漂白剤で色落ちした服は戻せる?——抜けた色が戻らない理由、修復ペンで目立たなくする塗り方、染め直しで丸ごと直す判断、黒い服の応急処置と次から防ぐ漂白剤の使い方

家事

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お風呂のカビ取りをした日、ふと見たら黒いTシャツの胸に白っぽい点々。あるいは、白いシャツのつもりで漂白したら、柄の部分だけ色がにじんで抜けてしまった。気づいた瞬間の「あっ……」という気持ち、私も何度か味わっています。お気に入りほど、なぜかやられるんですよね。

先に正直なところをお伝えすると、塩素系漂白剤で抜けた色は、洗っても戻りません。ただ、がっかりするのはまだ早くて、「戻す」ではなく「目立たなくする」に目標を切り替えると、道はいくつもあるんです。布用の修復ペンで点を埋める、濃い色に染め直す、ワッペンで隠す。どれを選ぶかは、抜けた場所の広さと服の色で決まります。順番に見ていきましょう。

まず知っておきたいこと——漂白剤で抜けた色は「戻らない」

塩素系漂白剤は、汚れを落としているというより、色のもとになっている染料そのものを壊しているんです。だから水で流しても洗剤で洗っても、壊れた染料は元には戻りません。時間がたっても、残念ながら変わらないんですよね。

ただ、よく見ると状態には差があります。

  • 白く抜けている:染料がほぼ壊れた状態。生地の元の色(たいてい白か生成り)が見えています
  • オレンジや赤茶っぽく変わっている:黒や紺の服によくあるパターン。黒の染料は複数の色の重なりでできていて、一部だけ壊れると赤みや黄みが残ります
  • 全体がまだらに薄くなっている:漂白液が広く付いた、または色柄物を塩素系でつけ置きしてしまった時

「点なのか、面なのか」「服の色は濃いのか、淡いのか」。この2つを見ておくと、直し方で迷いません。

色落ちを直す方法は4つ——広さと色で選ぶ

  1. 布用の修復ペン・染色ペンで点塗り。米粒から小指の先くらいまでの点や、細い線のはねに向いています。いちばん手軽で、失敗しても目立ちにくい
  2. 油性のサインペンで応急処置。黒・紺・こげ茶など濃い色の服限定。今日これから着たい、という時のその場しのぎ
  3. 丸ごと染め直す。まだらに抜けた、面積が広い、点が多すぎて塗り切れない時。今より濃い色に染めると生き返ります
  4. 隠す・味にする。ワッペン、刺しゅう、ボタン、ポケットを足す。胸元や裾など、飾りが自然に見える位置なら一番きれいに仕上がります

点なら①、広ければ③、位置がよければ④、という具合です。②は①のペンがない時の「つなぎ」ですね。

修復ペンの選び方と塗り方——色は薄めから、乾かして重ねる

「色落ち 修復 ペン」で探すと、布用の染色ペン、布用マーカー、布描きペンなどが出てきます。名前は違っても、布に染み込んで洗濯しても落ちにくいインクのペンという点は同じ。選ぶ時と塗る時のコツをまとめておきますね。

  • 色は「服の色より少し薄め」を選ぶ。重ねれば濃くできますが、濃すぎたものは薄くできません。黒い服でも、こげ茶や濃いグレーを混ぜると自然に見えることがあります
  • ペン先は細めのものと平たいものがあると便利。点は細い先で、少し広い所は平たい先でぽんぽんと
  • 最初に裏側や縫い代など、目立たない所で試す。生地との相性で色の出方がかなり変わります
  • 裏に当て布か厚紙を敷く。裏まで染みて、反対側の生地に写るのを防げます
  • 塗るより「置く」感覚で、点の中心から外へ。なぞるように塗ると、抜けた部分の外にまでインクが広がって、かえって目立つ輪ができてしまいます
  • 一度塗ったら乾かして、色を見てから重ねる。濡れている時は濃く見えるので、乾いた状態で判断するのがコツ
  • 仕上げに定着。ペンによっては、乾いてから当て布をしてアイロンをかけると洗濯に強くなります。やり方はペンの説明に従ってくださいね

