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壁のコンセントが部屋の端にしかなくて、延長コードを伸ばして、その先に電源タップをつないで、テレビもゲーム機も充電器もそこから。よくある光景ですよね。うちもテレビの裏がそうで、ある日ふと「これ、大丈夫なのかな」と気になって、しゃがんでのぞいたら、ほこりだらけでした。
先に結論をひとつ。電源タップと延長コードを併用すること自体が、すぐに危ないわけではありません。気をつけたいのは「つなぐこと」より、合計のW数を超えていないか・つなぎ目が熱を持っていないか・段数を増やしていないかの3つ。ここさえ押さえておけば、迷わず使えます。延長コード同士をつなぐと何が起きるのか、やってはいけないこと、安全な組み方、点検の習慣まで、順番に見ていきましょう。
併用そのものはダメ?——問題は「つなぐこと」より「合計W数・発熱・つなぎ目」
電源タップも延長コードも、「壁のコンセントを手元まで延ばす」道具という点では同じです。口が多いものをタップ、長さがあって口の少ないものを延長コードと呼び分けているだけ。だから、延長コードの先にタップをつなぐこと自体を「絶対にだめ」とまでは言えないんです。ただし、つなぐほど気をつける場所が増えます。
- 合計W数。壁のコンセント1か所で使える上限は、家庭用では1500W(15A)が目安。延長コードにもタップにも同じ上限が書いてあります。つないだ先で何を使っても、合計はこの1つの口に集まる
- つなぎ目の発熱。プラグを差した部分は金属同士の接点。緩んだり、ほこりが入ったりすると、電気が流れる時に熱を持ちやすくなる。つなぎ目が増えれば、見る場所も増える
- 段数。壁→延長コード→タップ、が1段。その先にさらにタップをつなぐと2段。段が増えるほど、どこで何W使っているか分からなくなる
「併用が悪い」のではなく、「合計を数えていない」「つなぎ目を見ていない」「段を増やしている」が問題、と覚えておくと迷いません。
延長コードと延長コードをつなげると何が起きる?——接点の発熱と「抜けかけ」
「延長コードが短いから、もう1本つないで延ばす」というのも、よくやりがちです。延長コード同士のつなぎ目は、壁のコンセントより弱い場所になりやすいんです。
- 接点が緩みやすい。延長コードの差し込み口は壁のコンセントより作りが軽いものが多く、抜き差しや引っぱりで刃を挟む力が弱くなる。緩んだ接点は電気の通る面積が減って、熱を持ちやすい
- 「抜けかけ」で止まる。つなぎ目が床に転がっていると、足や掃除機に引っかかって半分抜けた状態になることがある。接点が小さくなるうえ、すき間にほこりが入りやすい
- ほこりと湿気。プラグの根元にほこりがたまり、湿気が加わると、刃の間で電気が流れてしまう現象(トラッキング現象)が起きることがある、と言われています。床のつなぎ目は、その条件がそろいやすい
長さが足りない時は、短いものを2本つなぐより、必要な長さの1本に替える方が、つなぎ目が減って安心です。壁のコンセントを増やしたい時は、電気工事の資格が必要な作業なので、電気工事店や管理会社に相談してくださいね。
合計1500Wの数え方——家電のW数の目安
「うちは何W使っているんだろう」と思ったら、家電の裏や底の表示(「消費電力」)を見てください。目安はこのくらいです。
| 家電 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| ドライヤー | 1000〜1200W |
| 電気ケトル | 1200〜1300W |
| 電子レンジ | 1000〜1400W(表示の「消費電力」を見る) |
| ホットプレート | 1200〜1300W |
| 電気ストーブ | 800〜1200W |
| 炊飯器(炊飯中) | 1000〜1300W |
| こたつ | 300〜600W |
| テレビ | 100〜300W |
| ノートパソコン | 50〜100W |
| スマホの充電器 | 10〜30W |
見て分かるとおり、熱を出す家電は1台で1000Wを超えるものが多いんです。テレビ、ゲーム機、充電器のような熱を出さない家電は、まとめても数百W。だからテレビ裏のタップに充電器が何本もつながっていても、合計はそれほど大きくなりません。逆に、ドライヤーとケトルを同じタップで同時に使うと、それだけで上限を超えます。数える時のコツは、「同時に動くもの」だけ足すこと。冬はこたつと電気ストーブと加湿器が一度に動きがちなので、季節の変わり目に一度見直すと安心です。
やってはいけないこと——束ねる・布団の下・水回り・上限超え・段を増やす
ひとつでも当たっていたらやめておく、を目安にしてください。やめて損することは何もありません。
