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4月の終わり、そろそろ羽毛布団をしまおうかな、という時に手が止まるのが「どうやってしまうのが正解?」ですよね。買った時に入っていた袋はとっくに捨ててしまったし、押し入れはいっぱいだし、圧縮袋でぺたんこにしたい気持ちもある。うちも子ども2人と私の分で3枚あって、毎年この時期に押し入れの前でしばらく考え込みます。
先に結論をひとつ。羽毛布団は「乾かしてから、つぶさずに、湿気の少ない場所へ」の3つが守れていれば大きな失敗はありません。逆に言うと、湿ったまま・ぎゅっと圧縮・押し入れの下段、の3つは羽毛をだめにする近道なんです。圧縮袋がなぜ向かないのか、収納袋は何を選べばいいのか、何年も洗っていない布団はどうするか、順番に見ていきましょう。
しまう前にやること——干す・カバーを洗う・完全に乾かす
羽毛布団はひと冬使うと、寝ている間の汗や湿気をたっぷり含んでいます。湿ったまましまうと、においとカビのもとになるので、しまう前の「乾かす」がいちばん大事な工程です。
- カバーを外して、カバーは洗濯する。汗や皮脂はほとんどカバーに付いているので、カバーを洗うだけで布団本体はかなりきれいに保てます。カバーの干し方は布団カバーの干し方にまとめています
- 布団本体は風通しのよい所で陰干し、または短時間の天日干し。羽毛は熱と直射日光に弱く、羽毛を包んでいる側生地も日に当てすぎると傷みます。天日に干すならカバーを付けたまま、片面1時間ずつ、午前10時〜午後3時の乾いた時間帯が目安。晴れた日の陰干しなら2〜3時間かけてゆっくりでも十分です
- 叩かない。布団叩きで強く叩くと、中の羽毛が折れたり側生地が傷んだりします。ほこりを落としたいなら、表面を手のひらでなでるか、掃除機の弱で軽く吸う程度に
- 取り込んだら、部屋で広げて熱と湿気を抜く。干した直後は布団の中に温かい空気がこもっているので、そのまま袋に入れると内側で結露します。1〜2時間、室内で広げて冷ましてからたたみます
「乾いたかな?」の目安は、布団の真ん中に手を入れてみて、ひんやりした湿った感じがないこと。表面が乾いていても中はまだ湿っていることがあるので、厚みのある真ん中で確かめてみてください。
圧縮袋に入れていい?——羽毛布団には向かない理由
押し入れの場所を取らないので、圧縮袋は本当に魅力的ですよね。でも羽毛布団に関しては、使わないほうがいいとお伝えしています。理由は羽毛の構造にあります。
- 羽毛が折れて、ふくらみが戻らない。羽毛(ダウン)はたんぽぽの綿毛のような形で、細い枝が空気を抱えることで温かさを保っています。強い力で長期間つぶすと、この細い枝が折れたり絡まったりして、袋を開けても元の厚みに戻りません。戻らない分だけ、次の冬は寒く感じます
- 側生地の加工が傷む。羽毛が飛び出さないように、側生地には目の詰んだ加工がしてあります。圧縮で強い折れ目がつくと、その部分から羽毛が出やすくなります
- 湿気を閉じ込める。少しでも湿ったまま圧縮すると、密閉された袋の中で湿気の逃げ場がなく、においやカビの原因になります
- 引っ越しの数日など短期間で、掃除機で軽く空気を抜く程度なら影響は小さめ。ただし「半年ぺたんこ」は避けたいところです
衣類の圧縮袋にも、似た理由でデメリットがあります。衣類圧縮袋のデメリットで書いた「戻らない・湿気を閉じ込める」は、羽毛布団だとさらに大きく出る、と覚えておくと迷いません。
収納袋は何がいい?——不織布・通気性・立てて収納
圧縮しないなら、何に入れるか。ポイントは「通気性があって、ほこりと虫を防げて、形が崩れにくい」の3つです。
- 不織布の布団収納袋が定番。布のように空気を通しながら、ほこりを防いでくれます。買った時に付いてきた袋がまだあるなら、それが一番。捨ててしまった家は、シングル用・ダブル用のサイズを確かめて選びます
- ビニール袋やポリ袋は避ける。通気しないので湿気がこもり、圧縮袋と同じ問題が起きます。クリーニングから戻ってきた時のビニールも、外してからしまってくださいね
- ゆるくたたんで、袋に余裕を持たせる。三つ折りか四つ折りにして、ぎゅうぎゅうに詰めない。袋のファスナーを閉める時に押し込むようなら、袋がひと回り小さいサインです
- 立てて収納できるタイプだと、押し入れの中で上に物を積まれずに済みます。取っ手付きのものは出し入れも楽で、押し入れの上段に上げる時に助かります
置き場所と防虫剤——湿気の少ない上段へ、防虫剤は「1種類だけ」
入れ物が決まったら置き場所です。羽毛布団の敵は湿気と虫なので、押し入れやクローゼットの上段、壁から少し離した位置が基本です。
- 上段に置く。湿気は下にたまるので、押し入れの下段や床への直置きは避けます。下段しか空いていないなら、すのこや除湿シートを敷いて、その上に置く
