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子どもの工作を手伝っていて、ハサミが紙を噛んで折り曲げるだけで切れない。ガムテープを切ったらベタベタして、次からセロハンテープすら切れなくなった。「研げばいいんでしょ」と思って検索したら、砥石だのアルミホイルだの出てきて、どれが正解か分からなくなりますよね。
先に結論。切れなくなったハサミの原因は、刃こぼれよりも「汚れ」「ネジの緩み」「噛み合わせのずれ」の方がずっと多いです。だから研ぐ前に、この3つを直す。それでも切れない時に、研ぎ器か砥石。そして研いではいけないハサミもあります。順番にお話しします。
研ぐ前に:切れない原因の3つを確かめる
ハサミは包丁と違って、2枚の刃がすれ違う時に、刃と刃の接点で紙を挟んで切る道具です。だから刃が鋭くても、2枚がぴったり合っていないと切れません。切れなくなった時に、まず疑うのはこの3つ。
- 刃に糊やテープの粘着剤が付いている。ガムテープ、シール、両面テープを切った後のハサミは、刃の表面に粘着剤が薄く残って、紙が刃に貼りついて滑らなくなります。「切れない」の原因として一番多い
- 支点のネジが緩んでいる。ネジが緩むと2枚の刃の間に隙間ができて、紙がそこに逃げて折れ曲がる。「刃の根元では切れるのに、先端で切れない」ならほぼこれ
- 刃が反って噛み合わせがずれている。落としたり、硬いものを無理に切ったりすると、刃がわずかに開きます。閉じた状態で刃先を光にかざして、2枚の刃の間に隙間が見えたら、これ
本当に刃こぼれ(縁に欠けが見える、触るとギザギザ)しているなら研ぎが必要ですが、家庭のハサミでこれになるのは、針金や厚紙を切った時くらいです。
汚れを落とす:消しゴムとエタノールで復活することが多い
- 消しゴムで刃の表面をこする。粘着剤の汚れは、プラスチック消しゴムでこするとポロポロ取れます。刃の平らな面を、刃先から根元へ一方向に。文房具のハサミなら、これだけで直ることがよくあります
- 取れなければエタノール。消毒用エタノールか除光液を布かコットンに染み込ませて、刃の面を拭く。粘着剤が溶けて落ちます。終わったら乾いた布で水気を拭き取る。ぬれたまま放置すると錆びます
- 錆びているなら、クレンザーか錆取り消しゴム。刃の面をこすってから、水気を拭いてミシン油か食用油を薄く塗る
拭く時は、刃の縁を指でなぞらない。布を刃の平らな面に当てて、刃先が自分の体や指に向かないように持ちます。刃先が向いた先に自分の手がある持ち方が、一番けがをします。
ネジを締め直す:「先端だけ切れない」はこれで直る
支点のネジがプラスドライバーやマイナスドライバーで回せるタイプなら、ほんの少し(8分の1回転くらい)締めて、開閉してみます。締めすぎると動きが重くなるので、少しずつ。ちょうど良いのは、ハサミを片手で持って開き、手を離した時にゆっくり閉じるくらいの重さです。
ネジがカシメ(リベット)で回せないタイプは、ハサミを閉じて、支点を硬い机の角に軽くコンと当てると、わずかに締まることがあります。強く叩くと刃がずれるので、軽く1回。反って隙間ができている刃は、家では戻しにくいので、研ぎ器より先に「買い替えかどうか」を考える段階です。
アルミホイルを何回も切る方法の正体
「切れないハサミはアルミホイルを重ねて何回も切ると復活する」——これ、半分本当で、半分違います。
アルミホイルを切ると、刃先に付いた細かいバリ(めくれ)が整えられ、粘着剤の汚れも少し取れるので、一時的に切れ味が戻ったように感じます。でも、これは刃を削って新しい刃を付ける「研ぎ」ではありません。刃こぼれや、すり減った刃は戻りません。
やるなら、アルミホイルを4〜5回折りたたんで厚くし、細く10回ほど切る。同じ効果は、紙やすり(400番くらい)を数回切る方が出やすいです。どちらも「今日の工作が終わるまで持てばいい」応急処置と考えて、根本的に切れ味を戻したいなら次の研ぎ器へ。
ハサミ研ぎ器の使い方(100均のものも同じ)
