プランターに鉢底石はいらない?——要る場合と要らない場合の見分け方、家にあるもので代用する方法、大型プランターの代用品、土からコバエが湧く時の対策

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プランターに土を入れようとして、ふと手が止まる。「鉢底石って、本当に要るのかな」。買えば1袋数百円だけど、かさばるし、土を替えるたびに選り分けるのが面倒。ベランダで子どもとミニトマトを育て始めたころ、私も毎年この疑問を持ったまま、なんとなく入れていました。

先に結論をひとつ。鉢底石は「必ず要るもの」ではなく、鉢の形と土の種類で要る・要らないが分かれます。要らないケースはけっこう多いのですが、入れたほうがいいケースもはっきりあって、そこを見分けられれば迷わなくなります。家にあるもので代用する方法、大型プランターそのものを代用する時の注意、そして土から湧くコバエの話まで、順番に見ていきましょう。

鉢底石の役割——「排水」と「通気」、それから土が流れ出るのを防ぐ

鉢底石は、鉢の底に敷く軽石や小石のこと。役割は大きく3つです。

  • 排水:底に水がたまる層を作らず、余分な水を穴へ逃がす。土が底穴に詰まって水が抜けなくなるのを防ぐ
  • 通気:根の先が水に浸かりっぱなしにならないようにして、根腐れを防ぐ
  • 土の流出を防ぐ:水やりのたびに底穴から土が流れ出て、ベランダが汚れるのを減らす

つまり鉢底石そのものが大事なのではなく、「底に水がたまらない」「土が流れない」状態が作れていればいいんです。そう考えると、鉢や土のほうでその条件を満たしていれば、石は要らないということになりますよね。

要らないケースと要るケース——鉢の形と土で決まる

見分けの目安をまとめました。自分のプランターがどちら寄りかを見てみてください。

要らないことが多い 入れたほうが安心
スリット鉢(側面や底に細長い切れ込みがある鉢) 深さが30cm以上ある深鉢・背の高いプランター
底が網状・穴がたくさん開いたプランター 底穴が1つで小さい鉢・陶器の鉢
市販の草花用・野菜用の培養土(軽くて水はけがよい) 庭の土や古い土を混ぜた、粘りのある土
深さ15cm前後の浅いプランター・吊り鉢 受け皿を使う室内の鉢(水がたまりやすい)
鉢底ネットを敷いて、土の量を多くしたい野菜 水やりが多くなりがちな夏の大型プランター

要らない側の代表がスリット鉢です。側面まで切れ込みが入っているので、底に水がたまる場所がそもそもなく、根も切れ込みの手前で止まってぐるぐる巻きになりにくい。鉢底石を省く前提で作られた鉢、と思ってもらって大丈夫です。

逆に、深鉢や底穴の小さい鉢に水はけの悪い土を入れると、底のほうにずっと水が残ります。「土がなかなか乾かない」「鉢を持ち上げるといつも重い」なら、鉢底石を入れる側です。石を省いた分だけ土が増えて根がよく張る、というメリットは確かにあるのですが、水はけの悪い環境では根腐れのほうが先に来てしまいます。

鉢底石の代用——家にあるもので十分、ただし後で取り出しやすく

「入れたほうがいい鉢だけど、鉢底石が手元にない」時は、次のもので代用できます。どれも底から2〜3cmの高さを目安に。

  • 発泡スチロールを砕いたもの:軽くて水を吸わないので、大型プランターの底上げにも向く。3〜5cm角くらいに手でちぎる。細かい粉が出るので、袋の中でちぎるか、ちぎったあとに軽く水で湿らせて飛び散らないようにする。小さな子がいる家では、粉やかけらを口に入れないよう片づけまで一気に
  • 軽石・園芸用の大粒の土:鉢底石はそもそも軽石なので、赤玉土や鹿沼土の大粒でも代わりになる。使い終わったら土と一緒に処分できるのが楽
  • 割れた鉢のかけら:素焼き鉢が割れた時は捨てずに取っておくと、穴の上に山なりにかぶせるだけで土の流出を防げる。割れ口が鋭いので、軍手をして扱う
  • 鉢底ネットだけ:水はけのよい培養土を使うなら、ネットで穴をふさぐだけでも土は流れません。網戸の切れ端や、台所の水切りネットでも代わりになる
  • ペットボトルのふた・小さな鉢を伏せる:大きな鉢の底上げに。土の量を減らして軽くしたい時の裏技で、すき間に土が落ちないよう上にネットを敷く