正直に言うと、ペンで直した所は洗濯のたびに少しずつ薄くなります。何回か洗ったらまた重ねる、くらいの気持ちで。「完全に消す」より「ぱっと見で気づかれない」を目指すと満足できますよ。

抜けた色は戻らない→広さと色で「目立たなくする」点・細いはね→修復ペン色は服より薄めを選ぶ裏に当て布を敷く中心から「置く」ように乾かしてから重ねる仕上げに定着洗うと少し落ちる→また塗り足す広い・まだら→染め直し今より濃い色を選ぶ綿・麻は染まりやすいポリエステルは専用染料縫い糸・ボタンは残る数回は単独で洗う換気・手袋・子どもの手の届かない所位置がよければ隠す胸元・袖・裾・ポケットアイロンワッペン同色の糸で刺しゅういっそ柄にする黒・紺は油性ペンで応急→洗うと落ちる予防:塩素系を使う日はお気に入りの服を脱ぐ・エプロン・白物だけに使う色柄物は「色柄物にも使える」表示の酸素系で。洗濯表示の三角マークを見る塩素系は換気・手袋・目に入れない/酸性(クエン酸・お酢)や酸素系と混ぜない

黒・紺の服は油性ペンで応急処置——ただし「その場しのぎ」

今日これから出かけるのに、黒いパンツの膝に白い点を見つけた。そんな時は、家にある黒の油性サインペンでとりあえず埋めてしまう手があります。

  • 点の中心にペン先をちょんと置いて、にじませるように。ゴシゴシこすらない
  • 油性ペンの黒は、布の上だと少し赤茶や紫っぽく見えることがあります。近くで見ると分かるので、あくまで応急
  • 洗濯すると落ちてきます。落ちた分、また白が見えてくるので、余裕ができたら布用のペンに切り替えるのがおすすめ
  • 紺の服に黒の油性ペンは意外と浮くので、青系か布用の紺を

黒い服の白い点は、遠目には「ほこりが付いている」ように見えて、そちらのほうがずっと目立つんです。とりあえず色を乗せておくだけで、印象は全然違いますよ。

まだらに抜けた・広範囲なら染め直し——濃い色にすると生き返る

点が多すぎる、面で抜けた、全体が薄まってまだらになった。こうなるとペンでは追いつかないので、服ごと染め直すのが現実的です。家庭用の布用染料で、鍋やバケツを使って染められます。

  • 色は「今より濃い色」を選ぶ。抜けた所だけ元の色に戻すことはできませんが、全体を濃い色にすれば、抜けた所も一緒に染まってなじみます。黒い服が抜けたなら黒に、ベージュがまだらなら茶色やカーキに、という考え方
  • 綿・麻・レーヨンは染まりやすく、ポリエステルは専用の染料が必要。洗濯表示の素材欄を先に見ておきましょう。混紡だと、綿の部分だけ染まって糸目が浮くこともあります
  • 縫い糸やボタンは染まらないことが多い。ポリエステルの縫い糸は元の色で残ります。ここは味と思って割り切るところ
  • 色抜けの輪郭がくっきりしている時は、酸素系漂白剤で全体を一度ならしておくと、染めた後のむらが減ることがあります。ここは塩素系ではなく酸素系で。前に塩素系を使った服は、よくすすいでから
  • 染めた後の数回の洗濯は単独で。色移りします

染料を扱う時は、換気して、手袋をして、子どもの手の届かない所で。シンクや浴槽に色が付くこともあるので、新聞紙やビニールを敷いておくと後が楽です。手順そのものは帽子の染め直しを自分でやる方法に詳しく書いていて、服にもそのまま応用できますよ。

隠す・味にする——ワッペン、刺しゅう、いっそ柄にする

抜けた位置が胸元、袖、裾、ポケットまわりなら、隠すほうが早くてきれいなこともよくあります。

  • アイロンワッペン。子どもの服なら一番手軽。当て布をして、しっかり押さえて。角から剥がれてきたら、ふちを数針縫い留めておくと長持ちします。貼り替えたくなった時の外し方はワッペンの剥がし方を参考に
  • 刺しゅう。小さな点なら、同色の糸で数針刺すだけで消えます。花や星にしてしまうのもかわいい
  • いっそ全体を柄にする。白い点が散っているなら、あえて薄めた漂白剤で点を増やして星空柄に。「捨てるつもりだった服」で、次の見出しの注意を守りながら