- コードを束ねたまま使う。ぐるぐる巻いたまま大きな電気を流すと、熱が逃げずにこもります。使う時はほどいて
- 布団・カーペット・家具の下を通す。踏まれ続けたコードは中の線が傷み、熱の逃げ場もなくなる。ドアに挟むのも同じ
- 水回りで使う。流し台のそば、洗面所の床、加湿器の真下。水がかかったタップは、乾いたように見えても中に残っていることがある
- 合計W数の上限を超える。熱を出す家電を2台同時に同じ延長コードで使うのがこれ。ドライヤーやケトルは、できれば壁のコンセントに直接
- タップの先にタップ、延長コードの先に延長コードと段を増やす。段が増えるほど、合計もつなぎ目も分からなくなる
- 差し込みが緩いものを使い続ける・分解して直す。ぐらぐらするのは接点が傷んでいるサイン。中の配線を触るのは資格のある人の仕事なので、壊れたら買い替えです
安全な組み方——壁→タップ1段・雷ガード・個別スイッチ・PSE
うちで実際にやっている形は、こうです。
- 壁のコンセントから、タップ(または延長コード)は1段まで。延長コードの先にタップをつなぐ場合も、そこで終わり。その先に何もつながない
- 長さが足りないなら、必要な長さの延長コード付きタップ1本に替える。つなぎ足すより1本で届くものを。つなぎ目が1つ減ります
- 熱を出す家電は壁に直接。タップにつなぐなら、そのタップに他の大きなものをつながない
- 雷ガード付き・個別スイッチ付きを選ぶ。雷ガードは落雷時の余分な電気から機器を守る仕組み(完全に防ぐものではありません)。個別スイッチは使わない口を切っておける
- PSEマークを確認。日本で電気製品を売るために必要な安全の目印
- 床に直接置かず、少し浮かせる。ほこりと水気から遠ざかり、点検も楽に。マグネットで付ける方法は電源タップにマグネットを後付けする方法に
2口タップに延長コードをつなぎたい時は?
「壁に2口の小さなタップを差して、そこから延長コードを伸ばしたい」という質問もよく見かけます。考え方は同じで、壁→2口タップ→延長コード、で2段。片方に延長コード、もう片方に何もつながないなら実質1段ですが、両方に何かをつなぐなら、その合計が壁の1口に集まります。いちばんすっきりするのは、2口タップをやめて最初から「延長コード付きの多口タップ」1本にすること。段もつなぎ目も減ります。
点検の習慣——プラグの熱・変色・ほこり、異常があれば使わない
組み方を整えたら、あとはたまに見るだけです。うちは季節家電を出し入れする時に、ついでにタップの裏を見るようにしています。
- プラグの根元を触ってみる。ほんのり温かい程度ならあることですが、熱くて驚くほどなら使うのをやめて。壁のコンセント側が熱い時は配線側の問題の可能性があるので、電気工事店や管理会社へ
- 変色・焦げ跡・変形。刃が黒ずんでいる、差し込み口の周りが茶色い、樹脂が溶けたように見える。ひとつでも当たれば、冷めていても使わない
- 差し込みの緩さ・焦げ臭いにおい。ぐらぐらする、触れると抜ける。においがしたらまず抜く
- ほこり・コードのひび。プラグを抜いてから、乾いた布で刃の根元と差し込み口の周りを拭く。濡れた手や布は使わない。被覆が硬くなってひびが入り、中の線が見えていたら、そこで終わりです
買い替えの目安や、スイッチのランプが光らなくなった時の見方は、電源タップのスイッチが光らない時と寿命の目安で書いています。異常が出たものは「もったいない」より「安心」を優先していいところです。
ゆきこ( ゚Д゚)『テレビの裏をのぞいたら、延長コードの先にタップ、その先にもう1つタップで、ゲーム機と充電器が5本。合計W数は小さかったけれど、つなぎ目がほこりの中に埋まっていて、それが一番ぞっとしました。今は延長コード付きの1本にまとめて、こたつを出す日に裏を拭くのが恒例です』
組み直すなら、必要な長さのコードが付いていて、雷ガードと個別スイッチがあって、PSEマークのある多口タップを1本選んでおくと、つなぎ目も段数も一度に減らせます。
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まとめ:併用より「合計W数・つなぎ目・段数」を見る
- 併用そのものより合計W数・つなぎ目の発熱・段数が問題
- 合計の目安は1500W。熱を出す家電は1台で1000W超えが多い
- 束ねる・布団の下・水回り・タップの先にタップはやめる
- 組み方は壁→タップ1段まで。長さは1本で足りるものに替える
- 熱い・変色・緩い・焦げ臭いは使うのをやめる。増設は電気工事店へ
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手順を1枚にまとめました。



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