スーツのシワ伸ばし——出張先でアイロンがない時の4つの方法、スチーマーのコツ、アイロンをかけるなら当て布と低温、しわくちゃになった時の緊急対処と予防

生活

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出張先のホテルでガーメントバッグを開けたら、ジャケットの背中にくっきり折れ線。パンツの膝は丸くたるんで、明日は朝から取引先。フロントにアイロンを借りようとしたら「ただいま貸し出し中です」——単身赴任中の夫から、そんな電話がかかってきたことがあります。

先に結論をひとつ。スーツのシワは「湿気」と「重み」で伸びます。アイロンがなくても、この2つをそろえれば、一晩でかなり戻せるんです。家でアイロンをかける時の注意も、そもそもシワにしない予防も、順番に見ていきましょう。

まず知っておく:スーツのシワは「湿気+重み」で伸びる

ウールのスーツは、繊維が湿気を含むと柔らかくなって、乾く時にその形で落ち着きます。「しわをなくすには?」の答えは、どの方法でも実はこれ一本。生地に湿気を含ませて、ハンガーに吊って自分の重みで伸ばし、乾くのを待つ。アイロンもスチーマーも、この工程を早く強くやる道具にすぎません。

だから逆に、乾いたシワを乾いたまま引っぱっても戻りませんし、湿らせたまま畳んで置くと、その形で固まります。この2つだけ気を付けると迷いません。

アイロンなしで伸ばす4つの方法(出張先・ホテルで)

  1. 浴室の湯気に吊るす。熱いシャワーを数分出して浴室に湯気をため、いったん止めてから、スーツをハンガーで吊るします。シャワーの水がかからない位置で、換気扇は止めて、扉を閉めて20〜30分。その後、部屋に移して乾かします。生地によっては縮みや型崩れが出るので、ウール100%以外や、裏地が薄いものは短時間で様子を見ながら。濡らしすぎないのがコツです
  2. 霧吹きで軽く湿らせて吊るす。霧吹きがなければ、コップに水を入れて指で軽く弾くだけでも。シワの部分を裏側からしっとり程度に湿らせ、手のひらで挟んで軽く引っぱりながら伸ばし、そのまま吊るして乾かします。濡れて色が変わるほどかけると、乾いた時に輪じみになります
  3. ハンガーに吊るして一晩。それだけ?と思われそうですが、湿気のある浴室の近くに吊るしておくだけで、軽いシワは朝には落ちています。針金ハンガーより、肩に厚みのあるハンガーの方が肩の形も戻ります。パンツは裾を上にしてクリップで吊ると、自分の重みで膝のたるみが伸びます
  4. ドライヤーで仕上げる。湿らせた部分に、20cm以上離して温風を当てながら、手で軽く引っぱって伸ばします。近づけすぎると生地が傷んだりテカったりするので、温風は動かし続けて。急いで乾かしたい朝の最後の一手として

この4つは組み合わせが基本です。夜に浴室の湯気→部屋で吊るして一晩→朝に霧吹きとドライヤーで仕上げ。これで「昨日のあれ」からは十分立ち直れますよ。

明日の朝までに!しわくちゃになった時の緊急手順

「うっかりスーツケースの底に丸めて詰めていた」「雨に濡れたのを椅子に掛けたまま乾いた」。そんなしわくちゃ状態から、夜のうちに戻す手順です。

  1. まず全体を軽く振ってはたき、ハンガーに吊るす。ボタンは全部外して、ポケットの中身を出す
  2. 浴室に湯気をためて、20〜30分吊るす
  3. 浴室から出して、手のひらでシワを挟んで、上下に軽く引っぱる。深い折れ線は、線に対して垂直に引く
  4. それでも残る線には、裏から霧吹き→手で伸ばす→部屋に吊るして一晩
  5. 朝、ドライヤーの温風を離して当てながら最後の仕上げ。着てから体温で落ちるシワもあるので、完璧を目指さなくて大丈夫です

ここまでやって残る折れ線は、ハンカチを濡らして固く絞り、線の上に当てて、その上から厚い本の底でぐっと押すと少し落ちます。熱を使わないので生地は傷みませんが、時間はかかります。

湿気+重みで伸ばす→スチーマー→アイロンは当て布と低温アイロンなし(出張先)① 浴室の湯気に20〜30分 (生地により縮む・短時間で)② 霧吹きは裏から・しっとり③ 厚みのあるハンガーで一晩④ ドライヤーは20cm離して夜に湯気→一晩→朝に仕上げスチーマー吊るしたまま2〜3cm離す上から下へ・裾を軽く引く押し付けない(テカリの原因)当てたら5〜10分乾かして着る化繊は目立たない所で試す蒸気は熱い・手に向けないアイロンをかける① 必ず当て布② ウール中温・化繊は低温③ 浮かせて蒸気・押さない④ 折り目は元の線に合わせるテカリは戻らない迷ったら低温から緊急:はたく→湯気20〜30分→手で挟んで引く→裏から霧吹き→一晩吊るす→朝ドライヤー残った折れ線は固く絞ったハンカチを当てて厚い本で押す。着てから体温で落ちるシワもある予防:脱いだらすぐハンガー/肩に厚みのあるハンガー/連日着ない/詰める時は裏返してタオルを挟む

