トースターの受け皿の焦げ——素材で使える手が変わります。ホーロー・ステンレス・フッ素加工・アルミ別の落とし方、重曹が効く焦げと効かない焦げ、アルミホイルを敷いていいか

キッチン

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庫内はそこそこきれいなのに、受け皿だけが真っ黒。引き出すたびに目に入って、なんとなく後ろめたい。餅とチーズと魚の記憶が全部その上に層になって、ある日ついに、どこからが皿でどこからが焦げか分からなくなった、という受け皿は多いと思います。

先に結論をひとつ。受け皿の焦げは「皿の素材」で使える手が変わります。ホーローとステンレスは強めにいけるけれど、フッ素加工は同じことをすると加工がはがれて、その後もっと焦げ付くようになるんです。まず自分の受け皿がどれなのかを見分けるところから始めましょう。

そのうえで、重曹が効く焦げと効かない焦げの違い、お湯につけて置くだけの手順、「アルミホイルを敷いていいのか」という質問まで、順番に見ていきましょう。

まず、電源プラグを抜いて、完全に冷めてから外す

作業を始める前に、必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。そして受け皿が完全に冷めるまで待ちます。ここを飛ばすと、やけどだけでは済まないことがあります。

  • 熱いうちに水につけない。急に冷やすと金属が縮んで、皿が反ったり波打ったりします。一度ゆがむと、庫内のレールに収まらなくなることがあるんです
  • ホーローは特に急冷に弱い。表面のガラス質にひびが入って、そこから中の鉄がさびてきます
  • 外し方は説明書どおりに。引っかかったら力任せに引かず、いったん止めてくださいね

「夜のうちに抜いて、朝やる」と決めてしまうのがおすすめです。待つだけで、皿を1枚守れます。

受け皿の素材を見分ける——ここで使える手が決まります

説明書があれば「付属品」の欄に書いてあります。手元にない時は、見た目と手触りでだいたい分かりますよ。

  • ホーロー。黒や紺のつやがあって、陶器のようにつるっとしている。重さがあります。いちばん強く、重曹もお湯もしっかり使えます
  • ステンレス。銀色で、焦げると茶色や虹色に変色する。重曹に強く、ナイロンのたわしまでなら使えます
  • フッ素加工。黒やグレーで、つやが控えめでさらっとしている。新品のうちは水が玉になる。いちばんデリケート。こすってはいけない皿です
  • アルミ。軽くてやわらかい、白っぽい銀色。アルカリで黒く変色することがあるので、重曹の長時間つけおきは避けてください

迷ったら、いちばん弱い素材だと思って扱うのが正解です。やさしい方法で落ちなければ、それは焦げが手ごわいのであって、力が足りないわけではありません。

重曹が効く焦げと、効かない焦げ

「受け皿の焦げには重曹」とよく言われますが、当たっている場面と外れている場面があります。ここが分かると、何時間もこすらずに済みます。

  • 重曹が効くのは「油の焦げ」。チーズ、バター、肉や魚の脂。べたつく茶色い焦げは酸性寄りなので、アルカリ性の重曹とよく合います。ゆるめば軽く押すだけで浮きます
  • 重曹が効きにくいのは「炭化した焦げ」。カチカチに黒く、押しても動かない層。もう炭なので化学の力では動きません。お湯でふやかして、少しずつ剥がすしかないんです
  • 見分け方。爪で押して少しでもへこむ・べたつくなら油の焦げ。かたい岩のようで、こすると粉が出るなら炭化した焦げです
  • 混ざっている時は上から順に。表面は油、下の層が炭です。まず重曹で油を落とし、残った黒はふやかしを繰り返す。1回で終わらせようとしないのがコツ

