クッションカバーのファスナーの付け方——初心者は「閉じたまま片側ずつ縫う」が一番失敗しない。長さの選び方、ファスナー押さえがない時・手縫いの手順、隠しファスナーの要点、ファスナーなしの封筒型との比較

生活

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クッションカバーを手作りしようとして、本体の袋は縫えそうなのに、ファスナーのところで手が止まる。「ファスナー押さえって専用の部品がいるの?」「波打ったら戻せないよね?」——分かります。私も最初に作ったカバーは、ファスナーがきれいに波打って、クッションを入れたら閉まらなくなりました。

先に結論。初心者は「ファスナーを閉じたまま、片側ずつ縫う」方法がいちばん失敗しません。専用の押さえは無くても縫えるし、手縫いでも大丈夫。そのかわり、ファスナーの長さと種類を最初に間違えないこと、そして四辺を縫う前に半分開けておくこと。この2つでほぼ決まるんです。順番に見ていきましょう。

まず決める:長さは「一辺より5cm前後短く」、種類はフラットニット

ファスナーを買う前に決めることが2つあります。長さと種類です。

  • 長さはクッションの一辺より5cm前後短く。45cm角なら40cm、50cm角なら45cm前後。両端の縫い代の中にファスナーの端(上止め・下止め)を隠したいので、ぴったりだと角が縫えません。「一辺マイナス3〜7cm」の範囲で、店にある長さに合わせれば大丈夫です
  • 種類はフラットニットファスナーが初心者向き。テープが柔らかく、務歯(ムシ、かみ合う歯の部分)が細くて、はさみで好きな長さに切れるのと、ミシンで務歯の上を踏んでも針が折れにくいのが利点です
  • 金属ファスナーはクッションには向きにくい。丈夫ですが重く、務歯を針で踏むと針が折れます。「ジーンズ用」と覚えておくと迷いません

いちばん簡単な付け方——ファスナーを閉じたまま「片側ずつ」縫う

クッションカバーは「前の生地1枚」と「後ろの生地2枚をファスナーでつないだもの1枚」の、合計2枚を袋に縫うと考えると分かりやすいです。まず後ろ側を作ります。用意するものは、生地(各辺に縫い代1cm。後ろ生地はファスナーを入れる辺で2枚に分ける)、ファスナー、ミシン糸、まち針かクリップ、チャコペン、あれば布用の両面テープ。

  1. 後ろ生地2枚の、ファスナーを付ける辺の端を1cm裏側に折ってアイロン。この折り目が位置合わせのガイドになります
  2. ファスナーは閉じたまま、表を上にして置きます。片方の生地を折り目が務歯から3〜5mm離れる位置にのせて、まち針かクリップで留める。布用両面テープで仮止めするとずれません。ただし針が通る線の上には貼らない(糊が針に付きます)
  3. 折り目から2〜3mm内側を、上から下へまっすぐ縫う。務歯から離れているので、普通の押さえで縫えます。スライダーに近づいたら、針を下ろしたまま押さえを上げて、スライダーを縫い終わった側へずらす
  4. もう片方の生地も同じように。ファスナーの反対側のテープに折り目を合わせて縫います。縫い始めの位置を1枚目と揃えるのがコツで、ここがずれると後で「端が合わない」になります
  5. 表から見て、務歯の両側に折り目が平行に並んでいれば成功。ここでファスナーを半分以上開けておきます。閉じたまま次に進むと、袋を縫った後に表に返せません
  6. 前生地と後ろ生地を中表(表同士が内側)に合わせ、四辺を縫い代1cmで縫う。ファスナーの両端はテープごと縫い代の中に入れて、務歯の端の上は手回しでゆっくり越えます(金属なら務歯を避けて)
  7. 四隅の縫い代を斜めに切り落として、開けておいたファスナーから表に返す。角を目打ちや菜箸の先で整えたら完成です

いちばんのコツは、ファスナーを引っ張らないこと。テープを引っ張りながら縫うと、手を離した時にテープだけが縮んで生地が波打ちます。「ただ置いて、そのまま送る」感覚で縫ってみてください。