スチーマーがあると楽——使い方のコツ

出張の多い人、スーツを毎日着る人には、衣類スチーマー(ハンディタイプ)が一台あると本当に楽です。吊るしたまま数分で済んで、アイロン台もいりません。

  • スーツは吊るしたまま、生地から2〜3cm離してスチームを当て、反対の手で裾を軽く引っぱりながら上から下へ
  • 生地に押し付けない。スチーマーの熱い面を当てるとテカリの原因になります。蒸気だけを届けるイメージで
  • スチームを当てたあとは、すぐに着ないで5〜10分吊るして乾かす。湿ったまま着ると、座ったシワがそのまま付きます
  • 化繊が混ざったスーツは、蒸気だけでも縮むことがあるので、まず裏地や目立たない所で試す
  • 蒸気は熱いので、手や顔に向けない・子どもの手の届かない所で。使い終わったら水を捨てて乾かしておくと、目詰まりしません


アイロンをかけるなら:当て布・低温・テカリに注意

家でアイロンをかけるなら、この3つだけは守ってくださいね。スーツでいちばん怖い失敗は、シワが残ることではなく、テカリなんです。高温で押すと繊維の表面がつぶれて光り、これは元に戻りません。

  1. 必ず当て布。薄手のハンカチや手ぬぐいでいいです。生地にアイロンを直接当てない
  2. 温度は低〜中温。ウールは中温(150度前後)まで、化繊(ポリエステル混)は低温。洗濯表示のアイロンマークの点の数で確認。迷ったら低温から
  3. スチームを使って、浮かせるように。アイロンの重みで押し付けず、蒸気を当てて、手で伸ばして、乾かす。「滑らせる」より「置いて持ち上げる」
  4. パンツの折り目(センタープレス)は、元の折り目に合わせて。ずれると二本線になって、これは直すのが大変です
  5. 肩・袖・襟の丸い部分は、丸めたタオルを中に入れると形が崩れません

ホテルにアイロンがなく、ヘアアイロンだけある——という時の代用はヘアアイロンをアイロンの代わりに使う方法にまとめています。スーツは生地が厚いので、ヘアアイロンは襟先や袖口など小さい所だけ、と思っておいてください。

そもそもシワにしない:脱ぎ方・ハンガー・詰め方

  • 脱いだらすぐハンガーに。椅子の背に掛けたままが、シワの一番の原因。脱いですぐ、まだ体温と湿気が残っているうちに吊るすと、その日のシワはほぼ落ちます
  • ハンガーは肩に厚みのあるもの。針金ハンガーは肩に跡が付きます。パンツはクリップで裾から吊るす
  • 同じスーツを連日着ない。1日着たら1日休ませると、湿気が抜けてシワが戻ります
  • スーツケースに詰める時は、ジャケットを裏返しに。袖を内側に入れて、裏地を表にして二つ折り。折り目に薄手のタオルやシャツを挟むと、折れ線がやわらかくなります。パンツは折り目に沿って畳んで一番上に
  • 着いたらまず取り出して吊るす。着る前日に浴室の湯気に当てておけば、当日の朝はほぼ何もいりません
  • ワイシャツのシワは、干し方と脱水で防げる部分が大きいので、ワイシャツのシワ伸ばしと持ち運びで分けて書いています

ゆきこ( ゚Д゚)『夫が「明日プレゼンなのにスーツがしわくちゃ」と夜10時に電話してきて、浴室の湯気→吊るす→朝にドライヤー、を電話口で指示。翌朝「なんとかなった」の一言だけ。ちゃんと感謝してほしいけど、それより先に椅子の背に掛けるクセを直してほしい』

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ワイシャツは干し方と脱水で決まるので、ワイシャツのシワ伸ばしを。アイロンがない時の代用はヘアアイロンをアイロン代わりに使う方法もどうぞ。

まとめ:湿気と重みで伸ばす、アイロンは当て布と低温

  1. スーツのシワは湿気+重みで伸びる。乾いたまま引っぱっても戻らない
  2. アイロンなしなら浴室の湯気→吊るして一晩→霧吹き→ドライヤー
  3. 浴室の湯気は生地により縮むので短時間で様子見。ドライヤーは20cm離す
  4. アイロンは当て布・低温・浮かせる。テカリは戻らない
  5. 予防は脱いだらすぐハンガー、連日着ない、詰める時は裏返し

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

スーツのシワ伸ばしの早見表:シワは湿気と重みで伸びる。アイロンなしなら浴室の湯気に20〜30分吊るす(生地により縮むので短時間で様子見)、霧吹きは裏からしっとり程度、肩に厚みのあるハンガーで一晩、ドライヤーは20cm離して仕上げ。スチーマーは吊るしたまま2〜3cm離して上から下へ、押し付けず、当てたら5〜10分乾かす。アイロンをかけるなら必ず当て布、ウールは中温で化繊は低温、浮かせて蒸気を当て、折り目は元の線に合わせる。テカリは戻らない。しわくちゃになったら、はたいて湯気、手で挟んで引き、裏から霧吹き、一晩吊るす。予防は脱いだらすぐハンガー、連日着ない、詰める時は裏返してタオルを挟む

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