ハサミの研ぎ方(簡単)——「切れない」の原因は3つ。研ぐ前に拭く・締めるで戻ることが多い、アルミホイルと紙やすりで応急、やってはいけない削り方、種類別の扱いと買い替えの目安

家事

※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれています。

子どもの工作を手伝おうとしてハサミを取ったら、紙が切れずにぐにゃっと折れるだけ。刃の先のほうがまったく噛まなくて、何度も入れ直してようやく一本の線になる。段ボールの開梱でも、テープのところで必ず止まる。リビングのハサミがまさにこの状態、という家は多いと思います。

先に結論をひとつ。「切れない」の原因は刃こぼれだけではありません。むしろ家庭のハサミは、研がなくても戻ることのほうが多いんです。だから、いきなり研ぎ始めるより先に、確かめてほしいことが2つあります。

そのうえで、それでも切れない時に家にあるものでどこまでできるのか、どこからが「もう研いでも戻らない」のか。正直なところを順番に見ていきましょう。

「切れない」の原因は3つ

  1. 刃こぼれ・摩耗。刃の先が丸くなったり、硬いものを切って小さく欠けたりした状態。これが本当の意味で「研ぐ」対象です
  2. 汚れやねばねばの付着。テープののり、シールのあと、植物の汁、料理の油。刃と刃の合わさる面にこれが付くと、切れ味がすとんと落ちます
  3. ネジのゆるみ。真ん中の支点のネジがゆるむと、2枚の刃がぴったり合わなくなって、紙をはさむだけで切れなくなります

ハサミは、2枚の刃がすれ違うときの「せん断」で切っています。だから刃そのものが鋭くても、2枚がぴったり合っていなければ切れません。②と③はどちらも「合わせがずれている」問題で、研いでも解決しないんですよね。だから先に②と③を疑うのが近道なんです。

まず研ぐ前に——拭く、締める。これで戻ることが多い

①ねばねばを拭き取る

  • ハサミを開いて、刃の合わさる面(内側)を、除光液かアルコールを含ませた布で拭く。テープののりは、水では落ちません
  • 拭いたあとは乾いた布で水気を残さず。そのままだとさびます
  • 薬剤を使うので、窓を開けて換気を。火の気のある場所では使わないでください
  • 作業中は子どもの手の届かない所で。刃を開いたハサミをテーブルに置きっぱなしにしない

これだけで「あれ、切れる」となることが、体感では半分くらいあります。テープののりを拭いただけで復活した、という話も本当によく聞きます。

②ネジを少し締める

  • 支点のネジを、ほんの少しだけ時計回りに回します。4分の1回転くらいから
  • 締めたら必ず紙を切って試す。締めすぎると開閉が固くなって、手が痛くなります
  • 「軽く動くけれど、刃と刃の間にすき間がない」がちょうどいい加減です
  • ネジが回らないタイプ(かしめてあるもの)は、無理に回そうとしないでください

ここまでやってまだ切れないなら、いよいよ刃そのものの問題です。

家にあるもので研ぐ——アルミホイル、紙やすり、空き瓶

「アルミホイルを切ると研げる」はよく聞きますよね。効果はあります。ただし、これは研ぐというより整えるに近い応急の方法です。ここは正直に書いておきます。

  • アルミホイル。30センチほど引き出して、4〜6回たたんで重ねます。それを刃の根元から先まで使って、10回ほど切る。柔らかい金属が刃先の細かなささくれをならして、すべりをよくしてくれます
  • 目の細かい紙やすり。1000番前後のものを2つ折りにして(やすりの面が外側)、10回ほど切る。アルミホイルより少しだけ削る力があります
  • 空き瓶やコップの口。開いた刃の外側の斜めの面を、瓶の口のふちに当てて、根元から先へ数回すべらせる。ガラスが刃先を押しならす方法です

どれも家にあるもので30秒でできて、確かに一時的に切れ味は戻ります。でも、刃の角度そのものを整えているわけではないので、万能ではありません。大きく欠けた刃、はっきり丸くなった刃は、これでは戻らないと思ってください。「あと少し使いたい」「今日の工作を乗り切りたい」時の手段です。

