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気づいたら、アグラオネマの茎がひょろっと伸びて、葉と葉のあいだがすかすかになっていた。重みで斜めに傾いて、今にも倒れそう——。そんな姿を「徒長(とちょう)」と呼びます。買った時のこんもりした形と変わると、枯れる前触れなのかと心配になりますよね。
先に結論をひとつ。ひょろ長く伸びて倒れそうな時は、光の足りなさを疑います。反対に、茎の根元がやわらかく腐ってくる時は、水の多さが気になるところ。同じ「元気がない」でも、見る場所がまったく違うんです。花の穂が出た時に切るかどうかは、株の様子で決めて大丈夫です。
それから、アグラオネマは切った所から汁が出る植物なので、はさみを持つ前に手袋を用意しておくと安心です。自分の株がどれに当てはまるか、下の図から探してみてください。
ケース別に読む:ひょろ長く倒れる人|葉の色が薄い人|茎がやわらかい人|花の穂が出た人|汁が心配な人
ひょろ長く倒れる時——光を増やして、支えて、切る位置を決める
徒長は、光を求めて茎が間延びした状態だと言われます。葉が小さくなる、葉と葉の間隔が開く、茎が細くて傾く。どれも「ここは光が足りないよ」という株からのサインとして見ると、次の一手が決まります。まずは症状の早見表で、光と水のどちらを疑うかを分けてみましょう。
| 見えている様子 | まず疑うこと | 最初に見る場所 |
|---|---|---|
| ひょろ長く伸びて傾く | 光が足りない | 置き場所の明るさ。昼に電気をつけなくても、手元に影ができるか |
| 葉の色が全体に薄い | 光が弱い、または強すぎる | 窓との距離と、日の当たる向き |
| 茎の根元がやわらかい | 水が多い、根が傷んでいる | 土の湿り方、鉢の重さ、においの変化 |
| 下の葉が黄色くなって落ちる | 古い葉の入れ替わり、または水の偏り | 1枚だけか、何枚も続くか |
| 葉のあいだから細い穂が出た | 花が咲く段階に入った | 株全体の勢い |
光が足りないとわかったら、まず置き場所です。明るい場所へ、少しずつ動かします。暗い所にいた株を、いきなり強い日差しの窓際へ出すと、葉が白っぽく傷むことがあるからです。窓から離れた棚にあったなら、まず窓の近くへ。レースのカーテンごしのやわらかい明るさに落ち着くまで、様子を見ながら動かしてください。日差しをやわらげる考え方は、遮光カーテンの効果の記事も参考になります。
倒れそうな時は、支柱を鉢に立てて、茎をゆるく留めて支えます。ここで気をつけたいのが置き場所です。背の高い鉢や、支柱を立てた鉢は、倒れても人に当たらない位置に置いてください。ベッドやソファの上、子どもやペットの通り道は避けます。
伸びた茎は、光を増やしても元の短い姿には戻りません。仕立て直すなら、切り戻す方法があります。切る位置は節(葉がついていた輪のような跡)の少し上。節から新しい芽が出てくると言われるので、節ごと切り落とさず、下の茎に節を残して切るのがコツです。
道具は清潔なはさみを使い、刃先を自分や子どもに向けないこと。切る時期は株の様子と地域の気候で変わるので、育てている株の説明書きを見てください。切った上の部分は、挿し穂として水に挿せば新しい株の元になります。はさみの切れ味が落ちていると切り口がつぶれやすいので、気になる時ははさみの研ぎ方も見ておくと安心です。
葉の色が薄い時——光が弱いのか、強いのか
葉の色が冴えない時は、光が弱すぎる場合と、強すぎる場合の両方があります。見分けるときは、色の抜け方と、抜けている場所を見てください。
- 全体にぼんやり薄く、茎も伸びている。光が弱い側のサインです
- 窓側の葉だけ白っぽく抜けたり、茶色く乾いたあとがある。光が強すぎる側、いわゆる葉焼けです
- 下の葉が1枚ずつ黄色くなって落ちる。古い葉の入れ替わりのことがあります。何枚も続く時は、水の偏りを見ます
強すぎる時は、日の当たる向きから鉢を少し離すか、レースのカーテンをはさみます。弱すぎる時は、明るい方へ少しずつ。どちらにも共通するのは、急に動かさないこと。動かしたあとは、毎日のように位置を変えないほうが落ち着きます。肥料を使う場合は製品の表示どおりに、色の見直しは光と水が先です。
茎がやわらかく腐る時——水を止めて、傷んだ所を切り分ける
株元を触るとぶよっとしている、茎が黒や茶色に変わっている、土から酸っぱいようなにおいがする。そんな時は、水の多さと、根の傷みを疑います。まず水やりを止めて、次の順に見ていきましょう。
