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八角を入れて煮込んだら、思っていたのと違う香りになった。薬っぽいような、甘いような独特の匂いが鍋いっぱいに広がって、家族の箸が止まってしまう。八角は、そんな声がよく出るスパイスなんです。角煮や中華風の煮込みのレシピに「八角を1つ」と書いてあっても、入れる前は強さが想像しにくいんですよね。
先に結論をひとつ。八角は少しで香りが強く出るスパイスなので、まずいと感じた時は「量」「煮込む長さ」「取り出すタイミング」の順に見直すと迷いません。味そのものが苦手というより、強く出すぎているだけ、ということが多いんです。この記事では、入れすぎた時や煮込みすぎた時の立て直し方、乾煎りをする時に焦がさない考え方、買う時に気をつけたい点を、順番に見ていきましょう。分量や加熱の時間は、お使いのレシピや袋の表示に合わせてください。
ケース別に読む:匂いが苦手な人|入れすぎ・煮込みすぎの人|乾煎りしたい人|買う前の人|家族で好みが分かれる人
匂いが苦手な時——八角は少しで香りが強く出る
八角は、星の形をした実を乾燥させたスパイスです。中国料理の角煮や煮込みなどによく使われ、甘くて独特な香りが特徴と言われます。ただ、この香りはほんの少しで煮汁全体に広がるので、初めて使う人ほど入れすぎて、「薬っぽい」「ちょっと苦手」と感じやすいんです。
香りの感じ方は、人によって大きく違います。同じ量でも、ふつうに美味しいと感じる人もいれば、強すぎると感じる人もいます。どちらが正しいということはないので、まず少量から入れて、味見をしながら足していくのが基本です。
もうひとつ、覚えておきたいのが、八角は割ったり砕いたりすると香りが強く出ることです。まるごと1つ入れるのと、欠片にして入れるのでは、同じ「1つ」でも香りの出方が変わります。苦手かもしれないと思う時は、まるごとのまま、小さめの物から試すと安心です。
| 感じ方 | 考えられること | 見直す順番 |
|---|---|---|
| 薬っぽい・甘すぎる | 量が多い、または割って入れた | 量を減らす。まるごとで入れる |
| 苦い・えぐい | 煮込みすぎ、または焦げた | 取り出す時期を早める。火加減を見直す |
| 匂いが部屋に残る | 加熱中に香りが広がった | 換気する。次は量を減らす |
| 家族が苦手 | 香りの好みの差 | 取り分けてから足す |
小さな子どもや、胃腸が弱い人には、香りも味も控えめにしておくと食べやすくなります。大人の分だけ取り分けてから八角を足す、という進め方もできますよ。
入れすぎた・煮込みすぎた時——取り出して、薄めて、足す
鍋の中で香りが強くなりすぎた時は、まず八角を取り出します。香りは煮汁に移り続けるので、入れたままにしておくと、どんどん強くなってしまうんです。取り出したあとは、次の順番で立て直してみてください。
- 八角を取り出す。まるごとなら、網やお玉ですくえます。欠片になっていたら、見える物だけでも取り除きます
- 具や水分を足して薄める。大根や白菜など、味の主張が弱い具を足すと、香りが全体に散ります
- ほかの味で整える。醤油・砂糖・酢などを、味見をしながら少しずつ。一気に足すと、今度は別の味が強くなります
いつ取り出すかは、レシピに書いてあればそのとおりにします。書いていない時は、香りが移ったと感じた時点で取り出すのが、苦手な人には安心です。取り出し忘れて、食べる直前に気づいた時も同じ。八角は固いので、食べないように取り分けて、先に取り除きましょう。
煮込みすぎて苦くなった場合は、八角のせいだけでなく、鍋底の焦げが混ざっていることもあります。鍋底をこそげて、焦げが混ざっていないかも見てください。どうしても強すぎる時は、無理に食べきろうとせず、汁を足して別の料理に回す、量を減らして作り直す、という選び方もあります。やり直しは失敗ではなく、次に入れる量を知る材料になります。
乾煎りしたい時——焦げやすいので弱火でそばを離れない
八角を乾煎りすると、香りが立つと言われます。ただ、八角は焦げやすいスパイスです。強い火で熱すると、すぐ黒くなって、苦みが出てしまいます。やるなら、次の3つを守ってください。
