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煮込んだのに、味見をしたら薄い。水っぽくてシャバシャバする。あるいは、なんだか酸っぱい。ビーフシチューは時間をかけて作る料理だけに、がっかりしますよね。
先に結論をひとつ。薄い・シャバシャバは、水分とルーの量と煮詰め方の組み合わせで起きることが多く、酸っぱいのは、トマトやワインの酸味が立っていることが多いです。どちらも、順番に整えれば戻せることがほとんどです。ただし、置いたあとに酸っぱくなった場合は話が別で、傷みのサインのことがあります。この二つを分けて読んでいきましょう。分量や時間は、お手持ちのルーの箱やレシピの表示を見てください。
ケース別に読む:薄い・シャバシャバの人|作りたてから酸っぱい人|ワインを入れすぎた人|置いたあとに酸っぱい人|肉が固い人
味が薄い・シャバシャバ——水分を飛ばしてからルーで整える
薄く感じる原因は、だいたい三つに分かれます。水分が多い、ルーが足りない、煮詰め足りない。調味料を足す前に、まず「水分が多すぎないか」を見てください。
- 水分が多いなら、ふたを外して煮詰める。水分が飛ぶと、味もとろみも濃くなります。吹きこぼれやすいので、鍋のそばを離れないでください
- 焦げ付きやすいので、底から混ぜる。シチューは底にたまりやすいので、ヘラで底をなぞるように、弱めの火で
- ルーを足す時は、いったん火を止めて溶かす。火をつけたまま入れるとだまになりやすく、鍋の底で焦げ付くこともあります。足す量は、ルーの箱に書いてある分量の目安に合わせてください
「とにかく味を足せば濃くなる」と、塩やソースを何度も足すのは、いちばんやりがちな失敗です。足した分だけ後戻りができず、気づくと塩辛くなってしまいます。水分を飛ばす→ルーで整える→最後に味見の順番を守ると、調整がしやすくなります。計量は、計量スプーンを使うと量がぶれにくくなります。
水っぽくなる理由は、ほかにもあります。たとえば、野菜から出る水分です。玉ねぎやきのこは、煮ている間にたくさん水分を出すので、最初に入れた水の量のまま仕上げると、思ったより薄くなりがちです。さらさらして見える時は、味だけでなく、とろみの問題のこともあります。ルーを足すか、煮詰めるか、どちらで整えるかは、味見をして「味が足りないのか、とろみが足りないのか」を分けて考えると、迷いません。
市販のルーを使う場合は、箱に「水の量」「ルーの量」の目安が書いてあります。具材を増やした時は、その分だけ水分とルーのバランスも変わるので、箱の表示を目安に、足りない方を少しずつ調整してください。
熱いシチューは、はねるとやけどのもとです。味見をする時は、少量を小皿に取って冷ましてからにしてください。子どもに混ぜてもらう場面では、大人がそばについていましょう。
なお、煮物全般の失敗の考え方は煮物でよくある失敗にも共通します。
作りたてから酸っぱい——酸味は煮て、甘みとうまみで包む
作った直後から酸っぱい場合は、トマトやワインなど、材料の酸味が立っていることが多いです。傷みとは別の話なので、慌てなくて大丈夫です。
| 考え方 | 中身 | 材料の例 |
|---|---|---|
| 煮る | 火を通して酸味を丸くする | 弱火でことこと煮込む |
| 甘みを足す | 酸味とのバランスを取る | 玉ねぎ、にんじん、少量の砂糖 |
| うまみを足す | 全体の味を厚くする | バター、だしの素、きのこ |
酸っぱく感じる時は、実は「酸味が強い」のではなく「甘みやコクが足りなくて、酸味だけが目立っている」ことがよくあります。だから、酸味を消そうとするより、ほかの味を厚くして、酸味を目立たなくする方がうまくいきます。玉ねぎをじっくり炒めたり、肉やきのこのうまみを煮汁に移したりするのは、そのための土台づくりです。
量は、レシピやルーの表示を見ながら、少しずつ足して味を見てください。一気に入れると、今度は甘くなりすぎることがあります。焦げ付きと吹きこぼれには、ここでも注意しましょう。
ワインを入れすぎた——よく煮て、出す相手に気をつける