ハサミ研ぎ器は、V字の溝に刃を差し込んで引くだけの道具で、100均にもあります。包丁用のシャープナーとは刃の角度が違うので、包丁用を使わないのがコツ。
- 研ぎ器を机に置いて、片手でしっかり押さえる
- ハサミを開いて、片方の刃だけを溝に差し込む。研ぐのは刃の外側の面(斜めになっている面)です
- 刃の根元から刃先へ、一方向に引く。往復しない。軽い力で5〜10回
- もう片方の刃も同じように
- 終わったら、刃に付いた金属の粉を布で拭き取り、紙を数回切って様子を見る
研ぎ器は手軽な分、削れる量も少ないので、10回で戻らなければ、回数を増やすより砥石か買い替えを考えます。正直、100均のハサミは研ぐより新しいのを買う方が早いです。
砥石で研ぐ場合の鉄則
ちゃんと研ぐなら砥石。ただしハサミは包丁と違って、研いではいけない面があります。
- 研ぐのは外側の刃(斜めの面)だけ。内側の平らな面(裏)は、2枚の刃がすれ違う面で、ここを研ぐと噛み合わせが狂って二度と切れなくなります。裏は、バリを取るために砥石の上を1〜2回そっと滑らせるだけ
- もともとの角度を変えない。刃の斜めの面を砥石にぴったり当てて、その角度のまま。角度を立てると刃が厚くなって切れなくなります
- 中砥石(1000番前後)を水に浸してから。刃の根元から先へ、一方向に10〜20回。刃先に指で触れて、うっすらバリが出たら反対側も
- ネジを外せるハサミは、外して1枚ずつ研ぐと楽。外せないものは、開いた状態で片刃ずつ
- 研ぐ時は刃先を自分の体に向けない。砥石の向こう側に刃先が向くように置いて、手前に引く動きは刃の背側で
砥石での作業中と、研ぎ終わってすぐのハサミは、普段よりずっと鋭いです。子どもがいる家は、子どもの手の届かない所で研いで、終わったらすぐ片付けるのを習慣に。「切れるようになったよ」と見せた瞬間に触りに来ます。
研いではいけないハサミ・買い替えの見極め
家で研がない方がいいハサミは、この4つ。
- 裁ちばさみ(布用)。刃の角度と反りが繊細で、家で研ぐと布を切らなくなります。専門店で1本1,000〜2,000円前後が目安
- 美容ばさみ・眉ばさみ・ペット用。同じ理由。専門の研ぎ屋さんへ
- セラミックのハサミ。金属の砥石では研げません。切れなくなったら買い替え
- フッ素加工・チタン加工のハサミ。研ぐと表面の加工が落ちて、粘着剤が付きやすくなります。汚れ落としとネジ締めまでにしておく
買い替えの目安は、刃を閉じて光にかざした時に隙間が見える(反っている)、刃こぼれが指で分かるほど大きい、研ぎ器で10回研いでも変わらないのどれか。文房具のハサミは数百円なので、1時間研ぐより新しい1本の方が、家族みんなの機嫌が良い日もあります。今日どうしてもしのぎたい時は、ハサミの代用品の記事もどうぞ。
ゆきこ( ゚Д゚)『長男の夏休みの工作でハサミが切れなくて、砥石を出そうとしたら、刃にガムテープの糊がべっとり。消しゴムでこすったら3分で復活しました。砥石、押し入れの奥から出した意味。研ぐ前に見ろと自分に言いたい』
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まとめ:汚れとネジを直してから、外側の刃だけ研ぐ
- 切れない原因は粘着剤の汚れ・ネジの緩み・噛み合わせが多い。研ぐ前にここを確かめる
- 汚れは消しゴム→エタノール、ネジは8分の1回転ずつ締める。先端だけ切れないならネジ
- アルミホイル法はバリを整える応急処置で、研ぎではない。紙やすりの方が効きやすい
- 研ぎ器も砥石も外側の刃だけ・一方向・角度を変えない。裏は研がない。刃先を自分に向けず、子どもの手の届かない所で
- 裁ちばさみ・美容ばさみ・セラミックは家で研がない。反り・大きな刃こぼれ・100均は買い替えの方が早い
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手順を1枚にまとめました。



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