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食器を出そうと食洗機の扉を開けた瞬間、むわっと下水のようなにおい。きれいに洗ったはずのお皿からそのにおいがしていると、もう一回洗い直したくなりますよね。夏に一度これをやってしまって、家族全員の茶わんを手で洗い直した、という話もよく聞きます。
先に結論をひとつ。あのにおいの多くは、庫内そのものではなく「残さいフィルター」と「扉のゴムパッキン」から出ています。どちらも道具なしで手が届く場所で、電源を切って外して洗うだけで、その日のうちに変わります。どこを見て、何をして、何をしてはいけないのか、順番に見ていきましょう。
においの出どころは4か所——たいていは下の2つで決まります
まず、どこから出ているのかを知っておくと、掃除の場所を間違えません。食洗機のにおいの出どころは、大きく分けて次の4か所です。
- 残さいフィルター(庫内の底にある受け皿)。ここが一番の犯人です。細かい食べかすと油がたまり、水を含んだまま何時間も温かい庫内に置かれるので、においが育つのに完璧な場所なんです。ぬるっとした手ざわりがあれば、もうそこが原因
- 扉のゴムパッキン。扉を閉めたときに水を止めているゴムのふち。溝に水と汚れがたまり、黒っぽい点々が出てくることがあります。フィルターを洗ってもにおいが残るときは、ほぼここ
- 庫内の底とノズル(回転する腕)。底の四隅、ノズルの小さな穴。穴に食べかすが詰まると、水の出が弱くなって汚れも落ちにくくなります
- 排水口まわりのホース。据え置き型なら排水ホースの先、ビルトインならシンク下の配管。台所全体がにおうときは、食洗機ではなくシンクの排水口側が原因のこともあります
ぬめりのある手ざわりは、汚れが層になって残っているサインです。ここまで来ると洗剤を足しても届かないので、いったん外して物理的にこすり落とすのが近道になります。
今日できる手入れの手順——電源を切るところから
特別な道具はいりません。使い古しの歯ブラシとスポンジ、ゴム手袋があれば十分です。運転直後は庫内も水も熱いので、少し冷ましてから始めてくださいね。
- 電源を切る。ここは飛ばさないでください。運転中に扉を開けたり、通電したまま奥に手を入れたりしないこと。ビルトインなら、まず操作パネルの電源をオフに
- 残さいフィルターを外して洗う。たいていは庫内の底で、回すか持ち上げるかで外れます。ゴム手袋をして、歯ブラシで網目を裏側からこする。台所用の中性洗剤を「シンクで」使うのはまったく問題ありません(庫内に入れるのがだめ、という話はあとで)
- 庫内の底とノズルを見る。底に残ったかけらを取り、ノズルの穴に詰まりがあれば、つまようじの先でそっと押し出す。ノズルが外れる機種なら、取扱説明書に外し方が書いてあります
- 庫内洗浄コースか庫内クリーナーを回す。食器を入れず、空の状態で。専用の庫内クリーナーがあればそれを、なければクエン酸を大さじ1〜2杯ほど入れて標準コースを1回。水あかと石けんかすがゆるみます
- 扉のゴムパッキンを拭く。溝に沿って、湿らせた布や綿棒で一周。ここは洗浄コースの水が当たらないので、手で拭くしかない場所です
- 扉を少し開けて乾かす。最後がいちばん大事かもしれません。運転が終わったら数センチ扉を開けて、庫内の湿気を逃がす。これだけで戻り方がまったく違います
ここまでやって半日置いても同じにおいがするなら、原因は食洗機ではなく排水口側かもしれません。シンクの排水口を先に掃除してみてください。
においではなく「汚れそのもの」が気になってきた時は、色で正体が分かります。黒い汚れ・ピンク汚れ・白いザラつきの落とし分けは、食洗機の汚れの落とし方をまとめた記事に手順で書いてあります。
汚れが落ちなくなった時に見るところ
においと同時に「前より汚れが落ちない」と感じることがありますよね。実はこの2つ、原因が重なっていることが多いんです。水がちゃんと当たっていないから汚れが残り、残った汚れがにおうという流れ。次の順で見てみてください。
- 食器が下を向いているか。コップやおわんの口が上を向いていると、水がたまるだけで内側が洗えません。汚れた面を、水が出てくる中央のノズルに向けるのが基本です
- 重なっていないか。皿と皿がぴったり重なると、その間には水が入りません。詰め込みたい気持ちはよく分かるのですが、すき間を作るほうが結果的に洗い直しが減ります
- ノズルが回っているか。背の高いコップや長いお箸が当たって、腕が回れなくなっていることがあります。扉を閉める前に、手でくるっと回して確かめる習慣をつけると安心です
- 洗剤の量と種類。少なすぎると落ちませんが、多すぎてもすすぎ切れずに白い粉が残ります。表示の量を量って入れるのが結局いちばん確実
- お湯の温度。給湯接続の機種で給湯器の設定が低いと、油が溶けきりません。冬に急に落ちが悪くなったら、ここを疑ってみてください
