※本記事にはプロモーション(アフィリエイト広告)が含まれています。
衣替えで出したセーターの脇や袖口が毛玉だらけ——つい手で引っぱってしまいがちですが、それが生地を傷める最大の原因です。正しいのは「平らに広げ、生地を張って、一方向に軽く当てる」。毛玉ができる仕組みから、道具の向き不向き、そもそもできにくくする予防法まで、図解と4コマ漫画つきで解説します。
道具の向き不向き早見表
| 道具 | 向いている場面 | 判定 |
|---|---|---|
| 電動の毛玉取り器 | 広い面を一気に処理 | ◎ 定番 |
| 毛玉取りブラシ | カシミヤ・アンゴラなど高級素材 | ◎ やさしい |
| 洋服用ブラシ | 着用後の予防・毛並み整え | ○ 日常ケア |
| ハサミ | 大きな毛玉を1つずつ | △ 時間がかかる |
| カミソリ・手で引っぱる | — | × 穴あきの原因 |
毛玉の正体は「浮いた繊維がからまった塊」
毛玉は、図解のとおり3段階でできます。まず摩擦で繊維の先が生地の表面に浮き(毛羽立ち)、それが他の繊維とからまり、やがて丸い塊になります。
- できやすい場所は脇・袖口・すそ・バッグが当たる肩
- 化学繊維(アクリル・ポリエステル)は繊維が強く、毛玉が落ちずに残りやすい
- ウールやカシミヤも毛玉はできるが、比較的取れやすい
- 洗濯時の摩擦も原因のひとつ。裏返してネットに入れると軽減できる
つまり毛玉は「着ている以上、必ずできるもの」です。できたことを気にするより、傷めずに取る方法と、できにくくする工夫を知るほうが実用的です。
正しい取り方:張って、軽く、一方向
やり方の基本は図解の右側のとおりです。テーブルなど平らな面にセーターを広げ、処理する部分の生地を手で軽く張ってから道具を当てます。
| 手順 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| ① 平らに広げる | ハンガーにかけたまま処理しない | 生地が伸びて型崩れする |
| ② 生地を張る | 左手で軽く押さえて平面を作る | たるみがあると生地ごと吸い込む |
| ③ 軽く当てる | 押し付けず、なでるように | 強い圧力は穴あきの原因 |
| ④ 一方向に | 往復させずに同じ向きへ動かす | 毛並みが乱れない |
| ⑤ 仕上げ | ブラシで毛並みを整える | 風合いが戻る |
絶対に避けたいのが「手で引っぱる」こと。毛玉は生地の繊維とつながっているため、引っぱると編み目が伸びたり、穴があいたりします。同じ理由で、カミソリで削るのも危険です。
ハサミを使う場合は、生地から浮かせて毛玉の根元だけを切ります。刃先が生地に触れると一発で穴があくので、眉毛用の小さいハサミなど、先の丸い物を使うと安全です。
素材別の注意点
同じセーターでも素材によって扱いが変わります。高級素材ほど、道具を選ぶ必要があります。
- カシミヤ・アンゴラ…電動器は毛足まで刈ってしまうことがある。専用の毛玉取りブラシでやさしくなでる
- ウール…電動器でも可。弱い設定から試す
- アクリル・ポリエステル…毛玉が固く落ちにくい。電動器が有効
- モヘア・ふわふわ素材…毛玉取りには不向き。ブラシで整える程度に
- 編み目のゆるいニット…吸い込まれやすいので、あて布をして処理する
電動の毛玉取り器には刃の高さを調節できる機能がついている物があります。高級素材や薄手のニットには、刃を生地から遠ざける設定を選んでください。値段の差はこの調節機能とパワーに出ることが多く、ニットをよく着る方は調節できるタイプを選ぶと失敗が減ります。
そもそも毛玉を作らないための予防
取るより防ぐほうがずっと簡単です。日々のちょっとした習慣で、毛玉の量は目に見えて減ります。
| 場面 | やること | 効果 |
|---|---|---|
| 着用後 | 洋服用ブラシで毛並みを整える | 浮いた繊維が寝てからまりにくい |
| 連続着用 | 2日続けて着ず、1日休ませる | 繊維が回復する |
| 洗濯 | 裏返して洗濯ネットへ。手洗いコース | 摩擦を大幅に減らせる |
| 乾燥 | 平干しで陰干し | 型崩れと摩擦を防ぐ |
| 収納 | 畳んでしまう。詰め込みすぎない | こすれを減らす |
とくに効果が高いのが「着たらブラシ」の習慣です。玄関やクローゼットに洋服用ブラシを1本置いておき、脱いだときに軽くなでるだけ。これだけで浮いた繊維が寝て、毛玉になる前に整います。お気に入りのニットを何年も着るための、いちばん確実な方法です。
買うときの選び方も、じつは毛玉のできやすさを左右します。一般に撚(よ)りの強い糸で、目の詰まった編み地ほど毛玉ができにくい傾向があります。店頭で確認するなら、生地の表面を指の腹で軽くこすってみてください。すぐに毛羽立つ物は、着用後も同じように毛羽立ちます。値段よりも編み地の質を見るほうが、長く着られる1枚に出会えます。
4コマ漫画でおさらい
平らに広げて、生地を張って、一方向に軽く。引っぱるのだけは絶対にやめてください。
よくある質問
Q. 毛玉取り器はどれくらいの値段の物がいい?
1,000〜3,000円台で十分実用的です。選ぶ基準は「刃の高さを調節できるか」「充電式か乾電池か」。ニットをよく着る方は調節機能つきを選ぶと素材を選ばず使えます。
Q. 毛玉を取ると生地が薄くなりませんか?
取りすぎれば薄くなります。毛玉は生地の繊維からできているためです。目立つ毛玉だけを処理し、シーズン中に何度も繰り返さないのがコツ。予防のブラッシングのほうが生地には優しい方法です。
Q. 洗濯すると毛玉が増えるのはなぜ?
洗濯槽の中で他の衣類とこすれるためです。裏返して洗濯ネットに入れ、手洗いコースなど弱い水流を選ぶとかなり軽減できます。乾燥機は摩擦が強いので避けてください。
Q. ユニクロなどの手ごろなニットも同じ方法でいい?
同じで問題ありません。アクリル混の物は毛玉が固くなりやすいので、電動の毛玉取り器が向いています。価格に関わらず、張って軽く当てる基本は変わりません。
Q. コートやマフラーの毛玉も取れますか?
取れます。ただしウールコートは毛足があるため、電動器を強く当てると刈り込みすぎることがあります。目立たない場所で試してから全体に使ってください。
Q. 新品なのに毛玉ができるのは不良品?
いいえ。繊維の性質上、新品でも摩擦があれば発生します。とくに毛足の長い素材や混紡の物は初期に出やすい傾向があります。最初の数回で落ち着くことが多いので、様子を見てください。
あわせて読みたい
まとめ
セーターの毛玉は平らに広げ、生地を張って、一方向に軽く当てるのが正解。手で引っぱるのとカミソリは、穴あきの原因なので避けてください。カシミヤなどの高級素材には専用ブラシを。そして最も効くのは着用後のブラッシングです。ひと手間で、お気に入りのニットが何年も長持ちします。


コメント