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テレビのリモコンの「音量」だけが効かない。電源ボタンは強く押し込めばなんとか反応する——リモコンの故障は、こんなふうによく使うボタンから順番にやってきます。
この症状の犯人は、たいていボタンの裏にある導電ゴムです。ゴムの先に付いた黒い導電材が、何万回も押されるうちにすり減ったり、皮脂で汚れたりして、基板に電気を伝えられなくなる。つまりリモコン全体が壊れたわけではなく、ゴムと基板の「接点」だけの問題なので、復活の余地が十分あります。
先に安全のお約束です。作業の前に必ず電池を抜いてください。もし電池が液漏れしていたら、白い粉や液には素手で触らないこと(アルカリ性で皮膚を傷めます。触れたら大量の水で洗い流してください)。それから、分解して直すのはリモコンまで。テレビやエアコンの本体側は開けないでください。
まず切り分け:本当に「ボタンの接点」が犯人か
分解の前に、3分だけ切り分けを。
- 電池を新品に交換。電圧が下がると「特定のボタンだけ効きが悪い」ように見えることがあります
- スマホのカメラで赤外線チェック。リモコンの先端をスマホのカメラ(インカメラが写りやすいです)越しに見ながらボタンを押して、紫っぽく光れば信号は出ています。効くボタンでは光るのに、効かないボタンだけ光らない——なら接点の問題でほぼ確定です
- 電池ボックスに白い粉や液の跡がないか。あれば液漏れによる端子のサビが本命の原因です(素手で触らず、綿棒とエタノールで端子を清掃。サビがひどければ買い替えが安全です)
基本の直し方:分解して接点を清掃する(成功率がいちばん高い)
効かないボタンの原因の大半は、導電材のすり減りより先に、皮脂と手垢の膜です。だからまず清掃。これだけで直ることが本当に多いです。
- 電池を抜き、ネジ(電池ボックス内に隠れていることが多い)を外し、合わせ目にカードや爪を入れてツメを外していきます。無理にこじると爪が折れるので、少しずつ
- 中からゴムのシート(ボタンの裏側)と基板が出てきます
- 基板側の接点(金色や黒の櫛形の模様)と、ゴム側の黒い先端を、無水エタノールを含ませた綿棒で優しく拭きます。ゴシゴシこすらず、なでる程度に。黒い導電材を削り取ってしまっては本末転倒です
- ゴムシートは中性洗剤で丸洗いしてもOK。完全に乾かしてから組み立てます
- 組み立てて動作確認。ここで直れば終了です
ゆきこ( ゚Д゚)『毎日ベタベタ触ってるんだから、そりゃ膜も張るよね…。犯人はゴムの寿命じゃなくて手垢だったパターン、うちもこれでした』
※エタノールは火気のない場所で、換気しながら使ってください。メーカー保証が残っている機器のリモコンは、分解すると保証対象外になるので、先に保証書を確認するのがおすすめです。
清掃で直らない時:アルミホイルの応急処置
清掃しても反応が鈍いなら、導電材そのものがすり減っています。ここで登場するのが昔ながらのアルミホイル作戦です。
- アルミホイルを3mm角ほど(ボタンの黒い先端と同じくらいの大きさ)に切ります
- ゴムの黒い先端に、ごく薄い両面テープか少量の接着剤で貼ります。ホイルの表面(基板に当たる側)に糊が付かないように
- 組み立てて動作確認。アルミが導電材の代わりに電気を通してくれます
コツは「小さく・平らに・しっかり固定」。大きく切ると隣の接点に触れて誤動作しますし、固定が甘いと中で剥がれて動き回ります。あくまで応急処置なので、数か月で貼り直しになることは織り込んでおいてください。
長持ちさせたいなら:導電塗料で塗り直す
ちゃんと直したい方には、導電ゴム補修用の塗料(導電ペイント)があります。すり減った黒い先端に塗って乾かすだけで、導電材そのものを再生する方法です。ゲーム機のコントローラー修理でも定番のやり方で、アルミホイルより格段に長持ちします。
導電ゴムの補修剤を楽天市場で探す、または導電ゴムの補修剤をAmazonで探すと、リモコン・コントローラー用の補修剤が見つかります。1本あると、家中のリモコンとゲーム機コントローラーに使い回せます。
1つだけ注意。「接点復活剤」という名前のスプレーは、金属接点用でゴムや樹脂を傷める製品があります。導電ゴムに吹き付けるのはやめて、使うなら電池ボックスの金属端子側だけに。ゴム側に使うのは、上の導電塗料タイプ(ゴム対応と明記のあるもの)にしてください。
買い替えたほうが早いケース
- 多くのボタンが同時に効かない —— 接点でなく基板や発光部の故障の可能性が高いです
- 基板の配線・パターンが剥がれている、液漏れのサビが基板まで届いている
- 落下後から全く効かない(赤外線チェックで全ボタン光らない)
実は純正リモコンは型番で検索すると数百円〜で買えることが多く、各社対応の汎用リモコンなら1,000円前後です。導電塗料を買う値段と比べて、リモコンごと替えるほうが安い場面もあります。「直せるか」と「直すべきか」は別の問い、ということで。
ちなみに分解つながりでは、モバイルバッテリーの分解はNGという話も書いています。リモコンは乾電池式だから安全に開けられるのであって、リチウム電池内蔵の機器は同じノリで開けてはいけません。あわせてどうぞ。
まとめ:電池を抜いて、拭いて、ダメならアルミか塗料
- 作業前に電池を抜く。液漏れの白い粉には素手で触らない
- まず切り分け: 新品電池+スマホカメラの赤外線チェック
- 本命は接点の清掃(無水エタノール+綿棒でなでる程度)。手垢の膜が最多の犯人です
- すり減っていたらアルミホイル3mm角の応急処置か、導電塗料でしっかり補修
- スプレー式の接点復活剤はゴム側に使わない
- 複数ボタン同時の不調・基板の傷みは買い替えが早い(純正も汎用も意外と安いです)
保存版:この記事の早見表
直し方の順番を1枚にまとめました。



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