赤ワインを入れすぎて、酸味や渋みが強くなることがあります。対処は、ふたを外してよく煮ること。煮ることで、アルコールは飛ぶとされています。ただ、煮た時間で残り方が変わるため、完全にゼロになったとは言い切れません。
ワインの酸味や渋みが強く出た時は、煮込みの前半でしっかり煮立てておく考え方が役に立ちます。あとから足すより、最初に煮て香りを落ち着かせておく方が、味が丸くなりやすいからです。入れた量が多かったと気づいたら、焦らず、ふたを外してゆっくり煮詰めていきましょう。
アルコールの面では、子どもや、運転前の人、妊娠中の人に出すかどうかは慎重に考えてください。気になる時は、ワインを入れていない別の料理にするのも一案です。ワインの代わりになる物は料理酒の代わりになるものが参考になります。
置いたあとに酸っぱい——傷みのサインかもしれない
ここがいちばん大事な分かれ道です。作りたての酸っぱさは材料の酸味、置いたあとの酸っぱさは傷みの可能性があります。次のどれかがあれば、食べないでください。
- においが変わった、酸っぱいにおいが強い
- 泡が出ている、ふくらんでいる、液が漏れている
- カビ、ぬめり、糸を引く、色が変わった
保存の基本は、既存のシチューの保存方法と同じ線です。鍋のまま常温に置かない、温め直す時は沸騰するまで。日持ちの目安は、こちらの記事で確かめてください。
期限については、賞味期限と消費期限は別物で、消費期限を過ぎた物は食べません。賞味期限を過ぎても食べられる場合があるのは、未開封で表示どおりに保存した物の話で、作ったシチューには当てはまりません。乳幼児・高齢の方・妊娠中の方・体調の悪い方には、迷う物を出さないでください。迷ったら食べない。それがいちばん確実です。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、「いつ作ったか分からないシチュー」を味見で判断するのは、いちばん危ないと思っています。日付を書いておくと、迷わずに済みます』
💡 この困りごとへの提案
味の調整は、計量して記録しておくと次に活きます。ステンレスの計量スプーンなら、洗いやすくて、小さじ・大さじを分けやすいので、足した量のメモも取りやすくなります。分量は、ルーの箱の表示どおりにして、迷った時は少なめから足してください。
味の直しで迷った時は、いきなり大きく変えようとせず、「水分」「塩気」「酸味」のどれがずれているのかを先に見てみてください。スプーンで少し取り分けて味を見ると、鍋全体を動かさずに確かめられます。足す物は少しずつ、混ぜてから少し煮て、もう一度味を見る。この順番を守るだけで、足しすぎて戻れなくなる失敗はぐっと減ります。熱いソースは跳ねやすいので、味見の時もやけどに気をつけてくださいね。
肉が固いなら、別の記事へ
味は整ったのに、肉が固い、という悩みは、部位と煮方の組み合わせで決まります。順番に整理したので、ビーフシチューの肉を柔らかくする考え方で確かめてみてください。
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肉が固い人はビーフシチューの肉を柔らかくする考え方、保存と温め直しはシチューの保存方法、煮物全般の失敗は煮物でよくある失敗、ワインの代わりは料理酒の代わりになるものにまとめています。
まとめ:薄いなら水分、酸っぱいなら煮て甘みを足す。置いたあとの酸味は傷みを疑う
- 薄い・シャバシャバは、まず水分を飛ばす。ふたを外して底から混ぜる
- ルーは火を止めて溶かす。量は箱の表示どおりに
- 作りたての酸っぱさは、煮て甘みとうまみを足す。少しずつ味を見る
- ワインを入れすぎたら、よく煮る。子ども・運転前・妊娠中は慎重に
- 置いたあとの酸っぱさは傷みを疑う。鍋のまま常温に置かず、迷ったら食べない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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