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運転していると、フロントガラスのあたりからカタカタ、ビビビという小さな音。段差を越えるたびに鳴る。信号待ちで静かになると、今度はジーという低い音が続いている気がする。ドラレコの「ピー」というエラー音なら意味が調べられるけれど、こういう「ただの音」は何が起きているのか分からなくて、気になりだすと運転に集中できないんですよね。送迎中に、後ろの席の子どもに「なんか鳴ってる」と言われて気づいた、という話もよく聞きます。
先に結論をひとつ。ドラレコの異音の多くは、本体そのものより「取り付けと配線」から出ています。音の種類と鳴るタイミングで出どころが分けられて、その大半は停めて数分見れば見当がつきます。ただし、走行中に手を伸ばして触るのだけはやめてください。順番に見ていきましょう。エラーのピー音の話はドライブレコーダーのエラー音がする時で書いているので、そちらはあとで。
ケース別に読む:走行中に気になる人|音の種類を知りたい人|停めて確かめたい人|自分で直したい人|本体が熱い人|分解したくなった人|カチカチが気になる人
まず「走行中に触らない」——安全な場所に停めてから
フロントガラスの上のほうに手を伸ばすと、その瞬間、視線が前から外れます。ドラレコは事故を記録する道具なのに、ドラレコに気を取られて事故を起こしたら本末転倒です。
- 音がしても、走行中は触らない・のぞき込まない・設定を触らない。同乗者にも触らせない
- 安全な場所に停めて、エンジンを切る前と切った後の両方で聞く。切った後も鳴るなら電源とは無関係、切ると止まるなら電源かファン
- 音の種類・鳴る場面(段差・加速・エアコン・停車中)をメモしておくと、あとで取り付け店に伝える時に話が早い
- 本体が落ちてぶら下がっている・落ちて足元に転がっている時は、運転を続けない。足元の本体がブレーキやアクセルの下に入り込むのがいちばん危ないので、まず拾って助手席側へ
音の種類で分ける——カタカタ・ビビり・ジー・カチカチ・キーン
音を言葉にすると、出どころがだいたい絞れます。
- カタカタ・コトコト(段差やドアの開閉で鳴る):取り付けのゆるみ。ステーと本体の間の遊び、吸盤の吸い付きが弱くなって本体が揺れている、ミラー裏のブラケットのネジのゆるみ。いちばん多い原因です
- ビビビ・ブブブ(エンジンの回転や速度で音が変わる):共振。ケーブルがガラスや内張りに軽く触れていて、振動で震えている。または本体がガラスと微妙に接して震えている。エアコンの風量を変えると音が変わるなら、ケーブルが吹き出し口の近くで揺れていることも
- ジー・ブーン(停車中も一定に続く):本体の冷却ファン(ファン付きの機種)や電源まわりの音。もともと小さく鳴る機種はあります。今まで聞こえなかったのに大きくなった、音にムラが出た、なら劣化のサイン
- カチカチ・チッチッ(周期的に小さく鳴る):記録カードへの書き込みや、録画ファイルの切り替えのタイミングで鳴ることがあります。夏場は、熱で本体やステーの樹脂が伸び縮みして鳴る「パキッ」「チッ」もこの仲間
- キーン・ピー(高い音):これはエラー音や警告音の可能性が高いので、ドライブレコーダーのエラー音がする時へ。カードの寿命やフォーマットの問題ならドラレコがフォーマットできない時も
「段差で鳴る」なら固定、「速度やエアコンで変わる」なら共振、「停まっていても一定に鳴る」なら本体、と覚えておくと迷いません。
停めてから確かめる順番——5分でできること
- 本体を指で軽く揺らす。ステーと本体の間にガタがあるか、吸盤ごと動くか、ミラー裏のブラケットが動くか。動く所が音の出どころです。強く押したり引いたりしない(吸盤や両面テープがそのまま外れます)
- 吸盤・両面テープの状態を見る。吸盤の縁が浮いている、白く曇っている、両面テープの端がめくれている。特に夏の車内は熱でどちらも弱ります。ガラスに油膜や曇りがあると吸盤は効きません
- ケーブルの通り道をたどる。本体から天井の内張り、ピラー(窓の柱)、シガーソケットまで。どこかでガラスや内張りに軽く触れて浮いている所、たるんでぶら下がっている所がないか。ここが共振の正体になっていることが多いです
- 本体を触って熱と形を見る。走行直後は温かいのが普通ですが、触れないほど熱い・本体が膨らんでいる・カバーの合わせ目が開いているなら、内部の電池が傷んでいる可能性があります。この場合は音の原因探しより先に、電源を抜いて使うのをやめてください
- 電源を切って(エンジンを切って)まだ鳴るか。鳴らないなら本体の動作音、鳴るなら取り付けや配線の機械的な音
ここまでで「どこが動いているか」「どこが触れているか」は見えるはずです。次は「自分で直していい範囲か」の判断です。
自分でやっていいのはここまで——増し締めと留め直し
