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洗いもすすぎも順調だったのに、脱水に入ったとたんにガタン、と止まって、また水が入り始める。残り時間の表示が増えたり減ったり。何度かくり返したあげく、エラーの表示が出て、びしょ濡れの洗濯物だけが残る。朝の忙しい時間にこれをやられると、本当に泣きたくなりますよね。子どもの毛布を1枚だけ入れて回した朝にこれが起きて、登校時間ぎりぎりになった、という話はよく聞きます。
先に結論をひとつ。ドラム式が脱水で止まる理由の大半は「片寄り」で、壊れたのではなく安全装置がわざと止めているんです。ドラム式は横向きのドラムを高速で回すので、中身が片側に寄ると本体が大きく揺れます。それを感じ取って、いったん止めて水を入れ、ほぐしてやり直す。この動きが「脱水できない」の正体であることがとても多い。だからまず疑うのは故障ではなく、中身の入れ方です。順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:止まる理由を知りたい人|切り分けの順番を知りたい人|今すぐ対処したい人|ぬいぐるみ・毛布で困っている人|やってはいけないことを知りたい人|メーカーに頼むか迷う人
脱水に入ると止まる・やり直す——大半は「片寄り」の安全装置が働いている
縦型は上から見て円を描くように回るので、多少片寄っていても回りきります。ドラム式は洗濯物がドラムの片側に固まると、遠心力で本体が飛び跳ねるような揺れになるため、揺れを検知すると脱水を中断する仕組みになっています。片寄りが起きやすいのは、こんな時です。
- 洗濯物が少なすぎる。タオル1〜2枚、子どもの服だけ、など。少ないと1か所に固まりやすい
- 大物が1枚だけ。毛布、シーツ、ラグ。水を吸って重くなった塊が片側に寄る
- ぬいぐるみ・クッション・厚手のパーカー。水を含んで重くなる一方で、ほぐれない
- ネットにまとめて入れすぎ。ネットの中で1つの塊になる
- 逆に詰め込みすぎ。動けないので片寄りが直らない
「何度かやり直して、最後は脱水が終わった」なら、まず間違いなくこれです。壊れていません。ただ、毎回のようにやり直しているなら、入れ方を変えるだけでかなり楽になりますよ。
切り分けの順番——①量と片寄り ②排水 ③エラー表示 ④設置の傾き
片寄り以外の理由もあるので、思いつきで触る前に、上から順に確かめていくと早いです。
- 洗濯物の量と片寄り。止まった時にドアのロックが解除されるのを待ってから開けて、中を見ます。塊になっていたら、ほぐして、必要ならタオルを足して量を整え、脱水だけをやり直す。ここで直れば終わり
- 排水できているか。脱水の前には水を抜く工程があって、排水が遅いと脱水に進めません。ドラムに水が残ったまま止まっているなら、排水フィルターの詰まり、排水ホースの折れ・つぶれ、排水口のヘドロを疑います。排水フィルターの掃除は、電源を切って、受け皿かバスタオルを敷いてから。水があふれます
- エラー表示の意味を説明書で見る。表示の内容はメーカーごとに違うので、ここは説明書か公式の案内が正解です。「片寄り」「排水」「ドアが閉まっていない」「泡が多い」あたりが脱水まわりの定番。泡が多いと表示されたら、洗剤の入れすぎか、ドラム式に向かない洗剤です
- 設置の傾き・ガタつき。本体の脚が床にしっかり着いていないと、片寄っていなくても揺れを検知します。四隅を手で押してみて、カタカタ動くなら脚の高さ調整(説明書に載っています)を。ただし本体を持ち上げたり揺すったりして直そうとしないでください。重量物で、腰も床も傷めます
対処——タオルを足す・大物はネットで分ける・排水フィルターを掃除する
- 少ない時はタオルを2〜3枚足す。バスタオルやフェイスタオルを一緒に入れて、ドラムの中で洗濯物が散らばるようにします。「脱水のためだけに洗うタオル」を決めておくと楽です
- 大物1枚は、ネットで分けるか、相棒を入れる。毛布やシーツは、屏風のようにたたんで大きめのネットに入れると、ほどけて塊になるのを防げます。それでも寄るなら、バスタオルを2枚ほど一緒に
- ネットには入れすぎない。1つのネットに何枚も詰めると、それ自体が重い塊になります。ネットの中身は「ゆとりがある」くらいが目安。入れすぎで起きる困りごとは洗濯ネットに入れすぎると起きることにまとめています
- 厚手のパーカーやクッションは、脱いだままの形にせず、たたんで入れる。フードの中に水がたまって片寄る原因になります
- 排水フィルターは、電源を切って、受け皿を敷いてから。フィルターを外した瞬間に残り水が出ます。糸くずと汚れを取って、網目を歯ブラシでこすって戻す。ホースの折れやつぶれも一緒に見ておきましょう
- やり直しは「脱水のみ」のコースで。最初から洗い直す必要はありません。ほぐして、脱水だけ回すのが早いです
