「ずつ」と「づつ」の違いとは?歴史から読み解く正しい日本語表記

豆知識

日本語を正しく使いたいと思ったとき、「ずつ」と「づつ」の違いに悩む方は少なくありません。
ビジネス文書においても悩みどころではないでしょうか?

一見するとどちらも正しそうですが、実はこの違いには日本語の歴史が深く関係しています。

本記事では、現代の正しい使い方はもちろん、歴史的仮名遣いの背景まで掘り下げて解説します。


✅ まず結論:「ずつ」が正解、「づつ」は誤用です

現代日本語では「ずつ」と書くのが正しく、「づつ」は誤りとされています。
スマホやPCで「づつ」と打っても自動で「ずつ」に変換されるのはこのためです。


📜 歴史をたどると「づつ」もかつては使われていた

「づつ」は、**古語・旧仮名遣い(文語)**の名残として、古い文献には登場します。

たとえば江戸時代や明治初期の文書では、以下のように書かれることがありました:

  • 一人づつ分ける

  • 少しづつ進む

これは当時の仮名遣いにおいて、「ず」と「づ」の使い分けが曖昧であったためです。


🧾 仮名遣いの改革と「ずつ」への統一

昭和21年(1946年)、「現代仮名遣い」が文部省(現在の文部科学省)によって公布されました。

このときの改革で、

同じ音は同じ仮名で書く

というルールが定められたのです。

この結果、「ず」と「づ」の使い分けは音韻的なものに統一され、「ずつ」という表記に決まりました。


💡 なぜ今でも「づつ」と書いてしまうのか?

  • 「頭高アクセント」で「づつ」と発音する方言が今も一部に存在

  • 「音感」で打つと「づつ」としてしまう癖が残る

こうした背景から、つい「づつ」と書いてしまう人も少なくありません。


✅ 例文でチェック

表現 正しい表記 解説
一人ずつ来てください 「ずつ」が正しい
少しづつ慣れてきた 「づつ」は誤り
毎日ずつ進める 現代仮名遣いで正解

✍ まとめ

  • 現代日本語では「ずつ」が正解。「づつ」は使わない。

  • 昔の文献では「づつ」も見られるが、仮名遣い改革以降は廃止。

  • 表記ルールは時代とともに進化しており、現在の基準を守ることが大切。


📝 最後に

「ずつ」と「づつ」の違いを歴史から学ぶと、なぜ「ずつ」が正解なのかが腑に落ちますね。

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