次から色落ちさせない漂白剤の使い方——塩素系と酸素系の使い分け

ここまでの手間を思うと、いちばん効くのはやっぱり予防なんですよね。漂白剤は2種類あって、色落ちを起こすのはほぼ塩素系です。

塩素系 酸素系
見分け方 「まぜるな危険」の表示・ツンとしたにおい 「色柄物にも使える」の表示・粉か液
使える服 白い綿・麻・ポリエステルだけ 色柄物も可(表示を確認)
得意なこと 黄ばみ・カビ・除菌 皮脂汚れ・食べこぼし・におい
色落ちの心配 大きい(はねただけで抜ける) 小さい(つけ置きが長すぎると薄くなることも)
  • 塩素系を使う時は、お気に入りの服を脱いでから。カビ取りや台所の漂白の時に、はねた一滴で抜けるのがいちばん多いパターン。古いTシャツかエプロンに着替えるだけで、事故はほとんど防げます
  • 換気して、手袋をして、目に入れない。目に入ったらすぐ流水で洗って、痛みが続くなら受診を
  • 酸性のもの(クエン酸・お酢・酸性洗剤)や酸素系漂白剤と絶対に混ぜない。有害なガスが出ます。続けて使いたい時は、一度しっかり水で流してから
  • 洗濯表示の三角マークを見る癖を。三角に×は漂白剤全部が不可、三角に斜線2本は酸素系のみ可、三角だけなら塩素系も可、という意味です
  • 色柄物は酸素系でつけ置き。40〜50度のお湯に溶かして20〜30分が目安。長く置きすぎないこと。タオルのピンクのぬめりや黒ずみも、酸素系のつけ置きで落ちます。詳しくはタオルのピンク汚れの落とし方

ゆきこ( ゚Д゚)『お風呂のカビ取りの日に限って、お気に入りの紺のTシャツを着ているんですよね。胸に白い点を見つけた時は本気でへこみましたが、布用ペンで埋めたら、帰ってきた夫にも気づかれませんでした。今は「カビ取りの日は捨てる予定のシャツ」がわが家の決まりです』

点の色落ちが一度でも起きた家なら、布用の染色ペンを黒・紺・グレーあたりで一本ずつ持っておくと、次に気づいた時にその場で直せて気が楽ですよ。


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丸ごと染め直すなら帽子の染め直しを自分でやる方法の手順がそのまま使えます。隠す方向ならワッペンの剥がし方を。色柄物の漂白は酸素系で、という話はタオルのピンク汚れの落とし方でも書いています。

まとめ:戻せないから「目立たなくする」、次は服を脱いでから

  1. 塩素系で抜けた色は戻らない。目標は「戻す」ではなく「目立たなくする」
  2. 点は布用の修復ペン。色は薄めから、乾かして重ねる。洗うと少し落ちる
  3. 黒・紺は油性ペンで応急処置。あくまでその場しのぎ
  4. 広い・まだらなら濃い色に染め直し。位置がよければワッペンで隠す
  5. 予防は塩素系の時は服を脱ぐ・換気と手袋・酸性や酸素系と混ぜない

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

漂白剤で色落ちした服の直し方の早見表:塩素系で抜けた色は洗っても戻らないので、目標は目立たなくすること。点や細いはねは布用の修復ペンで、色は服より薄めを選び、裏に当て布を敷いて点の中心から置くように塗り、乾かしてから重ね、洗濯で薄くなったら塗り足す。黒・紺の服は油性ペンで応急処置、洗うと落ちるので布用ペンに切り替える。広い・まだらなら今より濃い色に丸ごと染め直し、綿麻は染まりやすくポリエステルは専用染料、縫い糸やボタンは残る。胸元や裾ならワッペンや刺しゅうで隠す。予防は塩素系を使う日はお気に入りの服を脱ぐ、換気と手袋、目に入れない、酸性や酸素系と混ぜない、色柄物は酸素系でつけ置き

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