マグネット充電ケーブルのデメリット——買う前に知っておきたい6つと、それでも選ぶ理由。端子を挿しっぱなしにする時の注意、選ぶ時に見るところ、使うのをやめるサイン

生活

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寝る前、暗い部屋で手探りしながらスマホに充電ケーブルを挿す。向きが合わなくて2回失敗して、3回目でやっと入る。あの小さなストレスを解決してくれるのが、磁石でぱちんとくっつく充電ケーブルです。店頭で見かけて、いいなと思った方も多いですよね。

先に結論をひとつ。マグネット充電ケーブルは便利ですが、「普通のケーブルと同じことができる」とは限りません。何ができて何ができないのかを知ってから選べば、後悔のしようがない道具でもあります。気になるところを正直に6つ、そのうえでメリットと選び方を見ていきましょう。

まず仕組み——端子側を挿したままにして、ケーブルを磁石でくっつける

普通のケーブルは、先端をそのままスマホに挿し込みますよね。マグネット式は、2つの部品に分かれています。

  • 小さな端子(アダプター)。スマホの差込口に挿したままにしておく、5mmほどの小さな部品です
  • ケーブル本体。先端が磁石になっていて、挿しっぱなしの端子にぱちんとくっつきます

この形のおかげで、片手で、暗くても、向きを気にせず充電を始められるんです。スマホ側の差込口に抜き差しをしなくなるのも、この仕組みの特徴です。ただ、この「2つに分かれている」ことが、デメリットの多くの原因にもなっています。

デメリットを正直に6つ

  1. 充電の速度が落ちることがある。磁石でくっつく接点を1つはさむので、その分だけ電気の通り道が増えます。急速充電に対応していない製品だと、いつもより時間がかかることがあります。「急いで充電したい時だけ普通のケーブル」という使い分けをしている人が多いのは、このためです
  2. データ転送に対応しない製品がある。充電だけに対応していて、パソコンにつないでも写真やファイルを移せないタイプがあります。ここは商品ページの表示で確かめるしかありません。「充電専用」と書かれていたら、データのやりとりはできないと思ってください。音声や映像の出力も、対応していないことがあります
  3. 不意に外れる/逆に端子が抜けにくい。磁力が弱いと、カバンの中でケーブルが引っかかった拍子に外れて、朝になって充電できていなかったということが起きます。逆に磁力が強いと、ケーブルを外そうとした時に挿しっぱなしの端子ごとスマホから抜けてしまう。この端子は小さいので、床に落とすと本当に見つかりません
  4. ほこりや金属片が磁石に付く。磁石はむき出しなので、カバンの中の砂鉄のような細かい金属や、クリップ、ほこりを引き寄せます。接点に異物が挟まると、うまく充電できないだけでなく、そこが発熱の原因にもなり得ます。使う前に接点を見る習慣が要ります
  5. 防水の性能が損なわれることがある。防水をうたうスマホは、差込口の作りも含めて設計されています。そこに別の端子を挿したままにすると、メーカーが想定した状態ではなくなります。防水を当てにしている人は、この点をよく考えてから。水まわりで使うつもりなら、素直に普通のケーブルのほうが安心です
  6. 極端に安い製品の発熱。ここがいちばん大事なところです。値段だけで選んだ製品で、ケーブルや端子が熱くなった、という話は珍しくありません。電気を通す部品なので、熱を持つ・焦げるといったことが起きれば火事につながります。安さだけを理由に選ばない、というのは覚えておいてほしいところです
できないことを知ってから選ぶ・安さだけで選ばないデメリット6つ①充電が遅くなることも②データ転送に非対応も③不意に外れる/抜ける④ほこり・金属片が付く⑤防水が損なわれることも⑥安すぎる製品の発熱→表示で確かめてからメリット片手で・暗くても挿せる差込口の抜き差しが 減って摩耗しにくい介助・高齢の方に向きを気にしない→ここが効く人には強い買う時に見るところ充電器側のPSEマーク出力の表記があるか対応規格とデータ転送レビューは発熱と 耐久の記述を読む値段だけで選ばない挿しっぱなしの端子:接点のほこりを見る/小さいので紛失と誤飲に注意持ち歩く時、磁石を財布の磁気カードや医療機器(心臓ペースメーカー等)に近づけない発熱・焦げ跡・変色があれば即使用中止/充電中は布団や紙の上に置かない