- こびりつきは先に落とす。カレーの鍋肌、チーズ、卵。乾いて固まったものは水流では取れないので、水に浸けておくだけでも違います
ちなみに、目の細かいざるやおろし金のような「網もの」は、食洗機に入れても目の間の汚れが残りやすい道具です。手で洗うコツはざるの洗い方と目に詰まった汚れの落とし方にまとめています。
「油で詰まっているかも」のサインと見分け方
油汚れは冷えると固まります。長く使っていると、フィルターの奥や排水の通り道に少しずつ層ができて、水の流れをじゃまするようになるんです。次のようなことが起きたら、詰まりを疑ってみてください。
- 運転が終わっても庫内の底に水が残っている。いちばん分かりやすいサインです
- 水が引く音が長い、ゴボゴボと違う音がする。いつもの音との違いが手がかりになります
- エラーの表示が出る。多くの機種は排水に時間がかかると止まってくれます。表示の意味は取扱説明書で確認を
- フィルターを洗ってすぐ、またぬるっとする。奥にたまったものが戻ってきている可能性があります
フィルターと庫内の底を掃除しても水が残るなら、そこから先は自分で分解しないほうがいい範囲です。取扱説明書に「お手入れ」として載っているところまでを自分で、それ以上はメーカーの相談窓口か購入した販売店へ。無理に外すと、部品を割ったり水漏れを起こしたりして、かえって高くつきます。
やってはいけない手入れ——3つだけ覚えてください
- 食器用の中性洗剤を食洗機の中に入れない。手洗い用の洗剤は泡が立つように作られています。庫内で強い水流に当たると泡が一気にふくらんで、扉のすき間からあふれ出します。床が泡だらけになるだけでなく、機械の内部に入るとよくありません。使うのは食洗機用の洗剤だけ、と決めておいてください
- 塩素系と酸性のものを一緒に使わない。「混ぜるな危険」の表示があるものは、時間をずらしても庫内に残った分と反応することがあります。塩素系のあとにクエン酸、という連続使用も避けて、間に空運転を1回はさむか、どちらか片方に決めるのが安全です。掃除中は換気も忘れずに
- 説明書に載っていない分解をしない。ノズルもフィルターも、外れる範囲は機種ごとに決まっています。工具でこじ開けたり、パッキンを引っ張り出したりすると、水漏れの原因になります
もうひとつ、細かいですが大事なこと。運転直後の庫内は湯気で熱いので、扉を開けたらすぐ手を入れず、少し待つ。子どもが開けてしまわないよう、終わってすぐの時間帯だけは声をかけておくと安心です。
毎日の一手で、においは戻らなくなります
掃除でリセットしたあとは、戻さない工夫のほうが楽です。私が続けているのは3つだけ。
- 残さいは食洗機に入れる前に捨てる。ゴムべらでさっとぬぐうだけ。フィルターにたまる量がまるで違います
- 油の多い皿は、キッチンペーパーで拭いてから入れる。詰まりの元がそもそも入らなくなります
- 終わったら扉を少し開ける。湿ったまま何時間も閉じているのが、においが育つ条件そのもの。しめ切ったまま置くとにおう、という点は、洗濯機やパッキンのある容器とまったく同じ理屈です
ゴムパッキンの黒っぽい点々が気になり始めたら、早めに手を打つのがおすすめです。同じ悩みの水筒版は水筒のパッキンの黒い汚れが落ちない時の対処に書いていて、考え方はそのまま食洗機にも使えます。
ゆきこ( ゚Д゚)『フィルターを外したら思わず「うわ」と声が出た、という話はよく聞きます。見ないふりをしていた場所ほど、においの元になっているんですよね。うちなら、洗ったあとは扉を必ず少し開けて寝ます。小さい子がぶつかるのが心配なら、指1本分だけ開ける、くらいで十分だと思います』
庫内クリーナーは月に1回くらいの出番ですが、あるとリセットが早いです。私が買う時に見ているのは、自分の機種に使えると書いてあるか、粉かタブレットか、この2点だけ。
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網目のある道具の洗い方はざるの洗い方と目に詰まった汚れの落とし方に、パッキンの黒ずみは水筒のパッキンの黒い汚れが落ちない時の対処にまとめました。家電を買ってから「思っていたのと違った」となりがちな話としては、縦型洗濯機で後悔した理由も、選ぶ前の目線として読んでもらえるとうれしいです。
まとめ:出どころは4か所、手順は電源オフから、最後は乾かす
- においの出どころはフィルター・パッキン・庫内の底・排水口の4か所
- 手入れは電源を切ってから。フィルターを外して歯ブラシで洗う
- 空のまま庫内洗浄かクエン酸を1回、そのあとパッキンの溝を拭く
- 食器用の中性洗剤は入れない。塩素系と酸性は混ぜない
- 水が残る・分解が必要ならメーカーか販売店へ。毎日は扉を少し開ける
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手順を1枚にまとめました。



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