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かばんからイヤホンを取り出すと、なぜか必ず結び目ができている。ようやくほどけたと思ったら、今度は片方だけ音が出ない。あの流れ、地味に悲しいですよね。小学生が学校のタブレット用に持ち歩いている家だと、月に一度は「またイヤホン壊れた」となりがちです。
先に結論をひとつ。コードがだめになる原因は、巻き方そのものより「根元をどう曲げているか」です。だから、絡まないためのまとめ方と、断線させないためのまとめ方は、実はきれいに同じ方向を向いています。ねじれを残さない巻き方を覚えると、両方いっぺんに解決するんです。順番に見ていきましょう。
絡まる・断線する原因は「巻き方」より根元の曲げ
イヤホンのコードの中身は、髪の毛よりずっと細い銅線が何本もより合わさったものです。この細い線が切れるのは、たいていいつも同じ場所が、いつも同じ角度で折られたとき。針金を同じところで何度も曲げると折れるのと同じことが起きています。
- プラグ(差込口)の根元。抜き差しのたびに引っ張られ、かばんの中でも一番きつく曲がる場所。断線の定番はここです
- イヤホン本体のすぐ下。耳から外すときにコードを引っぱる癖があると、ここに力が集まります
- 左右に分かれる分岐のところ。ここも構造上、力が逃げにくい部分です
- そしてねじれ。同じ向きにぐるぐる巻くと、コードの中にねじれがたまります。ほどいた時にくるんと丸まるのは、そのねじれが戻ろうとしているサイン。この状態のコードは、かばんの中で自分から結び目を作りにいきます
つまり絡まるコード=ねじれがたまったコードで、そのねじれをかけているのは巻き方なんです。ねじれを打ち消す巻き方さえ身につければ、絡まりも断線も同時に減らせます。
やってはいけない巻き方3つ——たぶん、どれかやっています
- イヤホン本体やプラグに、コードを巻きつける。いちばん多い巻き方で、いちばん傷めます。硬い本体の角でコードが直角に折られ、しかも毎回同じ場所。根元断線をわざわざ育てているようなものです
- きつく折りたたむ・輪ゴムでぎゅっと締める。小さくまとまって気持ちいいのですが、被覆(外側のゴム)が食い込んで内側の線に負担がかかります。バンドは軽く押さえるだけが正解
- 同じ向きにぐるぐる巻く。手のひらとひじにかけて何周も、という巻き方です。1周ごとにコードへねじれが1回分たまり、ほどいた時にコードが暴れます。これを直すのが次の8の字巻き
3つとも「楽だから毎回やっちゃう」動作ですよね。正直、①をやっている人がいちばん多いと思います。買い替えが減ると分かれば、家族のぶんも巻き直したくなりますよね。
8の字巻き(オーバーアンダー)の手順——ねじれを1周ごとに打ち消す
音響や照明の現場で長いケーブルをまとめるときの巻き方です。名前は難しそうですが、やることは「1周ごとに、ひねる向きを逆にする」だけ。慣れると5秒で巻けます。
- プラグ側を左手に持つ。プラグから20cmくらいを軽く握ります。この手が、輪をためていく場所になります
- 1周目は、手前へひねりながら輪をつくる。右手でコードをつまみ、親指を手前に返すようにして自然な輪を作り、左手に渡します。コードがすんなり丸くなる向きです
- 2周目は、奥へひねりながら輪をつくる。今度は親指を奥に返して、反対のひねりをかけた輪を作り、同じ左手に重ねます。ここが要です。1周目のねじれを2周目が打ち消してくれます
- 2と3を交互にくり返す。手前・奥・手前・奥。輪が2つ重なって見えるので8の字巻きと呼ばれます。輪の大きさは手のひらより少し大きいくらい、コードが窮屈にならない直径で
- 最後は残った端でひと巻きして、輪に通す。束の真ん中あたりを2〜3周ゆるく巻き、余った端を輪の中にくぐらせて止めます。きつく締めないこと。バンドを使うならここで軽く留めます
正しくできているかは、ほどいた時にコードがまっすぐ落ちるかで分かります。くるんと丸まったり勝手にねじれたりしないなら成功。3回もやれば手が覚えます。
短くまとめたい時のバンドと、100均で使えるもの
8の字に巻いたあと、束をどう押さえるか。100円ショップで手に入るものだけでも、じゅうぶん足ります。
- シリコンのケーブルバンド/コードクリップ。ゴムより柔らかく、締めつけすぎないのが利点。ボタンで留めるタイプなら片手で外せます。いちばん素直な選択肢
- 面ファスナー(マジックテープ)のバンド。長さを自由に決められるので、巻きの太さに合わせられます
- ヘアゴム。細くて硬いものは食い込むので、太くて柔らかいものをゆるく
- メガネケース(ハードタイプ)。かばんの中でつぶれず、コードが遊ばないので絡みません。イヤホン入れとしてかなり優秀です
- カードケース・ピルケース・小さな缶。8の字に巻いたものをぽんと入れるだけ。仕切りがあれば左右と本体を分けて置けます