- 上に重い物を乗せない。圧縮袋と同じで、長期間の重さは羽毛をつぶします。布団の山の一番上か、立てて収納
- 防虫剤は1種類だけ使う。防虫剤には成分の違う種類があって、違う種類を一緒に入れると、成分が反応して液状になり、布団に染みを作ることがあります。去年入れたものが残っている袋に、別の種類を足さないよう気をつけてください。羽毛は動物性の素材なので虫に狙われやすく、防虫剤は入れておく価値があります
- 防虫剤は布団の一番上に置く。成分は空気より重くて上から下へ広がるので、上に置くと袋全体に行き渡ります。有効期限を見て、次の冬まで持たないなら途中で交換
- 除湿剤を一緒に入れる時も、布団に直接触れない位置に。梅雨明けに一度扉を開けて風を通すと、さらに安心です
防虫剤や除湿剤は、小さな子どもが袋を開けて触らないよう、手の届かない高さにしまうのも忘れずに。
何年も洗っていない羽毛布団はどうする?——20年洗っていない時の目安
「そういえばこの布団、買ってから一度も洗っていない」。20年ものの羽毛布団を実家で見つけて、どうしよう、という相談は本当によく聞きます。結論から言うと、状態を見て「洗う」「買い替える」を決めるのが現実的です。
- 洗う目安は3〜5年に1回と言われることが多いです。カバーをこまめに洗っていれば、本体はそれくらいの頻度で十分。何年も洗っていなくても、においがなくふくらみが保たれているなら、あわてなくて大丈夫ですよ
- においが取れない・ふくらみが戻らない・重く感じるなら、羽毛が汗と皮脂で固まっているサイン。羽毛布団に対応したクリーニングに出すと、羽毛がほぐれてふくらみが戻ることが多いです。洗濯表示に水洗いの表示があれば、家庭やコインランドリーの大型洗濯機で丸洗いできるものもありますが、羽毛布団は乾燥に時間がかかり、乾き切らないと逆ににおいます。初めてならクリーニングのほうが安心です
- 側生地に黒い点やしみ、カビのにおいがある布団は、洗っても使わないほうが安心です。カビは側生地を通り抜けて羽毛まで広がっていることがあり、表面がきれいになっても中には残ります。寝ている間ずっと顔の近くにある物なので、ここは思い切って買い替えを
- 羽毛が片寄って、薄い所と厚い所ができている布団は、クリーニングと合わせて「リフォーム(羽毛の足し直し・側生地の交換)」という手もあります
「洗っていない年数」より「今の状態」で決める、と覚えておくと気持ちが楽になりますよ。
出す時のふくらませ方——半日で厚みが戻る
秋になって出した羽毛布団は、たたまれていた分だけ薄く感じます。いきなり使わず、ひと手間かけてふくらませてから使うと、初日から温かいです。
- 袋から出して、風通しのよい部屋に半日ほど広げておく。空気が入って、それだけでかなり戻ります
- 晴れた日なら、カバーを付けて片面1時間ずつの天日干し、または2〜3時間の陰干し。しまう時と同じで、叩かない
- 取り込んだら、両手で布団の端を持って、上下に大きくあおぐ。羽毛の間に空気が入り、片寄りもほぐれます
- それでも薄い所があれば、手のひらで軽くもんで羽毛をほぐし、薄い所へ寄せる
- においが気になる時は、風通しのよい所に1日置くとだいたい抜けます。抜けないなら、上で書いたクリーニングの目安へ
ゆきこ( ゚Д゚)『昔、押し入れの場所欲しさに羽毛布団を圧縮袋でぺたんこにして、秋に開けたら「薄い煎餅」が出てきたことがあります。半日干しても元に戻らず、その冬はずっと肌寒くて。あれ以来、うちの羽毛布団は不織布の袋でふんわりと、押し入れの上段が定位置。場所は取りますが、冬の温かさには代えられません』
買った時の袋を捨ててしまった家は、不織布で通気性があって、立てて置ける取っ手付きの羽毛布団収納袋を1枚用意しておくと、来年からのしまい方で迷わなくなりますよ。
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衣替えまわりの話として、衣替えをしないデメリットと衣類圧縮袋のデメリットも書いています。しまう前に洗うカバーの干し方は布団カバーの干し方でどうぞ。
まとめ:乾かして、つぶさず、上段へ
- しまう前はカバーを洗い、本体は陰干しか短時間の天日干し。叩かない
- 圧縮袋はNG。羽毛が折れてふくらみが戻らず、湿気も閉じ込める
- 入れ物は不織布の収納袋にゆるくたたんで。ビニールは避ける
- 置き場所は湿気の少ない上段。防虫剤は1種類だけ、一番上に置く
- 何年も洗っていなくても今の状態で判断。カビたら使わない
保存版:この記事の早見表
手順を1枚にまとめました。



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