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鏡の前でネクタイを結んで、ふと下を見たら、大剣の先がベルトのバックルをとっくに越えている。結び直しても、今度は裏側で小剣がびょんと長くはみ出す。朝の忙しい時間にこれをやると、地味に気持ちが削られますよね。
夫が単身赴任先から久しぶりに帰ってきた週末、息子の授業参観に着けていくネクタイがまさにこの状態で、玄関で3回結び直していました。ネクタイって、ただの布1本なのに、長さがちょっと違うだけで全身が借り物みたいに見えるんです。
先に結論だけ。ネクタイが長い時は、切る前に結び方で調整するのが基本です。結び目の大きさと結び始めの位置を変えるだけで、大剣は数cm単位で動きます。それでも足りない時だけ、仕立て店で小剣側を詰める。この順番で見ていきましょう。
先に確認:ネクタイの「ちょうどいい長さ」はどこ?
ネクタイの長さの目安は、結んだ時に大剣(幅の広い方)の先端がベルトのバックルに軽くかかるくらい。バックルの上端から下端の間に先が来ていれば、まず問題ありません。
- バックルより上で止まる——短い。ベルトが見えて、腰の位置が強調されます。逆側の対処へ(後述)
- バックルにかかる——ちょうどいい。ここを目指します
- バックルを越えて股のあたりまで——長い。この記事の本題です
市販のネクタイは、標準で全長140〜150cm前後。身長170cm前後の人を想定して作られているものが多いので、身長160cm台の人や、結び目を小さくしがちな人は、そのままだと長く感じるのが自然なんです。ネクタイが悪いわけでも、結び方が下手なわけでもありません。
結び方で短くする3つの方法
一番手軽で、しかも元に戻せるのがこれ。順番に効き目が大きくなります。
- 結び目を大きくする。いつもプレーンノット(1回巻き)なら、ダブルノット(2回巻き)にするだけで、大剣は2〜3cmほど上がります。もっと詰めたいならセミウィンザーやウィンザーノット。巻く回数が増えるほど生地を結び目に使うので、その分だけ大剣が短くなる仕組みです。結び目が大きくなると顔まわりの印象も少し変わるので、襟の形(開きの広いワイドカラーなら大きい結び目が合う)と合わせて選んでみてください
- 結び始めの位置をずらす。結ぶ前に首に掛けた時、小剣(細い方)を普段より長めに垂らしてから結び始めます。小剣に長さを回した分だけ、大剣が短く仕上がります。目安は「小剣の先が大剣の先と同じくらい」から始めて、結んだ結果を見て微調整。ただし今度は小剣が余るので、隠し方を次の見出しで
- ディンプル(結び目の下のくぼみ)を深く取る。結び目を締める直前に、大剣の結び目の下を指でつまんでくぼみを作り、そのまま締めます。上がるのは1cm前後ですが、見た目がぐっと整うので、やらない理由がありません
この3つを組み合わせると、5cm前後は結び方だけで調整できます。ここまでで解決する人が、実は大半なんですよね。
余った小剣はどう隠す?——小剣通し・タイピン・ボタンの間
結び始めの位置をずらすと、避けられないのが小剣が大剣より長くなる問題。歩くたびに裏からちらっと見えるのは落ち着きませんが、隠す方法はちゃんとあります。
- 小剣通し(ループ)に通す。大剣の裏側にある横向きの帯、ブランドのタグが付いているあの部分です。ここに小剣を通せば、ある程度の長さまでは固定できます。通しても先がはみ出るなら、小剣を一度折り返してから通すと収まります
- タイピン(タイバー)で留める。大剣と小剣を一緒にシャツの前立てに挟むので、小剣が長くても横にずれません。位置はシャツの第3ボタンと第4ボタンの間あたり。ジャケットを着るなら、前を閉じても少し見える高さに
- シャツのボタンの間に差し込む。小剣の先を、シャツの前立てのボタンとボタンの隙間に入れてしまう昔ながらの方法。ジャケットを着るなら十分隠れます
- 小剣ホルダーを使う。100均や通販にある小さなクリップやゴムのループで、大剣の裏側に小剣を固定します。目立たず、外すのも簡単です
逆に「短い」時はどうする?
