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夜、静かになった時間に外からブーン……という低い音。お湯なんて使っていないのに動いている。寝室が給湯器の側だと、その音だけで目が覚めてしまいますよね。うるさいのも困りますが、それ以上に「壊れかけているのかな」「近所に迷惑では」という不安のほうが大きいと思います。
この記事でいちばん先にお伝えしたいのは、原因でも対処でもなくて、これです。給湯器はガス機器なので、絶対に自分で分解したり、調整したりしないでください。カバーを外して中を見るのも、音のする部品にゴムをかませるのも、やってはいけない作業です。そのうえで、音の正体と、どこに連絡すればいいかを順番に見ていきましょう。
★まず読んでください:ガス機器を自分でさわらない、すぐやめるサイン
給湯器はガスを燃やしてお湯を作る機械です。中の調整をひとつ間違えると、不完全燃焼や、ガスが漏れることにつながります。電化製品の分解とは危険の種類が違うので、ここは家族の安全のためにも譲らないでほしいところです。
そして次のことが起きている時は、音の原因を調べるより先に、使うのをやめてください。
- ガスのにおいがする。火を使わず、換気扇や電気のスイッチにも触らずに窓を開けて、屋外からガス会社へ連絡してください
- 爆発音のような大きな点火音がする、点火の時にボンと鳴る
- エラーの表示が消えない、何度も同じ番号が出る
- 本体や排気口から黒いすすが出ている、焦げたにおいがする
- お湯の出方が急におかしくなった、水しか出ないのに運転音だけ続く
連絡先は、ガスの検針票(毎月ポストに入る紙)か、給湯器本体に貼ってあるシールに書いてあります。24時間の緊急の窓口が載っていることが多いので、いざという時に慌てないよう、今のうちに写真を撮っておくと安心です。台所や洗面所のリモコンにも連絡先のシールが貼ってあることがありますよ。
音の正体——うるさく感じる音は、だいたい4つに分かれます
- 燃焼用のファンの音。ガスを燃やすために風を送るファンです。お湯を出した時にブォーンと鳴るのはこれ。運転中ずっと続きます
- ポンプの音。追いだきができるタイプは、浴槽のお湯を循環させるポンプが動きます。ブーンという低い連続音になりやすいです
- 凍結防止の運転。冬に、誰も使っていないのに動き出すのはたいていこれ(次の見出しで詳しく書きます)
- 配管や壁が一緒に震える共振。機械そのものより、つながっている配管や、取り付けてある壁のほうが音を出していることがあります。特定の運転の時だけ、家の中に響くなら、これが疑わしいです
このうち、上の3つは機械が仕事をしている音です。ゼロにはできません。うるさく感じるのは、音そのものよりも夜の静けさとの差だったりします。だからこそ、次に書く「異常のサイン」との線引きがはっきりしていると、気持ちがずいぶん楽になるんです。
冬に「使っていないのに動く」のは、凍結防止運転のことが多いです
これがいちばん相談の多い場面だと思います。真冬の夜中、誰もお湯を使っていないのに、給湯器が急に動き出す。これは多くの場合、故障ではなく凍結防止の運転です。
気温が下がると、給湯器の中や配管に残っている水が凍ってしまうことがあります。水は凍ると体積が増えるので、配管が破裂して水が噴き出す事故につながるんです。それを防ぐために、外の気温が下がると自動でヒーターが入ったり、ポンプが回って水を動かしたりする仕組みが入っています。動いたり止まったりを繰り返すのも、気温に合わせて働いているからです。
- だからうるさいからといって、電源プラグを抜かないでください。凍結防止が働かなくなって、配管が凍る・割れるほうの事故が起きます。修理も水の後始末も、こちらのほうがずっと大変です
- リモコンの運転を切っても、凍結防止の機能は生きているのが普通です。切るのはリモコン、抜かないのはプラグと覚えておくと迷いません
- 暖かい季節には鳴らないのに冬だけ鳴る、外気温が下がった夜に鳴る、という規則性があれば、まず凍結防止だと考えていいと思います
異常かどうかの見分け——「いつもと違うか」で見ます
正常な運転音と、心配な音の線引きです。決め手は前と変わったかどうか。
- 金属がこすれるような音、キーキー、ガラガラ。中で何かが当たっている可能性があります
- 同じ運転なのに、急に音が大きくなった
- 本体が震えて、壁まで揺れている
- 点火の時にボンと大きな音がする(先ほど書いたとおり、これはすぐ使用をやめる側です)
- エラーの番号が出る、リモコンの表示が点滅する
