ダッチオーブンのサビ取り——シーズンオフに出したら赤サビ、まず程度を見分ける早見表、落として乾かして油を焼き付ける3つの手順(金属たわし・クレンザー・酢水は短時間)、油が酸化して臭い時と燻製の匂いが取れない時の対処、二度とサビさせない保管

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久しぶりのキャンプに向けて押し入れからダッチオーブンを出したら、内側が赤茶色にサビていた。蓋を開けた瞬間に古い油の臭いがして、前に燻製をした匂いまで残っている。「もうだめかな」と落ち込む人は多いですよね。でも、鋳鉄のダッチオーブンは、この状態から戻せる道具なんです。

先に結論をひとつ。鉄は「削って落としていい」素材。サビを落として、乾かして、油を焼き付ける。この3つで、たいていのサビは元に戻ります。臭いも同じで、古い油をいったん落として作り直せば消えます。ただし、熱い鍋と油を扱う作業なので、やけどと発火にだけは気をつけて。サビの程度の見分け方、落とし方の手順、油臭い時と燻製臭の対処、二度とサビさせない保管まで、順番に見ていきましょう。

あなたはどれ? 状況から自分の章へサビはどの程度?点・面・穴で分ける。表で確認→第1章サビを落としたい落とす・乾かす・油を焼き付ける→第2章古い油の臭いが取れない酸化した油を落として作り直す→第3章燻製の匂いが残る焼き切るか、重曹水で煮る→第4章二度とサビさせたくない完全に乾かして薄く油。湿気を避ける→第5章

ケース別に読む:サビの程度を見分けたい人サビを落としたい人古い油の臭いが取れない人燻製の匂いが残る人二度とサビさせたくない人

まずサビの程度を見分ける——点・面・穴で、やることが変わる

ダッチオーブンのサビは、見た目ほど深刻でないことがほとんどです。鋳鉄は分厚いので、表面が赤くなっていても中まで傷んでいることはまれなんです。どこまで落とせば使えるかを、程度ごとに分けました。

見た目 状態 やること
赤茶色の点がぽつぽつ 表面だけの軽いサビ たわしでこすって乾かし、油を薄く焼き付ける
内側の広い面が赤い 油の膜が切れて全体にサビた 金属たわしかクレンザーで全面を落とし、油を作り直す(第2章)
黒い皮膜がはがれて斑 古い油の膜が劣化 皮膜ごと落とす。臭いがあれば第3章も
表面がぶつぶつ・浮いてはがれる 深いサビ。層になって剥離 落として平らになれば使える。穴やひびがあれば買い替え

ひとつだけ先に確かめてほしいのが、鍋の素材です。この記事は黒い鋳鉄のダッチオーブンの話。表面がつるっとしたホーロー加工の物や、ステンレス製の物は、金属たわしやクレンザーで削ると表面を傷めるので、この後の手順は使えません。説明書の表示で確かめてください。

落とし方の手順——落とす・乾かす・油を焼き付ける

鋳鉄は、削って落としてもまた油の膜を作れる素材です。だから、スキレットと同じ考え方で「いったん裸にして、作り直す」と割り切ると気が楽ですよ。手順は3つだけ。手袋をして、換気のいい所で始めてください。

