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ホテルの部屋に着いて、荷物を広げて、化粧ポーチを開けて——ない。洗面台に置いたまま出てきたんだ、と気づいた瞬間の、あの静かな絶望。明日は写真を撮る予定だったり、実家に顔を出す予定だったり、そういう日に限って忘れるんですよね。帰省のときに充電ケーブルごと家に残してきて、夜の11時にひとりで頭を抱えた、という話もよく聞きます。
先に結論をひとつ。買いに走る前に、フロントに聞いてみてください。ヘアアイロンを貸出品として置いているホテルは思っているより多くて、無料で借りられることもあります。借りる、買う、道具なしで整える。この順番で当たっていけば、たいていの朝はなんとかなります。順番に見ていきましょう。
まずフロントに聞く——貸出品リストに入っていることがあります
ビジネスホテルでもシティホテルでも、フロントで貸し出している備品のリストがあります。加湿器、体温計、充電器、そしてヘアアイロン。数に限りがあるので早い者勝ちなのですが、聞くだけならタダですし、電話一本で済みます。
- 部屋の内線でフロントへ。「ヘアアイロンの貸出はありますか」と聞くだけ。夜遅くても、フロントに人がいる時間なら対応してくれることが多いです
- 部屋のファイルや館内案内を見る。貸出品の一覧が載っていることがあります。ヘアアイロン、ヘアブラシ、ズボンプレッサーなど
- 大浴場やパウダールームを見に行く。大浴場のある宿だと、脱衣所に共用のヘアアイロンが据え置きになっていることがあります。朝は混むので、夜のうちに場所だけ確認しておくと落ち着きます
- 数が出払っていたら、翌朝の早い時間にもう一度。返却されている可能性があります
借りられたときに、ひとつだけ気をつけたいこと。共用のものはプレートに前の人のスタイリング剤が焼き付いて茶色くなっていることがあります。そのまま髪を挟むと、においが移ったり、髪が引っかかったりします。備え付けのティッシュや自分のあぶらとり紙で、冷えている状態のうちにプレートを軽く拭いてから電源を入れると安心です。コードの被覆が破れていたり、焦げたにおいがするものは使わないでくださいね。
コンビニ・駅ナカ・ドラッグストアで手に入るもの
残念ながら、ヘアアイロンそのものをコンビニで買うのは難しいです。でも「髪を落ち着かせる」目的なら、夜のコンビニでも手に入るものがあります。
- ヘアオイル・ヘアミルク。うねりやパサつきは、水分と油分が足りていないだけのことが多いんです。乾かす前に少量つけるだけで、まとまり方がかなり変わります。小さめの旅行用サイズが置いてある店もあります
- ヘアワックス・バーム。毛先の広がりを手ぐしでまとめるのに使えます。つけすぎるとベタつくので、手のひらに薄く伸ばしてから毛先だけに
- ヘアバンド・シュシュ・ヘアピン。整えるのではなく「まとめてしまう」方向の解決策。100均や駅ナカの雑貨店なら選択肢が広がります
- 前髪用のカーラー。ドラッグストアや100均で買えます。前髪だけでも整うと、鏡を見たときの印象がずいぶん変わりますよ
- 霧吹き(携帯用のスプレー容器)。寝ぐせ直しは根元を濡らすところから。空の小さなスプレー容器があると翌朝が楽です
ドラッグストアや家電量販店が近くにあって、翌日以降も使うなら、旅行用の小さいヘアアイロンを買ってしまうのも手です。この話は最後にもう一度触れますね。
道具がなくても、ドライヤーと冷風でここまで整います
部屋にあるのはドライヤーだけ。それでも、順番を守れば髪はかなり落ち着きます。ポイントは「濡らす→引っ張りながら温風→冷風で固定」の3ステップです。
- 根元を濡らす。寝ぐせもうねりも、毛先だけ濡らしても戻りません。癖のついている根元を霧吹きか濡らした手でしっかり湿らせます。面倒なら一度シャワーで濡らしてしまうほうが早いことも
- 根元から乾かす。ドライヤーの風を根元に当てて、地肌を先に乾かします。ここで根元の向きが決まるので、寝ぐせと逆方向に手ぐしを入れながら
- 引っ張りながら温風。手ぐし(あればブラシ)で毛束を軽く引っ張って、その上から温風。引っ張る力が、アイロンで挟む力の代わりをしてくれます
- 最後に冷風。ここがいちばん大事。髪は冷めるときに形が決まります。温風で伸ばして、そのまま冷風を10秒当てるだけで、持ちがぜんぜん違います
- 仕上げにオイルを少しだけ。手のひらに1〜2滴伸ばして、毛先から中間へ。つけすぎると重くなるので、足りないくらいで止めておくのがコツです
ドライヤーそのものが部屋にない、壊れている、という時の逃げ道はドライヤーの代わりになるものと自然乾燥のコツにまとめてあります。髪を整える代用の詳しい手順はヘアアイロンとアイロンの代用の話でも書いているので、時間があるときに合わせて読んでみてください。