- ステーやブラケットのネジの増し締め。説明書に指定の工具があればそれで、軽く止まる所まで。締めすぎると樹脂が割れます
- ケーブルの留め直し。たるんでいる所を、ケーブル用のクリップや内張りの隙間に軽く沿わせ直す。内張りの中に押し込む時は、指で入る範囲だけ。工具でこじ開けない
- 吸盤の付け直し。吸盤式なら、ガラスと吸盤を乾いた布できれいにして、気温が高くない時間に付け直す。付け直しても数日で浮くなら、吸盤の寿命です
- 本体とガラスの間に薄いクッションを挟むのは、視界と映像に影響しない範囲で。挟むことで角度が変わって、録画の画角がずれることがあるので、付けたあとに録画を再生して確かめる
両面テープの貼り直しや取り付け位置の変更は、取り付け店に頼むのがおすすめです。理由は、フロントガラスに貼っていい範囲(視界を妨げない位置、上端から一定の幅、検査に通る位置)が決まっていて、そこを外すと車検で指摘されることがあるから。それから、配線を天井やピラーの中に通し直す作業は、その中にエアバッグが入っている車種があるので、自分で引き直さないでください。取り付け店なら、固定と配線と位置を一度に見てくれます。
夏の熱と「本体の膨らみ」——音より先に疑うこと
夏の車内は驚くほど高温になります。ドラレコはその一番熱い場所、ガラスのすぐ内側に付いているので、機種によっては熱で本体が変形したり、内部の電池が膨らんだりします。
- 本体が膨らんでカバーの合わせ目が開いている → 使わない。電源を抜いて、メーカーへ。膨らんだ電池は押さない、穴を開けない、水に入れない
- 熱でステーの樹脂が変形して本体が傾いた → 傾きが音とガタの原因になる。ステーの交換で直ることが多い
- 吸盤・両面テープが熱で弱って落ちた → 落ちた本体を足元に置いたまま走らない。拾って助手席のポケットなどへ
- 日中の駐車では、サンシェードを使うと本体の熱をかなり抑えられます。長期間乗らない時は、外して持ち帰る手もあります
「音がする」と「本体が熱い・膨らんでいる」が同時にある時は、音の原因探しはいったん脇に置いて、使うのをやめる判断を先にしてくださいね。
分解しない、と決めておく
ジーという音の出どころがファンだと分かると、「開けてほこりを取れば静かになるのでは」と思いたくなります。でも、ドラレコの中は小さな基板とリチウム電池(または蓄電部品)がぎゅっと詰まっていて、開けると防塵・耐熱の設計が崩れます。分解した時点で保証も修理も受けられなくなることがほとんどですし、電池を傷つけると熱を持ちます。
- ほこりが気になるなら、外側の通気口を乾いた柔らかいブラシで払うまで
- ファンの音が明らかに大きくなった・回転にムラがある → メーカーの点検か買い替え
- 買い替えを考えるなら、ドライブレコーダーで後悔した理由に、熱に強いタイプや取り付け方式で見るところを書いています
これは「異音」ではなく「録れていない」かもしれない
カチカチ・チッチッという周期的な音が、記録カードの書き込みに合わせて鳴っている場合、カード自体が寿命に近づいていることがあります。ドラレコのカードは書き込みを繰り返す消耗品で、寿命が近いとエラー音が出たり、フォーマットできなくなったりします。音が気になったタイミングで、一度カードの映像を実際に再生して、ちゃんと録れているかを確かめてみてください。月に一度、習い事の帰りに駐車場で見る、くらいの習慣にしておくと忘れにくいと思います。
ゆきこ( ゚Д゚)『段差のたびに鳴るカタカタが気になって、信号待ちで手を伸ばしかけた、という話は本当によく聞きます。家に帰って見たら、ケーブルがピラーの内張りから少しはみ出てガラスに当たっていただけ、指で押し込んだら静か、というオチも多い。あんなに気を取られていたのが悔しい、という気持ちも分かります』
吸盤が何度付け直しても浮く、ステーが熱で変形した、という時は、車種に合う取り付けステーに替えるだけで音もガタも落ち着くことがあります。貼り直しの位置だけは、取り付け店で見てもらうと安心ですよ。
あわせて読みたい
「ピー」「ピピッ」と鳴る音の意味はドライブレコーダーのエラー音がする時に、カードの寿命とフォーマットの話はドラレコがフォーマットできない時にまとめています。買い替えや取り付け方式で迷ったら、ドライブレコーダーで後悔した理由もあわせてどうぞ。
まとめ:走行中に触らない、音の種類で分ける、固定と配線は店へ
- 走行中は触らない。安全な場所に停めて、エンジンを切る前と後で聞く
- カタカタは取り付け、ビビりは共振、ジーは本体と分けると出どころが見える
- 自分でやるのは増し締め・ケーブルの留め直し・吸盤の掃除まで
- 貼り直し・位置変更・配線の引き直しは取り付け店へ。視界とエアバッグの範囲がある
- 膨らんだ・熱い・焦げ臭い本体は使わない。分解しない。落ちた本体を足元に置かない
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