「落とす→乾かす→油を焼き付ける」の3つ1落とす金属たわしかクレンザーで酢水は30分以内で洗い流す手袋・換気→ 削りすぎない2乾かす洗剤で洗って火にかける蓋も持ち手の裏も厚手の手袋でやけど防止→ 水気ゼロが目標3油を焼き付ける薄く塗って弱火で煙まで冷めたらもう一度重ねる換気して目を離さない→ 厚塗りはベタつく
  1. 落とす。金属たわしか、クレンザーを付けたたわしで、サビの部分をこすります。鋳鉄なら削れても大丈夫。ただし、サビが取れた後も同じ場所を削り続けないこと。削りすぎると表面がざらついて、次に油の膜がのりにくくなります。広い面のサビには、水で薄めた酢に30分ほど浸けてからこすると楽です。酢水は長く放置しないで。鉄が酸に触れ続けると、かえって新しいサビが出ます。時間が来たら必ず洗い流してください
  2. 乾かす。台所用の中性洗剤でサビの粉をきれいに洗い流し、火にかけて水気を飛ばします。蓋・持ち手の付け根・脚の裏など、水がたまる所ほど残りやすいです。鍋はすぐ熱くなるので、厚手の手袋を使い、素手で触らない。重い鍋なので、持ち上げる時は両手で、低い位置で作業を
  3. 油を焼き付ける。冷めた鍋に食用油をキッチンペーパーでごく薄く塗り、弱火から中火で、うっすら煙が出るまで温めます。火を止めて冷まし、もう一度薄く塗って温める。これを2〜3回重ねると、黒い膜が戻ります。油は厚く塗らない、煙が多く出たら火を止める、そばを離れない。換気扇を回して、子どもとペットは近づけないでください。万が一油に火がついたら水はかけず、蓋をして火を止めます

基本の考え方はスキレットと同じで、軽いサビと全面サビの線引きはスキレットのサビ取りで詳しく書いています。逆に鉄瓶は「内側のサビは落とさない」という真逆の話になるので、鉄瓶のサビの落とし方と混同しないでくださいね。

古い油が酸化して臭い時——落として、作り直す

蓋を開けた時にむわっとする、ベタついた古い油の臭い。これは、表面に残っていた油が長い保管の間に酸化したものです。酸化した油は、臭いだけでなく、次に作る料理の風味を落とし、食べた時に胸やけの原因になることも。食べ物を入れる道具ですから、洗い残した食材のカスと一緒に、ここはきちんと落としましょう。

  • まず洗剤で落とす。ふだんは洗剤を使わない人も、この時ばかりは中性洗剤とたわしで、ベタつきがなくなるまで洗います。油の膜が落ちても、また作ればいいだけです
  • 落ちきらない時は焼き切る。空の鍋を火にかけて、残った油を煙にして飛ばします。煙が多く出るので、屋外か、換気扇を強にした台所で。目を離さず、煙が収まったら火を止める。鍋は非常に熱くなります。厚手の手袋で、冷めるまで動かさないでください
  • 油を作り直す。第2章の3番と同じ手順で、薄く塗って焼き付けるを2〜3回。作り直した膜は臭いません

焼き切る方法は、焚き火台のサビ落としにも通じる荒療治です。屋外でやる時の段取りは焚き火台のサビの落とし方も参考になりますよ。

燻製の匂いが取れない時——焼き切るか、重曹水で煮る

一度燻製をしたダッチオーブンは、鍋の内側と蓋の裏に煙の成分がしみ込んで、洗っても匂いが残りがちです。次に煮込み料理をしたら燻製の風味が移った、という声もよく見ます。鋳鉄なら、匂いも「落として作り直す」で消せます。

  • 重曹水で煮る。水を張って重曹を大さじ1〜2ほど入れ、10分ほど沸かします。蓋も裏返して一緒に。アルミの鍋なら重曹は黒ずみの原因ですが、鋳鉄は大丈夫です。煮た後は油の膜も落ちているので、乾かして油を作り直します
  • 焼き切る。第3章と同じ。煙が出るので屋外か強い換気で、目を離さない
  • 次からは燻製専用にするか、使い分ける。匂いをゼロにするのは手間なので、燻製をよくする人は安い鍋を燻製用に分けている人が多いです

煮沸した直後の鍋と湯は、当然ながら熱いです。湯を捨てる時は流しに一気に流さず、少しずつ。熱い鍋に冷たい水をかけないことも忘れずに。急な温度差は、鋳鉄でも割れることがあります。

