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冬の朝、子どもが咳をしていて「部屋が乾いてるな」と思うこと、ありませんか。毎年その時期になると加湿器の話題が出て、売り場と口コミを行ったり来たりする、という家は多いと思います。そこで必ずぶつかるのが「スチーム式は電気代が高い」という一文。良さそうだと思ったのに、その一行で手が止まるんですよね。
先に結論をひとつ。スチーム式のデメリットは、ほとんどが「お湯を沸かしている」という一点から来ています。電気を使うのも、熱いのも、音がするのも、部屋が暑くなるのも、全部その延長線上。つまりデメリットは数え上げれば6つありますが、正体はひとつなんです。そして同じ理由から強みも生まれています。デメリットの中身と、それを許せる家かどうかの見分け方を、順番に見ていきましょう。
まず4つの方式のちがいを、ざっくり一段落で
加湿器は大きく4つに分かれます。スチーム式は水をヒーターで沸かして蒸気を出すタイプ。気化式は濡れたフィルターに風を当てて自然に蒸発させるタイプで、電気をあまり使わない代わりに加湿の力は穏やかです。超音波式は水を細かい粒にして飛ばすタイプで、消費電力が小さく静かですが、タンクの水がそのまま部屋に飛ぶのでお手入れをさぼれません。ハイブリッド式は気化式や超音波式に温める仕組みを足したもので、いいとこ取りをねらった方式です。この中でスチーム式は「加湿力がいちばん強く、そのぶん電気と熱を使う」立ち位置だと覚えておくと迷いません。
スチーム式のデメリットを正直に6つ
良いことだけ書いても仕方ないので、口コミでよく挙がっているものを率直に並べます。
- 電気を使う。水を沸かし続ける仕組みなので、方式の中では消費電力が大きいほうです。金額は言い切れないので、あとで自分で計算できる形にします
- 本体と蒸気が熱い。吹き出し口から出るのは湯気なので当然ですが、小さな子どもやペットがいる家では、置き場所を先に決めておく必要があります
- カルキ(水に含まれるミネラル分)が固まる。水だけが蒸気になって出ていくので、残ったものが白い塊になって内側にこびりつきます。定期的にクエン酸などで落とす作業が要る、という声はとても多いです
- 沸騰音とゴボゴボ音がする。電気ケトルの音を小さくしたような音、という表現をよく見かけます。日中は気にならなくても、寝室では気になる人がいる音です
- 部屋が暑くなる。熱い蒸気を出しているので、狭い部屋だと体感温度が上がります。冬はうれしい効果ですが、暖房と併用すると暑すぎることも
- 立ち上がりに時間がかかる。お湯が沸くまでの数分は蒸気が出ません。「つけた瞬間から」を期待すると、あれ?となります
並べてみると、どれも「沸かす」「熱い」「水蒸気だけが出ていく」から起きていますよね。デメリットが6つあるというより、ひとつの仕組みの副作用が6方向に出ていると考えると、自分にとってどれが困るかを選びやすくなります。
その代わりの強み——雑菌が出にくい、加湿力が高い、冬に強い
同じ「沸かす」から、いいところも生まれます。
- タンクの水の雑菌が部屋にばらまかれにくい。一度沸騰させてから蒸気になるので、水そのものを飛ばす方式にくらべて、この点は構造的に有利です
- 加湿の力が高い。湿度がなかなか上がらない部屋、木造で気密の低い家、換気が強い部屋では、この差がはっきり出ます
- 寒い日ほど強い。気化式は室温が低いと蒸発しにくくなりますが、スチーム式は自分で熱を作るので、冷えた朝でも力が落ちません
- フィルターの管理が少ない機種が多い。フィルター交換の手間や費用が減るぶん、お手入れの中身がシンプルになります
デメリットの裏返しがそのまま強みになっている関係なんです。だから「デメリットが多いからやめる」ではなく、その副作用を受け入れられる家かどうかで決めるのがいい、というのが私の見方です。
電気代はいくら?——金額より「自分で計算できる式」を持っておく
ここがいちばん知りたいところだと思うのですが、金額は言い切れません。単価は契約している会社やプランで違いますし、使う時間も部屋の広さも家ごとに違うからです。代わりに、誰でもその場で計算できる式を置いておきますね。
- 電気代=消費電力(kW)× 使う時間(h)× 電力量の単価(円/kWh)
- 消費電力は、本体の裏のラベルか、商品ページの仕様欄に必ず書いてあります。ワット表示なら1000で割るとkWになります
- 電力量の単価は、毎月の検針票や電気の明細に書いてあります。ここに自分の家の数字を入れるのがポイント
- 強・弱で消費電力が変わる機種がほとんどです。仕様欄には強の値が書かれていることが多いので、「ずっと強で使ったらこの金額」という上限として見ると安心です
- 湿度が上がると自動で弱まる機種は、実際の消費電力が仕様欄より下がります
