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稽古から帰ってきた防具袋を開けた瞬間、部屋いっぱいに匂いが広がってびっくりした、というのはよくある話ですよね。面や小手は洗濯機に入れられないものが多く、洗えないからこそ「どうすればいいのか分からない」と困ってしまいます。
先に結論をひとつ。剣道防具の匂いは、洗うより「乾かす」で減らすのが基本です。汗と皮脂が乾かないまま重なることで匂いが強くなるので、使った直後の一手間がなにより効くんです。玄関まで匂いが漏れる、夏場だけ特にきつくなる、といった悩みも、原因は同じところにあります。匂いの正体、洗わずに減らす手順、部位別の重点、消臭スプレーの使い方、予防と保管まで、順番に見ていきましょう。水洗いできる部位の詳しい話は別の記事に譲って、ここでは「洗えない前提」でできることに絞ります。
ケース別に読む:原因を知りたい人|今すぐ減らしたい人|部位別に対策したい人|消臭スプレーを使いたい人|予防と保管を知りたい人
匂いの正体——汗と皮脂、乾き不足の菌。革と藍染めは水洗いしにくい
面や小手の内側は、稽古のたびに大量の汗を吸います。汗そのものはほとんど無臭なのですが、そこに皮脂や汚れが混ざり、しっかり乾かないまま袋の中で蒸れると、菌が増えて独特の匂いになるんです。「臭う」ことは道具を使い込んでいる証拠でもあるのですが、そのまま放っておくと匂いはどんどん強くなります。
洗えばいいと思いがちですが、面や小手には革や藍染めの生地が使われている物が多く、水洗いすると色落ち・縮み・型崩れが起きやすいんです。水洗いできるかどうかは面金や胴の素材、表示、道場や先生の指示で変わるので、この記事では「洗わずに減らす」方法を中心に、洗える部位の見分け方は次の記事に譲ります。まずは正体を知ることが、対策の近道になりますよ。
玄関に防具袋を置いたまま忘れてしまう、というのもよくある形です。袋の中は空気がこもりやすく、乾いていない防具を長時間入れっぱなしにすると、匂いが袋自体にも染みついてしまいます。玄関から匂うと感じたら、まずは袋の中身を見直すところから始めてみてください。
洗わずに減らす手順——使ったらすぐ広げて乾かす。重曹や消臭剤は袋に入れて
いちばん効くのは、稽古が終わった直後の一手間です。畳んだまま袋に入れっぱなしにすると、湿気がこもって匂いが定着してしまうんです。
- すぐ広げる。防具袋から出して、畳んだまま置かない。内側を上にして空気に当てます
- 風通しのいい場所で陰干し。直射日光は藍染めが焼けて色が変わりやすいので避けてください
- 完全に乾いてから、重曹や市販の消臭剤を小さな袋に入れて中へ。粉のまま直接振りかけると革に残ったり湿気を吸って固まったりするので、袋に入れる形が安心です。アルコールを含む消臭剤は革を傷めることがあるので、目立たない場所で試してから使ってみてください
この3つを毎回続けるだけで、匂いの強さはかなり変わってきますよ。夏場は稽古の頻度が上がって乾く時間そのものが短くなるので、扇風機やサーキュレーターで風を当てる時間を長めにとる、部活の休みの日に念入りに陰干しする、といった調整をしてみてください。早く乾かしたくてもドライヤーやストーブの熱を当てるのはやめてください。革や接着部分が縮んだり傷んだりする原因になります。
部位別の重点——小手が一番臭う、面は内側を拭く、胴・垂は陰干し
防具は部位ごとに汗の量も乾きやすさも違うので、重点を変えると効率がいいんです。
| 部位 | 臭いやすさ | 重点ケア |
|---|---|---|
| 小手 | 一番臭いやすい(革と綿が汗を吸う) | 使ったらすぐ手の内を開いて陰干し。中に消臭剤の袋を入れる |
| 面 | 内側の布団部分が蒸れやすい | 乾いた布で内側を拭く。汗の当たる場所を優先して乾かす |
| 胴 | 表面は比較的匂いにくい | 胸に当たる内側の汗を乾かす。拭くだけで十分なことが多い |