落とし方の手順——お湯につける、重曹、30分置く

受け皿は本体から外せるのがありがたいところ。庫内と違って、しっかり水を使えます。

  1. 受け皿が入る大きさの容器にお湯をためる。シンクの栓をして直接ためても、大きめのポリ袋に入れて注いでも。手を入れられる40〜50度で十分です
  2. 重曹を大さじ2〜3ほど溶かす(ホーロー・ステンレスの場合)。フッ素加工なら少なめに、アルミなら重曹は使わずお湯と中性洗剤だけに
  3. 30分から1時間つけおく。この間は何もしなくて大丈夫。洗い物をしている間に勝手に仕事をしてくれます
  4. 浮いてきた焦げを、木べらかプラスチックのヘラで押し出す。角を寝かせて皿の面と平行に滑らせるのがコツ。立てて刺すと傷が入ります
  5. 残った部分に重曹ペーストを乗せて、もう30分。上から濡らしたキッチンペーパーをかぶせると乾きません
  6. ナイロンのたわしかスポンジのかたい面で、円を描くようにこする(フッ素加工はやわらかい面で)。落ちなければ、また4番と5番に戻ります
  7. しっかりすすいで、完全に乾かしてから戻す。重曹が残ると白い跡が出ます。水分が残ったまま庫内に戻さないでくださいね

大事なのは「置く時間で落とす」という考え方です。こすった時間ではなく、待った時間で決まります。

素材を見分ける→お湯と重曹で待つ→こすらない素材で使える手ホーロー=つや黒 重曹もお湯もOKステンレス=銀色 ナイロンたわしまでフッ素加工=黒つや無 こすらないアルミ=軽い 重曹の長時間は避け手順は待つだけお湯に重曹を溶かす30分〜1時間つける木べらで押し出す残りにペーストでもう30分すすいで完全に乾かしてから戻すやってはいけないフッ素に金属たわし研磨剤で削る食洗機に入れる空焼きで焼き切る熱いうちに水へ →反る・ひび割れ加工がはがれたら使わないアルミホイルを敷いていいかは機種による。説明書の「お手入れ」を確認禁止の理由は熱がこもって過熱するため。敷けても穴や通気をふさがない受け皿だけ交換部品で買えることがある。型番は本体の裏か底のシールに

やってはいけないこと——受け皿を早く駄目にする4つ

  1. フッ素加工に金属たわし・研磨剤入りのクリーム。一度削ると、そこだけ地肌が出て、次から必ずそこに焦げ付きます。落ちない焦げより、はがれた加工のほうが厄介です
  2. 食洗機に入れる。強いアルカリの洗剤と高温で、フッ素加工もホーローも傷みます。説明書に「食洗機使用可」と書いていなければ入れないでください
  3. 空焼きで焼き切る。受け皿だけを空焼きすると、庫内の温度が上がりすぎて煙が出たり、加工が傷んだりします。焦げ落としのために空焼きしないでください
  4. 熱いうちに水につける。先ほどの急冷です。ホーローはひびが入り、アルミやステンレスは反ります

塩素系の漂白剤と、酸性のもの(クエン酸・お酢)を一緒に使わない。混ざると有害なガスが出ます。受け皿に塩素系は必要ありません。お湯と重曹と時間で足ります。

そして大事な線引きです。フッ素加工がはがれて、下地の金属が広く出てしまった受け皿は、もう使わないでください。加工の細かい破片が食べ物に混ざる心配がありますし、そこから急速に焦げ付きます。

アルミホイルを敷いていい?——答えは「機種による」です

いちばん多い質問かもしれません。「敷けば掃除が楽」と言われる一方で、説明書には「敷かないでください」と書いてある。答えは、お使いの機種の説明書に従うのが正解です。禁止している機種があるのは、意地悪ではなく理由があります。

  • 禁止の理由は「熱がこもる」から。受け皿の穴や庫内の空気の通り道をふさぐと、熱の逃げ場がなくなって局所的に温度が上がります。過熱は、部品の傷みや発火の原因になります
  • 温度を見ている部品をふさぐ機種もある。庫内の温度を感じ取る部品にホイルがかぶさると、実際より低い温度だと判断して焼きすぎてしまうことがあります
  • 敷いてよい機種でも守ること。受け皿からはみ出さない、穴をふさがない、ヒーター管に触れさせない、端が浮き上がらないようにする。ホイルが浮いて管に触れると、そこが一気に高温になります
  • 説明書がない時。型番は本体の裏か底のシールに書いてあります。どうしても分からなければ、敷かないを選んでください

