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買ったばかりの万年筆なのに、書き出しがかすれて出てこない。引き出しから久しぶりに出したら、ぜんぜん書けない。カートリッジを入れ替えたのに出ない。そんな時、壊れたのかと不安になりますよね。
先に結論をひとつ。出ない原因は、「インクがペン先まで来ていない」「インクが乾いて詰まった」「書く角度と紙が合っていない」の3つに分けて見ると、迷いません。新品ならカートリッジを奥まで差して少し待つ。久しぶりなら水かぬるま湯で洗う。どちらも、洗剤やアルコールは使いません。順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:原因を知りたい人|買ったばかりで出ない人|久しぶりで出ない人|カートリッジ・コンバーターの人|左利きの人|服や手が汚れた人
出ない原因は3つ——先に早見表で当たりをつける
万年筆は、インクが「軸の中」から「ペン先」へ流れて、紙に触れた所で出る仕組みです。この流れのどこかが止まっていると、出なくなります。
| 原因 | 起きやすい場面 | 見直し方 |
|---|---|---|
| インクがペン先まで来ていない | 新品・カートリッジを入れ替えた直後 | カートリッジを奥まで差す。ペン先を下に向けて少し待つ |
| インクが乾いて詰まった | 久しぶりに使う・キャップが甘かった | 水かぬるま湯に浸して溶かす |
| 書く角度と紙が合っていない | 左利き・紙が毛羽立っている・ペンを立てすぎ、寝かせすぎ | 持ち方と紙を変えて試し書き |
どれも、壊れたのではなく、ちょっとしたことで流れが止まっているだけということがあります。まず3つのどれに当たるかを考えてみてください。
試す順番は、「差し込みとインクの量」→「ペン先の乾き」→「持ち方と紙」がおすすめです。手間が少ない確認から順にやると、無理に洗ったり分解したりする前に解決することがあります。ペン先を紙に強く押しつけて出そうとするのは、ペン先が開いて傷む元になるので、やめておきましょう。
試し書きをする紙は、いつも使う紙にします。にじみやすい紙だと、出ていても「インクが多すぎる」と感じて、原因を見間違えてしまうからです。
買ったばかり・最初に出ない時——奥まで差して、少し待つ
新品で出ない時にまず確かめたいのは、カートリッジが奥までしっかり差さっているかです。多くのカートリッジは、差し込むと先が軸の中で開いて、インクが流れ出す仕組みになっています。浅いと開ききらず、インクが来ません。差し込み方は、万年筆の説明書の図を見て確かめてください。
- カートリッジを奥まで押し込む。止まるところまで入れます
- ペン先を下に向けて、少し待つ。インクがペン先に降りてくるのを待つ時間です(何分かは、説明書や状況で変わります)
- 紙に軽く当てて、ぐるぐると線を引く。強く押しつけず、ペン先を傷めない力加減で
これで出てくる場合があります。書き出しだけかすれる時は、ペン先のインクがまだ少ないだけなので、少し書いているうちに安定します。それでも出ない時は、次の「久しぶり」の章の洗い方へ進んでください。
コンバーターを使うタイプの時は、インク瓶にペン先を浸して、インクを吸い上げます。浸す深さは説明書の図で確かめてください。吸い上げたら、ペン先に付いた余分なインクを、やわらかい紙で軽く拭き取ります。軸の中に空気がたくさん残っている時は、もう一度吸い直したほうが、インクが降りてきやすくなります。インクが入っているかどうかは、コンバーターの透明な部分から見えるので、使う前にのぞいてみましょう。
久しぶりで出ない時——水かぬるま湯で、やさしく洗う
しばらく使っていない万年筆は、ペン先のインクが乾いて固まっていることがあります。この時の基本は、水かぬるま湯に浸して、固まったインクをゆるめることです。
- ペン先とその根元を、水かぬるま湯にしばらく浸す。インクの色が水に出てこなくなるまで、水を替えながら
- 熱湯は使わない。洗剤やアルコールで洗わない(ペンを傷める元になります)。まずは水かぬるま湯、メーカーの案内が先
- 洗ったあとは、水気をやわらかい紙で拭き、しっかり乾かしてからインクを入れ直す
- 分解はしない。自分で外せる部品は、説明書に書かれた範囲だけにする
それでも出ない時は、ペン先自体が曲がったり傷んだりしているかもしれません。無理に直そうとせず、買った店やメーカーの修理窓口に相談してください。
出なくなる前の予防も、いくつかあります。使い終わったらキャップをしっかり閉めること。使わない期間が長くなりそうな時は、水かぬるま湯で洗って、よく乾かしてからしまうこと。そして、たまに書いて使うことです。インクが乾きにくい状態を保つと、次に使う時に慌てずに済みます。
カートリッジとコンバーターの確かめ方・洗い方
カートリッジを使っている場合は、インクが空になっていないか、そして万年筆に合う形のカートリッジかを見ましょう。形が違うと、奥まで入らなかったり、途中で抜けたりします。説明書で、使えるカートリッジの種類を確かめてください。
コンバーター(インクを瓶から吸い上げる部品)を使っている場合は、次の点を見ます。
- 吸い上げた時に、インクが入っているか。空気ばかり入っていたら、吸い直す
- インクを替える時や、しばらく使わない時は、水を吸って出すを繰り返して洗う。水が透き通るまで
- 洗ったら、よく乾かしてからしまう
ペン先の洗い方も、基本は同じ水かぬるま湯です。スポイトで水を吸い、ペン先の根元にそっと当てて流すと、固まりやすい根元を洗いやすくなります。使い方は万年筆の説明書に従ってください。
左利きで書きにくい時——押して書く向きと、紙を見直す
左利きの人は、左から右へ書く時にペン先を押す動きになりやすく、紙に引っかかって出にくく感じることがあります。次の3つを試してみてください。
- 持つ角度を少し変える。立てすぎず、寝かせすぎず、書き心地のよい所を探す
- 力を抜いて、軽く滑らせる。押しつけるとペン先が紙に食い込みます
- 紙を変える。表面がなめらかな紙のほうが、引っかかりにくいです
字幅の太さでも書き味が変わります。細字より中字のほうがなめらかに感じる人もいるので、店頭の試し書きで選ぶのも一つの手です。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、出ない時にいきなり洗剤を使いたくなる気持ちは分かりますが、まず水とぬるま湯でゆっくり、が安心だと思います』
インクで服や手が汚れた時——こすらず、口や目に入れない
インクを扱う時は、服や手に付く場面がつきものです。服に付いたらこすらず、洗濯表示を見てから対処します。落とし方の考え方はボールペンのインク漏れと服の落とし方が参考になります。にじみや保管の向きについては、万年筆がにじむ時にまとめています。
安全面では、インクを口に入れないこと、目に入ったら水で洗い流し、痛みが続く時は医療機関へ。インクの瓶は、子どもの手の届かない所に置いてください。
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書けない時の全般的な見方はボールペンが書けない時の分解と直し方、ガラスペンの書けない・欠けた時はガラスペンが書けない時、油性ペンの復活は油性ペンを復活させる方法にまとめています。
まとめ:原因は3つ。新品は奥まで差して待ち、久しぶりは水かぬるま湯で
- 原因は「来ていない」「乾いた」「角度と紙」の3つに分けて見る
- 新品はカートリッジを奥まで差し、ペン先を下に向けて少し待つ
- 久しぶりは水かぬるま湯に浸す。熱湯・洗剤・アルコールは使わない
- コンバーターは水を吸って出して洗う。分解はしない
- 左利きは角度・力加減・紙を見直す。インクは口や目に入れない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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