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秋の七草、ぜんぶ言えますか?春の七草ほど有名ではないけれど、学校の宿題やクイズでふいに聞かれる秋の七草。実は「お・す・き・な・ふ・く・は(お好きな服は)」というたった7文字の呪文で覚えられます。頭文字との対応、万葉集にさかのぼるルーツ、春の七草との違い、どこで見られるかまで図解と4コマ漫画つきでまとめました。
秋の七草の早見表
| 頭文字 | 花の名前 | 特徴 |
|---|---|---|
| お | オミナエシ(女郎花) | 黄色い小花が集まって咲く |
| す | ススキ(尾花) | お月見のお供えでおなじみ |
| き | キキョウ(桔梗) | 星形の紫の花。つぼみは風船形 |
| な | ナデシコ(撫子) | ピンクの細い花びら。大和撫子の語源 |
| ふ | フジバカマ(藤袴) | 淡い紫の小花。桜のような香り |
| く | クズ(葛) | 葛餅・葛根湯の原料。赤紫の花 |
| は | ハギ(萩) | 秋のお彼岸の「おはぎ」の名の由来 |
覚え方は「お好きな服は」——声に出せば3回で覚わる
秋の七草の定番の覚え方が、頭文字をつなげた「おすきなふくは(お好きな服は)」です。
- お=オミナエシ、す=ススキ、き=キキョウ
- な=ナデシコ、ふ=フジバカマ
- く=クズ、は=ハギ
- リズムよく「お好きな服は?」と質問形で唱えるのがコツ
ほかにも「ハスキーなお袋(ハギ・ススキ・キキョウ・ナデシコ・オミナエシ・フジバカマ・クズ)」という覚え方もありますが、子どもと覚えるなら「お好きな服は」が断然おすすめ。お風呂で3回唱えれば、その日のうちに言えるようになります。テスト対策なら、頭文字から花名を復元する練習までやっておくと完璧です。
ルーツは万葉集:1300年前の「秋の花ベスト7」
秋の七草の出典は、奈良時代の歌人・山上憶良(やまのうえのおくら)が万葉集に残した2首の歌です。
「秋の野に 咲きたる花を 指折り(およびをり) かき数ふれば 七種(ななくさ)の花」
「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 をみなへし また藤袴 朝顔の花」
- 尾花(おばな)はススキのこと。穂が動物の尾に似ているから
- 歌の「朝顔」は今のキキョウのことと考えられている(諸説あり)
- 指を折って秋の野の花を数える——1300年前の「推し花リスト」
- 以来、秋の草花の代表として絵画や着物の柄にも描かれてきた
つまり秋の七草は、誰かが決めた制度ではなく、歌から生まれた文化。覚えて野で見つけられるようになると、万葉人と同じ目線で秋の野原を眺められるわけです。
春の七草との違い:食べる春、愛でる秋
「七草」と聞くと1月7日の七草がゆを思い出しますが、春と秋では役割がまったく違います。
| 比較 | 春の七草 | 秋の七草 |
|---|---|---|
| 楽しみ方 | 食べる(七草がゆ) | 見て楽しむ(観賞) |
| 時期 | 1月7日(人日の節句) | 9〜10月の野山 |
| 意味 | 無病息災を願う行事食 | 秋の訪れを味わう風流 |
| メンバー | セリ・ナズナなど若菜 | ハギ・ススキなど花 |
ただし秋の七草も、暮らしと無縁ではありません。クズの根は葛餅や葛根湯に、ハギはお彼岸の「おはぎ」の名前の由来に。目で楽しみつつ、じつは生活を支えてきた植物たちなのです。
どこで見られる?親子の「七草さがし」
7種類を一度に見るのは意外と難しいのですが、次の場所を巡ると出会えます。
- ススキ・クズ:土手や空き地でほぼ確実に見つかる
- ハギ:公園や寺社の植えこみに多い
- キキョウ・ナデシコ・オミナエシ・フジバカマ:野生では減っていて、植物園や寺社の庭が確実
- お月見の花材として、花屋で秋の七草セットが並ぶことも
フジバカマなどは環境の変化で数を減らした植物。「探すと意外とない」こと自体が、自然環境を考えるきっかけにもなります。見つけた七草をチェックリストにして、秋の散歩のスタンプラリーにするのがおすすめの楽しみ方です。
子どもと覚えるコツ:クイズ・カード・散歩の三本柱
宿題やテストのためだけでなく、遊びながら覚えると忘れません。わが家でできる方法を3つ。
- クイズ形式:「お好きな服は?」と聞いたら子どもが7つ答える。夕食後や車の中の1分でできる
- 手作りカード:7枚のカードに花の絵と名前を描いて、神経衰弱やかるたに。絵を描く過程で特徴も覚わる
- 実物さがし散歩:ススキとハギから始めて、見つけた花をチェック。写真を撮ってオリジナル図鑑に
ポイントは「7つ全部を一度に」ではなく「2〜3個ずつ」。まず「おすき(オミナエシ・ススキ・キキョウ)」だけ覚えて、翌日「なふ」、その次に「くは」と分ければ、低学年でも3日で完唱できます。覚えた七草を敬老の日におじいちゃんおばあちゃんの前で披露すれば、拍手喝采まちがいなしです。
4コマ漫画でおさらい
「お・す・き・な・ふ・く・は」で7つ全部言えたら家族に披露を。
よくある質問
Q. 秋の七草はいつの季語・いつ楽しむもの?
見ごろは9〜10月です。十五夜(2026年は9月25日)の飾りにススキとあわせて取り入れると、お月見がぐっと風流になります。
Q. 「おすきなふくは」以外の覚え方はありますか?
五七五七七のリズムで「ハギ・キキョウ/クズ・フジバカマ/オミナエシ/オバナ・ナデシコ/秋の七草」と唱える方法もあります。
Q. 秋の七草がゆはないのですか?
ありません。秋の七草は観賞用で、食べる行事は結びついていません。ただしクズやハギのように食文化と関わりの深い植物は含まれています。
Q. 子どもの宿題で「7つ書きなさい」と出ました。順番はありますか?
決まった順番はないので、7種類そろっていれば大丈夫です。憶良の歌の順(ハギから)で書くと先生への印象は満点かもしれません。
Q. 家で育てられる七草はありますか?
キキョウとナデシコは苗が流通していて、鉢植えでも育てやすいです。秋の玄関先の彩りにぴったりですよ。
Q. クズはどこでも見ますが、あれも七草?
はい、つるをぐんぐん伸ばすあのクズです。繁殖力が強く厄介者扱いされがちですが、根からは葛粉が取れる立派な七草の一員です。
Q. 秋の七草は俳句や短歌でも使えますか?
すべて秋の季語です。子どもの俳句の宿題にも使いやすく、実物を見てから詠むと表現がぐっと豊かになります。
Q. ススキとオギの見分け方はありますか?
よく似ていますが、ススキは株になって生え、穂に小さなノギ(針状の毛)があります。河原一面に広がっていたらオギのことも多いです。
まとめ
秋の七草は「お・す・き・な・ふ・く・は」で一発暗記。オミナエシ・ススキ・キキョウ・ナデシコ・フジバカマ・クズ・ハギの7種で、ルーツは万葉集の山上憶良の歌です。食べる春の七草に対して、秋は目で愛でる七草。覚えたら、十五夜の飾りや秋の散歩で実物を探してみてください。


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