それでも選ぶ理由——メリットははっきりしています

ここまで正直に書きましたが、私はマグネット式を否定したいわけではありません。むしろ「この人にはこれしかない」という場面があると思っています。

  • 片手で、暗くても挿せる。抱っこしながら、荷物を持ちながら、寝ながら。近づければ勝手に向きが合ってくっつきます
  • 差込口の抜き差しが減る。スマホの差込口は、抜き差しをくり返すことで少しずつ傷んでいきます。挿しっぱなしにすればその回数が減るので、本体側の傷みを抑えたい人にはうれしい仕組みです
  • 介助の場面や、手先の力が弱くなった方に。細い差込口に小さな端子を向きを合わせて挿す、という動作は、思っている以上に難しい作業です。磁石で吸い寄せてくれる形は、ここでいちばん効きます。祖父母のスマホで助かった、という声もよく見ます
  • ケーブルの向きを覚えなくていい。家族で機種が違う家だと、これだけでも地味に助かります
  • 引っかけた時にケーブルだけ外れる。足を引っかけた時、スマホが引きずられて落ちる代わりに、磁石の部分がすぽっと外れてくれることがあります

つまり「速さとデータ転送より、挿しやすさが大事」という人には、はっきり向いている道具なんです。逆に、毎日パソコンにつないでファイルをやりとりする人や、短時間で一気に充電したい人には向きません。

買う時に見るところ——4つだけ

  1. 充電器(アダプター)側のPSEマーク。コンセントに挿す充電器には、日本で売るために必要な安全の目印としてPSEマークの表示があります。ケーブルだけを替えても、コンセント側がしっかりしていなければ意味がありません。手元の充電器にこの表示があるか、この機会に確かめてみてください。表示のないものを使い続けるのは避けたいところです
  2. 出力の表記があるか。何アンペアまで、何ワットまで流せるのか。この数字が商品ページのどこにも書かれていない製品は、選択肢から外していいと私は思っています。書けないということは、確かめていないということですから
  3. 対応する規格とデータ転送の可否。急速充電の規格に対応しているか、データ転送ができるか。自分の使い方に合うかを、買う前に文字で確かめます。差込口の形(丸い・平たい・小さい)が自分の機種に合うかも、ここで一緒に
  4. レビューの読み方。星の数ではなく、本文の中に「熱くなった」「焦げた」「数か月で切れた」といった記述がないかを探します。良い評価も悪い評価も、具体的に何が起きたかが書かれているものだけを拾う。これは家電を選ぶ時の全般に言えることですね

私は自分が使っていない製品の使い心地を語ることはできませんが、レビューを読んでいて思うのは、「速い」「便利」という感想より、「何か月使ってどうなったか」という記述のほうが判断の役に立つということです。ケーブルは消耗品なので、そこがすべてなんですよね。

端子を挿しっぱなしにする時の注意

  • 接点のほこりを見る習慣を。週に一度でいいので、端子とケーブルの接点を明るい所で見てください。ほこりや細かい金属が付いていたら、電源から抜いた状態で乾いた綿棒や柔らかい布で払います。とがった物でこすらないこと
  • 持ち歩く時、磁石を近づけてはいけないものがあります。財布の中の磁気を使ったカード、交通系のカード、通帳。それに心臓ペースメーカーや植込み型除細動器などの医療機器です。こうした機器を使っている方や、身近にいる方は、磁石を含む製品を胸ポケットや近い距離に置かないでください。機器ごとの注意事項は、必ず医療機関やメーカーの説明に従ってください
  • 小さな端子は、なくす前提で予備を。付け替えのたびに外れて落ちます。あの大きさは、小さなお子さんやペットが口に入れると危険です。使わない時は決まった箱にしまう、と場所を決めてしまいましょう
  • 差込口の奥まで無理に押し込まない。奥で引っかかって抜けなくなると、自分で取り出すのは難しくなります。無理をせず、修理の窓口へ。ケーブルの先端の部品が取れてしまった時の対処は充電器の先っぽが取れた時の記事にまとめました
  • マグネットの近くに置く物を選ぶ。充電スタンドを磁石で固定するような使い方も広がっていますが、磁石を家具や家電に付ける時の考え方は電源タップにマグネットを後付けする話が参考になると思います