二度とサビさせない保管——乾かす・薄く油・湿気を避ける

サビの原因は、ほとんどが「水気」と「湿気」です。使った後の乾かし方と、しまう場所を変えるだけで、次のシーズンの赤サビは防げます。

保管のOKとNGOK洗ったら火にかけて水気を飛ばす冷めてから薄く油を塗る新聞紙を挟んで蓋を少しずらす乾燥剤と一緒に風通しのいい所月に一度は様子を見るNG洗って自然乾燥のまましまう油を厚く塗る(酸化して臭う)蓋をぴったり閉めて密閉押し入れの床や車内に置きっぱなし食材を入れたまま保管
  • 使ったら火で乾かす。洗った後に火にかけて水気を飛ばすまでが「洗い物」です。自然乾燥は、脚の裏や蓋のふちに水が残ります
  • 油はごく薄く。厚く塗った油は、保管中に酸化して第3章の臭いになります。キッチンペーパーで塗って、乾いた紙で拭き取るくらいでちょうどいいです
  • 密閉しない。蓋をぴったり閉めると中に湿気がこもります。新聞紙かキッチンペーパーを挟んで、蓋を少しずらして。乾燥剤を一緒に入れると安心です
  • 置き場所。押し入れの床や車内は湿気と温度差でサビやすい場所です。風通しのいい棚の低い位置に。重い鍋なので、高い所に置くと落ちた時に危ないです

ゆきこ( ゚Д゚)『正直、サビよりも「しまう前の乾かし不足」の方が原因として多いと思っています。乾かすまでを片づけに含めると、次のシーズンが楽ですよ』

💡 この困りごとへの提案

サビを落とし切れない、穴が開いていた、という時は、買い替えも選択肢です。鋳鉄のダッチオーブンは重さと手入れが前提なので、家でも使うなら蓋の裏の形と重さを見て選ぶと後悔しにくいです。手入れの手間を減らしたい人は、家の厚手の鍋で代用する道もダッチオーブンの代用にまとめています。


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同じ鋳鉄でも小さいスキレットの話はスキレットのサビ取りへ。内側のサビを落とさない鉄瓶との違いは鉄瓶のサビの落とし方、同じキャンプ道具の焚き火台は焚き火台のサビの落とし方、ダッチオーブンを買わずに済ませたい人はダッチオーブンの代用にまとめています。

まとめ:鋳鉄は削って落とし、乾かして、油を焼き付ければ戻る

  1. サビは点・面・穴で分ける。穴やひび以外は落として使える。ホーロー加工は削らない
  2. 落とす・乾かす・油を焼き付けるの3つ。酢水は30分以内で洗い流し、削りすぎない
  3. 油臭いのは酸化した油。洗剤で落とすか焼き切って、油の膜を作り直す
  4. 燻製の匂いは重曹水で煮るか焼き切る。熱い鍋に冷たい水をかけない
  5. 保管は火で乾かし、薄く油、密閉しない。作業は手袋・換気・目を離さない

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

ダッチオーブンのサビ取りの早見表:まず程度を見分ける、赤茶の点はたわしでこすって油を薄く焼き付ける、広い面のサビは金属たわしかクレンザーで全面を落として油を作り直す、ぶつぶつの深いサビは平らになれば使えるが穴やひびは買い替え、ホーロー加工やステンレス製は削らない。手順は落とす・乾かす・油を焼き付けるの3つで、酢水は30分以内で必ず洗い流し削りすぎない、洗剤で洗って火にかけ水気を飛ばし厚手の手袋でやけど防止、油はごく薄く塗って弱火で煙が出るまでを2〜3回、換気して目を離さず油に火がついたら水をかけず蓋をする。古い油の臭いは酸化した油なので洗剤で落とすか焼き切って作り直す、燻製の匂いは重曹水で10分煮るか焼き切る、熱い鍋に冷たい水をかけない。保管は火で乾かし薄く油、新聞紙を挟んで蓋をずらし乾燥剤と一緒に風通しのいい低い棚へ、密閉しない

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