生ハムはなぜ生で食べられる?——生の肉ではなく非加熱食肉製品という作り方、表示の読み方、寄生虫や食中毒が気になる時、子どもは何歳から?、妊娠中の考え方、開封後と期限の見方

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豚肉なのに、生ハムはどうして生で食べられるんだろう。そう思ったことはありませんか。寄生虫や食中毒は大丈夫なのか、子どもには何歳から出していいのか、妊娠中は食べていいのか。気になる点が次々に出てくる食べ物です。

先に結論をひとつ。生ハムは「生の肉」ではなく、塩漬けと乾燥・熟成で作る「非加熱食肉製品」という食品です。国の基準に沿って作られた商品を、表示どおりに冷蔵して、期限内に食べるのが前提。そのうえで、小さな子どもと妊娠中は、別に考える必要があります。順番に見ていきましょう。

あなたはどれ? 状況から自分の章へなぜ生で食べられる?→生の肉とは別の食品第1章へ ▶寄生虫・食中毒が心配→決めつけず表示と加熱を第2章へ ▶子どもに何歳から?→メーカーの案内が先第3章へ ▶妊娠中に食べたい→生では控え医師に相談第4章へ ▶開封後・期限が気になる→4つの線で見る第5章へ ▶

この記事は健康への影響を断定するものではありません。食品は表示の範囲で読んでください。食べ物は薬の代わりにはなりません。持病がある方・食事の制限を受けている方・妊娠中や授乳中の方は、医師や管理栄養士に相談してください。

ケース別に読む:なぜ生で食べられるか知りたい人|寄生虫・食中毒が心配な人|子どもに出したい人|妊娠中の人|開封後・期限が気になる人|体に悪い・太るが気になる人

4コマ漫画|生ハムを食べる人は誰?食卓で生で大丈夫かな…食べたい!1生で大丈夫かな?やりがちなことみんな同じでいいよね2みんな同じにしがち見直してみる種類別名称を見る小さな子は加熱か見送り妊娠中は控えて医師へ3誰が食べるかを考えるひと息表示どおりに楽しもう4大人は表示どおりに

なぜ生で食べられる?——生の肉ではなく、非加熱食肉製品という食品

生ハムは、スーパーで売っている生の豚肉を、そのまま食べているわけではありません。塩漬けにして、乾燥させ、時間をかけて熟成させる、という作り方の食品です。加熱していないので、表示の種類別名称の欄には、「非加熱食肉製品」などと書かれています。

塩や乾燥で水分を減らして、保存しやすくする作り方、というのが大まかな考え方です。ただ、「生で食べられる」ことは、どんな状態でも安全という意味ではありません。国の基準に沿って作られた商品を、表示どおりに冷蔵して、期限内に食べる。それが前提です。まずは、パッケージの表示を見てください。

表示で見る3か所種類別名称非加熱食肉製品など→ 生の肉とは別の食品→保存方法要冷蔵などの表示→ 冷蔵して保存→期限開ける前の期限→ 開けたら早めに
表示の項目 見る理由
種類別名称 「非加熱食肉製品」など、何の食品かが分かる。加熱が必要な肉の商品と取り違えない
保存方法 「要冷蔵」などの温度の指定。開封後の扱いも書かれていることがある
期限 賞味期限か消費期限か。書かれているのは開封前の期限
原材料名・アレルギー表示 豚肉のほか、調味料や添加物が入るか。アレルギーのある人は確認
食べ方の表示 「加熱してお召し上がりください」とあれば、加熱して食べる

種類別名称は、食べ方を迷った時に最初に見る場所です。表示の見方はちくわの記事と同じ型です。

寄生虫・食中毒が心配な時——決めつけず、表示どおりに

「生の豚肉だから、寄生虫がいるのでは」「食中毒が心配」という声はよく見かけます。生ハムは、国の基準に沿って作られた商品が売られています。むやみに怖がる必要はありませんが、「絶対に大丈夫」とも言えません。だから、次の考え方で選んでください。

  • 国の基準に沿って作られた商品を、表示どおりに冷蔵して、期限内に食べる
  • 気になる人は、加熱して食べるという選び方もあります。焼く、スープに入れるなど、中まで熱を通して食べます
  • 開けたら早めに食べ切る。常温に出しっぱなしにしません
  • 食べた後に、腹痛・吐き気・下痢・発熱など、体調が悪くなったら、医療機関を受診する。原因を自分で決めつけず、食べた物を伝えます

取り分ける時は、清潔な箸やトングを使います。生の肉を切った包丁やまな板は、生ハムには使わず、洗ってから、あるいは別の物を使ってください。手で触った物を長くテーブルに出しておくことも避けましょう。

ハムやベーコンなど、肉の加工品には、加熱してから食べる物と、そのまま食べられる物があります。名称欄と食べ方の表示で、必ず見分けてください。

食べる前の不安は、「誰が、どのくらい食べるか」を決めておくと、ぐっと減ります。次の章から、子どもと妊娠中の考え方に進みましょう。

子どもには何歳から?——メーカーの案内が先

いちばん大事なのは、パッケージや公式のよくある質問に書かれた、メーカーの案内を先に見ることです。何歳から、という答えは、年齢だけで決められるものではありません。商品の作りや、子どもの食べ方で変わるからです。そのうえで、次の点を見てください。