時間がない朝は「全部やらない」——前髪と顔まわりだけ
朝、集合時間まで15分。全部を整えようとすると必ず間に合いません。人が見るのは前髪と顔まわりだけと割り切ると、ぐっと楽になります。
- 前髪だけカーラー。軽く湿らせて巻いて、着替えとメイクの間に放置。外す前に温風を数秒当てて、冷めてから外すと持ちます
- 顔まわりの数束だけを手ぐしで引っ張って乾かす。後ろ髪は思い切って諦める
- まとめてしまう。ハーフアップ、低い位置のひとつ結び、ヘアバンド。うねりが目立つ日は、まとめたほうがきれいに見えます
★衣類用のアイロンを髪に当てるのは、絶対にやめてください
ここだけは強く書かせてください。「ホテルの部屋に衣類用のアイロンがあるから、当て布をして髪を挟めばいいのでは」——これは絶対にやってはいけません。
- 温度が違います。衣類用アイロンは綿や麻を伸ばすための温度まで上がります。髪のためのものではありません
- 髪は溶けます。髪はタンパク質でできていて、高温を当てると縮れて溶けたようになります。切るしか直す方法がありません
- やけどの危険。頭皮や耳、首すじにアイロン面が当たれば、一瞬で深いやけどになります。髪を挟もうとすると、必ず顔の近くで熱い面を扱うことになります
- アイロン台や机の上で髪を伸ばす体勢そのものが不安定。落として足に当たる事故も起きます
髪が広がっているだけなら、水と手とドライヤーで十分に落ち着きます。焦っている朝ほど危ない選択をしがちなので、ここは覚えて帰ってくださいね。ヘアアイロンの熱そのものの怖さについてはヘアアイロンのつけっぱなしと火事の心配のほうでも書いています。
海外へ持って行く時は、電圧の確認を先に
「次からは必ず持っていく」と決めた方へ。海外は電圧が違います。日本は100Vですが、行き先によっては200V前後のところもあります。
- 本体の表示を見る。「100-240V」と書いてあれば、そのまま使えることが多い(差し込みプラグの形は変換が必要)
- 「100V」だけの表示なら、そのままでは使えません。無理に挿すと壊れるだけでなく、発熱や発火のもとになります
- 変圧器は容量に注意。ヘアアイロンやドライヤーは消費電力が大きい家電なので、旅行用の小さな変圧器では足りないことがあります
- 飛行機に持ち込む場合、電池を内蔵したコードレス式は預け入れができないことがあります。航空会社の案内を出発前に確認してください
次から忘れないための持ち物リストと、旅行用の1本
忘れ物は「記憶」ではなく「仕組み」で防ぐしかありません。旅行用のポーチにヘアアイロンを入れっぱなしにする方法に落ち着く、という人も多いようです。家では別の1本を使う、という割り切りです。
- 旅行ポーチに入れっぱなしにする専用の1本を用意する。小さいものなら場所も取りません
- 持ち物リストをスマホのメモに作って、毎回コピーして使う。「充電器・ヘアアイロン・薬」を先頭に
- 出発前夜、洗面台の上に置いたものを写真に撮る。忘れ物は洗面台とコンセント周りに集中します
ふだんのしまい方から見直したい方はヘアアイロンの保管方法もどうぞ。定位置が決まっていると、持ち出す時も戻す時も迷わなくなりますよ。
ゆきこ( ゚Д゚)『実家に帰った朝、「あんた寝ぐせすごいよ」と言われて頭を丸ごと濡らし直す、という話はよく聞きます。ドライヤーで根元から乾かして冷風で締めると、思ったよりちゃんと落ち着くんですよね。「冷風って飾りじゃなかったんだ」と気づく人、多いと思います』
旅行に持って行くなら、コードレス式や折りたためる小さいタイプが荷物になりません。買う前に見たいのは、電圧の対応表示・温まるまでの時間・耐熱ポーチが付いているかの3点。口コミを読んでいて思ったのは、「小さすぎて毛量が多いと時間がかかる」という声がわりとあることでした。自分の髪の量と、旅行の頻度で選ぶといいと思います。
あわせて読みたい
ヘアアイロンがない朝の整え方はヘアアイロンとアイロンの代用の話に詳しく書いています。持ち歩きとしまい方でお悩みならヘアアイロンの保管方法、ドライヤーが使えない状況ならドライヤーの代わりになるものもあわせてどうぞ。
まとめ:借りる、買う、整える。この順番で当たれば間に合います
- まずフロントに聞く。貸出品にヘアアイロンがあるホテルは多い
- コンビニで買えるのはオイル・ワックス・ヘアバンド・カーラー
- 道具なしなら根元を濡らす→引っ張って温風→冷風で固定
- 衣類用アイロンを髪に当てるのは絶対にやめる。髪が溶けます
- 海外は電圧の表示を確認。次からは旅行ポーチに入れっぱなしで
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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