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草むらで見つけた緑の虫を、お子さんが「イナゴ? バッタ?」と指さす。答えようとして、はたと詰まる場面は多いですよね。茶色い個体や、やけに小さい個体を見つけると、ますます分からなくなります。
先に結論をひとつ。イナゴは、バッタの仲間のひとつです。「イナゴかバッタか」というより、「バッタの仲間の中で、田んぼなどにいる小さめの一群がイナゴと呼ばれている」と考えると、すっきりします。見分けの目安は体の形、すんでいる場所、のどのあたりなど。ただし種類がとても多いので、あくまで一般的な目安として読んでください。
虫に触れた後は、石けんで手を洗いましょう。バッタの仲間は驚くと口から茶色い汁を出すことがあります。この記事は、見つけたら追い回さず、観察して元の場所へ戻すことを前提に書いています。
ケース別に読む:イナゴかバッタか迷う人|茶色い・小さいのが気になる人|オスとメスを知りたい人|鳴く虫との違いが気になる人|口から出る汁が気になる人|大量発生のニュースが気になる人|観察のしかたを知りたい人
イナゴとバッタの見分け——3つの目安を早見表で
まずは目安を3つ。1つで決めようとせず、「形」「場所」「のどのあたり」を合わせて見ると迷いが減ります。
| 見る所 | イナゴと呼ばれることが多い | ほかのバッタ |
|---|---|---|
| 体の形 | 小さめでほっそり。頭が丸い印象 | 種類で大小さまざま。大柄な種類も細長い種類もいる |
| すむ場所 | 田んぼ、稲の近く、イネ科の草が多い所 | 草地、河原、空き地、畑のまわりなど広い |
| のどのあたり | 図鑑では見分けの手がかりとして出てくることがある | 同じく、突起の有無や形が見分けに使われる |
のどのあたりは、虫を持ち上げないと見えない所です。無理に確かめようとして、つかんだり裏返したりするのは避けてください。写真に撮って、あとで図鑑や自治体の自然観察の案内と見比べるのがおすすめです。
見分けに迷った時は、次の順番で見てみてください。
- 場所を思い出す:田んぼや稲の近くだったか、草地や空き地だったか
- 体の形を見る:ほっそりして小さめか、大柄で細長いか
- 写真を撮る:横から全身が写るように。のどのあたりまで見える角度なら、なお分かりやすいです
- 図鑑や案内で見比べる:地域の自然観察の案内があれば、そちらも
ちなみに、田んぼで見かけたからといって、全部がイナゴとは限りません。逆に、公園の草地にいるから違う、とも言えません。「この辺りに多いのはこの種類」という地域の案内を、一度のぞいてみてください。
茶色いバッタ、小さいバッタはなぜいる?——体の色は変わると言われる
「さっきは緑だったのに、今日は茶色い」「庭で見つけた子は小さいけど、別の種類?」という疑問は、よく聞かれます。
- 育った場所の草の色や、まわりの混み具合で、緑っぽくなったり茶色っぽくなったりすると言われます。同じ種類でも色が変わることがあるんですね
- 季節が進んで草が枯れてくると、枯れ草に近い色の個体が目立つことがあります
- 小さい個体は、まだ育ち途中の子どもの場合が多いと言われます。羽が短い、体が細い、といった様子で見分けられることがあります
つまり、色や大きさだけで「別の種類」と決めてしまわなくて大丈夫です。気になる時は、体の形や、すんでいた場所を写真と一緒に残しておくと、あとで調べやすくなります。
写真があれば、お子さんと「ここが丸い」「ここが細い」と見比べる時間そのものが、よい観察になります。正解にたどり着けなくても、気づいたことをメモしておくだけで、次に見つけた時の見方が変わってきます。
オスとメスの違い——大きさとお尻の形を見る
オスとメスは、一般的な目安として次の2点で見分けられます。
- 大きさ:メスのほうが大きめの個体が多いと言われます
- お尻の先の形:メスはお尻の先がとがり気味で、オスは丸みがある、と言われます
ただ、大きさは育ち具合でも変わるので、単独で見るより、並んだ2匹を比べたほうが分かりやすいです。お尻の先を確かめようとして虫を押さえつけるのは、やめておきましょう。見つけた虫を弱らせてしまうことになります。