ぬいぐるみ・毛布・少量だけ脱水できない時のやり方
「普段の洗濯は問題ないのに、ぬいぐるみだけ脱水できない」というのは、ドラム式ではよくあることです。ぬいぐるみは水を含むと重い塊になるうえ、綿が片側に寄ってほぐれません。
- 洗濯表示を確かめる。洗濯機不可のもの、中に機械や電池が入っているものは、そもそも洗濯機に入れません。洗える・洗えないの見分けはおもちゃは洗濯機で洗える?で詳しく書いています
- ネットに1つずつ入れる。まとめて1つのネットにしない。大きいものはバスタオルで包んでからネットに入れると、形崩れも片寄りも減ります
- 弱脱水か短時間の脱水に。コースに「弱」や「1分」があればそれを。なければ「脱水のみ」を短く設定
- それでも止まるなら、あきらめて手で押す。バスタオルではさんで、上から体重をかけて水を押し出す。ねじって絞ると綿がよれるので、押すだけ。そのあと風通しのいい所で陰干しします
毛布は、屏風畳みにして大型ネットに入れ、毛布コースか大物コースで。1枚だけの時はバスタオルを2枚ほど足すと片寄りが減ります。少量の洗濯は、そもそもドラム式が苦手なところなので、タオルを足すか、まとめて洗う日を作るのが現実的です。
やってはいけないこと——動作中にドアを開けない・本体を揺すらない・分解しない
- 動作中にドアを開けない。止まったように見えても、ドラムが完全に止まるまでロックが解除されない仕組みです。無理にこじ開けると、ロックの部品が壊れて、今度は「ドアが閉まらない」というエラーになります。ロック解除の音か表示を待ってから
- 本体を揺すって直そうとしない。「ガタガタ言うから押さえてみる」「持ち上げて位置を直す」は、重量物なので腰も床も傷めますし、内部の部品がずれることもあります。脚の高さ調整だけにしておきましょう
- 分解しない。脱水に関わる部品はモーターやセンサーで、電源を抜いても内部には水と電装が残っています。パネルを外した時点で保証が切れる機種も多いので、ここは触らないのが正解です
- 脱水中の本体に子どもを寄りかからせない。揺れが大きい時は特に。「洗濯機のそばで遊ばない」を家のルールにしておくと安心です
- 排水フィルターを電源を入れたまま開けない。水があふれるうえ、動き出したら危ないので、必ず電源を切ってから
それでも動かない時——メーカーに頼む目安と、買い替えを考えるライン
ここまで全部やっても脱水に入らない、毎回同じエラーが出る、脱水のたびに今までにない大きな音がする、焦げたような匂いがする。こうなったら使うのをやめて、メーカーか購入した店に連絡してください。伝えることは「エラー表示の内容」「どの工程で止まるか」「いつから」「洗濯物の量」の4つ。これだけで話が早くなります。修理にいくらかかるかは機種と原因で違うので、見積もりを取ってから判断を。
年数がたっていて修理の見積もりが高い、脱水以外にも匂いや乾燥の不調が重なっている、という場合は、買い替えも視野に入ります。ドラム式洗濯機で後悔した理由では、片寄りに強い機種の見方や、縦型に戻した人の話も整理しているので、次の1台を選ぶ時の参考にどうぞ。
ゆきこ( ゚Д゚)『子どものぬいぐるみを1つだけ入れて回して、脱水で何度も止まって、最後はビニール袋に入れて風呂場で踏んだ、という話を読んで、笑えないなあと思いました。うちなら「ぬいぐるみの日はタオルも一緒」を先に決めます。洗濯機は壊れてない。壊れそうなのは朝の予定のほう、なんですよね。』
毛布やシーツ、ぬいぐるみを分けて入れるなら、大物が1枚まるごと入る大型の洗濯ネットが1つあると、片寄りの悩みが減ります。うちで揃えるなら、毛布用と子どものぬいぐるみ用で分けます。
あわせて読みたい
脱水のやり直しが増えると、洗い上がりの匂いも気になってきますよね。ドラム式洗濯機の匂いが取れない時の出どころ5つでは、排水フィルターのヘドロが匂いの元になる話を。汚れの落ちが悪いと感じる方はドラム式洗濯機で汚れが落ちない時に見直すこともあわせてどうぞ。
まとめ:止まるのは片寄り。ほぐして、足して、分ける
- 脱水で止まる大半は片寄りの安全装置。壊れたのではなく、わざと止めている
- 切り分けは量と片寄り→排水→エラー表示→設置の順。上から順に見る
- 対処はタオルを足す・大物はネットで分ける・排水フィルター掃除。脱水だけやり直す
- ぬいぐるみはネットに1つずつ・弱脱水・残りは手で押す。ねじらない
- 動作中にドアを開けない・揺すらない・分解しない。直らなければメーカーへ
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手順を1枚にまとめました。



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