら、フタの両脇も1cm折って並縫いで押さえる(フェルトなら飛ばす)
- フタを本体にかぶせて、面ファスナーの片側をフタの裏、もう片側を本体の表に縫い付ける。ボタンにするなら、フタの先にヘアゴムの輪を縫い付けて、本体にボタンをつける
フタの先を丸く切るとやさしい雰囲気、三角なら封筒っぽく。フェルトなら切りっぱなしで形になるので、ここで遊べますよ。
案②巾着型——ハンカチ1枚なら縫うのは2辺だけ
巾着型は、口にひもを通す筒(通し口)を作るのがポイント。ここも直線縫いだけです。
寸法:布 縦32cm × 横22cm を1枚(半分に折って底にする。できあがりは幅約20cm×深さ約12cm)
- 布を表を内側にして、縦半分に折る(16cm×22cmになる。折り目が底)
- 両脇を端から1cmで縫う。ただし上から3.5cmは縫わずに残す。ここがひもの出口になる
- 残した3.5cmの部分は、縫い代を左右に開いて、それぞれ裏側に折って押さえておく
- 口を1cm折り、さらに2.5cm折って、折った端のきわを一周ぐるっと並縫い。これが通し口
- 表に返して、綿ひもをヘアピンや安全ピンの先に結んで通し口に通す。両端を結んで完成
ここで裏ワザ。ハンカチ1枚で作ると、縫うのは両脇の2辺だけで済みます。ハンカチは4辺すべてが最初から始末されているので、端を折る工程がいらないんです。25cm角くらいの薄手のハンカチを半分に折って、両脇を上3.5cm残して縫い、口を2.5cm折って通し口を縫えば完成。「ハンカチを縫わずにポーチにできる?」と聞かれたら、ペンを中央に置いて三つ折りにし、両端をヘアゴムで結ぶだけでも今日はしのげます。縫わない代わりに、開けるのに少し手間はかかりますけどね。
案③ロール型——フェルトなら色鉛筆12本が1本ずつ収まる
ロール型は、ポケットに1本ずつ差して巻くタイプ。「フェルトで作れる?」という質問にいちばん向いているのがこれで、フェルトなら端処理ゼロ、縫うのは底・両脇・ポケットの仕切りの直線だけです。
寸法:土台のフェルト 縦26cm × 横30cm を1枚、ポケット用フェルト 縦10cm × 横30cm を1枚、リボン70cm
- 土台の上にポケット布を重ねる。下の辺と左右の辺をぴったり合わせる
- 重ねたまま、底の辺と両脇の辺を端から5mmで並縫い。3辺がつながって、細長いポケットができる
- ポケットを仕切る。左端から2.5cmごとに定規で印を付け、ポケットの上から下まで縦に並縫い。11本縫うと12個の仕切りができる。色鉛筆なら2.5cm、太めのペンなら3cm間隔に
- リボンを半分に折り、折り目を土台の右端の中央(上から13cmの位置)に縫い付ける
- 色鉛筆を差して、土台の上の余りを手前に折り下げて芯先を覆い、左から巻いてリボンで結ぶ
仕切りの縫い目は表に見えるので、糸をわざと目立つ色にするとかわいく仕上がります。
手縫いの基本——並縫いで進めて、口と角だけ返し縫い
3案とも、使う縫い方はふたつだけ。
- 並縫い——表・裏・表・裏と針を等間隔に進める、いちばん基本の縫い方。間隔は3〜4mm。長い直線はこれで十分
- 返し縫い——ひと針進んで、半分戻って、また進む。ミシンの縫い目に近い強さが出る。袋の両脇・フタの付け根・留め具のまわりなど、引っ張られる場所だけこれにする
糸は二本取り(針に通した糸の両端を合わせて玉結び)にすると切れにくく、玉止めも大きくなって抜けません。縫い始めと終わりの玉止めは、布の裏側に2回。縫い線は、綿布ならチャコペン、フェルトなら裏側に鉛筆で定規を当てて引いておくと、まっすぐ進みます。
手縫いのいいところは、いつでも止まれて、ほどいて戻せることなんです。
子どもと一緒に作る時の約束——針の本数を数える
小学生と作るなら、フェルトのロール型かフラップ型がおすすめ。直線しかないので、線の上をたどるだけで形になります。針とはさみを使うので、うちで決めている約束を書いておきます。
- 針は最初と最後に本数を数える。針山に何本刺してあるかを始める前に一緒に数えて、終わったら同じ本数あるか確認。床に落ちた針は、靴下の足で見つけると本当に痛いです
- 針に糸を通す・玉結び・玉止めは大人がやる。子どもは「進める」だけ。低学年なら、大人が針を刺して、子どもが引き抜く役でも十分に「自分で作った」になります
- 待ち針は使わず、クリップで留める。布を挟むだけで固定できて、手に刺さりません
- 布用はさみは大人が切る。フェルトは切りにくくて力が入るので、子どもの手には向きません。切るところまで大人が準備して、縫うところを渡すのがスムーズ
- 指ぬきの代わりに、絆創膏を利き手の中指に巻いておくと、針の頭を押しても痛くありません
1時間かからずに1個できます。仕切りの本数や寸法を測るのが、算数の宿題よりよく身につくのは内緒です。
ゆきこ( ゚Д゚)『長男が「ファスナー付けて」と言ったので断りました。私にも無理なので。代わりにフェルトのロール型を一緒に作ったら、仕切りを縫いながら「12本入るには線が11本」と自分で気づいてくれて、母はそこだけで元を取った気分。針は最初4本、最後も4本。無事』
布と糸をそろえるなら、色がそろったカットクロスのセットが1つあると、子どもが自分で柄を選べて、はぎれも次の作品に回せます。
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いつかファスナーに挑戦したくなったら、平らな四角で練習しやすいクッションカバーのファスナーの付け方から。同じ直線縫いで作れる給食袋の作り方は巾着型の応用です。今日ペンケースを忘れた・壊れたという時は筆箱の代用になるものをどうぞ。
まとめ:閉じ方を変えれば、直線縫いだけで完成
- ファスナーなしなら直線縫いだけでペンケースは作れる
- フラップ型は布22×26cmを折り上げて両脇を縫うだけ
- 巾着型は布22×32cm。ハンカチなら縫うのは2辺だけ
- ロール型はフェルト30×26cmに2.5cm間隔の仕切り
- 並縫いで進めて口と角だけ返し縫い。針は最初と最後に数える
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手順を1枚にまとめました。



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