キリギリス、ウマオイ(すいっちょん)、コオロギとの違い——触角の長さを見る
夜に「スイーッチョン」と鳴く虫は、バッタとは別のグループです。見分けるときは、まず触角(頭から伸びる細いひげ)の長さを見てください。
| 虫 | 触角 | 鳴き方の目安 |
|---|---|---|
| バッタの仲間 | 短め | ほとんど鳴かない。飛ぶ時にはねの音が出る種類もいる |
| キリギリス | 長い | はねをこすり合わせて鳴く |
| ウマオイ(すいっちょん) | 長い | 夜に「スイーッチョン」と聞こえる声で知られる |
| コオロギ | 長い | はねをこすり合わせて鳴く |
庭やベランダから秋の夜に聞こえる声が、どの虫か知りたいときは鈴虫の鳴き声はいつまで聞こえる?も参考になります。
口から出る汁が気になる時——驚かせたのが原因、触ったら手を洗う
つかんだバッタが、口から茶色や黒っぽい汁を出して、びっくりした。そんな声もよく見かけます。これはバッタの仲間が、身を守るために出すことがあるものと言われます。
慌てて放り投げたり、つぶしたりしないでください。そっと草むらに戻して、その場を離れるのがいちばんです。
- 汁がついたら、石けんで手をよく洗う
- 汁のついた手で、目や口をこすらない
- 服についたときは、あとで洗濯する
- 虫を触ったあと、お子さんの手もいっしょに洗う
バッタの大量発生のニュース——海外の話と、日本の庭の話は別
ときどき、バッタの大量発生がニュースになります。そこで気になるのが、「庭のバッタも増えるの?」というところですよね。
漢字の「蝗」や「飛蝗」は、昔の文章ではバッタやイナゴの群れを指すことがあります。海外で空を覆うような群れが話題になる一方、日本の庭や公園で見かけるバッタは、また別の話です。ニュースの映像と、近所の草むらを重ねて心配しすぎなくて大丈夫です。
ふだんと様子が違うほど多いと感じたときは、市区町村の窓口に相談してみてください。
観察したら元の場所へ——公園・田んぼ・私有地の決まりを守る
虫を見に行く場所は、公園、河原、田んぼのまわりなど、いろいろです。次の決まりを先に確認しておくと安心です。
- 田んぼや畑、私有地には勝手に入らない。あぜ道も持ち主の物です
- 公園や河川敷は、虫を持ち帰ってよいか、立ち入ってよい範囲かを案内板で確認する
- 追い回さない、つぶさない。観察が終わったら、見つけた場所へ戻す
- 水辺や道路の近くは、お子さんのそばに大人がつく
捕まえ方の手順はバッタの捕まえ方にまとめています。網がない時は虫取り網の代わり、持ち帰る場合の入れ物は虫かごの代わりが参考になります。
ゆきこ( ゚Д゚)『正直、イナゴかバッタかを言い当てるより、観察して、手を洗って、元の場所に戻すところまでが、ひとつの自由研究だと思います』
💡 この困りごとへの提案
小さい虫は、虫眼鏡で見ると、顔や脚のつくりがはっきり分かって楽しいですよ。観察したあとは、お子さんといっしょに名前を調べる時間もおすすめです。
あわせて読みたい
捕まえ方の手順が気になる人はバッタの捕まえ方、秋の虫の声が気になる人は鈴虫の鳴き声はいつまで聞こえる?、網戸のすき間から虫が入る人は網戸のすき間から入る虫にまとめています。
まとめ:イナゴはバッタの仲間。形と場所で見て、触ったら手を洗い、元の場所へ
- イナゴはバッタの仲間のひとつ。体の形、すむ場所、のどのあたりを合わせて見る
- 茶色いのも小さいのも、別の種類とは限らない。色は育った場所で変わると言われる
- オスとメスは、大きさとお尻の形が目安。押さえつけて確かめない
- 鳴く虫との違いは触角の長さ。長ければキリギリスやコオロギの仲間
- 汁が出ても慌てず、そっと戻して石けんで手を洗う。田んぼや私有地には勝手に入らない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめています。



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