身長が高い人や、結び目を大きく結ぶのが好きな人は、逆に大剣がバックルまで届かないことがあります。この時は、上でやったことをそのまま逆にすればいいんです。
- 結び目を小さくする。ウィンザーからプレーンノットへ。巻く回数が減った分、大剣が下がります
- 結び始めで大剣を長く垂らす。小剣を短く持って結ぶと、大剣に長さが回ります。小剣が小剣通しに届かなくなっても、タイピンで留めれば問題ありません
- ディンプルを作らない。1cm前後ですが、これも稼げます
- それでも届かないなら、ロングサイズ(全長150〜160cm前後)のネクタイに替えるのが早いです。身長180cm以上の人向けに作られたものが、大きめの紳士服店や通販で見つかります
仕立て店で詰める場合の目安——切るのは小剣側
結び方で調整しても長い、毎朝の調整が面倒、というなら、仕立て直し(お直し)の店で詰めるのが確実です。ここで大事なのは、切るのは小剣側だということ。
- 大剣側は切らない。先端の三角形は斜めに裁った生地を縫い合わせて作られていて、ここを切って作り直すと形も光沢の向きも崩れます
- 小剣側なら、先端を必要な長さだけ切って、元と同じ形に縫い直せます。表からは分からない仕上がりに
- 料金は1,500〜3,000円前後が目安。生地や裏地の種類、店によって前後します。仕上がりまで1週間前後かかることも
- 詰める長さは、いつもの結び方で結んで「バックルから何cm下に出ているか」を測り、その数字を店で伝えると話が早いです
「自分で切って縫えば無料じゃない?」と思うかもしれませんが、ネクタイは芯地と裏地を斜めに裁って、手縫いで軽く留めているだけの繊細な作り。ハサミを入れると芯がずれてねじれやすく、戻せません。切るなら店に任せて、自分でやるのは結び方の調整まで、と覚えておくと迷いません。もし採寸のためにハサミや待ち針を出すなら、子どもの手の届かない所で、というのも一言だけ。
次に買う時:身長別の長さの目安
今のネクタイを直すのとは別に、次に買う時に長さで迷わないための表です。
| 身長 | ネクタイ全長の目安 | 売り場での呼び方 |
|---|---|---|
| 〜165cm前後 | 135〜140cm | ショート・短め |
| 165〜178cm前後 | 142〜148cm | 標準(レギュラー) |
| 178cm以上 | 150〜160cm | ロング |
結び目を大きく結ぶ習慣がある人は、表より少し長め。細身のネクタイ(ナロータイ)は結び目が小さくなりがちなので、少し短めが合います。
ゆきこ( ゚Д゚)『夫のネクタイ、授業参観の朝に結び直しを3回。結局「小剣を長めに垂らしてダブルノット」で一発でした。息子に「お父さん、さっきまでネクタイ長かったね」と言われて、夫が少しへこんでいたのは内緒です』
毎朝の調整が面倒なら、短めに作られたネクタイを1本持っておくと、忙しい日が楽になります。
あわせて読みたい
「長い時」シリーズとして、ベルトが長すぎる時に切らずに収める方法と、靴ひもが長い時の結び方と収め方もあわせてどうぞ。
まとめ:結び方で調整→小剣を隠す→詰めるなら店で小剣側
- 長さの目安は大剣の先がベルトのバックルにかかるくらい
- 結び目を大きく・小剣を長めに垂らす・ディンプルで5cm前後は調整できる
- 余った小剣は小剣通し・タイピン・ボタンの間で隠す
- 短い時は逆に結び目を小さく・大剣を長く垂らす。足りなければロング
- 切るなら仕立て店で小剣側。1,500〜3,000円前後。自分では切らない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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