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芋掘りでもらってきたさつまいも、すぐ焼いたら思ったより甘くなかった——という経験はありませんか。さつまいもは収穫してから2週間〜1か月ねかせる(追熟する)ことででんぷんが糖に変わり、格段に甘くなります。追熟のしくみ、正しい保存方法、やってはいけない冷蔵保存まで図解と4コマ漫画つきで解説します。
保存と追熟の早見表
| 項目 | 正解 | 理由 |
|---|---|---|
| 保存温度 | 13〜15℃ | 冷蔵庫(約5℃)は低温障害 |
| 保存場所 | 冷暗所・風通しのよい場所 | 湿気と直射日光を避ける |
| 下処理 | 洗わない。土つきのまま | 水分は腐敗のもと |
| 包み方 | 1本ずつ新聞紙で包む | 湿度を保ちつつ通気 |
| 食べごろ | 収穫から2週間〜1か月後 | でんぷんが糖に変わる |
| 保存期間 | 適切な環境で1〜3か月 | 定期的に傷みを確認 |
追熟すると甘くなる理由
掘りたてのさつまいもが甘くないのは、まだでんぷんの状態だからです。収穫後、適した温度で寝かせるとでんぷんが酵素の働きで少しずつ糖に変わっていきます。これが追熟です。
- 目安は収穫から2週間〜1か月
- 図解のとおり、時間とともに内部の糖が増えていく
- 農家や販売店では、出荷前に追熟させてから店頭に並べることが多い
- つまりスーパーで買った物はすでに食べごろ
- 芋掘りや家庭菜園で採れた物は、自分で寝かせる必要がある
さらに、加熱のしかたでも甘さは変わります。さつまいもの酵素は60〜70℃前後でよく働くため、低温からゆっくり加熱すると糖がより多く生まれます。焼き芋が甘いのは、この温度帯を長く通るからです。
冷蔵庫はNG。適温は13〜15℃
さつまいも保存で最もよくある失敗が冷蔵庫に入れてしまうことです。さつまいもは熱帯原産の作物で低温に弱く、5℃以下では低温障害を起こします。
| 温度 | 状態 | 判定 |
|---|---|---|
| 5℃以下(冷蔵庫) | 低温障害。黒く変色し味も落ちる | × |
| 10℃前後 | 保存は可能だが追熟は進みにくい | △ |
| 13〜15℃ | 最適。追熟が進み長期保存できる | ◎ |
| 20℃以上 | 芽が出やすく、傷みも早い | △ |
| 直射日光の当たる場所 | 変色・劣化 | × |
家の中で13〜15℃を保てる場所というと、玄関、廊下、暖房のない部屋、床下収納などです。真冬に室温が10℃を下回る地域では、発泡スチロールの箱に入れたり、毛布をかけたりして保温してください。
正しい保存の手順
手順はとても簡単です。「洗わない・新聞紙で包む・箱に入れて常温」の3つだけ。
- ①洗わない…土は落とす程度。水で洗うと傷みが早くなる
- ②陰干しする…掘りたては半日〜1日、風通しのよい日陰で乾かす
- ③1本ずつ新聞紙で包む…湿度を保ちながら通気も確保できる
- ④段ボールやカゴに入れる…ビニール袋は蒸れるのでNG
- ⑤冷暗所に置く…直射日光を避け、床に直置きしない
この状態で1〜3か月保存できます。ときどき箱を開けて、傷んでいる物がないか確認してください。1本傷むと周りに広がるので、見つけたらすぐ取り除くのが長持ちのコツです。
カットしてしまった場合は話が別で、切り口から傷むためラップに包んで冷蔵し、2〜3日以内に使い切ってください。長く保存したいなら、加熱してから冷凍するのが確実です。
食べごろの見分け方と、冷凍という選択肢
「そろそろ食べごろかな」の目安も知っておくと便利です。
| サイン | 状態 |
|---|---|
| 表面に蜜のような跡 | 糖が出てきている。食べごろ |
| 皮の色が濃く落ち着く | 追熟が進んだ状態 |
| ずっしり重い | 水分と糖がしっかりある |
| 芽が出てきた | 食べられるが早めに。芽は取り除く |
| 黒い斑点・ぶよぶよ | 傷んでいる。処分する |
食べきれない量があるときは冷凍が便利です。生のまま冷凍すると食感が落ちるので、加熱してから冷凍してください。
- 蒸すかゆでてから、使いやすい大きさに切って冷凍(約1か月)
- マッシュしてから小分け冷凍すると、スイートポテトや離乳食に便利
- 焼き芋にしてから丸ごと冷凍すると、半解凍でアイスのような食感に
- 味噌汁や煮物用には、生のまま薄切りにして冷凍も可
芋掘りでたくさんもらったときは、一部を追熟、一部を加熱して冷凍と分けておくと使い切れます。甘くなるのを待つ楽しみも、秋ならではです。
なお、追熟の期間は品種によっても変わります。ねっとり系の紅はるかや安納芋は1か月以上おくとさらに甘みが増すと言われ、ほくほく系の紅あずまは2週間ほどで食べごろになります。品種が分かっている場合は、その特性に合わせて待つ期間を調整してみてください。同じ畑で採れた芋でも、大きさによって熟すペースが違うので、小さい物から順に食べていくと無駄がありません。
4コマ漫画でおさらい
洗わず新聞紙で包んで13〜15℃。2週間〜1か月待てば、掘りたてとは別物の甘さになります。
よくある質問
Q. 冷蔵庫に入れてしまいました。もう食べられない?
すぐに食べるなら問題ありません。ただし低温障害で変色したり味が落ちたりすることがあります。早めに加熱調理して使い切ってください。
Q. 土は落としたほうがいいですか?
手で払う程度にとどめ、水洗いはしないでください。土が湿気から守ってくれる面もあります。調理の直前に洗うのが正解です。
Q. 芽が出てしまいました。食べられますか?
食べられます。芽の部分を取り除けば問題ありません。じゃがいもと違って有毒成分の心配はありませんが、養分が芽に取られるので早めに食べてください。
Q. 焼き芋を甘くするコツはありますか?
低温からゆっくり加熱することです。オーブンなら160〜170℃で60〜90分。炊飯器の玄米モードや、魚焼きグリルの弱火でもゆっくり火が入って甘くなります。
Q. スーパーで買った物も追熟が必要?
不要なことがほとんどです。出荷前に追熟されているため、買ってすぐおいしく食べられます。ただし数日置くとさらに甘みが増すこともあります。
Q. 新聞紙がない場合は?
キッチンペーパーや紙袋でも代用できます。大切なのは「通気性のある紙で包む」ことなので、ビニールやラップは避けてください。
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まとめ
さつまいもは2週間〜1か月ねかせると、でんぷんが糖に変わって甘くなります。保存は洗わず・新聞紙で1本ずつ包み・13〜15℃の冷暗所が正解。冷蔵庫は低温障害を起こすので避けてください。食べきれない分は加熱してから冷凍を。芋掘りの収穫は、待つほどおいしくなります。


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