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じっくり煮込んだはずなのに、お肉が固い。噛んでも噛んでも飲み込めない。市販のルーで作ったのに、どうして? と、がっかりしますよね。
先に結論をひとつ。肉が固くなるのは、「部位」と「煮る時間・火加減」の組み合わせが合っていないことが多いです。すじの多い部位は、弱火で長く煮ると柔らかくなり、薄切りは逆に、煮すぎるとかたくなります。まず、お肉の部位を見ることから始めましょう。時間や分量は、ルーの箱やレシピの表示を目安にしてください。
ケース別に読む:肉が固い人|短い時間で作りたい人|圧力鍋を使いたい人|具の順番に迷う人|ルーが足りない人
肉が固い理由——部位と煮方の組み合わせを見る
お肉の「固さ」には、二つの原因があります。ひとつは、すじや脂が多くて、長く弱火で煮ないと柔らかくならない部位。もうひとつは、そもそも柔らかい部位なのに、煮すぎて水分が抜けてしまった場合です。
| 肉の種類 | 向く煮方 | 気をつけること |
|---|---|---|
| すじや脂の多い部位(すね・ばら・肩など) | 弱火で長く、ことこと | 強火だと固く縮みやすい。ふたをして煮る |
| 赤身の多い部位(もも・ロースなど) | 短めに、煮すぎない | 煮すぎるとパサつく |
| 薄切り | 後半に入れて、さっと | 最初から入れると固くなりやすい |
売り場のパックには、部位名と「煮込み用」「焼き肉用」などの表示があります。ビーフシチューに向く表示の物を選ぶと、失敗がぐっと減ります。「どの部位が合うか」は、売り場の表示や、ルーの箱のレシピを見て決めてください。保存については牛肉の保存方法で確かめられます。
固くなる、もうひとつの原因が火加減です。強火でぐらぐら煮立たせ続けると、肉が縮んで固くなります。煮立ったら火を弱めて、静かに煮るのが基本です。焦げ付きや吹きこぼれにも注意して、底から混ぜてください。
もうひとつ、見落としがちなのが「肉を入れるタイミング」です。ルーを溶かしたあとに生の肉を入れて短く煮ると、表面だけ火が通って中が固いままになりがちです。塊の肉は、ルーを入れる前の煮込みの段階で、しっかり火を通して柔らかくしておくのが基本です。ルーを入れてからは、味をなじませる仕上げの段階と考えると、順番を間違えません。
煮込んでいる間に水分が減りすぎたら、水を足して調整します。ここでも、ふたをしたまま強く煮立てないこと、底から混ぜて焦げ付きを防ぐことを意識してください。
短い時間で柔らかくしたい——薄切りと下ごしらえで
時間がない日は、そもそも煮込み時間が長い部位を選ばない、という考え方もあります。薄切り肉を使って、煮込みの後半に加えると、短時間でも固くなりにくくなります。
- 薄切りを選ぶ:ビーフシチューらしいごろっと感は減りますが、短時間で火が通ります
- 小さめに切る:大きな塊より、火の通りが早くなります
- 下ごしらえで表面を焼く:表面を焼きつけておくと、うまみが閉じ込められます。焼く時は、油はねとやけどに気をつけてください
薄切りで作るビーフシチューは、ごろっとした食べごたえこそ少なめですが、肉が固くなる失敗はぐっと減ります。「今日は時間がないけれど、シチューが食べたい」という日の、ひとつの選択肢として覚えておくと便利です。火を通しすぎないように、肉は後半に入れて、色が変わったら火を弱めるくらいの気持ちで進めてください。
「短い時間で、ごろごろの塊を柔らかく」というのは、通常の鍋では難しいことが多いです。その場合は、次の圧力鍋の章を参考にしてください。
圧力鍋を使うなら——取扱説明書の範囲で、ルーはあとから
圧力鍋は、塊肉を短時間で柔らかくできる道具です。ただし、使い方を誤るとやけどや事故につながるので、必ず取扱説明書の範囲で使ってください。
- 入れてよい量の線を守る。食材と水分の合計が、取扱説明書の目盛りを超えないようにします
- ふたを開ける前に、圧が下がったか確かめる。圧が残ったまま開けると、蒸気や中身が噴き出して、やけどのもとです
