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キャンプから帰って広げたテントが、泥と砂だらけ。鳥のフンまで付いていて、このまま袋に戻す気になれない。「洗濯機に入れちゃだめ?」「洗剤は何を使えばいい?」「洗ったら撥水が落ちる?」と、疑問が次々出てきますよね。
先に結論をひとつ。テントは洗濯機に入れず、汚れを乾かして落としてから、ぬるま湯と中性洗剤で手洗い。そして完全に乾くまで畳まない。これだけ守れば、大きな失敗はありません。逆に、洗濯機・塩素系漂白剤・生乾きのまま収納の3つは、テントを一気にだめにします。洗濯機がだめな理由、手洗いの手順、フンや樹液の部分洗い、撥水の戻し方、カビ臭を防ぐ乾かし方まで、順番に見ていきましょう。
ケース別に読む:洗濯機で洗いたい人|全体を手洗いしたい人|フンや樹液だけ落としたい人|撥水が落ちた人|カビ臭や畳むタイミングで迷う人
洗濯機に入れない理由——防水面と縫い目のテープ、そして洗濯機も傷む
「大きい洗濯物」として洗濯機に入れたくなる気持ちはよく分かります。ただ、テントは服とは作りが違うんです。生地の内側には防水のコーティングがあり、縫い目には水漏れを防ぐテープが貼られています。洗濯機の中で揉まれてねじれると、この2つが真っ先に傷みます。
- 防水のコーティングが剥がれる・べたつく。内側のポリウレタンの膜は、揉まれることに弱く、剥がれや加水分解(べたつき)を早めます
- 縫い目のテープが浮く。テープが剥がれると、次の雨で縫い目から水がしみます
- 生地がねじれて、ポール穴やファスナーが傷む。回転で引っ張られ、ほつれや裂けの原因に
- 洗濯機の側も傷む。重くてかさばるテントは、洗濯槽のバランスを崩します。コインランドリーの大型機でも同じです
- 乾燥機は絶対に入れない。熱で生地が縮み、コーティングが溶けて生地同士がくっつきます
寝袋には、洗濯機やコインランドリーで洗えるものがありますが、テントはコーティングと縫い目のテープがある分、別物と考えてください。寝袋の話は寝袋をコインランドリーで洗う方法にまとめています。
手洗いの手順——乾かして泥を落とす→ぬるま湯と中性洗剤→すすぐ→陰干し
手洗いといっても、全体をごしごし洗うわけではありません。汚れたところをなでて、よくすすいで、しっかり乾かす。この3つです。
- まず乾かして、泥と砂を落とす。濡れた泥をこすると、生地の織り目に入り込んで取れなくなります。一度乾かしてから、柔らかいブラシや手で払い、砂は逆さにして振り出します。ここで汚れの半分以上は落ちます
- ぬるま湯と中性洗剤で、汚れた所をなでる。フライシートを浴室やベランダ、庭に広げ、30度くらいのぬるま湯に中性洗剤(おしゃれ着用など)を薄く溶かして、柔らかいスポンジで汚れをなでます。全体を浸けたい時は浴槽に薄い洗剤液を張って、押し洗い。ごしごしこすると、コーティングが傷みます。洗剤は中性だけ。塩素系漂白剤はもちろん、粉末の弱アルカリ洗剤や柔軟剤も避けてください
- 泡が出なくなるまですすぐ。洗剤が残ると撥水が落ち、カビの餌にもなります。シャワーで何度も流して、押しても泡が出なくなったら終わり。いちばん大事な工程です
- 絞らずに吊るして陰干し。ねじって絞るとコーティングと縫い目が傷むので、水を切るだけ。物干し竿やロープに広げて、風通しの良い日陰で。直射日光は生地を傷めるので、短時間にとどめます。裏返して内側も乾かし、ポールやペグは別に拭いて乾かします
浴室で洗う時は、洗剤と水で床がとても滑ります。滑り止めのあるサンダルを履き、子どもは入れないでください。排水口に砂や泥が流れると詰まるので、1の「乾かして払う」を先にやっておくのがここで効いてきます。それから、水を含んだテントは驚くほど重くなります。持ち上げる時は腰に気をつけて、できれば2人で。
部分洗いの早見表——鳥のフン・樹液・砂・出入口の黒ずみ
全体を洗うほどではないけれど、一か所だけ気になる。そんな時は、その場所だけ部分洗いで済ませる方が、テントの負担も少なくて済みます。
| 汚れ | 落とし方 | してはいけないこと |
|---|---|---|
| 鳥のフン | 濡らしたタオルを当ててふやかし、中性洗剤で。手袋をして、触ったら手を洗う | 乾いたままこする(生地に入り込む・粉が舞う) |
| 樹液 | 温かいタオルを当てて柔らかくし、中性洗剤で。落ちなければ消毒用のアルコールを目立たない所で試す | コーティングのある内側にアルコールを使う。刃物で削る |
| 砂・泥 | 乾かしてから払う。残りはぬるま湯で流す | 濡れたまま拭き広げる |