食べる人で考える大人表示どおりに冷蔵→ 気になる人は加熱小さな子ども塩気が強く噛みにくい→ 加熱して細かく・見送る妊娠中生で食べるのを控える→ 医師に相談
  • 塩気が強い。塩漬けの食品なので、小さな子どもには塩分が気になります
  • 噛み切りにくい。薄くても噛み切りにくく、口の中で広がって、のどに詰まりやすい食品です
  • 小さな子どもには、加熱して細かくするか、見送るのが安全な考え方です
  • アレルギー表示(豚肉など)を見る。初めて食べる食品は、少量から
  • 離乳食の進め方は、自治体の案内やかかりつけの医師に

子どもが「食べたい」と言う時は、薄く切った物を口いっぱいに入れさせず、小さくちぎって、食べている間はそばで見守ってください。歩きながら食べさせないことも大切です。

妊娠中は?——生で食べるのを控えて、医師に相談

厚生労働省は、リステリアという細菌について、妊娠中の人に向けて注意を呼びかけています。生ハムは、その注意の対象になる食品に含まれます。妊娠中は、生で食べるのを控え、気になる時は医師に相談してください。

これは、妊娠中のほかにも、体調の悪い人や、高齢の人でも考えたい線です。持病がある人、治療を受けている人は、食べてよいかどうかを医師に聞いてからにしましょう。傷んだサインや妊娠中の注意は生ハムの保存の記事にもまとめています。

開封後と期限の見方——4つの線

ここは「もったいない」より安全を先にしてください。次の4つで見ます。

  1. 賞味期限と消費期限は別物。賞味期限は「おいしく食べられる期限」の目安、消費期限は「安全に食べられる期限」です。消費期限を過ぎた物は食べません
  2. 「過ぎても食べられる場合がある」のは、賞味期限で、未開封で、表示どおりの保存をしていた物の話。開封後の物には当てはまりません
  3. 次のどれかがあれば食べない。ぬめり、糸を引く、酸っぱいにおい、色の変化、ふくらみ、液漏れ、カビ
  4. 乳幼児・高齢者・妊娠中の人・体調の悪い人には、期限が切れた物を出さない
食べないサイン見た目ぬめり・糸を引く→ 食べないにおい酸っぱいにおい→ 食べない期限・置き方期限切れ・常温放置→ 食べない

開けたら早めに食べ切ります。日数は商品や保存で違うので、表示と、生ハムの保存の記事で確認してください。食卓に出しっぱなしにせず、食べる分だけ出して、残りはすぐ冷蔵庫へ。小分けパックなら、食べ切れる量だけ開けられます。

体に悪い? 太る?——表示と1回の量で読む

生ハムは塩気のある食品なので、栄養成分表示の「食塩相当量」と「1食分あたり」を見てください。1回の量は、食べ切れる量にとどめます。減塩の指導を受けている人は、医師や管理栄養士に、食べてよい量を相談してください。表示と1回の量で読む考え方は、チーズの体に悪い・太るの記事と同じです。

ゆきこ( ゚Д゚)『生ハムは「食べて大丈夫か」より先に、「誰が食べるか」を決める食べ物だと思います。大人でも体調や妊娠中なら別、小さな子どもも別。そこだけ押さえておくと、迷いにくいですよね』

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小分けパックの生ハムなら、食べ切れる量だけ開けられます。小さな子どもには慎重に。大人が食べる分は、表示どおりに冷蔵して、期限内に食べ切れる量を選んでください。


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あわせて読みたい

ハムの保存の仕方はハムの保存の記事、生ハムの置き方と傷んだサインは生ハムの保存の記事へ。

まとめ:生ハムは非加熱食肉製品。表示どおりに食べ、子どもと妊娠中は別に考える

  1. 生ハムは生の肉ではなく、非加熱食肉製品。種類別名称と保存方法、期限を見る
  2. 国の基準に沿った商品を、表示どおりに冷蔵して期限内に食べる。気になる人は加熱
  3. 小さな子どもは、メーカーの案内が先。加熱して細かく、または見送る
  4. 妊娠中は生で食べるのを控え、医師に相談。食べた後に体調が悪ければ受診
  5. 開封後は早めに。ぬめり・酸っぱいにおい・糸を引くは食べない

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめています。

生ハムの早見表:この記事は健康への影響を断定するものではなく、食品は表示の範囲で読む。生ハムは生の肉ではなく、塩漬けと乾燥・熟成で作る非加熱食肉製品という食品。パッケージの種類別名称、保存方法、期限、原材料名、アレルギー表示、食べ方の表示を見る。国の基準に沿って作られた商品を表示どおりに冷蔵して期限内に食べるのが前提で、気になる人は加熱して食べる。食べた後に腹痛・吐き気・下痢・発熱など体調が悪くなったら受診する。小さな子どもはメーカーの案内が先で、塩気が強く噛み切りにくいので加熱して細かくするか見送る。妊娠中は厚生労働省の注意に沿って生で食べるのを控え医師に相談する。開封後は早めに食べ切り、消費期限を過ぎた物は食べず、ぬめり・糸を引く・酸っぱいにおい・色の変化・ふくらみ・カビは食べない。乳幼児や高齢者や妊娠中や体調の悪い人には期限切れを出さない

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