- 水やりを止める。受け皿に残った水も捨てる
- 鉢から株を静かに抜いて、根と茎の根元を見る
- 黒く溶けたような所や、においの強い所を、清潔なはさみで取り除く
- 傷みのない、固くてしっかりした茎が残っていれば、その中の節の少し上で切り分ける
- 切った茎は、新しい清潔な土か、水に挿して様子を見る
- 明るい日陰で休ませ、水をやる前に土の乾き方を見る
根が白くて固く残っている株は、立て直せることがあります。茎の上の方まで溶けている場合は、傷みのない上の部分を挿し穂にする道が残ります。結果は株の状態しだいなので、気長に見守ってください。
鉢の中の水はけは鉢底石は要るのかの記事に、傷んだ株の土の行き先は植木鉢の土の捨て方の記事にまとまっています。その土はほかの鉢に混ぜず、作業のあとは手を洗います。
花の穂が出た時——切るか、そのままか
アグラオネマは、葉のあいだから細長い花の穂が出ることがあります。白っぽい包みに穂がくるまれた、控えめな姿です。咲くこと自体は、株が育っているサインのひとつ。ただ、花を咲かせるのは株の力を使うと言われるので、切るかどうかは株の様子で決めてよいんです。
- 葉の色が薄い、茎が細い、根元が気がかり。花の穂は切って、株を休ませる
- 葉に勢いがあり、茎もしっかりしている。そのまま咲かせても
- 花が終わって茶色くなってきた。傷む前に切る
切る時は、花の茎のつけ根の近くで、清潔なはさみを使います。手袋をして、切り口から出る汁に触れないように。花のあとに実ができることもあるので、切った穂や落ちた実は、小さな子どもの口に入る所に置かないでください。
ディフェンバキアとの違い——似ている2つをどう見分けるか
どちらも葉に模様のあるサトイモ科の観葉植物で、切ると汁が出る点も同じです。店頭に並んでいると、どちらがどちらか迷いますよね。
| 見る所 | アグラオネマ | ディフェンバキア |
|---|---|---|
| 株の姿 | 比較的コンパクトで、葉が細身のものが多い | 茎が太く、葉の大きな品種が目立つ |
| 葉の模様 | 銀色や赤みなど、品種で幅がある | 白やクリーム色の斑が入る品種が多い |
| 手入れの大筋 | 光と水の加減を見る。汁に注意 | 光と水の加減を見る。汁に注意 |
品種による幅が大きいので、見た目だけで決めつけないのが無難です。買った時の札や、園芸店で名前を確かめると確実です。手入れの考え方は似ているので、光・水・汁の話はどちらの株にも参考になります。細かい育て方は、札の説明書きを優先してください。
切ると出る汁の注意と、子ども・ペットのいる家で
アグラオネマの茎や葉を切ると、汁が出ます。肌が敏感な人は、かゆみや赤みが出ることがあると言われるので、作業の前に準備をしておきましょう。
- 薄手の園芸用手袋をして切る
- 汁が肌についたら、すぐ水で洗い流す
- 作業中は目をこすらない。顔を触る前に、手袋を外して手を洗う
- 作業のあとは石けんで手を洗い、使ったはさみも拭く
- 万一口に入れてしまった時は、医療機関か中毒の相談窓口に相談する
汁や葉の毒性の強さは、株や状況によって受け止め方が変わります。気になる時は、植物の名前と口にした様子を伝えて、相談窓口に聞くのが確実です。
切った茎や落ちた葉は、小さな子どもの口に入る所に置かないこと。猫や小鳥、小動物は観葉植物をかじることがあるので、届かない高さに置きます。いつもと様子が違う時は、動物病院に相談してください。
ゆきこ( ゚Д゚)『植物のお世話は、水やりより先に「手袋を出す」を決めておくと、あとの作業がずっと落ち着いてできますよね』
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まとめ:倒れるなら光、腐るなら水。切る位置は節の少し上、作業の前に手袋
- ひょろ長く倒れるのは光の足りなさ。明るい場所へ少しずつ動かす
- 葉の色が薄い時は、光が弱いか強すぎるかを、色の抜け方で見分ける
- 茎がやわらかく腐る時は、水を止めて根を見る。傷みを取り、固い茎を残す
- 切る位置は節の少し上。花を切るかどうかは株の様子で決める
- 汁には手袋。目をこすらず、作業後は石けんで手洗い。口に入れたら相談窓口へ
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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