ひとつだけコツがあって、代用品は使い古しの洗濯ネットやみかんの網袋に入れてから底に敷くと、土を替える時に一気に取り出せます。発泡スチロールが土に混ざると分別が大変なので、これは本当におすすめです。

鉢と土で要る・要らないを決める→代用は取り出しやすく要らないことが多いスリット鉢底が網状の鉢軽い市販の培養土深さ15cm前後の浅い鉢→ 鉢底ネットだけで 十分入れたほうが安心30cm以上の深鉢底穴が1つで小さい粘りのある土受け皿を使う室内の鉢→ 底から2〜3cm 石か代用品を敷く家にあるもので代用発泡スチロールを砕く軽石・赤玉土の大粒割れた鉢のかけら鉢底ネットだけ網袋に入れて敷くと土替えの時に楽大型の代用:衣装ケース・発泡スチロール箱・土のう袋・不織布バッグ底に穴を10か所以上/水を含むと重い/排水口・避難はしごの上に置かないコバエ:表面を赤玉土などで2〜3cm覆う/乾いてから水やり/粘着シート/殺虫剤は表示どおり

大型プランターの代用——衣装ケース・発泡スチロール箱・土のう袋・不織布バッグ

ミニトマトやきゅうり、じゃがいもなど、深さも幅も欲しい野菜だと、大型プランターは1つ数千円。数を揃えるとなかなかの出費ですよね。家にあるもので代用できます。

  • 衣装ケース・収納ボックス:深さがあって丈夫。底に直径1cmほどの穴を10か所以上開ける。電動ドリルか、太めのキリをゆっくり回して。カッターで無理に切ると刃が滑ってけがをしやすいので、刃物で開けるなら手袋をして、子どもが寝ている時間に
  • 発泡スチロールの箱:スーパーや魚屋さんでもらえることがある。軽くて保温性があり、根の温度が安定する。ドライバーで底に穴を開けるだけ。紫外線で1〜2年でぼろぼろになるので、使い切り前提で
  • 土のう袋・米袋:じゃがいもや根菜向き。袋のふちを外側に折り返して高さを調整でき、底に穴を数か所。水はけがよく、収穫は袋を破くだけ
  • 不織布のプランターバッグ:布なので全体から水と空気が抜け、鉢底石がそもそも要らない。折りたためて、シーズンオフの収納も楽

代用する時に気をつけたいのが重さと排水です。水を含んだ土は見た目よりずっと重く、衣装ケースいっぱいだと大人でも持ち上がりません。ベランダなら置く場所を先に決めて、その場で土を入れること。そして排水口や避難はしごの上には置かないでください。ベランダの水の流れや置き方は、マンションのベランダ掃除の話台風前のベランダ対策でも触れています。

土からコバエが湧く時の対策——原因は「有機質の土」と「水のやりすぎ」

プランターの表面に小さな黒い虫がふわふわ。キノコバエと呼ばれる、湿った土に卵を産むコバエです。刺したりはしませんが、洗濯物にも部屋にも入ってくるので気になりますよね。湧く原因ははっきりしていて、腐葉土や堆肥など有機質の多い土が、いつも湿っていることです。

