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台風の前に「お風呂に水を貯めておくといい」とよく言われます。これは正解ですが、貯めた水の使い道と注意点を知らないと、いざというとき役に立たないことも。お風呂の水は何に使えて何に使えないのか、正しい貯め方、小さな子どもがいる家庭の注意点までまとめました。
断水に備える水 早見表
| 用途 | 備える水 | 目安量 |
|---|---|---|
| 飲料・調理 | ペットボトルの飲料水 | 1人1日3L×3日分以上 |
| トイレ・生活用水 | お風呂の残り湯・浴槽の水 | 浴槽1杯(約180〜200L) |
| 手洗い・食器 | ポリタンク・ウォータータンク | 10〜20L |
| 断水直前の確保 | 鍋・やかん・水筒に水道水 | あるだけ |
お風呂の水は「生活用水」専用
まず大前提として、浴槽に貯めた水は飲料水にはなりません。塩素が抜けて雑菌が繁殖しやすく、浴槽自体も無菌ではないからです。お風呂の水の出番は次のような「生活用水」です。
- トイレを流す水(最大の用途。1回あたり5〜8L使用)
- 手や物を洗う水
- タオルを濡らして体を拭く
- 掃除・洗濯のすすぎなど
飲み水は必ずペットボトルで別に備えてください。「浴槽=トイレ用、ペットボトル=飲む用」と役割を分けるのが断水対策の基本です。
正しい貯め方|タイミングとコツ
- 台風接近の前日〜当日朝に貯める(停電すると電動ポンプ式の給水が止まる地域もあるため早めに)
- 浴槽を軽く洗ってから、8分目程度まで貯める(満水は地震の揺れや子どもの事故リスクを上げる)
- 残り湯を活用する場合はそのまま抜かずに置いておく(翌日の入浴前に貯め直せばOK)
- フタをして衛生と蒸発を防ぐ
- あわせて鍋・やかん・ポットにも水道水を確保(こちらは煮沸すれば調理にも使いやすい)
トイレの流し方には注意点がある
断水時にバケツの水でトイレを流す方法は、メーカーが案内する正しい手順で行わないと詰まりや故障の原因になります。
- バケツ1杯(6〜8L)の水を、便器の中心めがけて一気に流し込む
- 流したあと、静かに3〜4Lを追加して封水(悪臭を防ぐ水たまり)を戻す
- タンクに水を入れる方法は推奨されていない機種が多い(故障の原因)
- タンクレストイレや停電時の温水洗浄便座は、取扱説明書の「停電・断水時の流し方」を事前に確認
- 集合住宅で排水管の被害が疑われる場合は、階下への漏水を防ぐため流す前に管理会社の案内を確認
小さな子どもがいる家庭は「溺水リスク」に注意
浴槽に水を貯めておく際、必ず知っておきたいのが子どもの溺水事故です。乳幼児は10cmほどの水深でも溺れることがあり、浴槽への転落事故は毎年起きています。
- 浴室のドアを必ず閉め、チャイルドロックや外鍵があれば活用
- 浴槽のフタは「乗っても沈まない」わけではないので過信しない
- 踏み台になる物を浴室・脱衣所に置かない
- リスクが上回ると感じる場合は、浴槽貯水はやめてポリタンクやウォータータンクでの備蓄に切り替えるのも正しい選択です
断水が長引きそうなときの+α
- 給水車に備えて容器を用意:フタ付きのポリタンク(10〜20L)やウォータータンクがあると受け取りがスムーズ。折りたたみ式なら普段の収納も場所を取りません
- ラップ+紙皿:食器を洗わずに済ませる定番ワザ
- ウェットティッシュ・体拭きシート:手洗い・入浴の代わりに
- 停電対策もセットで:台風では断水と停電が同時に起こりがちです。冷蔵庫や情報収集の備えはポータブル電源の記事もあわせてどうぞ
ためた水を「何に使うか」で置き場所を決める
断水時の水は用途によって必要な清潔さが違います。飲む水と流す水を分けて確保するのが基本です。
| 用途 | 必要な水 | ためる場所 |
|---|---|---|
| 飲用・調理 | 清潔な水(1人1日3L) | ペットボトル・清潔な容器 |
| 手洗い・歯みがき | そこそこ清潔 | やかん・鍋・ポリタンク |
| トイレを流す | 風呂の残り湯で可 | 浴槽 |
| 洗濯・掃除 | 残り湯で可 | 浴槽・バケツ |
浴槽にためた水はあくまで生活用水です。飲用には使えません。飲み水は市販のペットボトルを、1人1日3L×3日分を目安に別途用意してください。
また、小さなお子さんがいるご家庭では浴槽の水は溺水事故の原因になります。ためるならフタをして浴室に鍵をかけるか、いっそバケツやポリタンクに分けて確保するほうが安全です。
台風の断水対策 よくある質問
Q. お風呂の水は何日くらい使える?
生活用水としてなら数日は使えますが、時間とともに雑菌が増えます。トイレ用と割り切り、体を拭く用途は初日のうちに。ぬめりや強いにおいが出たら掃除・入れ替えを。
Q. 貯めた水道水は飲める?
清潔な容器に貯めた水道水は、冷暗所で3日程度が目安とされています(塩素の効果が薄れるため)。浴槽の水は容器が清潔ではないので飲用にはしないでください。
Q. 断水はいつ復旧する?
被害状況によりますが、台風による断水は数時間〜数日が多めです。自治体や水道局の公式サイト・SNSで復旧情報と給水所の場所が案内されます。
Q. 復旧直後の水は使っていい?
復旧直後は濁り水が出ることがあります。最初は屋外の蛇口や風呂の給水で濁りがなくなるまで流してから、飲用に使いましょう。
Q. ためた水はどのくらい保つ?
生活用水としてなら数日使えますが、汲み置きの水は時間とともに雑菌が増えます。浴槽の水は3日を目安に入れ替えを。飲用の備蓄は市販のペットボトル(未開封で賞味期限内のもの)を使ってください。
Q. 断水したらトイレはどう流す?
バケツで6〜8L程度を一気に便器へ流し込むのが基本ですが、集合住宅では配管の状況によって逆流の恐れがあります。管理会社から指示が出ることもあるので、まず確認を。非常用トイレを備えておくと安心です。
Q. ポリタンクは何リットルのものがいい?
満水にすると1Lあたり約1kgになるため、女性が運ぶなら10L(10kg)が現実的な上限です。20Lタンクは給水所から持ち帰るのが困難になります。10Lを複数用意するか、キャリーカートとセットで考えてください。給水袋タイプならリュックのように背負えます。
まとめ|「浴槽=トイレ用」「飲み水は別」が鉄則
台風前のお風呂貯水は、断水時のトイレと生活用水を支える有効な備えです。ただし飲料水にはならないこと、トイレは正しい手順で流すこと、小さな子どもの溺水リスクに配慮すること──この3点を押さえてこそ意味があります。ペットボトルの飲料水とあわせて、台風が来る前日までに準備を済ませておきましょう。


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