ホイル以外に何が敷けるかは、トースターでクッキングシートの代わりになるものへ。紙なら何でもいいわけではないので、先に読んでおいてほしい記事です。シートの選び方はクッキングシートの代わりになるものもどうぞ。

受け皿だけ買えることがあります。それと、焦げを溜めない毎回の一手

もう十分に戦ったのに落ちない。加工がはがれてしまった。そんな時は、受け皿だけを交換部品として買えることがあります。

  • まず型番を控える。本体の裏か底のシールに、メーカー名と型番が書いてあります。写真を撮っておくと楽です
  • メーカーの部品の窓口か、家電量販店の修理カウンターで聞く。「この型番の受け皿だけ買えますか」と聞けば通じます
  • 古い機種は部品の在庫が終わっていることも。庫内に収まる金属製の浅いバットで代用できないか確認を。ただしヒーター管に近づきすぎないことが条件です
  • 値段は機種でかなり違います。本体が安価なタイプだと部品代との差が小さいこともあるので、両方を聞いてから決めると納得できます

そして、次の受け皿を真っ黒にしない一手。使ったら、冷めてから引き出してくずを捨てる。それだけです。焦げは1回でできるものではなく、油が薄く残ったまま何度も加熱されて層になります。層になる前に拭けば、二度とこの記事は要らなくなります。

庫内のほうの焦げは、トースターの焦げ落としに底・扉のガラス・側面の落とし方をまとめています。受け皿と庫内では使える手が違うので、あわせてどうぞ。

ゆきこ( ゚Д゚)『受け皿を必死にこすっていたら、黒い焦げではなくフッ素加工のほうが先にはがれた、という話は本当によく聞きます。合言葉は「こするな、つけろ」。お湯を張って放置した翌朝、木べらで押したら板みたいに剥がれて変な声が出た、という声を読んで、なるほどと思いました』

受け皿は消耗品だと割り切って、予備を1枚持っておくのも手です。魚を焼く日と、パンを焼く日で使い分けると、においも焦げも溜まりにくくなりますよ。


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庫内の底や扉のガラスはトースターの焦げ落としへ。受け皿に何を敷いていいかはクッキングシートの代わりになるもの、シート選びはクッキングシートの代用もどうぞ。台所の道具が足りない時は落とし蓋の代用も役に立ちます。

まとめ:素材を見て、お湯と重曹で待つ。こするのは最後

  1. 電源プラグを抜いて完全に冷ましてから外す。熱いうちに水につけない
  2. 素材はホーロー・ステンレス・フッ素加工・アルミ。フッ素はこすらない
  3. 重曹が効くのは油の焦げ。炭化した焦げはふやかして少しずつ
  4. 金属たわし・研磨剤・食洗機・空焼きはしない。加工がはがれたら使わない
  5. アルミホイルの可否は説明書を確認。受け皿だけ買えることもあります

保存版:この記事の早見表

手順を1枚にまとめました。

トースターの受け皿の焦げの早見表:まず電源プラグを抜いて完全に冷ましてから外し、熱いうちに水につけない。素材はホーローがつやのある黒で重曹もお湯も使える、ステンレスは銀色でナイロンたわしまで、フッ素加工はつやが控えめでこすらない、アルミは軽く重曹の長時間つけおきを避ける。手順はお湯に重曹を溶かして30分から1時間つけおき、木べらかプラスチックのヘラで押し出し、残りに重曹ペーストをかぶせてもう30分、すすいで完全に乾かしてから戻す。重曹が効くのは油の焦げで、炭化した焦げはふやかして少しずつ剥がす。やってはいけないのはフッ素加工に金属たわしや研磨剤、食洗機、空焼き、熱いうちの急冷。塩素系と酸性のものを混ぜない。アルミホイルの可否は機種によるので説明書を確認し、敷けても穴をふさがずヒーター管に触れさせない。加工がはがれた受け皿は使わず、型番を控えて受け皿だけ交換部品で買えるか確認する

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