長さを決める→閉じたまま片側ずつ→半分開けて四辺を縫うファスナーの長さ・種類一辺より5cm前後短く 45cm角なら40cmフラットニットが初心者向き 切れる・針が折れにくい金属はクッションに向かない隠しにこだわらなくてOK片側ずつ縫う手順① 端を1cm折ってアイロン② 閉じたまま務歯から3〜5mm③ 折り目の2〜3mm内側を縫う④ 押さえを上げて引き手を移動⑤ 反対側は縫い始めを揃える⑥ 半分開けてから四辺を縫う引っ張らない・置いて送るだけ失敗とリカバリー波打つ→引っ張らず縫い直す端が合わない→2枚目をほどく噛む→務歯から3〜5mm離す返せない→10cmほどいて開ける針が折れた→欠片を全部拾うスライダー破損は交換で直る隠しファスナー:全開で務歯を低温で起こす/きわ1mmを縫う/止まりは1cm手前/専用押さえで楽クッションは後ろ側に付くので、フラットニットで十分きれい。こだわる時だけコンシールに封筒型:重なり10〜15cm・直線縫いだけ/手縫いは2本取りの半返し縫い/針は前後で本数を数える

ファスナー押さえがない・手縫いしかない時

「ファスナー押さえ(片押さえ)」は務歯のすぐ横を縫うための部品ですが、上の方法なら務歯から3〜5mm離して縫うので、普通の押さえでほぼ問題ありません。縫い目が曲がる時は、針位置をずらすか、折り目からもう少し離して縫えば大丈夫です。

ミシンがない、あるいは子どもが寝た後で音を出せない時は、手縫いでもできますよ。

  • 糸は手縫い糸を2本取り、または「ボタン付け糸」のような太めの糸。ミシン糸1本だと出し入れの力で切れやすいです
  • 縫い方は半返し縫い(1針進んで半針戻る)。針目は3〜4mm。なみ縫いだと、ファスナーを引く力で縫い目が口を開けてきます
  • 仮止めは布用両面テープか、しつけ糸で。手縫いはズレやすいので、ミシンの時より丁寧に

そして、手縫いの前後には針の本数を数える習慣を。出した本数と戻った本数を確認します。うちはリビングで縫うので、床に1本落ちていたら子どもの足に刺さります。ミシンの時も、スライダーを動かす時に指を針の真下に置かないように気をつけてください。

隠しファスナー(コンシール)の付け方の要点

「表から縫い目もファスナーも見えないカバーにしたい」なら、コンシールファスナーです。務歯がテープの裏側に巻き込まれていて、閉じると縫い目にしか見えません。普通のファスナーと違うのは、全開にして、巻き込まれた務歯を起こしながら、務歯のきわを縫うところです。

  1. 後ろ生地2枚を中表に合わせ、ファスナーを付ける辺の両端(縫い代の外側1〜2cm分)だけ先に縫って、ファスナーが入る区間は縫わずに残す。区間の両端に印
  2. ファスナーを全開にして、裏返っている務歯を低温のアイロンで起こす。テープも務歯も樹脂なので、中温以上だと溶けます。必ず当て布を
  3. 片方の生地の縫い代(裏側)にファスナーの片側テープを表同士が向き合うように乗せ、務歯のきわを縫う。専用のコンシール押さえがあれば自動的にきわが縫えます。無ければ普通の押さえで、務歯を指で起こしながら、きわから1mm
  4. 反対側も同様に。縫い終わり(止まり)は、残した区間の端から1cm手前で止め、スライダーが通る余地を残す
  5. 閉じてみて、表から務歯が見えなければ成功。見えたら、そこだけほどいてきわに寄せ直します

正直なところ、クッションカバーは後ろ側にファスナーが来るので、フラットニットで十分きれいです。「どうしてもコンシールにしたい」時だけ、専用の押さえ(数百円)を足すと難易度がぐっと下がります。

ファスナーなしで作る「封筒型」——どっちを選ぶ?

