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冬のあいだ用具袋に入れっぱなしだったグローブを春に出したら、白い点々が出ていた。あるいは、ぺしゃんこになって捕球面の形が変わっていた。こういう話、野球をやっている家庭ではよく聞きますよね。毎日使っている時期より、使わない時期の方がグローブは傷みやすいんです。
先に結論をひとつ。保管でいちばん大事なのは、しまう前の「汚れを落とす・しっかり乾かす・薄く保湿」の3つと、置き場所を「湿気と直射日光から離す」こと。ボールを入れて型を守るのは、そのあとの話です。専用オイルを切らした時の代用の線引き、滑り止めの代用、買い替えの目安まで、順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:しまう前に何をするか知りたい人|置き方と場所を知りたい人|カビが生えてしまった人|オイルの代用を知りたい人|滑り止めの代用を知りたい人|買い替えを迷っている人
しまう前にやる3つ——汚れを落とす・しっかり乾かす・薄く保湿
保管のトラブルは、ほとんどが「しまう前」に決まります。汗と土がついたまま、少し湿ったまま、袋に入れて数か月。これがカビと硬化と臭いの原因なんです。逆に言うと、しまう前に3つやっておけば、大きく傷むことは少ない。順番はこうです。
- 汚れを落とす。乾いた布かブラシで土を落とし、ぬるま湯で固く絞った布で表面と内側を拭きます。水で丸洗いはしない。油分が抜けて硬くなり、型が崩れます。臭いが気になる時の手順は野球グローブの匂いを消す方法にまとめています
- しっかり乾かす。風通しのいい日陰に、口を開けて立てて2〜3日。ドライヤー・ストーブ・乾燥機・直射日光は、革が縮んでひび割れるので使いません。内側に手を入れてひんやりしなくなったら乾いた合図です
- 薄く保湿する。完全に乾いてから、革用オイルを布に少量取って薄くのばし、一晩なじませます。たっぷり塗るのは逆効果で、ベタつきがほこりを呼び、カビの栄養にもなります
ここでひとつ、見落としやすい注意を。オイルを塗った布は、油が染みたまま丸めて置いておくと、熱がこもって発火することがあります。使い終わった布は水にしっかり浸してから密閉して捨ててください。オイルやスプレー類は換気しながら使い、火気のそばに置かず、子どもの手の届かない所に保管を。子どもの用具の手入れは大人がやる、が安心です。
置き方と場所——ボールを入れて型を守り、湿気と直射日光から離す
3つが済んだら、置き方です。ポイントは「型」と「湿気」の2つ。型は、捕球面にボールを入れて、軽く閉じた状態で保つのが一般的です。専用の型付けベルトがなければ、布のひもで軽く縛る程度で十分。きつく縛ると跡が残るので、ゆるめに。
- 場所は、風通しのいい日陰の棚。押し入れの奥や床の直置きは湿気がたまりやすく、カビの元です
- 密閉しない。ビニール袋や密閉容器は湿気が抜けません。入れるなら口を開けた布袋に、乾燥剤を添えて
- 直射日光と熱を避ける。窓際・車内・暖房器具の近くは、色あせと硬化・ひび割れの原因です
- 月に一度は出して風に当てる。ついでに乾燥剤も替えると、春に出した時の悲しい発見が減ります
羽毛布団の保管と、考え方はほぼ同じなんです。しまう前に乾かす、密閉しない、湿気と光から離す。羽毛布団のしまい方の「圧縮袋がNGな理由」と、グローブの密閉袋は同じ話だと思ってもらえば分かりやすいと思います。
カビが出た時——マスクをして拭き取り、陰干し。ひどい物は専門店へ
出したら白い粉のような点々、あるいは黒い点。カビです。慌てて水で洗いたくなりますが、ここでも丸洗いはしません。まず、胞子を吸わないようにマスクをつけて、屋外か換気した場所で、子どもを離してから作業します。カビの程度で対処が変わるので、先に表で見てください。
| 状態 | やること | ひとこと |
|---|---|---|
| 白い粉状が表面にうっすら | 乾いた布やブラシで屋外で落とし、固く絞った布で拭いて陰干し | 乾いてから薄くオイル。乾燥剤を添えて保管し直す |
| 白カビが広め・少し臭う | 上に加えて、革用クリーナーか革用のカビ取り剤を表示どおりに | 目立たない所で色落ちを試す。換気・火気に注意 |
| 黒い点が革にしみ込んでいる | 拭き取りでは色が残ることが多い | 広がりを止めるのが目的。気になるなら専門店へ |
| 内側までカビ臭い・ひもや芯まで湿っている | 家庭での手入れは難しい | スポーツ用品店や革製品の修理店に相談。買い替えも視野に |
- 屋外か換気した場所で、マスクをして乾いたブラシで落とす。落としたカビは新聞紙などで受けて捨てます
- 固く絞った布で拭く。アルコールで拭く方法もよく紹介されますが、革の色が抜けたり硬くなったりすることがあるので、使うなら目立たない所で試してから少量に。革用のカビ取り剤は表示どおりに・換気しながら・火気から離して
- 風通しのいい日陰でしっかり乾かし、乾いたら薄くオイル。そのあと保管場所を見直します。同じ場所に戻すと、同じことが起きます