| 出入口の黒ずみ(皮脂・手あか) | 中性洗剤を薄めた液で、スポンジでなでる | メラミンスポンジでこする(表面が削れる) |
| 黒い点(カビ) | 軽ければ中性洗剤で。生地の中まで入ったカビは落ちにくい | 塩素系漂白剤(コーティングと色を傷める・繊維がもろくなる) |
どの汚れにも共通するのは、塩素系漂白剤を使わないことです。白くなる代わりに、コーティングが傷み、色が抜け、繊維がもろくなります。カビ臭がすでにする時の考え方は第5章で。
洗った後の撥水——落ちるのは表面の撥水、スプレーで足す時は屋外で
「洗ったら水を弾かなくなった」という声は多いです。ここで知っておきたいのが、撥水と防水は別ものということ。表面で水を玉にして弾くのが撥水、内側のコーティングで水を通さないのが防水です。洗って落ちやすいのは表面の撥水で、防水はコーティングが生きていれば残っています。
- 撥水を足すなら、撥水スプレー。完全に乾いた状態で、20〜30cmほど離して薄く、全体に均一に。テント用と書かれた物を選び、種類ごとの向き不向きは表示に従ってください。どこまで戻るかは生地と製品次第で、新品と同じにはなりません
- 必ず屋外で、火気のない所で。撥水スプレーは可燃性のガスを使っている物が多く、火のそばやコンロの近くでは使えません。焚き火の残り火のそばも同じです
- 吸い込まない。風上に立って、マスクをして、子どもとペットは近づけない。室内や浴室で吹くと、狭い空間に成分がこもります
- 乾くまで触らない・畳まない。表示の時間は乾かしてから収納します
撥水を守るいちばんの方法は、第2章の「洗剤を残さない」です。すすぎを丁寧にするだけで、スプレーの出番はずっと減ります。
カビ臭を防ぐ——完全に乾くまで畳まない、収納は風通しの良い所に
テントがカビ臭くなる原因は、ほぼひとつ。乾き切る前に畳んだことです。表面がさらっとしていても、縫い目やポケット、ファスナーのまわり、床の角には水が残っています。そこを畳んで袋に押し込めば、カビにとっては理想の環境になってしまいます。
- 目安は丸1日から2日。天気と風で変わります。畳む前に、縫い目・ポケット・ファスナーまわり・床の角を手で触って、冷たさがなければ乾いています
- 裏返して内側も。フライシートと本体、床の裏側は乾く順番が違います。途中で裏返すと早いです
- 収納袋の口は閉め切らない。押し入れの奥や物置の床に密閉すると、次に開けた時ににおいがこもっています。風通しの良い棚に、口をゆるめて
- すでにカビ臭い時。においの元は結露と乾燥不足なので、広げて風に当て、洗うなら第2章の手順で。落ちない黒カビは塩素系に頼らず、「これ以上広げない」を目標に。結露の乾かし方はテントの結露の乾かし方にくわしくまとめています
運動会や公園で使う簡易テントも、洗い方と乾かし方は同じです。使う回数が少ない分、生乾きで長くしまいがちなので、むしろ注意が必要なんです。買うか迷っている人は運動会のテントはいらない?もどうぞ。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、洗うことより「完全に乾くまで待つ」の方が難しいと思っています。片づけたい気持ちが勝っちゃうんですよね』
💡 この困りごとへの提案
テント用のクリーナーと撥水剤がセットになった物があると、中性洗剤の濃さで迷わずに済み、洗った後の撥水も同じ手順で足せます。表示の「テント可」と使い方を確かめてから選んでください。
あわせて読みたい
朝のテントがびしょ濡れで困る人はテントの結露の乾かし方へ。寝袋を洗いたい人は寝袋をコインランドリーで洗う方法、ハンモックの洗い方はハンモックの洗い方にまとめています。タープを忘れた時や持っていない時の代わりはタープの代用もどうぞ。
まとめ:洗濯機と塩素系は使わない。乾かして払い、中性洗剤で手洗い。完全に乾くまで畳まない
- 洗濯機・乾燥機に入れない。コーティングと縫い目のテープが傷み、雨漏りの元になる
- まず乾かして泥と砂を払う。濡れた泥をこすると生地に入り込む
- ぬるま湯と中性洗剤でなでて、泡が消えるまですすぐ。塩素系は使わない。浴室の床は滑る
- 撥水が落ちたらスプレーで足す。屋外で、火気厳禁、吸い込まない、子どもとペットを近づけない
- 完全に乾くまで畳まない。縫い目とポケットを触って確かめ、袋の口は閉め切らない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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