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「置くだけ」「ホースもマットもいりません」。店頭やネットでこの言葉を見ると、心が動きますよね。ホースを差し込むタイプは、正直、出すのも片づけるのもひと仕事です。だからこそ、置くだけで済むという文句には毎年ぐらぐらしています。
先に、いちばん引っかかるところをひとつ。ホースがないということは、布団の下に温風の出口を潜り込ませられないということです。つまり、楽になった分だけ、温風が届く範囲は狭くなります。これは製品の良し悪しではなく、形の違いから来る性質の話。ここを知って買えば後悔しにくいので、タイプの違いから順に見ていきましょう。
まず、布団乾燥機は大きく3つのタイプがあります
- マットあり・ホースありのタイプ……布団の間に袋状のマットを敷いて、そこにホースで温風を送り込みます。マットがふくらんで布団を持ち上げるので、足元まで均一に温まりやすいのが強み。そのかわり、マットを広げて、たたんで、しまう手間がかかります
- マットなし・ホースありのタイプ……ホースの先のノズルを布団の間に差し込んで使います。マットを広げなくていいぶん手軽で、それでいて布団の中に温風を入れられる。今いちばん多いタイプかもしれません
- マットもホースもないタイプ……本体をベッドや布団のそばに置き、本体の吹き出し口から温風を送ります。持ち上げた布団の下にすべり込ませたり、布団のふちに向けたりして使います。準備がほぼゼロなのが最大の魅力です
この3つ目が、いわゆる「ホースなし」です。楽なのは間違いありません。ただ、温風の出口が本体に付いているので、布団の奥まで送り込む力は、構造上どうしても不利になります。
ホースなしのデメリットを、正直に4つ
- 温風が届く範囲が狭い。ホースがあれば出口を布団の中心近くまで持っていけますが、ホースなしは本体の位置がそのまま出口の位置です。布団の入り口付近はよく温まっても、奥のほうは風の勢いが落ちます
- 端や足元が乾きにくい。ふとんの中でいちばん湿気がこもるのは、実は足元です。そこがいちばん遠い場所になるので、途中で布団の向きを変える、時間を分けて2回かける、といった一手間が必要になることがあります
- 布団を持ち上げて、すき間を作る手間がある。「置くだけ」といっても、風の通り道は自分で作らないといけません。掛け布団のふちをめくって本体をくわえさせる、クッションで持ち上げる、といった作業が毎回発生します。結局ここでひと手間かかるので、「ホースを差すのと大差ない」と感じる人もいるのは正直なところです
- ダニ対策の温度と時間を満たしにくい機種がある。ダニ対策の運転は、布団の中を一定の温度まで上げて、一定の時間保つことが前提です。温風が届きにくい場所ができると、その場所は条件を満たせません。機種によって考え方も設計もまったく違うので、その機能が目的なら、説明書の説明をよく読んでから選んでください
ここで念のため。ダニ対策の効果は、機種や布団の厚み、使い方でまるで変わるので、この記事では「これなら効く」と断定はしません。運転のあとに掃除機をかけるところまでが一続きの作業だ、という点だけは共通しています。
それでもホースなしが選ばれるメリット
- 軽い。片手で持てる重さの機種が多く、部屋から部屋へ持って歩けます
- 出し入れが楽。準備の心理的なハードルが低いので、結局いちばん使う回数が多くなるのはこのタイプ、という声はよく見かけます。使わない道具は良い道具ではないので、これは大きな長所です
- 収納が小さい。ホースとマットの置き場所が要りません。押し入れの限られたすき間に収まります
- 布団以外に使いやすい。室内干しの洗濯物に風を送る、靴を乾かす、脱衣所を温める、といった使い方は、むしろホースなしのほうが得意なことが多いです
向く家・向かない家
結局のところ、どちらが優れているかではなく、自分の家の使い方に合うかどうかだけの話です。
- 向く家……ひとり分の布団を温めたい。毎日ではなく、寒い日や雨が続いた週に使う。収納が狭くてホースやマットを置く場所がない。洗濯物の部屋干しや、子どもの上履き、雨で濡れたスニーカーにも使いたい。ベッドで、掛け布団を持ち上げやすい