- 丸いコード収納ケース。旅行用品の棚によくあります。内側に切り込みがあってコードを挟めるものが便利
共通のコツは「小さくする」より「動かなくする」。かばんの中でコードが自由に泳ぐから絡むのであって、無理に小さく畳む必要はないんです。
かばんの中で絡まない入れ方
- 裸で放り込まない。ケースかポーチにひとつ入れておくだけで、絡みも断線も激減します
- かばんの内ポケットを定位置にする。ほかの荷物と一緒の空間にあると、鍵やペットボトルに引っかけられて根元が曲がります
- プラグを内側にして巻く。外側に飛び出していると、そこが引っかかりの起点になります
- ポケットに直接入れない。座った時に折れ曲がったり、洗濯機に一緒に入っていったり。これで1本だめにした、という話は本当に多いです
- コードを引っぱって抜かない。抜く時は必ずプラグ本体をつまむ。習慣にすると寿命がぐっと延びます
プラグの形と、長すぎるコードの扱い
買い替えの時に見ると差が出るところです。
- L字型のプラグは、機器から横に出るのでポケットの中で折れにくく、根元に力がかかりにくい形です。かばんに入れたまま使う人向き
- ストレートのプラグは抜き差しが素直ですが、根元が飛び出すぶん、座ったときの負担が大きくなりがち。根元が太く補強されているものを選ぶと安心です
- コードが長すぎるのは絡みの最大の原因です。延長を足して使っているなら、必要な長さのものに替えたほうが絡みも断線も減ります
- 余った長さは束ねてクリップで服に留める。歩くたびに揺れるコードは、耳からも抜けやすく、根元も傷めます
- そもそも絡まる悩みから離れたいなら、ワイヤレスに替えるという選択もあります。安いものの実際の使い勝手は手ごろなワイヤレスイヤホンを試した記録にまとめてあります
ひとつだけ、家に小さな子どもがいる方へ。コードのついたイヤホンを子どもの手の届く所に置きっぱなしにしないでください。首に巻きついたり、寝ている間に絡まったりする事故が起きています。使い終わったら巻いてケースへ、を大人が徹底するのがいちばん確実です。
もう断線しているかの見分け方と、直す・買い替えの線引き
まとめ方を変えても、すでに傷んだコードは戻りません。次のサインが出ていたら寿命が近いと考えてください。
- 片方だけ音が出ない、音量が左右で違う。断線以外の原因のこともあります
- コードの根元を指で押さえたり動かしたりすると、音が出たり切れたりする。これは内部の線が切れかけている、いちばん分かりやすいサインです
- 被覆が割れて中の線が見えている、根元がふくらんでいる、硬くなっている
- ガサガサというノイズが混じる、抜き差しでバチッと音が鳴る
ここは正直に書きます。断線しかけのコードを、だましだまし使い続けるのはやめたほうがいいです。そして、直し方を調べると熱を使う工作の話が出てきますが、はんだごてを使う修理は道具も換気も火傷の対策も要ります。おすすめはしません。まずは道具のいらない切り分けから試して、だめなら買い替えるのが現実的だと思います。切り分けの手順はイヤホンが断線した時の見分け方と対処にまとめました。
ちなみに「片方だけ音が小さい」は断線ではなく、耳に当たる部分のフィルターが外れていたり詰まっていたりすることもあります。捨てる前に一度のぞいてみてください。
ゆきこ( ゚Д゚)『イヤホンが3か月で断線する理由、聞いてみると「本体にぐるぐる巻きつけて、そのままランドセルの底」ということが多いですよね。8の字巻きを教えて100円のケースを持たせたら買い替えが減った、という声も読みます。巻き方を変えるだけで済むなら、こんなに安い話はないと思います』
バンドやケースは、家族の人数ぶんあってはじめて意味がある道具だと思います。シリコンのコードクリップは何本か入りのものが多いので、かばんとリビングと子ども用に分けて置くと、巻いたあとの「押さえるものがない」がなくなります。
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もう音が途切れているなら、イヤホンが断線した時の見分け方と対処から。片方だけ小さい時はイヤホンのフィルターが取れた時の対処も見てみてください。コードそのものから離れたい人には手ごろなワイヤレスイヤホンを試した記録もあります。
まとめ:ねじれを残さない、小さくするより動かなくする
- 断線の原因は巻き方より根元の曲げ。本体に巻きつけるのが一番だめです
- 8の字巻きは1周ごとにひねる向きを逆にするだけ。ねじれが打ち消せます
- バンドはゆるく押さえるだけ。輪ゴムできつく締めない
- かばんではケースに入れて動かなくする。裸で放り込まない
- 押すと音が切れるコードは使い続けない。子どもの手の届く所に置かない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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