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掃除機をかけながらコードを引っ張ったら、抜けた拍子にプラグの刃がぐにゃっ。あるいは、家具を動かした時に足元のタップを踏んでしまって、平たい金属が斜めになっている。ちょっと曲がっただけだし、力を入れれば挿さるし……と、そのまま使ってしまいたくなりますよね。子どもがゲーム機のアダプターを足で引っかけて片方の刃が反った、という話もよく聞きます。
先に結論をひとつ。曲がったまま挿すのがいちばん危ないです。 刃が斜めだと、差込口の金属とすき間ができて、接触した点だけに電気が集中して熱を持ちます。ただし「戻していい曲がり」と「戻さずに手を引くべき曲がり」があって、そこを見分けられれば怖がりすぎなくて大丈夫。順番に見ていきましょう。
なぜ曲がったまま挿してはいけないの?
コンセントの差込口の中には、プラグの刃をはさむバネのような金属が入っています。平らな刃が平らに当たるからこそ、広い面で電気が流れるんです。刃が斜めやねじれていると、当たるのは一点だけ。そこに電気が集まると、その一点だけがじりじり熱を持ちます。
- 接触が悪い=発熱。プラグの根元やコンセント周りが温かい、熱い、というのは危ないサインです
- 抜き差しをくり返すうちに、差込口の中のバネもゆるんできます。コンセント側まで傷めるので、1つのプラグの問題では終わりません
- すき間ができると、そこにほこりがたまりやすくなります。ほこりが湿気を吸って電気が流れるトラッキングという現象は、火災の原因として知られているものです
- グラグラして半分だけ挿さっている状態は、金属がむき出しになるので、小さな子やペットのいる家では特に避けたいところです
「まだ使えるから」で放っておくと、いいことが1つもないんですよね。では、どこまでなら直していいのかを見ていきます。
まず曲がりの程度で4つに分ける
作業に入る前に、必ずコンセントから抜いて、明るい所でプラグをじっくり見てください。濡れた手では触らないで、手を拭いてからにしてくださいね。見るのは刃そのものだけでなく、刃が出ている根元と、コードの被覆までです。
| 状態 | どうする? |
|---|---|
| わずかな反り・少しの斜め | 自分で戻せることが多い(次の見出しへ) |
| 90度近く曲がっている・ねじれている | 戻しても折れやすい。買い替えか修理へ |
| 刃の付け根がぐらぐらする | 触らない。中の線が傷んでいる可能性。使わない |
| 焦げ跡・黒ずみ・変色・異臭がある | 戻さない。もう使わない。処分へ |
いちばん大事なのは最後の行です。焦げ跡・変色・異臭のあるものは、たとえ形がきれいに戻せても使わないでください。 それは「一度熱を持った証拠」で、内部の樹脂や金属がすでに傷んでいます。トラッキング火災につながる状態なので、もったいないより安心を選んでいいところです。
戻していい場合の直し方——「一度で決める」がすべて
わずかな反りで、根元がしっかりしていて、焦げも変色もない。そういう時だけ、自分で戻してみましょう。
- コンセントから抜く。 挿したまま作業するのは論外です。延長コードなら、その延長コード自体も壁から抜いてください
- ペンチの先に布を巻くか、当て布をはさむ。 金属で直接はさむと刃に傷やへこみができて、そこから折れます。薄手のタオルやハンカチで十分です
- 根元ではなく、刃の真ん中あたりをはさんで、ゆっくり戻す。 根元を持って曲げると、力が付け根に集中して中の線を傷めます
- 一度で決める。往復させない。 ここが最大のコツです。金属は曲げ戻しをくり返すと、それだけで内部がもろくなって、ある回数を超えると突然ぽきっと折れます。「まだ少し斜めかな」と何度も直したくなりますが、完璧を目指さないほうが安全なんです
- 戻したら、2本の刃が平行で同じ高さかを横から見る。定規や机の端に当ててみると分かりやすいです
- 挿してみて、すっと入って、ぐらつかないならひとまず合格。挿した後しばらくして、プラグの根元とコンセント周りが熱くなっていないかを手のひらで確かめてください
戻している途中で「ミシッ」という音がした、根元が動いた、被覆にひびが入った——そうなったらそこで中止して、使うのをやめる判断へ。無理をして折るのがいちばん厄介な結末です。
刃が折れて差込口に残った時——これだけは自分でやらないでください
戻そうとして折れた、抜こうとしたら片方だけ中に残った。あわてますよね。でもここは、絶対に自分で取ろうとしないでください。 差込口の奥には電気が来ています。ピンセット、箸、ドライバー、ラジオペンチ——どれも金属です。触れた瞬間に感電します。