- 向かない家……家族分の布団を続けてかけたい。ダニ対策がいちばんの目的。羽毛でも綿でも、厚みのある布団を使っている。足元の湿気やつま先の冷えが悩み。敷きっぱなしの布団で、下側も乾かしたい
迷ったときの目安として、「布団を温めたい」ならホースなしで足りることが多く、「布団を乾かしきりたい」ならホースありのほうが安心、という分け方が分かりやすいと思います。
ダニ対策で使うなら、説明書の温度と時間のとおりに
ダニ対策の運転は、どの機種でも「決められた温度で、決められた時間」が前提になっています。自己流で短くしたり、途中で止めたりすると、その前提が崩れます。
- 説明書に書かれた運転コースと時間を、そのまま守る。「暑くなってきたからもういいかな」で止めない
- 布団の向きを変えて2回かけるなど、機種の説明に書かれている手順があれば、面倒でもそのとおりに
- 運転が終わったら掃除機をかける。ここまでが一続きの作業です
- そして、効果を断定できないことは正直にお伝えします。布団の厚み、素材、部屋の湿度で条件は変わります。気になる症状が続くときや、お子さんの肌の様子が心配なときは、道具の話ではなく、医療機関に相談してください
安全のことも、ここで一緒に。布団を何重にもかぶせて密閉した状態で高温にし続けないこと、運転中に長く目を離さないこと、本体の吸気口をふさがないこと。それから、温かい布団の中に子どもやペットが入り込まないように気をつけてあげてください。小さい子は、温まっている布団に必ず潜り込もうとしますからね。
買う前に見る3点
- 何に使うか。布団だけなのか、洗濯物や靴も乾かしたいのか。用途が広いほど、ホースなしの軽さが生きます。逆に布団専用と割り切るなら、ホースありの届く範囲が生きます
- 収納の場所。「置き場所がないから使わなくなった」がいちばんもったいない失敗です。しまう場所を先に決めてから、そこに入る大きさを選んでください
- 音。温風を送る機械なので、静かではありません。寝る前に使う、赤ちゃんが寝ている横で使う、といった場面があるなら、音の大きさの表示を見ておくと安心です
電気代については、この記事では金額を断定しません。消費電力(ワット数)は説明書に書いてあるので、そこに使う時間と、契約している電力の単価をかければ、自分の家の数字が出せます。ワット数を1000で割って時間をかけて単価をかける、という計算です。他所の家の金額より、この式のほうが役に立つと思います。
ゆきこ( ゚Д゚)『ホースありを使っている人の口コミを見ると、出すたびに「ホースなしにしておけばよかったかな」と思う、という声が多いんです。でも冬に子どもの布団を続けて3枚かける日は、ホースがあってよかったとも思うはず。楽さと届く範囲、どっちを取るかというだけの話なんですよね』
選ぶときは、マットなしなのかホースなしなのかという表記の違いに注意してみてください。「マットなし」と書いてあってもホースは付いている製品が多くて、ここを読み違えると届いてから戸惑います。商品ページの写真で、ホースの有無を必ず確かめてから決めてくださいね。
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買ってから「思っていたのと違った」となりやすいポイントは布団乾燥機で後悔した理由にまとめています。ホースありのマットが破れてしまった方はエアマットが破れた時の話を、袋タイプのマットをなくした方は袋の代用を、そもそも買う前に試したい方はドライヤーで代用できるかをどうぞ。
まとめ:楽さと届く範囲は交換の関係にある
- ホースなしは布団の下に出口を入れられないぶん届く範囲が狭い
- 弱点は端と足元・すき間を作る手間・ダニ対策の条件の4つ
- 強みは軽さ・収納の小ささ・結局よく使うこと。靴や洗濯物にも
- 温めたいならホースなし、乾かしきりたいならホースあり
- 買う前に用途・収納・音の3点。電気代は自分の式で計算する
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手順を1枚にまとめました。



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