ひとつでも当てはまるなら、様子を見るより先に連絡してしまったほうが早いです。「音がするだけで呼んでいいのかな」と遠慮しがちですが、ガス機器は遠慮する場所ではありません。年数と音の様子を伝えれば、電話の段階で見当をつけてもらえることも多いです。
自分でやっていいのは、ここまで
- 本体の周りの物をどける。自転車、物置、傘立て、置き配の箱。物が近くにあると音が反射しますし、そもそも危険です
- 排気口の前をふさがない。ここは音とは別に大事な話で、排気の出口をふさぐと不完全燃焼や一酸化炭素の危険につながります。洗濯物を近くに干す、ダンボールを立てかける、植木鉢を置く。どれもやめてください。冬に雪が積もる地域なら、雪でふさがれていないかも見てください
- 本体の外側のほこりを、乾いた布でさっと拭く。カバーは開けません
- リモコンの音量や、お湯の設定温度を見直す。設定温度が高いと、その分ファンが強く回ることがあります
- 防振のゴムやマットは、自己判断で入れない。効きそうに思えますが、給湯器は決められた向きと固定の仕方で取り付けられています。すき間にゴムをはさむと、固定がゆるんだり、排気の向きが変わったりします。やるなら工事をした業者に相談してからです
賃貸は管理会社へ、持ち家はガス会社かメーカーへ
連絡先の考え方は、浴室乾燥機の時と同じです。賃貸なら、まず管理会社か大家さんへ。給湯器は部屋に付いている設備なので、古くなって壊れた分の修理は貸主の負担になることが多いです。自分で業者を呼ぶ前に一報を入れてください。
持ち家なら、契約しているガス会社か、給湯器のメーカーへ。本体の型番と、設置してからの年数、それに音の様子を伝えます。集合住宅で、隣の部屋との距離が近い場合は、管理会社に相談すると設置場所ごと見てもらえることがあります。
費用については、私からは金額を書けません。部品の交換で済むのか、本体の入れ替えになるのかで桁が変わりますし、賃貸なら負担する人自体が違います。見積もりを取ってから決める、そして急ぐ工事ほど1社だけで決めない、これがいちばん確かです。
近所への配慮と、自分の眠りを守る手
「うちの音でご近所に迷惑をかけていないか」という心配。これは意外と、自分の家より隣の家のほうが気になっていることがあります。
- 設置場所を見てみる。隣家の寝室の窓のすぐそば、狭い通路をはさんで向かい合っている、という配置だと、音が響きやすくなります
- 時間帯をずらす。追いだきや、たっぷりのお湯はりを深夜にしないだけでも、鳴る回数は減ります
- 集合住宅なら管理会社に相談。個人でお隣に直接切り出すより、間に入ってもらったほうが話がこじれません
- 交換の時が相談のチャンス。10年前後で入れ替える時に、設置の向きや場所を見直せることがあります
そして、自分の眠りのほうです。音そのものを消せない以上、寝室の側で対策するのが現実的だったりします。寝る場所を家の反対側に移す、窓を二重にする、耳栓を使う。生活音で眠れない話は電動歯ブラシの音がうるさい時の話にも書きましたが、音は我慢するより、当たる面を減らすほうが早いんです。
ゆきこ( ゚Д゚)『夜に給湯器がブーンと鳴り出して本気で焦って、調べたら冬の凍結防止だった、という話はよく聞きます。あの脱力感、分かります。でも「プラグを抜いてはいけない」と知らないまま抜いていたら、配管を凍らせていたかもしれない。知らないって怖いですよね』
連絡はしたけれど、来てもらえるまで数日ある。そんな時は、寝るあいだだけ耳栓を使うと体力が持ちます。音の原因を消す道具ではありませんが、眠れないまま朝を迎えるよりはずっといいです。
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同じ天井や壁の設備で音が出る話として、浴室乾燥機の異音もまとめました。賃貸で「これは自分で触っていいのか」と迷う場面の考え方は賃貸の表札の外し方が参考になります。夜の生活音全般に困っている方は電動歯ブラシの音がうるさい時の話もどうぞ。
まとめ:さわらない、分ける、連絡する
- ガス機器は自分で分解も調整もしない。カバーも開けません
- ガスのにおい・爆発音・消えないエラーはすぐ使用をやめる
- 冬に勝手に動くのは凍結防止運転。プラグは抜かない
- 排気口の前に物を置かない。一酸化炭素の危険があります
- 賃貸は管理会社へ先に連絡。費用は見積もりを取ってから
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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