発熱・焦げ・変色が出たら——その場でやめてください

ここは迷わないでほしいところです。次のどれかが当てはまったら、その場で使うのをやめて、抜いてください。

  • ケーブルや端子が、手で触れないほど熱い
  • 焦げたにおいがする、プラスチックが焼けるようなにおいがする
  • 接点や端子に、焦げ跡や黒い点、茶色い変色がある
  • 被覆が裂けて中の線が見えている、根元がふくらんでいる
  • 充電が途中で止まったり始まったりをくり返す

「まだ使えるのにもったいない」と思う気持ちはよく分かります。でも電気を通す道具でこれが起きた時は、買い直すほうがずっと安く済みます。抜く時はぬれた手で触らず、熱い時は冷めるのを待ってから。処分は自治体の指示に従ってください。

それから、置き方も大事です。充電中は、布団・毛布・紙・座布団の上に置かないでください。熱の逃げ場がなくなります。硬くて平らな場所に置いて、枕元で使うなら本体は床に、と決めておくのが安心です。充電器が熱い時の見分け方は充電器が熱い、大丈夫?の記事で詳しく書きました。

ゆきこ( ゚Д゚)『「充電が遅い」と言われて見たら、マグネットの接点にほこりが真っ黒に付いていて、払ったら普通に戻った、という話をよく聞きます。便利な道具ほど、見えない所に手入れが要るんですよね。うちなら月に一度、家じゅうのケーブルを点検する日を作ります』

マグネット式が自分に向いていないと分かったなら、無理をせず普通のケーブルに戻る選択でいいと思います。その場合に見るのは、根元の作りがしっかりしているか出力の表記があるかの2点。ケーブルが早く傷む原因はほとんど根元なので、そこが補強されているものを選ぶと長もちします。


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まとめ:便利さと引き換えに何を手放すかを見る

  1. デメリットは速度・データ転送・外れる・ほこり・防水・発熱の6つ
  2. 片手で挿せる・差込口が傷みにくいのは大きな利点。介助にも
  3. 選ぶ時は充電器側のPSEマークと出力の表記を必ず確かめる
  4. 磁石を医療機器や磁気カードに近づけない。小さな端子は誤飲に注意
  5. 発熱・焦げ跡・変色が出たら即使用中止。布団の上で充電しない

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

マグネット充電ケーブルのデメリットの早見表:仕組みは小さな端子をスマホに挿したままにして、磁石の先端が付いたケーブルをくっつける形。デメリットは6つで、充電の速度が落ちることがある、データ転送に対応しない製品がある、不意に外れるか端子ごと抜ける、ほこりや金属片が磁石に付く、防水の性能が損なわれることがある、極端に安い製品の発熱。メリットは、片手で暗くても挿せる、差込口の抜き差しが減って本体が傷みにくい、介助や手先の力が弱い方に向く、向きを気にしない。買う時に見るのは、充電器側のPSEマーク、出力の表記があるか、対応規格とデータ転送の可否、レビュー本文の発熱と耐久の記述。挿しっぱなしの端子は接点のほこりを見て、電源から抜いた状態で乾いた布で払う。持ち歩く時は磁気カードや心臓ペースメーカーなどの医療機器に近づけない。小さな端子は紛失と子どもの誤飲に注意。ケーブルが熱い、焦げたにおい、焦げ跡や変色があれば即使用中止。充電中は布団や紙の上に置かない

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