ひとつだけ、線引きを。黒カビが革の奥までしみ込んでいる、内側までカビ臭いという状態は、家庭の手入れでは戻りにくく、無理にこすると革を傷めるだけになりがちです。そこまで来たら、スポーツ用品店や革製品の修理店に相談してみてください。
オイルの代用——革用の表示がある物まで。食用油とワセリンはすすめない
「オイルを切らしたけど、家にあるもので代用できない?」という声、よく見ます。答えは「革用と表示のある物までなら」。グローブ専用でなくても、靴やバッグ向けの革用クリームやオイルは、革を保湿するという目的が同じなので使える範囲です。ただし、家にある油なら何でも、ではありません。
| 代用の候補 | 使えるか | 理由・注意 |
|---|---|---|
| グローブ用の保革オイル・クリーム | 本来の物 | 表示どおりに薄く。塗りすぎない |
| 靴・バッグ用の革用クリーム | 使える範囲 | 色付きは避ける。目立たない所で試してから薄く |
| ミンクオイル(革用の表示がある物) | 使えるが注意 | 革が柔らかくなりすぎ、重くなることがある。ごく薄く・回数を控えめに |
| ワセリン | 基本はやめる | 革用の表示がない。ベタつきが残り、ほこりを呼ぶ。急場でもごく少量まで |
| オリーブ油・サラダ油などの食用油 | NG | 酸化して臭う。ベタつきがカビの栄養になる。取れなくなる |
| ハンドクリーム・ヘアオイル | NG | 水分や香料が多く、シミや硬化の元 |
迷ったら、「革用と書いてあるか」「色が付いていないか」「目立たない所で試したか」の3つで判断してください。通らない物は、急場でも塗らない方があとで困りません。そして、どの油も染みた布は水に浸してから捨てる、を忘れずに。革の種類で手入れの考え方が違う点はゴルフグローブの洗い方も参考になります。
滑り止めの代用——松やに系か、手汗をこまめに拭く
「滑り止め」と一口に言っても、困っている場面は2つに分かれます。ひとつはバットや手が滑る時。もうひとつはグローブの中で手が動いてしまう時。それぞれ考え方が違うんです。
- バットや手が滑る。松やに(ロジン)の粉を袋に入れた物が昔からの定番です。スプレーを切らした時の代用は、乾いたタオルで手汗をこまめに拭く、バッティング手袋をつける、の2つが現実的。チームや大会のルールで使える物が決まっていることがあるので、先に確認を
- グローブの中で手が動く。手のサイズに合っていないか、内側がツルツルになっているかが多いです。薄いインナー手袋をつける、手首のひもを締め直す、が代用になります。内側に滑り止めスプレーや粉を吹き込むのは、革を傷めたり固まったりするのでやめておく方が無難です
捕球面にベタベタする物を塗る方法も見かけますが、革を傷め、土やほこりを呼んで重くなります。滑るなら、型付けと手のサイズを見直す方が結局は早いです。
買い替えの目安——ひも・芯・革の3か所で見る
手入れをしても戻らないものがあります。目安になるのは、ひも・芯・革の3か所です。
- ひもが切れる、伸びきっている。ひもだけの交換で済むことが多く、買い替えの理由にはなりにくいです
- 芯がへたって捕球面が丸まらない。型付けで戻らなければ、寿命が近いサインです
- 革が裂けている、黒カビが奥まで。修理店で直る範囲か相談して、難しければ買い替えです
- 子どもの手が大きくなって合わない。傷みではなく成長の話で、無理に使うと変な癖がつきます
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、春に出してがっかりするグローブって、だいたい「しまう前に乾かしきれていなかった」ケースだと思っています。置き場所を選ぶより、しまう前に2〜3日乾かす方が効きますよ』
💡 この困りごとへの提案
しまう前の保湿と、春に出した時の手入れに、革用のグローブオイルが1つあると迷いません。「薄く・乾いてから・塗った布は水に浸して捨てる」の3つを守るだけで、革は長持ちします。
あわせて読みたい
しまう前に臭いも取っておきたい人は、野球グローブの匂いを消す方法を先にどうぞ。革の手袋で「洗える・洗えない」が分かれる話はゴルフグローブの洗い方、シーズンオフのスパイクはスパイクの臭い消し、陰干しの注意が同じ白いスニーカーの洗い方、しまう前に乾かす・密閉しない考え方が同じ羽毛布団のしまい方もどうぞ。
まとめ:しまう前に乾かして薄く保湿。ボールを入れて日陰に。カビはマスクで拭き取り、オイルの代用は革用まで
- しまう前に3つ。汚れを落とす・風通しのいい日陰で2〜3日乾かす・革用オイルを薄く
- ボールを入れて軽く閉じ、日陰の棚に。密閉袋・直射日光・床の直置き・上に物はNG
- カビはマスクをして屋外で落とし、拭いて陰干し。奥までの黒カビは専門店へ
- オイルの代用は革用の表示がある物まで。食用油・ワセリン・ハンドクリームは塗らない
- 油の染みた布は水に浸して捨てる。薬剤は換気・火気から離す・子どもの手の届かない所に
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手順を1枚にまとめました。



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