- まずブレーカーを落とす。 分電盤の、その部屋の回路のスイッチを切ります。どれか分からなければ、主幹(いちばん大きいスイッチ)を切って構いません
- それでも自分で取り出そうとしない。ブレーカーを落としても、抜き方を誤れば差込口の内部を壊します。壊れた差込口はそのまま火災の原因になります
- その差込口を誰も使わないように、紙を貼るなど印をつける。家族に一言伝えておくと安心です
- 賃貸なら管理会社か大家さん、持ち家なら電気工事店へ連絡。 壁のコンセント交換は電気工事士の資格が必要な作業で、資格のない人が直すことは法律で認められていません。自分で配線を直そうとしないでくださいね
- 延長コードやタップの差込口に残った場合は、その延長コードごと処分します。中の金属を取り出す必要はありません
ほかにも、差込口そのものがぐらつく、挿すとバチッと音がする、壁の周りが熱い、焦げたにおいがする時も同じです。プラグ側ではなく差込口側の異常なので、ブレーカーを落として専門の業者に見てもらってください。ここは我慢して人に頼むところです。
延長コードは買い替え、家電本体のプラグは修理扱い
直すかどうかで迷った時の分かれ道は、「そのプラグは何についているか」です。
- 延長コード・電源タップ:買い替えが基本です。何年も使うものではありませんし、迷って使い続けるくらいなら替えたほうが気が楽。古いタップはスイッチが光らなくなった時の寿命の見方もあわせて確認してみてください
- 家電本体のプラグ(冷蔵庫、洗濯機、電子レンジなど):コードだけ切って付け替える、という発想はやめてください。メーカーか購入店に相談して、修理として扱ってもらうのが正解です
- 充電器やアダプター:本体が小さいものは買い替えが早いことが多いです。落としたあとに曲がった場合は、中も傷んでいるかもしれないので充電器を落とした時に確かめるポイントもどうぞ
- 使わなくなったコード類の処分の仕方は電源コードの捨て方にまとめています。金属が入っているので、地域の分別を一度確認しておくと迷いません
もう曲げないための予防——原因はだいたい「引っ張り方」
プラグが曲がる原因は、ほとんどが斜めの力です。まっすぐ抜けば曲がりません。
- コードを持って引っ張らない。プラグを持ってまっすぐ抜く。 これだけで9割は防げます。掃除機のコードを遠くから引っ張るのが、いちばんやりがちなパターンですよね
- 足元の配線を人の通り道に置かない。 家具の裏や壁ぎわに寄せて、どうしても横切る所はコードカバーでまたげるようにする
- コードを引っ張られる位置で使わない。 掃除機やアイロンは、コードの長さぎりぎりで使うと抜ける時に斜めの力がかかります
- 抜けやすくてイライラする差込口は、固定を工夫する。 ゆるくなった差込口ほど、変な角度で抜き差ししがちです。対策はコンセントが抜けないように固定する方法にまとめました
- ほこりの掃除も予防のうち。 抜いてから乾いた布でプラグの根元をひと拭き。半年に一度でも違います
ゆきこ( ゚Д゚)『掃除機のコードを部屋の端から引っ張って抜く癖、正直、身に覚えのある人が多いと思います。子どもに「それ工事の人が怒るやつ」と指摘されて直した、という話を読んで、なるほどと思いました。ちょっと戻ってプラグを持って抜く。地味ですが、曲がる事故はこれでかなり減るはずです』
足元でよく踏まれるタップを使っているなら、この機会に見直すのも手です。個別スイッチが付いていて、抜き差しの回数そのものを減らせるものや、雷ガード付きのものだと、コードを引っ張る場面が減って結果的にプラグも曲がりにくくなりますよ。
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抜けやすい差込口に困っているなら、コンセントが抜けないように固定する方法が役に立つと思います。使わなくなったコード類は電源コードの捨て方へ。落とした充電器が心配な方は充電器を落とした時に確かめるポイント、タップの寿命が気になる方はスイッチが光らなくなった時の寿命の見方もどうぞ。
まとめ:曲がったまま挿さない、戻すのは一度だけ、焦げたら使わない
- 曲がったまま挿さない。 接触が悪いと一点が熱を持ちます
- 作業前に必ず抜く。濡れた手で触らないでください
- 戻すのは布を噛ませたペンチで一度だけ。往復させると折れます
- 焦げ跡・変色・異臭のあるものは使わない。 形が戻っても処分を
- 差込口側の異常はブレーカーを落として専門業者へ。配線は自分で直せません
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手順を1枚にまとめました。



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