そして、研いだ直後は思っている以上によく切れます。試し切りをする時、紙を持つほうの手の位置に気をつけてください。切れないつもりで力を入れていると、そのまま指まで行きます。作業のあいだは軍手や作業用の手袋をしておくと安心です。

拭く→締める→それでもだめなら研ぐ研ぐ前に確かめる①内側のねばねば 除光液かアルコール で拭いて乾かす②支点のネジ 4分の1回転だけ 締めて紙で試すこれで戻ることが多い家にあるもので応急アルミホイルを 4〜6回たたんで 10回切る1000番の紙やすり空き瓶の口で外側を 根元から先へ角度は整わないやってはいけない内側の合わせ面を 削る刃の角度を変える食品用と工作用を 兼ねる裁ちばさみは自分で研がない本式は砥石か研ぎ器。外側の斜めの面だけを、一定の角度で根元から先へ一方向に返りが出たら内側を寝かせて軽くひとなで。ネジを締め直して紙で試す手袋をして子どもの手の届かない所で/研いだ直後は指を切りやすい/捨てる時は刃を包む

本式に研ぐなら——砥石か研ぎ器

ちゃんと角度から整えたいなら、砥石かハサミ用の研ぎ器の出番です。包丁と違って、ハサミには守るべき決まりがひとつだけあります。削るのは外側の斜めの面(刃先に向かって斜めになっている面)だけということ。

  1. ハサミを分解できるなら片方ずつに。分解できないものは、大きく開いた状態で片刃ずつ扱います
  2. 砥石を水にひたしておき、平らな台に安定させて置く
  3. 刃の外側の斜めの面を砥石にぴたりと当て、その角度を最後まで変えずに、根元から先へ向かって一方向にすべらせる。往復させず、10回ほど
  4. 反対の刃も同じように。左右で回数をそろえます
  5. 刃の裏(内側)に、ざらっとした返りが出ます。ここだけは内側を砥石にぴったり寝かせて、軽く1〜2回なでるだけ。角度をつけて削ってはいけません
  6. 水気を拭いて、ネジを締め直し、紙を切って確かめます

砥石は難しそう、という方にはハサミ用の研ぎ器が楽です。溝に刃を差し込んで数回引くだけで角度が決まる作りになっているので、失敗しにくいんですよね。私は口コミを読んでいて、「刃の厚みに合う溝があるか」「台がすべらないか」を気にしている人が多いのだなと感じました。自分で選ぶなら、まずそこを見ると思います。

やってはいけない3つ

  • 内側(合わせ面)を削らない。ここは2枚の刃がぴったり触れ合う面です。少しでも削ると、間にすき間ができて二度と切れないハサミになります。これがいちばん多い失敗
  • 角度を変えない。もとの斜めの面と違う角度で当てると、刃先が二段になって切れ味が落ちます。「刃を立てるほどよく切れそう」は逆効果です
  • 食品用と工作用を兼ねない。テープののりや接着剤を切ったハサミで食べ物を切らない。逆に、油の付いたキッチンばさみで紙を切ると紙に油が移ります。台所用・工作用・園芸用は分けておくのが安心です

種類別——このハサミは自分で研いでいい?

  • 裁ちばさみ(布切りばさみ)自分では研がないでください。刃の合わせの精度がとても高く、少しずれると布が滑って切れなくなります。刃物店や専門の研ぎサービスに出すのが確実です。布以外を切らないだけでも寿命が延びます
  • キッチンばさみ。分解できるタイプなら、支点で開いて両面をしっかり洗って完全に乾かすのが最優先。切れ味の低下は油汚れが原因のことが多いです。さびを見つけたら早めに落として、乾かしてからしまいます
  • 園芸用のはさみ。植物のヤニで真っ黒になります。使うたびにアルコールで拭き取るだけで、切れ味も持ちも変わります。刃が厚いので、家庭用の研ぎ器では合わないことも
  • 子ども用のはさみ。刃が丸く、樹脂が使われているものは研げません。安いので買い替えが正解
  • 散髪用のはさみ。精密なので自分では触らず、専門店へ