- 火は弱火。強い火で一気に熱するのではなく、温めるくらいの気持ちで
- そばを離れない。ほかの作業をしながらだと、気づいた時には焦げています
- 煙が出たらすぐ火を止める。フライパンを火から下ろして、焦げた八角は使いません
乾煎りの時間や火の強さは、お使いのレシピに合わせてください。乾煎りした直後は熱いので、そのまま手で触らず、冷めてから使います。小さなお子さんがそばにいる時は、手の届かない所で作業してくださいね。
なお、乾煎りは必須ではありません。煮込みの最初に入れて煮るだけでも、香りは煮汁に移ります。「焦がしそうで不安」という人は、まず乾煎りなしで、少量から試すのがおすすめです。
買う時の注意——料理用として売られている物を使う
八角は、スーパーのスパイス売り場や通販で、料理用として並んでいます。料理用として売られている物を使う。これは大事な決まりです。庭木や山で採った実は、八角に見えても使わないでください。
というのも、八角とよく似た実をつける「シキミ」という木があり、見分けがつきにくいと言われているからです。シキミの実は食用にならないので、料理には使えません。人からいただいた「八角のような実」も、袋の表示がなく、食品として売られていた物だと分からなければ、使わずに見送ってください。
買う時は、袋の表示で品名と原材料を見ます。「八角」または「スターアニス」と書かれていて、食品として売られている物を選びます。形は、次のように違います。
- まるごと(ホール)。取り出しやすく、煮込みに向きます。苦手かもしれない人は、まるごとから
- 粉末。煮汁に溶けて、取り出せません。香りが強く出やすいので、少量から
開封後の保存は、こしょうなどほかのスパイスと同じ考え方で、密閉して日の当たらない所に置きます。コンロの横は温度が上がりやすいので避けましょう。くわしくはこしょうの保存の記事が参考になります。
家族で好みが分かれる時——取り分けてから足す・ほかの香りに回す
八角が好きな人と、苦手な人が、同じ食卓で分かれることもあります。そんな時は、八角を入れる前の煮汁を取り分けておくと、全員の分が作りやすくなります。大人の鍋にだけ八角を入れて、取り分けた方は醤油味のまま仕上げる、という形です。
八角が苦手と分かっている場合は、無理に使う必要はありません。八角を入れなくても作れる煮込み料理は、たくさんあります。香りづけが欲しい時は、生姜やねぎ、シナモンなど、ほかの香りで方向を変える手もあります。シナモンについてはシナモンの保存の記事、ほかのスパイスで香りを足す考え方はオールスパイスの記事にまとめています。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、八角は「ちょっと少ないかな」くらいで止めておくのが、いちばん失敗しないと思います。足すのは、あとからいつでもできますから』
💡 この困りごとへの提案
煮込みに八角を入れるなら、お茶パックに入れておくと取り出しやすくなります。取り出し忘れの防止にもなり、八角の欠片が煮汁に散らばるのも防げます。使い切れる量を買って、1回に入れる量は袋やレシピの表示どおりにしてください。
あわせて読みたい
スパイスの保存が気になる人はこしょうの保存の記事へ。香りづけのスパイスをほかにも知りたい人はシナモンの保存の記事、オールスパイスは何に使うかもあわせてどうぞ。
まとめ:八角は少量から。強く出たら取り出して薄める
- 八角は少しで香りが強く出る。まずは少量から、味見をして足す
- まずい時は量・煮込み・取り出しの順に見直す。割ると香りが強まる
- 入れすぎたら八角を取り出し、具や水分で薄める。味は少しずつ整える
- 乾煎りは弱火でそばを離れない。煙が出たら火を止める
- 料理用として売られている物を使う。庭木や山の実は使わない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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