  1. 土の表面を2〜3cm、無機質の土で覆う。赤玉土の小粒、鹿沼土、川砂など。コバエは表面近くに卵を産むので、産む場所をなくす。これがいちばん効きます
  2. 表面が乾いてから水をやる。毎日決まった時間にたっぷり、ではなく、指で触って乾いていたら。受け皿の水はためない。じょうろがない時の水やりはじょうろの代用で書いています
  3. 黄色い粘着シートを土に挿す。成虫を減らして、次の卵を減らす
  4. 肥料は土の中に埋める。表面に置いた有機肥料はコバエのごちそう。置き肥は化成肥料に
  5. それでも減らない時は、園芸用の殺虫剤をラベルの表示どおりに使う。野菜に使えるか、収穫の何日前までかは商品によって違うので、表示を読んでから。室内の鉢なら、無機質の土(観葉植物用など)に植え替えるのが結局早いです

「鉢底石を入れたらコバエが減った」という話も聞きますが、石が直接効いたのではなく、水はけがよくなって表面が乾きやすくなったからなんです。表面を乾かす、これに尽きます。

使い終わった土と鉢底石はどうする?

シーズンが終わったあとの土と石は、分けて考えると楽です。鉢底石はざるで土と選り分けて、水で洗って乾かせば何度でも使えます。網袋に入れておいた人は、ここで楽をした実感があるはずです。

土のほうは、ふるいにかけて根やごみを取り、日に当てて乾かせば、赤玉土や腐葉土を足して再利用できます。ただ、量が多い時や、病気が出た土はどうするか。土は自治体によって「ごみとして出せない」ことがあるので、植木鉢の土の捨て方で、自治体・園芸店の回収・再生の順に書いています。あわせて見てみてください。

ゆきこ( ゚Д゚)『次男がミニトマトの鉢に毎朝「おはよう」と言いながら水をあげていた年、コバエが大発生しました。原因は愛情のやりすぎ。表面に赤玉土をかぶせて「乾いたら、ね」と教えたら、鉢を持ち上げて重さを確かめる小さな園芸家になっています』

これから鉢を買い足すなら、スリット鉢を選んでおくと、鉢底石の悩みがそもそもなくなります。軽くて手ごろで、根の張りもよいので、野菜の苗用に何個かあると便利ですよ。


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ベランダ菜園まわりの話は、ほかにも書いています。植木鉢の土の捨て方は、シーズン終わりに必ず悩むところ。じょうろの代用は、ペットボトルで水やりを楽にする話です。大型プランターを置く前に台風前のベランダ対策も一度見ておくと、風の日に慌てません。

まとめ:鉢と土で要る・要らないを決め、代用は取り出しやすく、コバエは表面を乾かす

  1. スリット鉢・底が網・軽い培養土・浅い鉢なら鉢底石は要らない
  2. 深鉢・穴が小さい・水はけの悪い土・受け皿ありは入れたほうが安心
  3. 代用は発泡スチロール・軽石・割れた鉢・ネットだけ。網袋に入れて敷く
  4. 大型の代用は衣装ケース・発泡箱・土のう袋・不織布。穴あけと重さに注意
  5. コバエは表面を無機質の土で覆い、乾いてから水やり。殺虫剤は表示どおり

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

プランターの鉢底石は要る?要らない?の早見表:役割は排水と通気と土の流出防止。要らないことが多いのはスリット鉢、底が網状、軽い市販の培養土、深さ15cm前後の浅い鉢で、鉢底ネットだけで十分。入れたほうが安心なのは30cm以上の深鉢、底穴が1つで小さい鉢、粘りのある土、受け皿を使う室内の鉢で、底から2〜3cmを目安に。代用は発泡スチロールを砕く、軽石や赤玉土の大粒、割れた鉢のかけら、鉢底ネットだけ、網袋に入れて敷くと土替えが楽。大型の代用は衣装ケース、発泡スチロール箱、土のう袋、不織布バッグで、底に穴を10か所以上、水を含むと重い、排水口や避難はしごの上に置かない。コバエは表面を赤玉土などで2〜3cm覆う、乾いてから水やり、粘着シート、殺虫剤は表示どおり。土の処分は自治体の決まりを確認

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