道具は、少しの手入れで寿命がはっきり変わります。鉄のフライパンの焦げつきを復活させる手順も同じで、「壊れたから買い替え」の前にできることが意外とあるんですよね。

買い替えの目安と、捨てる時

  • 刃が目に見えて欠けている。針金や硬いものを切ってしまった跡があるなら、研いでも段差は消えません
  • ネジを締めても刃と刃の間にすき間が見える。支点の穴が広がっている状態で、直しようがありません
  • さびが深く、刃の面がざらざらしている
  • 持ち手が割れている、指を入れる穴がゆがんでいる。手をけがするので早めに
  • 安価なハサミを研ぎに出すと、新品を買うより高くつくことがあります。思い入れのあるもの・良いものだけ研ぎに出す、が現実的な線引きです

捨てる時は、刃を厚紙や新聞紙で包んで、テープで留めてから。「刃物」「危険」と書いておくと、回収の方が安全に扱えます。分別の区分は自治体によって違うので、ごみの分別表を確認してくださいね。同じことはカッターの刃の折り方と捨て方にも書いています。

ゆきこ( ゚Д゚)『まったく切れなくなって買い替えようとしたら、刃の内側がテープのねばねばで白くなっていただけ、という話はよくある失敗ですよね。除光液でひと拭きしたらうそみたいにスパッと切れた、という声も読みます。切れないと感じたら「まず拭く」。研ぐ前の3分で終わることが本当に多いと思います』

ハサミを何本も持っている家、工作や梱包で毎日使う家なら、ハサミ用の研ぎ器を1つ置いておくと、切れなくなるたびに買い替えなくて済みます。台所用と工作用を分けている家ほど、元が取れる道具だと思います。


ハサミの研ぎ器をAmazonで探す

あわせて読みたい

ハサミが手元にない時にどうするかはハサミの代用になるものにまとめました。刃物の扱いつながりでカッターの刃の折り方と捨て方も読んでおくと安心です。手入れで道具が戻る話としては鉄のフライパンの焦げつきを復活させる手順もどうぞ。

まとめ:研ぐ前に拭いて締める、削るのは外側だけ

  1. 切れない原因は刃こぼれ・ねばねば・ネジのゆるみの3つ
  2. まず内側を除光液で拭き、ネジを4分の1回転締める。換気も忘れずに
  3. アルミホイルや紙やすりは効くけれど応急。角度までは戻りません
  4. 研ぐのは外側の斜めの面だけ。内側を削ると二度と切れません
  5. 裁ちばさみは専門店へ。捨てる時は刃を包んで分別表どおりに

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

ハサミの研ぎ方の早見表:切れない原因は刃こぼれ、テープののりなどの汚れ、支点のネジのゆるみの3つ。研ぐ前にまず刃の合わさる内側を除光液かアルコールで拭いて乾かし、ネジを4分の1回転だけ締めて紙で試すと戻ることが多い。それでも切れない時の応急は、アルミホイルを4回から6回たたんで10回切る、1000番の紙やすりを2つ折りにして切る、空き瓶の口で外側の斜めの面を根元から先へすべらせる。ただし刃の角度は整わないので応急にとどまる。本式は砥石か研ぎ器で、外側の斜めの面だけを一定の角度で根元から先へ一方向に動かし、返りが出たら内側を寝かせて軽くひとなでする。やってはいけないのは内側の合わせ面を削る、角度を変える、食品用と工作用を兼ねること。裁ちばさみは自分で研がず専門店へ、キッチンばさみは分解して洗って乾かす、園芸用はヤニを拭く。買い替えは刃が欠けた、すき間が見える、さびが深い、持ち手が割れた時。作業は手袋をして子どもの手の届かない所で行い、研いだ直後は指を切りやすい。捨てる時は刃を包んで自治体の分別に従う

コメント

タイトルとURLをコピーしました