- とろみの強いルーは、圧力をかけたあとに入れる。ルーを最初から入れると、鍋の底で焦げ付いたり、ふたの弁が詰まったりすることがあります。取扱説明書の案内に従ってください
- 蒸気にも気をつける。ふたを開ける時は、顔を近づけず、蒸気の向きを避けます
圧力鍋がない場合の代わりの考え方は圧力鍋の代用は普通の鍋でできる?、電気圧力鍋で冷凍肉を使う時の注意は電気圧力鍋で冷凍肉を使う時の考え方にまとめています。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、圧力鍋は「早く作れる道具」というより「取扱説明書どおりに使う道具」だと思っています。量の線だけは守りたいです』
💡 この困りごとへの提案
圧力鍋は、サイズの選び方で使いやすさが変わります。家庭で使うなら、少人数の煮込みに向く容量で、取扱説明書が分かりやすく、ふたの開閉が分かりやすい物が選びやすいです。購入前に、容量の目盛りと、部品の替えが手に入るかも見ておくと安心です。使う時は、入れてよい量の線を守り、蒸気でのやけどに気をつけてください。
マッシュルームとじゃがいもはいつ入れる?——煮崩れやすさで決める
具を入れる順番は、煮崩れやすい物ほど後からが基本です。
- 肉と玉ねぎ:先に入れて、じっくり煮ます。玉ねぎは、溶けて甘みと厚みを出す役目もあります
- にんじん・じゃがいも:途中で加えます。じゃがいもは煮すぎると崩れて、シチューが濁りやすくなります。形を残したい時は、大きめに切って後半に
- マッシュルーム:香りを残したいなら、最後の方に加えます。煮すぎると、水分が出て縮み、香りも弱くなります
たとえば、肉だけは柔らかいのに、じゃがいもがどろどろに崩れた、という時は、具を入れた順番と大きさの組み合わせを見直してください。逆に、じゃがいもが固いのに、肉は柔らかいという時は、じゃがいもを入れるのが遅すぎたのかもしれません。にんじんも根菜なので、じゃがいもと同じタイミングで入れると、火の通りがそろいます。
具のサイズをそろえて切ることも大切です。大きさがばらばらだと、小さい物だけ先に崩れてしまいます。入れる順番と切り方は、箱のレシピも参考にしながら、好みの食感に合わせて調整してください。
ルーが足りない時——とろみと味を分けて足す
「ルーが足りなくて、薄い」という時は、足りないのが味なのかとろみなのかを分けて考えます。
- 味が足りない:コンソメやだしの素、トマトの調味料など、うまみのある物を少しずつ。入れすぎると塩辛くなるので、味見をしながら
- とろみが足りない:煮詰めて水分を飛ばす、または、水で溶いたでんぷんなどを少しずつ。火を止めてから入れるとだまになりにくくなります
追加するルーの量は、箱の表示に従ってください。足りないからと一度にたくさん入れると、塩気が強くなりすぎます。薄い、酸っぱいといった味の悩みはビーフシチューの味が薄い・酸っぱい時の考え方にまとめています。
なお、作ったシチューの保存と温め直しはシチューの保存方法と同じ線で考えます。鍋のまま常温に置かない、温め直しは沸騰するまでが基本です。
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味が薄い、酸っぱいという人はビーフシチューの味が薄い・酸っぱい時の考え方、保存と温め直しはシチューの保存方法、圧力鍋がない人は圧力鍋の代用は普通の鍋でできる?、牛肉の扱いは牛肉の保存方法にまとめています。
まとめ:肉は部位と煮方の組み合わせで決まる。圧力鍋は取扱説明書の範囲で
- 固さの原因は、部位と煮方の組み合わせ。売り場の表示を見て選ぶ
- すじの多い部位は弱火で長く、薄切りは煮すぎない。強火で煮立て続けない
- 短時間なら薄切りと小さめの切り方。後半に入れる
- 圧力鍋は量の線を守り、圧が下がってから開ける。ルーは圧力のあと
- 具は煮崩れやすい物ほど後から。ルーは味ととろみを分けて足す
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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