口コミには「思ったより高くなかった」という声も「暖房と合わせたら跳ね上がった」という声も両方あります。だからこそ、他人の金額ではなく自分の家の式に当てはめるのがいちばん確かなんです。
向く家・向かない家——置き場所と間取りで、けっこう決まります
方式の優劣というより、家との相性の話です。私が知人に相談されたら、こう聞き返すと思います。
- 向いている家:木造や気密の低い部屋で、そもそも湿度が上がりにくい/換気が多くてすぐ乾く/冬の寒さが厳しい地域/タンクの水の衛生面がいちばん気になる/リビングの目の届く場所に置ける
- 置き場所を選ぶ必要がある家:小さな子どもがいる(つかまり立ちの時期は特に)/猫や犬がいる/床にコードを這わせるしかない部屋。この場合は高さのある安定した台に置く、通り道に置かない、コードを足で引っかけない配線にする、という前提をクリアできるかで判断します
- あまり向かない家:寝室で音に敏感/鉄筋で気密が高く湿度が下がりにくい/部屋がすでに暖房で暑い/電気を使う家電を増やしたくない
ここは安全の話なので、はっきり書きます。蒸気の吹き出し口は高温です。子どもとペットの手が届かない場所に置いてください。そして倒れると熱いお湯がこぼれます。カーペットの上や不安定な台、ベビーゲートの内側は避けて、転倒時に湯が出にくい構造かどうかも仕様欄で確かめておくと安心です。加湿器そのものより、置き方で事故は決まります。
買う前に見る3点——スペック表のここだけ見れば足ります
- 水タンクの口の大きさ。毎日水を入れて、ときどき中を洗う場所です。手がすっと入る口かどうかで、お手入れの続けやすさが変わります
- お手入れ箇所の数と、その方法。「クエン酸で煮沸洗浄する機能がある」「分解する部品が少ない」など具体的に書いてある機種は、そのぶん手入れを想定して作られています
- チャイルドロックと、転倒時の対策。ロックの有無、倒れたときに運転が止まるか、湯がこぼれにくい構造か。子どもがいる家では、ここが最優先だと思います
逆に言うと、この3つを見ずに加湿力と価格だけで選ぶと、「置き場所がない」「洗うのが面倒でやめた」という、いちばんよくある後悔に近づきます。買ってから気づく落とし穴は加湿器を買って後悔した理由にまとめてあるので、方式を決める前に一度のぞいてみてください。
スチーム式でも掃除は要る——「雑菌が出にくい」を過信しない
口コミを読んでいて、ここは誤解が多いなと感じます。沸騰させるので出ていく蒸気はきれいでも、タンクや本体の中は水に触れています。放っておけばぬめりもにおいも出ます。
- 白い塊(カルキ)はクエン酸を溶かしたお湯でゆるめてから落とす。金属のたわしでこすらない
- タンクの水は毎日入れ替える。継ぎ足しにしない
- 使わない季節にしまう前は、中を完全に乾かす
- ピンク色のぬめりが出たら早めに。落とし方は加湿器のピンクのぬめりを落とす方法で書いています
- 加湿しすぎると今度は部屋のほうにカビが出ることがあります。湿度は60%くらいまでを目安に
クエン酸などを使うときは換気をして、ほかの洗剤と混ぜないこと。特に塩素系の漂白剤と酸性のもの(クエン酸・酢)は絶対に混ぜないでください。有害なガスが出ます。作業中は子どもの手の届かない所に置き、終わったらすぐ片づけましょう。
ゆきこ( ゚Д゚)『加湿器の口コミを読み込んでいくと、いちばん多い不満は「洗いにくい」なんですよね。加湿の力でも電気代でもなくて、洗いにくい。だから売り場ではまずタンクの口に手を入れてみる、というのを私は勧めたいです。店員さんには変な人だと思われそうですが』
もし「熱と音は許せるから、加湿の力と水の衛生を取りたい」という結論になったなら、卓上サイズから試すのも手です。置き場所の実験にもなりますし、合わなかったときの痛手も少なくて済みます。
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方式を決める前に読んでおくと効くのが加湿器を買って後悔した理由です。置き場所と手入れの話がほとんどで、方式選びより先に効きます。使いはじめてからのトラブルなら加湿器が動かない時に見るところと、ピンクのぬめりの落とし方もどうぞ。
まとめ:デメリットは6つでも、正体はひとつ
- デメリットの正体は「お湯を沸かす」こと。電気・熱・音・カルキは全部そこから来ます
- 裏返しの強みは雑菌が出にくい・加湿力・寒い日に強いの3つです
- 電気代は消費電力×時間×単価で計算する。他人の金額を当てにしない
- 蒸気口は高温。子どもとペットの手が届かない安定した場所に置く
- 買う前にタンクの口・お手入れ箇所・チャイルドロックの3点を見る
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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