| 垂 | 腰に当たる部分が蒸れやすい | 陰干し。ベルト部分の汗も忘れずに拭く |
特に小手は洗えない前提で対策する部位の代表です。稽古後に手の内をしっかり開いて風を通す習慣をつけるだけで、翌日の匂いがだいぶ違ってきますよ。汗染みが気になる道具は他にもあって、汗を吸う靴の匂いは濡れた靴の匂いと洗い方にもまとめているので、部活の道具まわりで気になる人は合わせてどうぞ。
消臭スプレーの使い方——表示・換気・目に入れないを守って
洗わずに匂いを抑える手段として、消臭スプレーを使う家庭も多いですよね。効果を感じやすい一方で、使い方を間違えると防具を傷めてしまうことがあります。
- 使う前に目立たない場所で試す。革や藍染めの生地は色落ちや変色が起きることがあります
- 風通しのいい場所で使う。室内で使う時は換気をしてから。窓を開けられない時は使用後に扇風機で風を通します
- 目に入れない。子ども自身が使う場合は、噴射方向と距離を保護者が一度説明してあげてください
- スプレーした直後にそのまま袋に入れない。しっかり乾かしてからしまいます
スプレーはあくまで「匂いを抑える」道具で、汗や皮脂そのものを取り除くわけではありません。第2章の「乾かす」手順と組み合わせて使うと、効果が続きやすいですよ。夏場は使う回数が増えやすいので、残量が切れていないか稽古のたびに確認しておくと、いざという時に困りません。
予防と保管——2組で回す、保管場所の風通しが鍵
ここまでの対策を続けても、稽古の頻度が高いとどうしても匂いが残りやすくなります。予防の視点も持っておくと、日々のケアが楽になりますよ。
- 小手だけでも2組用意して交代で使う。1組を使っている間にもう1組をしっかり乾かせるので、乾き不足を防げます
- 保管場所は湿気の少ない、風通しのいい場所を選ぶ。防具袋のまま押し入れの奥に詰め込むと、生乾きの状態でカビにつながることがあります
- 月に1回は虫干し。天気のいい日に日陰で風に当てるだけでも、こもった湿気が抜けます
- カビが出てしまったら、屋外でマスクをして扱う。カビの粉を吸い込まないようにしてください
- 汗をかく時期は、稽古の合間にも一度袋を開けて風を通す。持ち帰ってすぐ乾かせない日が続く時ほど、こまめな換気が効きます
水洗いできる部位を知っておくと、匂いのケアと合わせて全体が管理しやすくなります。面金や胴台など洗える部分の手順は剣道防具の洗い方にまとめているので、次はそちらもどうぞ。柔道着のお手入れが気になる人には柔道着の洗い方も参考になりますよ。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、防具の匂いは「洗う」より「乾かす」を先に考える方が近道だと思っています。部活の道具のことで本人をからかわないようにしたいですね』
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水洗いできる部位が気になる人は剣道防具の洗い方へ。柔道着のお手入れをしている人には柔道着の洗い方も、部活の道具全般で匂いが気になる人には濡れた靴の匂いと洗い方もまとめています。
まとめ:匂いは「洗う」より「乾かす」。部位別の重点とスプレーの注意を守って
- 匂いの正体は汗と皮脂、乾き不足の菌。革と藍染めは水洗いしにくい
- 使ったらすぐ広げて陰干しするのが基本。直射日光は藍染めが焼ける
- 部位別に重点を変える。小手が一番臭う、面は内側を拭く
- 消臭スプレーは表示・換気・目に入れないを守る
- 2組で回して保管場所の風通しを確保。洗える部位は次の記事へ
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手順を1枚にまとめました。



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