ファスナーそのものが面倒なら、後ろ生地を2枚重ねて口を作る封筒型(重ね合わせ型)があります。直線縫いだけで、材料は生地と糸だけ。

  • 作り方:後ろ生地を2枚に分け、それぞれ重なり幅を10〜15cm足して切る。口になる端を三つ折りにして縫い、前生地の上に2枚を重ねて中表に置き、四辺を縫って表に返す
  • いいところ:ファスナーの長さも種類も考えなくていい。洗濯で他の洗濯物を傷めない
  • 弱いところ:重ね部分が浮いたり、本体の厚みで口が開いて中身が見える。重なりを広めにするか、スナップボタンを1〜2個足すと落ち着きます

目安として、厚みのあるクッション・よく洗うカバーはファスナー薄めのクッションや季節替えで気軽に作るカバーは封筒型と分けると迷いません。

失敗例とリカバリー——波打つ・端が合わない・閉まらない

  • ファスナーの両側が波打つ:縫う時にテープや生地を引っ張った、または仮止めせずに送りがずれた。軽い波は低温アイロン+当て布で落ち着くことがあります。ひどい時は片側だけほどいて、仮止めしてから引っ張らずに縫い直す
  • 左右の生地の端が合わない:2枚目の縫い始めが1枚目とずれた。段差が5mm以内なら四辺を縫う時に縫い代で吸収できます。それ以上なら2枚目をほどいて1枚目の縫い始めに合わせて縫い直す
  • スライダーが生地を噛んで動かない:折り目が務歯に近すぎた。噛む側だけほどいて、務歯から3〜5mmに位置を外にずらす
  • 表に返せない:ファスナーを閉じたまま四辺を縫った。リッパーで四辺のどこかを10cmほどほどき、手を入れてファスナーを開けてから縫い閉じる
  • ミシンの針が折れた:金属の務歯や止め具を踏んだ。折れた針の先は飛ぶことがあるので、まず欠片を全部拾って、子どもの手に触れない所へ
  • スライダー(引き手)が割れた・外れた:務歯が無事ならスライダーだけ交換できます。手順はファスナーのスライダーが折れた時の交換方法

ゆきこ( ゚Д゚)『最初に作ったカバーは、ファスナーを引っ張りながら縫って見事に波打ち、しかも閉じたまま四辺を縫って表に返せなくて、リッパーで泣きながらほどきました。2枚目から「置いて送るだけ」「半分開ける」を守ったら、ふつうに閉まるカバーになったんです。押さえ、まだ買ってません』

ファスナーは1本ずつ買うより、フラットニットの30〜40cmが色違いで数本入ったセットがあると、次のカバーやポーチにも回せて便利です。


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まとめ:長さは一辺マイナス5cm、閉じたまま片側ずつ、縫う前に半分開ける

  1. ファスナーは一辺より5cm前後短く、種類はフラットニットが初心者向き
  2. 閉じたまま片側ずつ縫う。務歯から3〜5mm離せば普通の押さえで縫える
  3. 四辺を縫う前にファスナーを半分開ける。閉じたままだと表に返せない
  4. 手縫いは2本取りの半返し縫い。針は使う前後で本数を数える
  5. 波打ちは引っ張らずに縫い直す。面倒なら封筒型も立派な選択肢

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

クッションカバーのファスナーの付け方の早見表:長さは一辺より5cm前後短く、45cm角なら40cm。種類はフラットニットが初心者向きで、はさみで切れて針も折れにくい。手順は、端を1cm折ってアイロン、ファスナーを閉じたまま務歯から3〜5mm離して仮止め、折り目の2〜3mm内側を縫う、スライダーは押さえを上げて逃がす、反対側は縫い始めを揃える、半分開けてから四辺を縫う。ファスナー押さえがなくても普通の押さえで縫える。手縫いは2本取りの半返し縫いで、針は前後で本数を数える。隠しファスナーは全開にして務歯を低温で起こし、きわ1mmを縫う。封筒型は重なり10〜15cm。波打ったら引っ張らずに縫い直す

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