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お盆にご先祖様へ何をお供えすればいいのか。「毎年なんとなく果物とお菓子を置いている」という方は多いはず。実はお供えには「五供(ごく)」という5つの基本があり、これを知っておくと迷いがなくなります。定番のお供え物、避けたい品、お供えした後の扱いまで、初めての方にも分かるようまとめました。

お供えの基本「五供(ごく)」早見表
| 五供 | 意味 | 具体例 |
|---|---|---|
| 香(こう) | 心身を清める香り | 線香・お香 |
| 花(はな) | 清らかな心を表す | 菊・りんどう・ほおずき等の仏花 |
| 灯燭(とうしょく) | 迷いを照らす明かり | ろうそく・盆提灯 |
| 浄水(じょうすい) | 清らかな水 | お水・お茶 |
| 飲食(おんじき) | 食べ物への感謝 | ご飯・果物・お菓子・故人の好物 |
この5つが揃っていれば、お供えの基本は押さえられています。高価である必要はまったくなく、毎日取り替える水と、季節の果物やお菓子で十分です。
定番のお供え物
- 果物:桃・ぶどう・梨・メロンなど旬のもの。丸い果物は「円満」に通じ縁起がよいとされます
- お菓子:落雁(らくがん)・羊羹・ゼリー・おまんじゅうなど日持ちする個包装のもの
- そうめん:精霊馬の「手綱」や「あの世への荷紐」に見立てる説も。盆棚の定番
- 季節の野菜:きゅうり・なす・ほおずき(提灯に見立てた飾り)
- 故人の好物:お酒やコーヒーなど。「好きだったもの」は何よりのお供えとされています
避けたいお供え物
- 肉・魚などの生もの:殺生を連想させるため仏事では避けるのが基本
- 五辛(ごしん):にんにく・ねぎ・にら等の香りが強い野菜
- 傷みやすいもの:夏場の生菓子・要冷蔵品は短時間で下げるならOK
- トゲ・毒のある花:バラ・彼岸花など(最近はプリザーブドフラワーやトゲを処理した花で好きだった花を供える家庭も増えています)
よそのお宅へ持参する場合|のし(掛け紙)のマナー
帰省先や親戚宅へお供えを持参するなら、次の形が一般的です。
- 品物:日持ちする個包装のお菓子、果物、線香・ろうそくのセットなど(2,000〜5,000円程度が目安)
- 掛け紙:黒白または双銀(関西は黄白)の結び切りの水引
- 表書き:「御供」または「御供物」(四十九日前の新盆訪問なら「御霊前」等、時期と宗派で変わります)
- 下段に自分のフルネームを書く
- 手渡しの際は紙袋から出して「御仏前にお供えください」と一言添える
お供えした後はどうする?
お供え物は置きっぱなしにせず、「お下がり」として家族でいただくのが正式な作法とされています。仏教では、お供えを通じてご先祖様と食を分かち合う「共食」の考え方があり、食べることも供養のひとつです。
- ご飯・水は毎日取り替え、下げたご飯は家族で食べる
- 果物・お菓子は傷む前に下げて、みんなでいただく
- 食べきれない場合は白い紙に包み、塩をひとつまみ添えて可燃ごみへ(清めてから手放せば失礼にあたらないとされています)
飾る期間と片付け
- 盆棚・お供えは8月12日の夜〜13日の朝までに準備(7月盆の地域は7月)
- お盆の間(13〜16日)は水を替え、お供えを整えて過ごす
- 16日の送り火が済んだら片付け。お供え物はお下がりに、精霊馬などの飾りは清めて処分
お供え物としてふさわしくないもの
「よかれと思って」が失礼になってしまうこともあります。基本は殺生を連想させるもの、日持ちしないもの、香りの強すぎるものを避けると覚えておけば大きく外しません。
| 避けたいもの | 理由 |
|---|---|
| 肉・魚(加工品含む) | 殺生を連想させるため |
| においの強い花(ユリなど) | 香りが強く花粉も落ちる |
| とげ・つるのある花(バラなど) | とげが好まれない |
| 生ものや日持ちしない菓子 | 夏場は特に傷みやすい |
| お酒(家によって) | 故人が好んだなら可。事前に確認を |
訪問先へ持参する場合は、個包装で日持ちのする菓子折りが最も無難です。相手のご家族が分けやすく、傷む心配もありません。金額は3,000〜5,000円程度が一般的な目安とされます。
のしは黒白または黄白の水引で「御供」「御仏前」と書くのが一般的ですが、地域差があります。購入時にお店で相談すると確実です。
お盆のお供え よくある質問
Q. お金をお供えするのはあり?
新盆の訪問などでは、品物の代わりに「御供物料」として現金(3,000〜10,000円程度)を包む形も一般的です。不祝儀袋に「御供物料」「御仏前」と表書きします。
Q. 浄土真宗でもお供えは同じ?
浄土真宗ではお水をお供えしない(茶湯器を使わない)、盆棚を作らないなど作法が異なります。基本はお仏壇の日常のお給仕の延長で、打敷を掛け、お花とお菓子・果物を供える形が多いです。菩提寺の作法に従ってください。
Q. お供えの果物に数の決まりはある?
厳密な決まりはありませんが、割り切れない奇数個(3・5個)が好まれる傾向があります。かご盛りにすると見栄えもよくお下がりも分けやすいです。
Q. ペット(動物)用のお供えをしてもいい?
近年は亡くなったペットのために好物やお花を供える家庭も多く、形式に決まりはありません。想う気持ちを大切にすれば十分です。
Q. お供えしたものはいつ下げる?
果物や菓子はその日のうち、遅くとも傷む前に下げて構いません。ご飯や水は毎日新しいものに替えます。下げたものは家族でいただく(おさがり)のが本来の形です。夏場は無理をせず、傷んだものは処分してください。
Q. 実家に帰れないときはどうする?
お供え物や現金(御仏前)を郵送する形で問題ありません。お盆の入りである13日より前に届くよう手配し、簡単な手紙を添えると気持ちが伝わります。近年はオンラインでのお参りに対応するお寺もあります。
Q. お供えの「五供」とは?
仏教で基本とされるお供えが香(線香)・花・灯明(ろうそく)・浄水(水)・飲食(ごはん)の5つで、これを五供(ごくう)と呼びます。お盆に特別なものを揃えなくても、この5つを整えれば形として十分です。加えて故人が好きだったものを供えれば、それがいちばんのお供えになります。
Q. 精霊棚(盆棚)がない家はどうする?
仏壇の前に小さな机を置き、白い布を敷くだけで代用できます。マンションで仏壇がない場合は、写真を飾って花と水を供えるだけでも構いません。近年は省スペースの盆棚セットも市販されています。大切なのは迎える場所を用意する気持ちのほうです。
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まとめ|五供を基本に「好物+旬のもの」で心を込めて
お盆のお供えは、香・花・灯燭・浄水・飲食の「五供」が基本形。そこに故人の好物と旬の果物を添えれば、立派なお供えになります。お供えした後は家族でお下がりをいただくところまでが供養です。金額や豪華さよりも、ご先祖様を想って手を合わせる時間をいちばんのお供えにしてください。


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